JPH04192802A - 誘電体レンズ及びその製造方法 - Google Patents

誘電体レンズ及びその製造方法

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JPH04192802A
JPH04192802A JP2321281A JP32128190A JPH04192802A JP H04192802 A JPH04192802 A JP H04192802A JP 2321281 A JP2321281 A JP 2321281A JP 32128190 A JP32128190 A JP 32128190A JP H04192802 A JPH04192802 A JP H04192802A
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dielectric
substance
substances
mold
thermoplastic resin
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JP2321281A
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Inventor
Kenichi Ohori
健一 大堀
Mitsuo Yokota
横田 光雄
Masami Kamiya
雅己 神谷
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、軍事用レーダーや航空用レーダーのアンテナ
部の電磁波集積部などに好適に使用される誘電体レンズ
及びその製造方法に関する。
[従来の技術] ルーネベルクレンズと呼ばれる誘電体レンズは、球状又
は半球状の形状をしており、球の中心から球の外周方向
にかけて中心から離れるに従って誘電率が小さくなって
いる構造物である。このような構造をとることにより、
電磁波を屈折させ一点に集束させることができる。その
ため、高周波帯域におけるアンテナの電磁波集積部とし
て用いられる。最近では、軍事用レーダー、航空機レー
ダーのアンテナ部の電磁波集積部などに有効であること
から研究、開発が盛んに行われている。
従来の誘電体レンズは複数の分割部分を組合せて構成さ
れている。すなわち、レンズをいくつかの段階に分割し
、その分割された各々の分割部分内を同一の誘電率とし
て、分割部分の誘電率を球の中心から遠いほど小さくし
、これらの分割部分を組合せて誘電体レンズを構成して
いる。第4図は従来の誘電体レンズを示す断面図である
。9は球中心部の高誘電率の分割部分であり、10は法
外周部の低誘電率の分割部分である。
このように各分割部分を異なる誘電率のものとする第1
の方法は、使用する誘電体材料に発泡体を用い、分割部
分ごとに発泡倍率の異なる発泡体を使用する方法である
。このように発泡倍率を変えて誘電率が1にほぼ等しい
空気の混合比を各分割部分ごとに変化させることにより
、異なる誘電率の分割部分を得る。そして、これらの分
割部分を組合せて段階的に誘電率か変化する誘電体レン
ズが得られる。
第2の方法は、分割部分ごとにマトリクス(母材)と充
填材の混合比を変える方法である。すなわち、熱硬化性
液状樹脂又は熱可塑性樹脂粉末などをマトリクスとして
使用し、その中にマトリクスと誘電率の異なるフィラー
や繊維などの充填材を混合し、樹脂を硬化又は焼結し、
マトリクスと充填材の混合比の異なる分割部分を得る。
そして、これらの分割部分を組合せて段階的に誘電率の
変化する誘電体レンズか得られる。また、熱硬化性樹脂
、熱可塑性樹脂を使用せずに、マトリクスと充填材とを
バインダーを使用して成形する方法もある。
しかしながら、このような従来技術により成形できる誘
電体レンズには以下のような問題点がある。まず、誘電
体レンズの製造方法に関しては、誘電体レンズをいくつ
かの段階に分割し、その分割部分ごとに発泡体の発泡倍
率や混合体の混合比を変化させて誘電率の異なる分割部
分を成形した後に、これらの分割部分を接着剤などを用
いて組合せ誘電体レンズを成形するため、成形に非常に
多くの時間や製造機械、道具などの設備を必要とするた
めにコスト高となるという問題がある。
また、誘電体レンズの構造、構成に起因する問題として
は、(1)誘電率を連続的ではなく段階的にしか変化さ
せることができないため、電磁波を1点に集束させる効
率が低下し、電磁波の誘電体レンズ内での損失か大きく
なること、(2)いくつかの段階に分割成形した分割部
分を1つのレンズに成形する場合に各分割部分間を接着
剤で接着するが、接着剤として誘電特性(誘電率、誘電
圧接)が誘電体レンズ使用に適したものがないため、接
着剤により電磁波の集束効率の低下および損失が大きく
なるという問題などがある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、電磁波の損失が少なく集束効率が高い誘電体
レンズを提供しようとするものである。
本発明はまた、上記誘電体レンズの安価で効率の良い製
造方法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた
結果、誘電率が連続的に変化し、一体成形された誘電体
レンズによりその目的が達成されることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、誘電率の異なる2種以上の物質から
なる球状又は半球状の誘電体レンズであって、誘電体レ
ンズの誘電率が連続的に変化して球中心部から離れるに
従い次第に小さくなるように該2種以上の物質が球中心
部では誘電率の高い物質が多く球中心部から離れるに従
い誘電率の低い物質が多くなるように分布していること
を特徴とする誘電体レンズを提供するものである。
本発明の誘電体レンズは、誘電率の異なる2種以上の物
質からなる球状又は半球状のものである。
誘電率の異なる2種以上の物質としては、所望の誘電体
レンズの誘電率に応じて適宜選択する。
通常2種以上の物質のうち少なくとも1種の物質をマト
リクス(母材)として使用し、他の物質を充填材として
使用することが好適である。マトリクスと充填材の他に
、マトリクスと充填材を一体化させるためにバインダー
を使用してもよい。
これらの2種以上の物質は、球状又は半球状に一体成形
されている。
上記の2種以上の物質は、誘電体レンズの誘電率が連続
的に変化して球中心部から離れるに従い次第に小さくな
るように、球中心部では誘電率の高い物質が多く高く球
中心部から離れるに従い誘電率の低い物質が多くなるよ
うに分布している。
このように誘電率が連続的に変化していること、複数の
部分からなるレンズではなく一体成形されたレンズであ
ることから、電磁波の損失が少なく集束効率が高い誘電
体レンズとなる。
本発明の誘電体レンズの好適な!!様を以下に説明する
先ず、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹脂
であり、該熱可塑性樹脂中に他の物質が分布している誘
電体レンズが挙げられる。
これは、熱可塑性樹脂をマトリクスとして用い、この熱
可塑性樹脂中に他の物質を上述のように分布させた誘電
体レンズである。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン
、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテ
ン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、トリフ
ルオロクロルエチレン−テトラフルオロエチレン共重合
体、フッ化ビニリデン−フッ化ビニル共重合体等のフッ
素系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共
重合体、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレー
ト等の各種アクリレート、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホルマール、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミ
ドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル
サルホン、ポリサルホン、ボリアリレート、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、ポリエ
ーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリイソブチレン
、ポリオキシベンジレン、ポリブチレンテレフタレート
、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデンなど挙げられる。これらの樹脂を適宜
変性混合したものも好適に使用される。その他、エンプ
ラ、スーパーエンプラとよばれる材料やそれらのうちの
2つ以上のポリマーをブレンドしたポリマーアロイとよ
ばれる材料も好適に使用される。これらの樹脂は、必要
に応じて架橋剤、硬化剤、添加剤などを含むものであっ
てもよい。
これらの熱可塑性樹脂の誘電率としては1〜5が好適で
ある。
他の物質としては、上記熱可塑性樹脂と異なる誘電率を
有するものであれば特に制限はない。他の物質の形状と
しては、例えば粒子状など熱可塑性樹脂中に所望の分布
となりやすいものが好適である。粒子状のものを用いる
場合、その粒径としては、誘電体レンズの使用目的、分
布の要求精度により異なるか、一般に1關以下が好まし
い。しかし、民生用などに用いる高精度が要求されない
う1゛ ものに関してはコスト面から大きな粒径を用いられる。
また、他の物質の誘電率に関しても使用目的に合わせ、
比誘電率1〜100位の広い範囲の物質が使用される。
具体的には、所望の誘電率を有するガラスフィラーなど
が好適に使用される。
熱可塑性樹脂と他の物質との割合としては、所望の誘電
体レンズの誘電率分布や各物質の誘電率などに応じて適
宜選定することか好ましい。通常、他の物質に対して熱
可塑性樹脂の割合を多くし、熱可塑性樹脂中に他の物質
が分布しているものとすることが一般的である。逆に、
他の物質の割合を多くすることもできる。
他の物質の割合が多い場合、他の物質として粒子状のも
のを用い、他の物質の粒子間を熱可塑性樹脂により融着
させた誘電体レンズも好ましい。
これは、他の物質の粒子が上述のように分布した状態で
熱可塑性樹脂により融着されている誘電体レンズであり
、熱可塑性樹脂により融着された他の物質の各粒子間に
は空隙があってもよい。
また、2種以上の物質の少なくとも1つか熱硬化性樹脂
であり、この熱硬化性樹脂中に他の物質が分布している
誘電体レンズが挙げられる。
これは、熱硬化性樹脂をマトリクスとして用い、この熱
硬化性樹脂中に他の物質を上述のように分布させた誘電
体レンズである。
熱硬化性樹脂としては、例えば、尿素樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ホルマリン樹脂、キシレン樹脂、
フラン樹脂、エステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
ポリイソシアネート樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられ
る。これらの樹脂を適宜変性混合したものも好適に使用
される。これらの樹脂は、必要に応じて架橋剤、硬化剤
、添加剤などを含むものであってもよい。
他の物質としては、熱可塑性樹脂を用いる場合と同様で
ある。
熱硬化性樹脂と他の物質との割合としては、所望の誘電
体レンズの誘電率分布や各物質の誘電率などにより応じ
て適宜選定することが好ましい。
通常、他の物質に対して熱硬化性樹脂の割合を多くし、
熱硬化性樹脂中に他の物質が分布しているものとするこ
とが一般的である。
本発明の誘電体レンズは、以下の方法により好適に製造
される。
すなわち、誘電率の異なる2種以上の物質を球状又は半
球状の型に封入し、該型を回転させて該2種以上の物質
を分散させ、回転と同時又はその後に該2種以上の物質
の相対位置を固定して一体化し誘電体レンズとする。
本発明の誘電体レンズの製造方法を第1図により説明す
る。
第1図は、本発明の誘電体レンズの製造方法を説明する
断面説明図である。
ここでは、2種以上の物質として、少なくとも1つの物
質をマトリクス(母材)として使用し、その中にマトリ
クスとは異なる誘電率を有するフィラーや繊維などの充
填材を少なくとも1種類以上混合する場合の製造方法を
示す。
先ず、マトリクス1及び充填材2を球状の型3に封入す
る。型3は半球状のものであってもよい。
次いで、型3を回転させてマトリクス1中で充填材2を
分散させる。
回転の条件としては、使用する各物質の比重、粒径、摩
擦係数等の物性や、要求される誘電体レンズの誘電率の
分布により適宜決定することが好ましい。この回転によ
って各物質に加わる遠心力の差から各物質が回転に応じ
て分散され不均一な分布となる。この分布の状態を回転
条件により制御し、所望の誘電率分布とする。
回転方法としては、特に制限はないが、遠心力が球状又
は半球状の型に全方位的に均一にががる方法が好ましい
。所望の回転条件により適当な回転方法を選択すること
が好ましい。実際の回転方法として好適な3つの例を以
下に挙げる。
第1の例は、第2図に示すように、球状の型3の外部に
複数の回転軸4を設置し、型3をこれらの回転軸4を中
心として回転させる方法である。
このような回転軸としては、球状の型の中心を通過し、
遠心力が全方位的に均一にかかるようにしたものとする
ことが好ましい。回転軸の数は多いほど好ましい。
第2の例は、水の対流を利用する方法である。
すなわち、第3図(a)に示すように、球状の型3に複
数のおもり設置箇所5を設け、その一箇所におもり6を
取り付ける。球状の型としては中空球状の完全防水した
ものを用いることが好ましい。
次いで、第3図(b)に示すように、水槽7に水8を入
れ、この中に上記球状の型3を浮かべる。この水槽7は
円柱状で水を対流させることか可能な構造となっている
。そして水8を対流させ、この対流によりおもりの設置
箇所と型の中心を通る軸を回転軸として型3を回転させ
る。そして、おもりの位置を変えながら同様にして任意
の軸を中心に回転させることができる。
第3の例は、全方向に回転可能な球状の型を用いる例で
ある。この球状の型には固定された軸受けはなく、全方
向に回転可能である。この型を外部の回転動力により任
意の方向に回転させる。外部の回転動力からの回転を型
に伝える方法としては、例えば、回転するローラーを型
に接触させる方法が挙げられる。型とローラーの接触点
を変化させることにより型を様々な方向に回転させるこ
とができる。また、球状の型の一部に磁極を設置し、型
の周囲に電磁極を巡らせリニアモーターを形成して磁場
によって型を回転させる方法が挙げられる。この場合に
も型の周囲に巡らせた電磁極に与える電気条件を変える
ことにより回転を制御し、型を様々な方向に回転させる
ことが可能である。
更に、回転と同時又はその後にこれらの2種以上の物質
の相対位置を固定して一体化し誘電体レンズとする。
これらの2種以上の物質の相対位置を固定して一体化す
る方法としては、以下の方法が好適である。。
例えば、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹
脂である場合、この熱可塑性樹脂をマトリクスとして使
用し、熱可塑性樹脂の熱軟化点以上の温度域において型
を回転させて熱可塑性樹脂中で他の物質を分散させ、熱
可塑性樹脂を熱軟化点以下の温度に冷却して熱可塑性樹
脂と他の物質との相対位置を固定して一体化する方法が
挙げられる。
熱可塑性樹脂として粉末のものを用い、また他の物質と
して粒子状のものを用いて、該粉末を他の物質の粒子と
ともに型に封入し、該型を回転させて該粉末と他の物質
の粒子とを分散させ、該粉末を加熱した後冷却して該粉
末により他の物質の粒子間を融着させ固定する方法も好
適である。熱可塑性樹脂の粉末としては、前記熱可塑性
樹脂の粒径1〜500μmの粉末が好ましい。これらの
粉末は他の樹脂でコートされていてもよい。
また、2種以上の物質の少なくとも1つが熱硬化性樹脂
である場合、硬化前の熱硬化性樹脂を他の物質とともに
型に封入し、該型を回転させて熱硬化性樹脂中で他の物
質を分散させ、熱硬化性樹脂を加熱して該熱硬化性樹脂
と他の物質との相対位置を固定して一体化する方法が挙
げられる。
各樹脂の加熱や冷却は型全体を加熱又は冷却することに
より容易に行うことができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するか、本
発明はこれに限定されるものではない。
実施例 誘電体レンズの材料として以下の2種の物質を用意した
。マトリクスとして熱可塑性樹脂であるポリスチレン樹
脂粉末(平均粒径200μm1密度1. 06g/Cm
”、熱軟化点105℃、ポリスチレン単体誘電率2.5
6)を用意し、これと誘電率の異なる充填材としてガラ
スフィラー(平均粒径200μm1密度2.4g/cm
”、誘電率6.75)を用意した。
次に、第5図に示す内径350mmの球状中空の金型3
を用意した。この金型は半球に分割でき、また球中心を
通過する互に直交する3つの回転軸4を中心として回転
する機構を有している。第5図に示すように、この型3
内部にガラスフィラー11とポリスチレン樹脂粉末12
とを体積比50:50で封入した。このときガラスフィ
ラー11を球中心部に集中させた。その後、互いに直交
する3つの回転軸4を各々中心として型を回転させた。
回転条件は、ポリスチレン樹脂粉末とガラスフィラーの
分布か最適となる条件、すなわち、3つの回転軸を各々
中心として回転数100Or、pm、回転時間12分と
した。
次に、この球状の型に熱風循環型乾燥装置内で180℃
、2時間の加熱処理を施し、その後、室温で冷却した。
このことにより熱軟化点以上に加熱されたポリスチレン
樹脂粉末が相互に融着してガラスフィラー間が融着する
ため、回転によりガラスフィラーが球内で不均一に分布
した状態で固定されてポリスチレン樹脂と一体化された
。このようにポリスチレン樹脂とガラスフィラーの一体
成形された誘電体レンズが完成した。
このようにして成形した球状の誘電体レンズ内部におけ
る各部の誘電率を調べた。その結果を第6図に示す。1
3は理論設計誘電率であり、14は本実施例で製造した
誘電体レンズの誘電率の実測値である。
なお、成形された球状の誘電体レンズは、ポリスチレン
樹脂粉末か焼結し見かけの体積か減少したため、半径3
00mmのものであった。
また、この誘電体レンズを実際の誘電体レンズアンテナ
として使用した場合の20°Cにおける12 GHzの
電磁波の損失を測定した。結果を第1表に示す。
比較例 先ず、第7図(b)〜(e)に示すような半球状の中央
部をくり抜いたような形の分割部分を作ることができる
金型4種と第7図(a)に示すような半球の中心部に相
当する形の分割部分を作ることができる金型を用意した
。これらの金型で作られた分割部分は組合されると半球
状になるようにした。
次いで、実施例で使用したのと同様のポリスチレン樹脂
粉末とガラスフィラーを用意し、これらを各々5種類の
混合比率で混合した。そして、これら混合したものを前
述した金型に1つずつ封入した。このとき5種類の混合
物のうち最も誘電率が高いものを半球の中心部に相当す
る第7図(a)の形の分割部分を作ることができる金型
に注入し、その次に誘電率の高いものを第7図(b)用
の金型に注入し、最外層となる第7図(e)用の金型に
は最も誘電率の低いものを封入した。
これらを実施例と同じ条件(180℃、2時間)で加熱
し成形した。その後、それぞれの分割部分をポリオレフ
ィン系の接着剤(誘電率2.6)を介して組合せて一体
化し、半球状に組み立てた。
そして、これを2つ製造し貼り合せて球状の誘電体レン
ズとした。
この誘電体レンズに関して実施例と同様に各部の誘電率
を測定した。結果を第6図中に示した。
15は本比較例で製造した誘電体レンズの誘電率の実測
値である。
また、この誘電体レンズを実際の誘電体レンズアンテナ
として使用した場合の電磁波の損失を実施例と同様に測
定した。結果を第1表に示す。
第1表 第6図の誘電率分布及び第1表の電磁波の損失の測定結
果から以下のことが明らかとなった。実施例で作製した
誘電体レンズの誘電率分布は理論設計誘電率分布に非常
に近く、連続的に変化分布しているため、比較例で作製
した誘電体レンズに比べ電磁波の損失が小さくなでいた
。比較例では、設計値に近い誘電率になるようにポリス
チレン樹脂粉末とガラスフィラーの体積分率を選定して
作製し、はぼ近い誘電率分布を得ることができたが、段
階的に誘電率が変化しているため実施例と比較して設計
誘電率との食違いが大きかった。また、各分割部分間の
接着に接着剤を使用しているために電磁波の損失が大き
くなっていた。
また、製造コストを比較すると、実施例で使用した3軸
回転機構を有する中空球状金型の製作費は、比較例で使
用した5種類の金型の製作費の約3分の1であった。ま
た、誘電体レンズ作製に費やした時間は実施例の場合1
時間足らずであったか、比較例の場合には4時間が必要
であった。
以上、本発明の誘電体レンズの製造方法は、設備投資額
及び生産効率において比較例と比べ非常に有効であるこ
とが確認された。
[発明の効果コ 本発明の誘電体レンズは、電磁波の損失が少なく集束効
率が高いものである。
また、本発明の誘電体レンズの製造方法によると、上記
誘電体レンズを安価に効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の誘電体レンズの製造方法を説明する
断面説明図である。 第2図並びに第3図(a)及び(b)は、本発明の誘電
体レンズの製造方法における球状の型の回転方法の例を
示す説明図である。 第4図は、従来の誘電体レンズを示す断面図である。 第5図は、実施例で実施した誘電体レンズの製造方法を
説明する断面図である。 第6図は、実施例及び比較例で製造した誘電体レンズの
誘電率を示すグラフである。横軸は誘電体レンズ中心か
らの距離(Cm)、縦軸は誘電率を示す。 第7図(a)〜(e)は、比較例で製造した誘電体レン
ズの各分割部分を示す斜視図である。 符号の説明 1 マトリクス    2 充填材 3 球状の型     4 回転軸 5 おもり設置箇所  6 おもり 7 水槽       8 水 9 球中心部の高誘電率の分割部分 10 法外周部の低誘電率の分割部分 11 ガラスフィラー 12 ポリスチレン樹脂粉末 13 理論設計誘電率 14 実施例で製造した誘電体レンズの誘電率15 比
較例で製造した誘電体レンズの誘電率第 4 図   
第 5 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、誘電率の異なる2種以上の物質からなる球状又は半
    球状の誘電体レンズであって、誘電体レンズの誘電率が
    連続的に変化して球中心部から離れるに従い次第に小さ
    くなるように該2種以上の物質が球中心部では誘電率の
    高い物質が多く球中心部から離れるに従い誘電率の低い
    物質が多くなるように分布していることを特徴とする誘
    電体レンズ。 2、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹脂で
    あり、該熱可塑性樹脂中に他の物質が分布している請求
    項1記載の誘電体レンズ。 3、2種以上の物質の少なくとも1つが熱硬化性樹脂で
    あり、該熱硬化性樹脂中に他の物質が分布している請求
    項1記載の誘電体レンズ。 4、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹脂で
    あり、他の物質が粒子状であり、他の物質の粒子間が該
    熱可塑性樹脂により融着されている請求項1記載の誘電
    体レンズ。5、誘電率の異なる2種以上の物質を球状又
    は半球状の型に封入し、該型を回転させて該2種以上の
    物質を分散させ、回転と同時又はその後に該2種以上の
    物質の相対位置を固定して一体化し誘電体レンズとする
    ことを特徴とする誘電体レンズの製造方法。 6、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹脂で
    あり、該熱可塑性樹脂の熱軟化点以上の温度域において
    型を回転させて該熱可塑性樹脂中で他の物質を分散させ
    、該熱可塑性樹脂を熱軟化点以下の温度に冷却して該熱
    可塑性樹脂と他の物質との相対位置を固定して一体化す
    る請求項5記載の誘電体レンズの製造方法。 7、2種以上の物質の少なくとも1つが熱硬化性樹脂で
    あり、硬化前の熱硬化性樹脂を他の物質とともに型に封
    入し、該型を回転させて該熱硬化性樹脂中で他の物質を
    分散させ、該熱硬化性樹脂を加熱して該熱硬化性樹脂と
    他の物質との相対位置を固定して一体化する請求項1記
    載の誘電体レンズの製造方法。 8、2種以上の物質の少なくとも1つが熱可塑性樹脂か
    らなる粉末であり、他の物質が粒子状であって、該粉末
    を他の物質の粒子とともに型に封入し、該型を回転させ
    て該粉末と他の物質の粒子とを分散させ、該粉末を加熱
    した後冷却して該粉末により他の物質の粒子間を融着さ
    せ固定して一体化する請求項1記載の誘電体レンズの製
    造方法。
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JP (1) JPH04192802A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7301504B2 (en) 2004-07-14 2007-11-27 Ems Technologies, Inc. Mechanical scanning feed assembly for a spherical lens antenna
JPWO2017061586A1 (ja) * 2015-10-08 2017-11-02 大日本印刷株式会社 スクリーン、表示装置、粒子、光学シート、粒子検査装置、及び、粒子検査方法、並びに、粒子製造装置、粒子製造方法、スクリーン製造方法、及び、スクリーン検査方法

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