JPH04201427A

JPH04201427A - 光ディスク基板成形用金型

Info

Publication number: JPH04201427A
Application number: JP33662390A
Authority: JP
Inventors: Soichi Yoshida; 宗一吉田; Ryoji Sedaka; 良司瀬高; Fujio Hara; 富士雄原
Original assignee: Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Current assignee: JSR Corp
Priority date: 1990-11-30
Filing date: 1990-11-30
Publication date: 1992-07-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】ａ、産業上の利用分野本発明はＣＤ、　ＶＤのようなＲＯＭディスク、ＤＲＩ
ＶディスクあるいはＥ−ＤＲＡＭディスクや光カードな
どの高密度情報記録担体用のプラスチック基板を射出成
形するための金型に関する。

ｂ、従来の技術光ディスクなどの高密度情報記録担体の基板は、一般に
ガラス、金属、セラミックスあるいはプラスチックで作
製されているが、軽量性、強度および生産性の点からは
プラスチックが望ましい。

しかし、上記のような光ディスクに用いられるプラスチ
ック基板は、厚さが約１．２〜１．５閣、直径が最大３
００閣と極めて薄く、偏平であるうえ、樹脂材料として
、特に流動性の悪いノルボルネン系樹脂を′用いた場合
に、複屈折などの光学的特性、転写性などの成形性およ
び曲げ強度などの機械的強度を同時にしかも完全に満足
させるプラスチック基板を射出成形するのは困難である
。特に、光ディスク用プラスチック基板に要求される種
々の性能の中でも、光ディスク基板の曲げ方向による強
度の低下を防止すること、すなわち機械的強度の維持を
図ることは重要な課題の一つである。

従来、光ディスク用プラスチック基板の射出成形用金型
としては、第２図に示すような構造のものが−船釣であ
る。

第２図に示す金型は、可動型１と固定型２とで形成され
る成形キャビティー３を有しており、可動型１の内表面
にサブミクロンオーダーの情報ピットやトラックなどを
その表面に有するスタンパ−４がスタンパ−ホルダー５
によって取り付けられているものである。この金型にお
いては、溶融樹脂はスプール８から成形されるプラスチ
ック基板の厚さ方向の固定型側端部（成形キャビティ３
の固定型側）に位置するゲー）９ａを介して成形キャビ
ティー３中に射出される。

なお、第２図において、６は可動型側のスプールブツシ
ュ、７は固定型側のスプールブツシュ、１０はカットパ
ンチ、１１は外周リング、１２はパーティングラインで
ある。

Ｃ０発明が解決しようとする課題上記の金型によってノルボルネン系樹脂を用いて光ディ
スク用プラスチック基板を成形し、簡易的に人の手によ
って曲げ試験を行なうと、所定の方向に曲げた場合すな
わち基板の固定型側の面が凸の状態になるように曲げた
ときに基板が割れ易いという現象が認められる。

この現象は、情報ピットやトラックをその表面に有する
スタンパ−４の取り付は位置を可動型側から固定型側に
代えたり、金型温度や温度差を変えるといった成形条件
の変更を行なって成形したプラスチック基板でも同様で
あり、同じ方向（固定型側が凸の状態の場合）でやはり
割れやすい。

そこで、上記プラスチック基板の曲げ試験を行なうと、
プラスチック基板は常に一定方向で曲げ強度の低下を住
じていることが分る。

したがって本発明の目的は、上記プラスチック基板のゲ
ート位置に起因する光ディスク基板の曲げ強度の低下を
防止することができる金型を提供することにある。

ｄ、　課題を解決するための手段本発明は、固定型と可動型の一対の割型を有し、一方の
割型の内表面が鏡面であり、他方の割型の内表面には成
形されるプラスチック基板にピット、トラック、セクタ
ーなどを転写するためのスタンパ−が取付けられており
、上記鏡面と上記スタンパ−とによって成形キャビティ
ーが規定されている光ディスク用プラスチック基板の成
形金型において、上記成形キャビティーに対する樹脂の
流入口であるゲートを、成形されるプラスチック基板の
厚さ方向の中央部に位置させた三とを特徴とするノルボ
ルネン系樹脂の光ディスク基板成形用金型を提供するも
のである。

本発明で使用するノルボルネン系樹脂としては、下記一
般式（１）で表される少な（とも１種のノルボルネン誘
導体または該ノルボルネン誘導体と共重合可能な不飽和
環状化合物とを、メタセシス重合して得られる重合体を
水添して得られる水添ノルボルネン系樹脂が挙げられる
。

〔式中、−は０または１、ＡおよびＢは水素原子または
炭素数１〜１０の炭化水素基、ＸおよびＹは水素原子、
炭素数１〜１０の炭化水素基、（ＣＨｚ）ｌＩＣＯＯＲ
’、（ＣＨｚ）、１ＯＣＯＲ’　、（ＣＨｚ）ｌＩＣＮ、（
ＣＨ’ｚ）、ＩＣ０ＮＲ”　Ｒ３、（ＣＨｚ）ｌＩＣＯＯＺ　。

（ＣＬ）−０ＣＯＺ　、（ＣＨｚ）−０２゜−（Ｃ１，
）、　Ｗ、またはＸとＹから構成されたを示す。

なお、Ｒ１，Ｒ２、Ｒ３およびＲ４は炭素数１〜２０の
炭化水素基、Ｚは炭化水素基、Ｗは５ｉＲ５−Ｄ３−（
Ｒ５は炭素数１〜１０の炭化水素基、Ｄは一０ＣＯＲＳ
または−ＯＲ’、ｐは０〜３の整数である）、ｎは０〜
１０の整数を示す。〕上記光ディスク基板成形用金型においては、成形キャビ
ティーへの樹脂の流入口であるゲートを、成形されるプ
ラスチック基板の厚さ方向の中央部に位置させるが、好
ましくはプラスチック基板の厚さ方向の中心から±０．
３ＩｌｌＩＩＩ以内、さらに好ましくは±０．１閣以内
の範囲に位置させる。

ｅ、実施例以下に、本発明を図面を参照しつつ実施例により説明す
るが、本発明はその要旨をこえない限りこれらの実施例
に制約されるものではない。

第１図に示す金型は、可動型１と固定型２によって成形
キャビティー３が形成されており、固定型２の成形キャ
ビティーを形成する内表面２ａは鏡面になっている。ま
た、可動型１の成形キャビティーを形成する内表面１ａ
には成形されるプラスチック基板にサブミクロンオーダ
ーの情報ピット、トランク、セクターなどを転写するた
めのスタンパー４がスタンパ−ホルダー５によって取り
付けられている。

第１図において、６は可動型側のスプールブツシュ、７
は固定型側のスプールブツシュであり、スプールブツシ
ュ６．７によってスプール８が形成されており、スプー
ル８の先端には成形キャビティー３に臨むゲート９が形
成されている。このゲート９は成形キャビティー３の中
央部、すなわち成形されるプラスチック基板の厚さ方向
の中央部に位置するように形成されている。

なお、第１図において、ｌＯはカットパンチ、１１は外
周リングであり、１２は可動型ｌと固定型２とのパーテ
ィングラインである。

上記実施例の金型の性能を評価するために、次の試験を
行なった。

試験例１第１図に示す金型を、住友重機械工業製Ｄｉｓｋ５Ｍ　
ｍ型射出成形機に取り付けて、ノルボルネン系樹脂の成
形を行なった。

成形条件は、シリンダー温度が３５０°Ｃ１金型温度が
１２０°Ｃであり、得られたプラスチック基板は直径１
３０　ｍｍ、厚さ１．２ｍである。

成形されたプラスチック基板の固定型側の面を凸の状態
としたときの曲げ強度試験における最大荷重は７．２　
ｋｇであり、可動型側の面を凸の状態としたときの最大
荷重は７．４　ｋｇであった。

上記実施例の金型の性能を確認するために、従来の金型
を用いて、次の比較試験を行なった。

比較試験例１第２図に示す金型を用いて、試験例１と同様の条件でノ
ルボルネン系樹脂の成形を行なった。

成形されたプラスチック基板の固定型側の面を凸の状態
としたときの曲げ強度試験における最大荷重は６．１ｋ
ｇであり、可動型側の面を凸の状態としたときの最大荷
重は７．７　ｋｇであった。

比較試験例２第３図に示す金型は、ゲート９ｂが成形されるプラスチ
ック基板の厚さ方向の可動型側端部（成形キャビティ３
の可動型側）に位置していること以外は、第２図に示す
金型とほぼ同様の金型である。

なお、第３図中には、第２図に示す金型と同一の部材に
は同一の番号を付しである。

第３図に示す金型を用いて、試験例１と同様の条件でノ
ルボルネン系樹脂の成形を行なった。

成形されたプラスチック基板の固定型側の面を凸の状態
としたときの曲げ強度試験における最大荷重は７．７　
ｋｇであり、可動型側の面を凸の状態としだときの最大
荷重は６．４　ｋｇであった。

以上の試験例１と比較試験例１．２の対比から、実施例
の金型によれば次の効果が得られることが判る。

すなわち、実施例の金型によればノルボルネン系樹脂の
重合に特殊触媒を用いるとか、精製により分子量分布を
狭い範囲内に収めることによって材料強度を高めたノル
ボルネン系樹脂を用いたりする必要もな（、基板の曲げ
強度の低下を防止することがきる。

また成形条件や取出し装置の操作など、従来の成形装置
自体に関しては一切変更せずに成形できるという大きな
利点がある。

さらに、以下のような効果も得られる。

（１）プラスチック基板の曲げ方向による強度のアンバ
ランスが解消されるため、ディスクケースからの出し入
れやドライブへの脱着時に加わる一定方向の力に対する
耐久性が増す。

（２）実施例の金型を用いて成形した場合には、基板内
周部の厚み方向の応力分布が表裏で均一となるために成
形基板の変形量が小さくなる。

ｆ１発明の効果本発明の光ディスク基板成形用金型によれば、ノルボル
ネン系樹脂を用いて成形される光ディスク基板の機械的
強度が向上する。すなわち、得られた光ディスク基板の
曲げ方向による強度のバラツキが極めて少な（なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例にかかる光ディスク基板成形
用金型の概念的断面図、第２図は従来の光ディスク基板
成形用金型の概念的断面図、第３図は比較試験例２にお
いて用いる光ディスク基板成形用金型の概念的断面図で
ある。１・・・可動型、　　　　　１ａ・・・可動型の内表面
、２・・・固定型、　　　　　２ａ・・・固定型の内表
面、３・・・成形キャビティー、４・・・スタンパ−２
５・・・スタンパーホルダー、６・・・可動型側のスプールブツシュ、７・・・固定型
側のスプールブツシュ、８・・・スプール、　　　　　
９・・・ゲート、１０・・・カットパンチ、　　１１・
・・外周リング、１２・・・パーティングライン。特許出願人　　　日本合成ゴム株式会社ロー＝代理人　弁理士　　　奥　　山　　尚　　男外、−：芸
ニー〜二（ほか２名）第１図第２図

Claims

【特許請求の範囲】

固定型と可動型の一対の割型を有し、一方の割型の内表
面が鏡面であり、他方の割型の内表面には成形されるプ
ラスチック基板にピット、トラック、セクターなどを転
写するためのスタンパーが取付けられており、上記鏡面
と上記スタンパーとによって成形キャビティーが規定さ
れている光ディスク用プラスチック基板の成形金型にお
いて、上記成形キャビティーに対する樹脂の流入口であ
るゲートを、成形されるプラスチック基板の厚さ方向の
中央部に位置させたことを特徴とするノルボルネン系樹
脂の光ディスク基板成形用金型。