JPH0419629B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ケーシングが、テープカセツトの外
形を形成するほぼ直方体の開閉可能な底部と蓋部
から成り、かつテープレコーダ側の駆動部材及び
走査部材を挿入するために、かつケーシング内に
あつて少なくともテープ巻体に巻かれテープルー
プを備えた記録媒体と走査部材を接触させるため
に、ケーシングが開口を有し、かつ記録媒体用ガ
イド装置を有し、その際巻かれた記録媒体はテー
プループと共に保護保持ケース内に収容されてお
り、この保護保持ケースは、間にアクセス可能な
テープ部分を配置した底面と蓋面を有し、かつこ
の保護保持ケースは、テープカセツトの動作のた
めにケーシング内に挿入でき、かつその際走査部
材及び駆動部材は記録媒体に接近でき、又は保護
保持ケース内に侵入できる、帯状又はテープ状の
記録媒体の少なくとも１つのテープ巻体のために
保護保持ケースとケーシングから形成されたテー
プカセツトに関する。

従来の技術 適当な記録及び／又は再生用カセツトテープレ
コーダにおいて、信号記憶のための磁気テープ及
びフイルムのようなテープ状の記録媒体用のカセ
ツトを使用することは周知である。記憶すべき又
は記憶した信号は、オーデイオ、ビデオ、データ
又は計測情報又はこれらの組合わせを含んだアナ
ログ又はデジタル信号である。

このような種々のテープカセツトが、オーデイ
オ、ビデオ、データ処理及び計測の分野において
使用され、かつ周知である。このようなカセツト
のいくつかの例を次に簡単に説明する。

コンパクトカセツトは、オーデイオの分野にお
いて世界中に流通しているが、データ記憶及びビ
デオ記録のための特殊な形のものも開示されてい
る。しかしこれらのカセツトは、製造に手間がか
かり、かつほとんどの場合大量生産できない。

安価なタイプのカセツトであるコンパクトカセ
ツトは、比較的大きな製造公差を有するケーシン
グを有し、かつそれ故に特にテープガイド特性に
関して欠点を有するので、カセツト内の磁気テー
プの品質には関係なく、得られた記録再生品質は
粗悪である。

コンパクトカセツトの形をしたいわゆる金属フ
レームカセツトは周知である。ここでは通常のテ
ープガイド素子、カセツト内壁、テープ巻心支持
体及びテープガイドローラは、高い精度を有する
が、製造に手間がかかり、高価になる。金属とし
てはアルミニウムが使われている。

ドイツ連邦共和国特許第2041977号明細書によ
れば、ほとんどのテープガイド手段を実際にカセ
ツト内部ではなく、テープレコーダ側に収容し、
従つてカセツトは、テープの巻体を収容するだけ
になり、テープレコーダ側のテープガイド手段
は、適当な開口を通つて、テープ及びテープリー
ルにはまり、従つてカセツトケーシングにほとん
ど依存せずに、極めて精密なテープガイドが行わ
れることは公知である。このタイプのカセツト
は、データ、ビデオ及びオーデイオ信号の記録に
同様に適しており、かつ自動カセツト記録再生装
置にも有利に使用できる。現在市販されているこ
のようなカセツトにおいてケーシングは、プラス
チツク、例えばポリスチロールから成るが、ブレ
ーキ手段及びテープガイドローラのような金属部
品を含み、かつそれ故にそれ程経済的に製造でき
るわけではない。

ベルギー国特許第836317号明細書によれば、２
つの磁気テープ巻体及びその間に配置したほどけ
たテープリールのために装入装置と称し実質的に
上側及び下側フランジから成る支持体が公知であ
り、この支持体は、通常のコンパクトカセツトの
形をした開閉可能なケーシング内に挿入できる。
手でケーシングのテープガイド素子のまわりにテ
ープループを通しかつこのケーシングを閉じた後
に、通常のカセツトテープレコーダにおいてこの
ように形成した磁気テープカセツトを動作させる
ことができる。この公知の装入装置とケーシング
では、アマチユアによる取扱いは不可能であり、
ケーシング外での磁気テープの保護は行われず、
かつケーシング内への記録媒体の装入は容易にな
らない。

さらに米国特許第3796394号明細書によれば、
２分割コンパクトカセツトが公知であり、ここで
はカセツト前面とテープガイド素子と両方のテー
プ巻体とを含む前側部分に後側部分を加え、完全
なカセツトの形が形成される。その際後側部分
は、カセツト部分における通常の溶接又は接着結
合を避けるため、及び安価な材料を使用できるよ
うにするため、フレームと前側部分用閉鎖機能だ
けを有する。後側部分にあるロツク装置は、組立
てたカセツトの前側部分と後側部分の所定の空間
的対応を確実にしている。これら部分は互いに再
び取はずすこともできる。

それにより同じ後側部分について１つの前側部
分を別のものと交換することができるが、高々通
常市販のコンパクトカセツトの品質が得られるに
すぎない。なぜならテープガイド素子はいぜんと
してカセツト前側部分の統合部品であり、この前
側部分はいぜんとして通常のプラスチツクから成
り、それ故に公差を伴うものだからである。この
公知のカセツトは、テープ巻体と共に前側部分を
独立して取扱うことは考えられておらず、かつ前
側部分の開いた構造のためこのことが望ましいわ
けでもない。

そらに米国特許第4093151号明細書によれば、
磁気テープ巻体用回転デイスクを有し開閉可能な
カセツト状ケースが公知であり、ここではケース
を開いて、あらかじめテープガイド素子のまわり
にテープループを通した後に、テープ巻体が回転
デイスク上に置かれる。ケースの蓋を閉じた後
に、テープ巻体はケース内で駆動できる。この公
知のテープ巻体用ケースにおいても、テープ巻体
はケースの外で問題なく取扱うことができるユニ
ツトをなしているわけではない。

発明の目的 テープカセツトの分野におけるこれらの従来技
術を前提として本発明の課題は、テープ走行特性
に関して高い精度を有しかつアマチユアでも容易
にテープを交換できる高級なテープカセツト、特
に磁気テープカセツトを提供することにある。

発明の構成 この課題は、特許請求の範囲第１項に記載し
た、ケーシングと保護保持ケーシングから成るテ
ープカセツトによつて解決される。

それによりケーシングの精密な構成、損傷及び
汚れの生じない保護保持ケースの構成及び取扱
い、及び保護保持ケースとケーシングの損傷の生
じない簡単な組立て及び高級なテープカセツトの
構成が可能になる。

テープカセツト装置は大体においてケーシング
だけに設けられているので、テープ走行にとつて
極めて良好な前提条件が提供され、ヘツドギヤツ
プの長さ、すなわちトラツク幅を縮小できるの
で、さらに大きな記録密度が容易に達成できる。

ケーシングの底部又は蓋にある本発明によるガ
イド及び／又は保持レールによれば、実際に保護
保持ケースの収容及び／又はガイドが可能であ
り、それにより所定の位置への容易な挿入及び／
又は問題のない挿入が可能である。

それにより両方のユニツト、すなわちケーシン
グと保護保持ケースを独立の市販製品とすること
ができるので、完全なテープ互換性が得られる。
種々のテープ長さ、種々のテープ特性（写真技術
的又は磁気的な）を選択できると共に、例えば特
殊なオーデイオ又はビデオ効果を得るため、又は
データ又は計測信号の記憶の際の特殊な要求に応
じるため、異なつたメーカの製品を最適に組合わ
せることもできる。

本発明は、あらゆるタイプの信号の場合に、ア
マチユア及びプロフエツシヨナルユーザーに記録
再生品質の改善、及び高記録密度を提供し、他方
においてこの高記録密度は、デジタル信号符号化
を容易にし、かつ大きな記憶容量を提供する。保
護保持ケースは、アマチユアの取扱いを特に容易
にし、かつ有利にもライブラリーに保管するため
適当な形をしており、適当な材料から成り、かつ
外部損傷からテープを適当に保護するため有利な
形をしている。

ケーシングは、保持体よりも硬い材料（軽金
属、軽合金、ポリスチロール）から成ると有利で
あり、特にアマチユアにとつて取扱いが容易であ
り、かつ保護保持ケース内にあるか又はここから
取出されたテープと共にテープレコーダに挿入し
た場合、ほぼ一定の極めて正確なテープガイドを
行う。

ケーシングは、現在市販のテープレコーダに使
われている部品を含んでいてもよい。なぜならケ
ーシングは、実質的に精密特性を有し、かつ経済
的に量産できるものだからである。

記録媒体としてフイルムを使用した場合、フイ
ルムのタイプ又はフイルム材料の感度又はコント
ラスト又は色彩効果を、フイルム交換の判断基準
としてもよい。

磁気テープの場合、テープのタイプ（オーデイ
オテープか又はビデオテープ等）、最大出力レベ
ル又は磁気材料の感度、力学的特性、又は特殊な
測定及びテスト特性を、テープ交換の判断基準と
してもよい。

次に本発明の対象の詳細な特徴を説明する。

本発明によるテープカセツト用の保護保持ケー
スは、プラスチツク及び／又は紙から経済的に作
ることができ、有利にも深絞り法、射出成形又は
その他の適当な大量生産法、例えばプレスによつ
て作ることができる。ケースの形は、なるべく簡
単にケース内にテープを自動挿入（テープ材料の
装着）できるようなものにする。

本発明によるテープカセツト用のケーシング
は、ヒンジ結合された底部と蓋部から成ると有利
である。それによりケーシングンの開閉を簡単に
行うことができる。

有利にもガイド及び保持レールにロツク装置の
一部を設けることができ、かつその他の部分は、
ガイド及び保持レールを持たないケーシング部分
に設けることができ、かつロツク装置用の操作素
子はケーシングの外側からアクセスできるように
配置できる。

それによりケーシングをロツクした場合、テー
プカセツトの支障ない機能が確実に果たされる。

有利にもガイド装置は、走査部材用入口開口の
近くに配置されたフインを含むことができ、これ
らフインは、ケーシングを閉じた状態でガイド及
び保持レールに対してほぼ平行に延びている。

本発明の構成において、保護保持ケースは中空
部材から構成でき、この中空部材は、平面図にお
いて前側に、内部空間に向かつてほぼ閉じた少な
くとも１つの切欠きを有し、この切欠きをまたい
でテープの一部が引張られており、かつこの切欠
きの範囲において走査部材をテープに接触させる
ことができ、かつガイド素子をテープに作用させ
ることができる。

実際には保護保持ケースの内部空間を良好に密
閉するため、前側端部におけるテープ部分用のス
リツト状出口開口を、切欠きのそれぞれいちばん
外側の壁に又はその近くに設けることができ、か
つテープガイド素子を出口開口の近くに配置でき
る。

有利な構成においてケーシングのガイド素子に
はめるために、中空部材の短軸に沿つてガイドス
リツトを設けることができる。

巻心から中空部材を分離するために、前側から
巻心に通じる別のガイドスリツトを中空部材の短
軸に沿つて設けることもできる。

それによりケーシングからかつ場合によつては
テープ巻体から保護保持ケースを少なくとも部分
的に分離することができ、このことは、精密テー
プカセツトのために不可欠なことである。

中空部材内にテープ緊張ピンを設け、これらテ
ープ緊張ピンが、スリツトを通つて作用するケー
シング部分によりテープ張力の作用しない位置に
動かすことができることは、実際に有利なことも
ある。

実施例 本発明の実施例を以下図面によつて詳細に説明
する。

第１Ｃ図は、DIN規格45516に対応した寸法を
有するコンパクトカセツトの斜視図であり、かつ
通常のコンパクトカセツトと同じ機能を果たすよ
うにするものである。

しかし通常のコンパクトカセツトとは相違し
て、ケーシング１０は精密ケーシングであり、２
つのテープ巻体（リールとも称する）を有する保
護保持ケース１１（ケースとも称する）を収容す
るようになつている（第１Ｂ図）。

ケーシング１０（第１Ｃ図及び第１Ｂ図）は、
大量生産で加工できかつ広い温度範囲にわたつて
安定な形状を維持する材料から作ると有利であ
る。ケーシング１０は、この場合ヒンジ１４によ
つて可動に接続された２つの部品、すなわち底部
１２と蓋部１３から成る。ヒンジ１４は、箱形底
部１２の後壁及び平らな蓋部１３の縁に取付けら
れている。ケース１１の構成は、蓋部の下面にあ
る収容及びガイドレール１５に一部挿入されて示
してある。ケース１１を挿入し、かつ蓋部１３を
閉じた後に、テープガイドローラ又はピン１６
は、ケース１１の切欠き１７内に入り、ローラ又
はピンを介してテープ１８は、固定ピン１９によ
り引張られている。ケース１１又は１１Ａにある
ピン又はローラ２０は、左側及び右側の外側切欠
き１７の端部に設けられている。ケース１１Ａの
内部は、第１Ａ図に示すようにこれらの点におい
て外側に対して密閉されており、ほこり及び汚れ
を防止するようになつている。

ここで述べるケース１１の寸法と形は、ケーシ
ング１０に結合して使用する場合、ケースがケー
シング内に残らならば、例えば最大リール直径に
よつて決まる。この場合ケース１１は、適当な材
料から一体に又は固定的に結合した２つの部品か
ら作ることができる。

しかしケーシング１０に挿入した後に、ケース
１１の一部又は全部をここから取除き、例えばも
とよりテープガイドに不利な作用を及ぼさないよ
うにする場合、半分巻いたリールの直径によりケ
ースの寸法を決めてもよい。この場合ケースの少
なくとも半分が取除き可能であり、かつ２つの半
部分が、箱のように互いにはめることができるよ
うになつている。第１Ａ図のケース１１Ａは、本
のような背部分２１を持つことができ、この背部
分は、例えば取はずし可能であり、かつケースの
長さと同じ長さを有し、従つてこのケースは立て
ておくことができる。背部分は、整理のため字を
記入できるようになつている。

特定の実施例においてケース１１又は１１Ａは
２つの部分から成り、これら部分は、ケース１１
の中央面に対して対称でも又は非対称でもよい
が、対称な形にすれば、量産がおおいに容易にな
る。ケース１１又は１１Ａは、プラスチツク材
料、例えばポリスチロール、ポリエチレン又はな
るべく硬質ポリ塩化ビニル（PCV）のシートか
ら作ると有利であり、シート材料は、場合によつ
ては紙又は厚紙に接着され、かつケースの部品
は、適当な方法で、例えば溶接によつて互いに接
合してもよい。固定ピン１９又はテープローラ２
０の軸は、例えば材料内に押込むことによつてケ
ースの一方又は両方の部品に適当に取付けること
ができる。固定ピン１９、ガイドピン及びローラ
２０は、静電帯電し難い非磁性材料から成るよう
にする。記録及び再生の際、ケース１１，１１Ａ
はケーシング１０の内側にあり、かつ１つ又は複
数の磁気ヘツドは、切欠き１７上のテープの支持
されていない区間に押付けられ、押付け力は、ヘ
ツドにおける巻付き角を決定する。ケース１１内
にあるか又は部分的に又は完全にケース１１から
取出されたリールは、テープレコーダ側にありか
つハブの開口に入る駆動スピンドルよつて駆動さ
れる。

第１Ｂ図及び第１Ｃ図において、底部１２と蓋
部１３用のロツク装置の操作ボタン２３は、ケー
シングの側壁に示されている。ロツク装置は、そ
の他の図にさらに明確に示されており、かつ後で
さらに詳細に説明する。

第２Ａ図ないし第２Ｄ図は、前記の材料から例
えば深絞りにより経済的に量産しようとするケー
ス２４の別の実施例を示しており、このケース
は、ほこり及びその他の機械的損傷からテープリ
ールを保護しようとするものである。ケース２４
は、短軸方向のスロツト２６及び２７を有し、ス
ロツト２７はアーチ形凹所２５を有し、これら凹
所は、ハブの連行開口２２内にはまり、かつそれ
により水平面内にリールを固定する。スロツト２
６及び２７は、ケースを挿入しかつ取出す際、ケ
ーシング３２内にあるガイド素子と共働できる。

テープをケース２４にはめる場合、リール２８
及び２９は、アーチ形凹所２５にリールハブが固
定されかつ心出しされるまで、ケース２４の開い
た側から挿入される。それからテープ１８は、テ
ープ緊張ピン又はローラ３０を介して配置でき、
これらピン又はローラは、図示した垂直位置から
水平位置へ揺動できるように、又はさらにばね作
用に抗して折たたみ可能に構成されている。揺動
支持体は、図示していない揺動軸のため第２Ｂ図
にブロツク３１として示されている。テープ緊張
ピン３０を介してテープ１８を配置した後に、第
２Ｂ図に示したケースの下側部分は、上側に上側
部分を配置することにより、又は適当な方法で上
側部分を取付けることにより、完全なケースにす
ることができ、かつその後、ケーシング内に挿入
準備されている。第２Ｃ図には、ケース２４を収
容するように変形されかつ第１Ｂ図に示したケー
シング１０とはいくらか相違したケーシング３２
が示されている。

ケーシング３２は、高い力学的強度を有する適
当な耐熱性の材料から、例えば金属、合金、プラ
スチツク、場合によつてはガラス繊維で強化した
プラスチツク又はプラスチツク及び金属部品の組
合わせから作ることができる。ケーシング３２は
２つの部分３３及び３４から成ると有利であり、
これら部分は、ケーシング１０の部分１２及び１
３と同様に、互いに水平ヒンジにより結合されて
いるので、蓋部３４は垂直面内で揺動できる。ケ
ーシング１０とは相違して、ガイドフイン３５と
３６が設けられており、これらガイドフインの長
さは、リールの最大寸法に依存しており、かつ高
さはケーシング３２の内側の高さによつて決ま
る。第２Ｃ図は、蓋３４にあるガイドレール３７
においてまだ完全には挿入されていない位置にあ
るケース２４を示している。ケース止め部３８に
達するまで押込み、かつ蓋部３４を閉じた場合、
ガイドフイン３５と３６は、ケース２４のスロツ
ト２６にはまり、従つてケース２４は、ケーシン
グ３２内で極めて正確に整列される。蓋部３４を
閉じた際、ガイドフイン３６が外側スロツト２６
に入ると、これらガイドフインはテープ緊張ピン
３０を操作するので、これらピンは、第２Ｂ図に
おいて矢印で示す方向に倒れる。ケース２４は、
図示されていないケースの突起により、又はケー
シング３２のフオーマツトを越えて突出したケー
スの部分により、ケーシング３２から引出すこと
ができる。

ケーシング３２を閉じてケース２４を引出した
後のテープカセツトの外観は、第１Ｃ図に示した
ものとほぼ同じであるが、ケース２４をケーシン
グ３２の前側から取出し可能にするため、ケーシ
ング３２の前側は、ケーシング１０のものより長
い開口を有する。この外観を第２Ｄ図に示す。

これに関して第１Ａ図ないし第１Ｃ図に示した
実施例とは相違して、ケース２４は、開いた側を
先頭にしてガイドレール３７に挿入され、従つて
ケーシング３２の前側から容易に引出すことがで
きることに注意する。本実施例の構成の結果、ケ
ーシングを閉じた際に、磁気テープ１８は、ロー
ラを含むこともあるテープガイド素子、この場合
にはフイン３５と３６上に容易に配置できる。そ
れ故に揺動可能な緊張ピン３０は、適当に配置し
なければならない。ピン３０が下側に揺動した後
に、テープ１８は、ケース２４から自由にはず
れ、かつ場合によつてはケースが一時的にケーシ
ング３２の一部となり、それによりテープは、通
常のカセツトテープレコーダにおいて極めて正確
に動作できる。記録又は再生過程が終つた後に、
ケーシング３２内にケース２４を再び挿入し、テ
ープ１８とリール２８及び２９を釈放し、かつテ
ープリールと共にケースをケーシング３２から取
出すことは簡単に可能である。その際緊張ピン又
はローラ３０は、再び垂直位置を占め、ケーシン
グ３２のテープガイド素子からテープ１８を持上
げることができる。

リールをケーシングから取はずす特殊な操作は
次のようになつている。

底部３３に面したスロツト２６及び２７を有す
るケース２４は、開いた側を先頭にして止め部３
８に達するまで、ケーシング３２内に挿入され
る。その際リール２８と２９は、ケース２４内に
進入し、かつハブとアーチ形凹所２５がはじまる
ことにより固定される。この時点において緊張ピ
ン３０は、フイン３６によつて再び起上がるよう
に構成でき、それによりテープ１８を保持するこ
とができる。ロツク機構を操作した後に、ケーシ
ング３２は開かれ、かつリールを含むケース２４
は取出しでき、かつ場合によつては整理保管でき
る。

アーチ形凹所２５に加えてケース２４の壁のそ
の他の部分がリールとハブに接触していてもよ
く、例えばケースの大きな壁は、例えばコンパク
トカセツトのライナのように、リール２８と２９
に向かつて内方にわん曲していてもよい。

ケーシング３２のロツク装置は第２Ｃ図で示さ
れている。可動のばね部材３９は、片側で一方又
は両方の側壁に取付けられており、かつ内方へ突
出したヘツド部４０及び操作ボタン２３を有し、
このボタンはスロツト４１を通つてケーシングの
壁外に達しており、かつ指で押すことにより外側
から操作できる。ヘツド部４０を収容する切欠き
４２は、一方又は両方のガイドレール３７に設け
られている。

外部からボタン２３を押すと、ばね部材３９は
内方へ動き、従つてヘツド部４０は切欠き４２に
はまることができる。ボタン２３を離せばロツク
が行われる。ロツク解除は、ボタンを押すことに
よつて行われ、従つて切欠き４２からヘツド部４
０をはずすことによつて行われる。

ケースの第３の構成は第３図に４３で示してあ
り、かつ図示していない適当なケーシングといつ
しよに使われる。

ケース４３の内部空間にテープがすべり落ち、
それによりケーシング内へのケースの挿入が困難
になることがないようにするため、ケース４３の
角範囲にテープ１８用の保持素子が設けられてい
る。むしろケーシングからのケース４３の取出し
に関して保持素子は、目的に会うように下側及び
上側部分に取付けられた保持ピン片５３及び５４
を通つてテープ１８がすべり落ちることができる
ように構成しかつ配置できる。ここではケース４
３内へのリールの再挿入は、ケーシングを開き、
ケース下部を挿入しかつケース上部をかぶせた後
に初めて行うことができる。

ケース４３の３つの面が閉じており、かつリー
ルは、切欠き５２に接した開口５５を通してケー
ス４３から取出されると有利である。ケース４３
は箱形に、例えば中央面において対象的に分割可
能に構成すると有利である。

原則的に一方のケース部分をケーシング又はテ
ープレコーダ内に残し、かつ他方のケース部分だ
けを取除くこともできる。この場合、ケーシング
又はテープレコーダ内に残つたケース部分は、適
当なガイド素子及び駆動素子用の開口を含んでい
なければならない。この時ケースを閉じた際にほ
こり防止を行うことができるようにするために、
開口は適当にカバーする。

ケースは、有利にも例えばブリスタ包装中空部
材の様式により、最も簡単な深絞り部品として適
当なプラスチツク材料から製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図は、２つのテープ巻体用の第１の保護
保持ケースの図、第１Ｂ図は、コンパクトカセツ
トの外形を有するケーシング内に第１Ａ図による
保護保持ケースを一部挿入したところを示す図、
第１Ｃ図は、テープ巻体を挿入して閉じたケーシ
ングの外観を示す図、第２Ａ図は、２つのテープ
巻体用の第２の保護保持ケースを示す図、第２Ｂ
図は、第２Ａ図による保護保持ケースを切開いて
示す図、第２Ｃ図は、テープカセツトのケーシン
グ内に第２Ａ図による保護保持ケースを一部挿入
したところを示す図、第２Ｄ図は、テープを挿入
して閉じたケーシングの外観を示す図、第３Ａ図
は、２つのテープ巻体用の第３の保護保持ケース
を示す図、第３ａ図は、第３Ａ図の保護保持ケー
スの角の部分を示す断面図である。 １０，３２……ケーシング、１１，１１Ａ，２
４，４３……保護保持ケース、１２，３３……底
部、１３，３４……蓋部、１４……ヒンジ結合
部、１５，３７……ガイド及び保持レール、１
６，３５，３６……ガイド装置、１７……切欠
き、１８……テープ、２０……テープガイド素
子、２３……操作素子、２６，２７……ガイドス
ロツト、３０……テープ緊張ピン、３９，４０，
４２……ロツク装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーシング１０，３２が、テープカセツトの
   外形を形成するほぼ直方体の開閉可能な底部と蓋
   部から成り、かつテープカセツト側の駆動部材及
   び走査部材を挿入するために、かつケーシング内
   にあつて少なくともテープ巻体に巻かれテープル
   ープを備えた記録媒体１８と走査部材を接触させ
   るために、ケーシングが開口を有し、かつ記録媒
   体用ガイド装置１６，３５を有し、その際巻かれ
   た記録媒体はテープループと共に保護保持ケース
   １１，１１Ａ，２４，４３内に収容されており、
   この保護保持ケースは、間にアクセス可能なテー
   プ部分を配置した底面と蓋面を有し、かつこの保
   護保持ケースは、テープカセツトの動作のために
   ケーシング１０，３２内に挿入でき、かつその際
   走査部材及び駆動部材は記録媒体に接近でき、又
   は保護保持ケース内に侵入できる、帯状又はテー
   プ状の記録媒体の少なくとも１のテープ巻体のた
   めに保護保持ケースとケーシングから形成された
   テープカセツトにおいて、 記録媒体１８用の保護保持ケース１１，１１
   Ａ，２４，４３が、少なくとも３つの外周面及び
   底面と蓋面において実質的に閉じて形成されてお
   り、ケーシング１０又は３２の底部及び／又は蓋
   部１３又は３４にガイド及び／又は保持レール１
   ５，３７が設けられており、ケーシング１０，３
   ２を開いた場合、ここに保護保持ケース１１，１
   １Ａ，２４，４３が挿入でき、又はここから取出
   し可能であり、かつケーシング１０，３２を閉じ
   た場合又はその後に、ケーシング１０，３２内の
   記録媒体１８の動作のためアクセス可能な前記テ
   ープ部分に、ガイド装置１６，３５が接触するこ
   とを特徴とするテープカセツト。 ２ ケーシングにおいて底部と蓋部１２と１３又
   は３３と３４の間にヒンジ結合部１４が設けられ
   ている、特許請求の範囲第１項記載のテープカセ
   ツト。 ３ ケーシングにおいてガイド及び保持レール１
   ５，３７にロツク装置の一部が設けられており、
   かつ別の部分３９，４０が、ガイド及び保持レー
   ル１５，３７を持たないケーシング部分に設けら
   れており、かつロツク装置用の操作素子２３がア
   クセス可能にケーシングの外側に配置されてい
   る、特許請求の範囲第２項記載のテープカセツ
   ト。 ４ ケーシングにおいてガイド装置が、走査部材
   用の入口開口の近くに配置されたフイン１６，３
   ５，３６を含み、これらフインが、ケーシングを
   閉じた状態でガイド及び保持レール１５，３７に
   対してほぼ平行に延びている、特許請求の範囲第
   ２項又は第３項記載のテープカセツト。 ５ 保護保持ケースが中空部材から成り、この中
   空部材が、平面図において前側に、内部空間に対
   してほぼ密閉された少なくとも１つの切欠き１７
   を有し、この切欠きをまたいでテープ部分が張ら
   れており、かつこの範囲において走査部材がテー
   プに接触でき、かつガイド素子がテープに作用で
   きる、特許請求の範囲第１項記載のテープカセツ
   ト。 ６ 保護保持ケースの切欠きのそれぞれいちばん
   外側の壁又はその近くにおいて、前側の端部テー
   プ部分用のスロツト状出口開口が設けられてお
   り、かつ出口開口の近くにテープガイド素子２０
   が配置されている、特許請求の範囲第５項記載の
   テープカセツト。 ７ ケーシング３２のガイド装置３５，３６には
   まるために、中空部材の短軸に沿つてガイドスロ
   ツト２６が設けられている、特許請求の範囲第１
   項記載のテープカセツト。 ８ ハブを中空部材から分離するために、中空部
   材の短軸に沿つて別のガイドスロツト２７が設け
   られており、これらガイドスロツトは、前側から
   ハブまで通じている、特許請求の範囲第７項記載
   のテープカセツト。 ９ 中空部材にテープ緊張ピン３０が設けられて
   おり、これらテープ緊張ピンが、スロツト２６を
   通るケーシング部分３６によつてテープ緊張を行
   わない位置へ動かすことができる、特許請求の範
   囲第７項又は第８項記載のテープカセツト。