JPH0419637Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は磁気デイスク装置に係り、さらに詳し
くは磁気ヘツド保護機構を備えた磁気デイスク装
置に関するものである。

［従来技術］ 従来の磁気デイスク装置の要部を第１図及び第
２図に示す。

両図において符号１で示すものはロードアーム
で、このロードアーム１の一端はピン１０によつ
て回転自在に軸承されるとともに引張りスプリン
グ８により図中時計方向に回動力を付勢されてお
り、他端の下側にはセンターコーン２がピン１ａ
及び図示を省略したベアリングを介して回転自在
に取付けられている。

このセンターコーン２は第２図に示す磁気デイ
スク９のセンターホール（図示省略）を正確に位
置決めしてクランプすることができる。

また、このセンターコーン２の下方の対向する
位置には深皿状のスピンドル３が配置されてお
り、前記センターコーン２が第２図に示すように
嵌合される。

このスピンドル３の軸３ａは図示していないモ
ータに直結されており、装置がONになると常に
回転された状態となり、磁気デイスク９を回転さ
せる。

また、符号４で示すものはピン１１を介して回
動自在に軸承されたクランプレバーで、このクラ
ンプレバー４の先端は前記ロードアーム１の自由
端側の上面に接しており、図示を省略した操作ボ
タンにより第１図及び第２図中時計方向に回動す
る。

一方、符号５で示すものはヘツドキヤリツジ６
に搭載された磁気ヘツドで、磁気デイスク９に対
する記録の読み書きを行なう。

ヘツドキヤリツジ６はガイドバー７に案内され
て図示を省略したスチールベルトを介して図中左
右方向に移動する。

以上のように構成された磁気デイスク装置にあ
つては、磁気デイスクを装着していない場合には
第１図に示すようにロードアーム１は図中時計方
向に付勢されてセンターコーン２とスピンドル３
とは離れており、磁気デイスクを装着した場合に
は図示を省略した操作ボタンを押すことにより第
２図に示す状態となる。

すなわち、操作ボタンを押すとクランプレバー
４がピン１１を介して図中時計方向に回動するた
め、ロードアーム１の自由端側が下方に押されて
ロードアーム１がスプリング８の引張力に抗して
反時計方向に回転し、センターコーン２が磁気デ
イスク９をクランプしてスピンドル３に嵌合す
る。

この状態で図示していない駆動源及びプーリに
巻装されたスチールベルトによりヘツドキヤリツ
ジ６がガイドバー７に沿つて摺動しつつ記録の読
み書きを行なう。

ところで、上述した構成の磁気デイスク装置に
おいては、装置を使用していない時、すなわち通
電されていない場合にも、ヘツドキヤリツジ６は
ガイドバー７上を自由に摺動可能である。

従つて輸送時において振動や落下等の衝撃が与
えられると、ヘツドキヤリツジ６の慣性力により
スチールベルトに無理な力が加わつて破損したり
磁気ヘツド５を損傷してしまうことがあつた。

そこで輸送時には保護デイスクを装着し、この
保護デイスクによつてヘツドキヤリツジを第１図
中左方向に押付けた状態で保持し、振動等の衝撃
による破損を防止する方法が用いられている。

しかし最近では装置の小型化が進んでシステム
本体の持ち運びも容易になつてきているため、そ
の都度保護デイスクを装着するのは面倒であり、
使用者が保護デイスクの装着を忘れて装置の破損
が生じる可能性は極めて大きくなつている。

［目的］ 本考案は以上のような従来の欠点を除去するた
めに成されたもので、保護デイスクを用いること
なく振動等の外力による装置内部の破損を防止で
きる安価な磁気デイスク装置を提供することを目
的としている。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の詳
細を説明する。

第３図及び第４図は本考案の一実施例を説明す
るもので、図中第１図及び第２図と同一部分ある
いは相当する部分には同一符号を付し、その説明
は省略する。

本実施例にあつては、磁気デイスクをクランプ
していない状態ではヘツドキヤリツジが移動しな
いよう構成されている。

すなわち、ロードアーム１はその基端において
ピン１０に回転自在に軸承されるとともに、終端
には断面がＬ字状に屈曲した折曲部１ａが連続し
て形成されている。

また、ヘツドキヤリツジ６の上面には前記折曲
部１ａの先端と対向してのこぎり状の溝６ａが、
ヘツドキヤリツジ６の全摺動範囲のおいて前記折
曲部１ａの先端と対向するよう、ロードアーム１
の長手方向に直交した状態で複数条設けられてい
る。

このような構造を有する磁気デイスク装置にお
いて磁気デイスク９が装着されていない状態を第
３図に示す。

すなわち、ロードアーム１はスプリング８の引
張力により第３図中時計方向に付勢されており、
ロードアーム１の折曲部１ａの先端はヘツドキヤ
リツジ６上の溝６ａのうちの１つに係合されてい
る。

この状態ではヘツドキヤリツジ６は図中左右方
向への摺動は不可能である。

従つて、非使用時あるいは搬送時には使用者が
ヘツドキヤリツジ６を任意の位置で保持すること
ができ、外部から衝撃が加わつてもヘツドキヤリ
ツジは移動しないため装置を傷めることがない。

一方、磁気デイスク９を装着し、図示していな
い操作ボタンを押すと、第４図に示すようにクラ
ンプレバー４がロードアーム１の先端を押し下
げ、ロードアーム１はスプリング８に抗して図中
反時計方向に回転する。

この状態ではロードアーム１の折曲部１ａの先
端はヘツドキヤリツジ６の溝６ａから外れてお
り、ヘツドキヤリツジ６は摺動可能である。

以上のような構成によれば、磁気デイスクを装
着した装置使用時以外には自動的にヘツドキヤリ
ツジ６の移動を不可能となるため、保護デイスク
の装着等の手段を用いることなくスチールベルト
及び磁気ヘツドの破損を防止できる。

なお、上述した本実施例にあつてはヘツドキヤ
リツジを保持するために折曲部１ａ及び溝６ａを
設けた構造を採用したが、その他の手段を用いて
も良い。

例えば、ロードアーム１の折曲部１ａの先端部
を摩擦係数の大きい部材で構成すればヘツドキヤ
リツジ６には溝を設けることなく摩擦力のみでヘ
ツドキヤリツジを保持することができ、このよう
な構造においても上述したのと全く同様な効果が
得られる。

［効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、摺動自在なキヤリツジに搭載された磁気ヘツ
ドと、磁気デイスクをスピンドルに装着させるた
めのセンターコーンと、このセンターコーンを、
磁気デイスクをスピンドルに装着させる第１の位
置と、装着を解除可能とする第２の位置とに移動
可能とする装着部材と、を有する磁気デイスク装
置において、前記装着部材は、前記キヤリツジの
一部に係合可能な係合部を有し、デイスク非装着
時には、前記係合部が前記キヤリツジに係合して
キヤリツジの移動を阻止し、デイスク装着時に
は、前記係合部の前記キヤリツジに対する係合が
解除されている構成を採用したので、デイスク非
装着時には前記装着部材の係合によつてキヤリツ
ジを摺動不可能に阻止できるため、保護デイスク
等の手段を用いることなく、外力による振動や衝
撃による装置内部の破損を確実に防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来構造を説明するもの
で、第１図は非使用時の要部の側面図、第２図は
磁気デイスクを装着した状態の要部の側面図、第
３図及び第４図は本考案の一実施例を説明するも
ので第３図は非使用時の要部の側面図、第４図は
磁気デイスクを装着した状態の要部の側面図であ
る。 １……ロードアーム、１ａ……折曲部、２……
センターコーン、３……スピンドル、４……クラ
ンプレバー、５……磁気ヘツド、６……ヘツドキ
ヤリツジ、６ａ……溝、７……ガイドバー、８…
…スプリング、９……磁気デイスク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 摺動自在なキヤリツジに搭載された磁気ヘツド
   と、 磁気デイスクをスピンドルに装着させるための
   センターコーンと、 このセンターコーンを、磁気デイスクをスピン
   ドルに装着させる第１の位置と、装着を解除可能
   とする第２の位置とに移動可能とする装着部材
   と、 を有する磁気デイスク装置において、 前記装着部材は、前記キヤリツジの一部に係合
   可能な係合部を有し、 デイスク非装着時には、前記係合部が前記キヤ
   リツジに係合してキヤリツジの移動を阻止し、 デイスク装着時には、前記係合部の前記キヤリ
   ツジに対する係合が解除されている、 ことを特徴とする磁気デイスク装置。