JPH0419141A - 耐候性耐衝撃性に優れたアクリル樹脂積層板 - Google Patents

耐候性耐衝撃性に優れたアクリル樹脂積層板

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JPH0419141A
JPH0419141A JP12312190A JP12312190A JPH0419141A JP H0419141 A JPH0419141 A JP H0419141A JP 12312190 A JP12312190 A JP 12312190A JP 12312190 A JP12312190 A JP 12312190A JP H0419141 A JPH0419141 A JP H0419141A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は屋外暴露等による表面の白化(ヘーズ上昇)が
改良された耐候性耐衝撃性アクリル樹脂板に関する。
〔従来の技術〕
アクリル樹脂は透明性、美麗性、耐候性、印刷特性等に
優れた熱可塑性樹脂であり、この特性を生かして看板、
デイスプレィ、照明カバー、エフステリア、ドーム、文
具等多くの分野で利用されている。
これらの用途の中で例えば看板、照明カバ自動車用サン
バイザー等に於いては各種衝撃に強いこと、即ち耐衝撃
性が要求されている。
そこでこの要求にこたえてアクリル系もしくはブタジェ
ン系の弾性体ポリマーと改質剤として添加した耐衝撃性
アクリル樹脂が開発されている。
しかし、この耐衝撃性アクリル樹脂には、添加した改質
剤の耐候性が十分ではないため、一般グレードのアクリ
ル樹脂のような良好な耐候性が得られないという問題点
がある。
従来、このような場合には紫外線吸収剤、酸化防止剤等
の添加剤を加えて耐候性を改善するのが一般であるが、
耐衝撃性アクリル樹脂の場合には、その改善効果が微々
たるもので充分な効果を得ようとすると該添加剤の多量
の添加が必要となる。
しかるところ、多量の添加剤が配合されると肝心の樹脂
物性が種々低下し、着色も起こりやす(コストアップに
もつながるので従来法は採用し難い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は耐衝撃性アクリル樹脂が有していた上記
の耐候性の問題を解決し、樹脂が持つ本来の特長である
耐衝撃性を保持しつつしかも熱成形で層剥離の生じない
積層板を提供するところにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究の結果、
耐候性について特定の安定剤処方をした耐衝撃性アクリ
ル樹脂層の片面又は両面に特定の厚みを有する一般グレ
ードのアクリル樹脂層を設けることによって本課題を解
決することができることを見出し本発明に到達した。す
なわち、本発明は基板部がホスファイト化合物及びフェ
ノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤を含む耐衝撃性ア
クリル樹脂であってその片面又は両面に0.5μm以上
100μm以下の厚さで炭素数1〜4のアルキル基を有
するアルキルメタクリレート単位を有する一般アクリル
樹脂層(積層部)を設けたことを特徴とする耐候性耐衝
撃性に優れたアクリル樹脂積層板を提供するものである
一般アクリル樹脂は本来耐候性に優れた樹脂として一般
に広く認められ、屋外でも問題なく長い年月の使用実績
があるが耐衝撃性アクリル樹脂の場合は屋外に長時間隔
らされると主に太陽光線中の紫外線及び雨水の影響で表
面の光沢が減少したり透明板ではヘーズ(曇り度)が上
昇したりしアクリル樹脂の持つ優れた外観特性を損なう
ことになる。
耐衝撃性アクリル樹脂については後で詳しく述べるが、
ゴムとしては主にアクリル系弾性体であり大きさが0.
1〜0.3μm程度の球形をしており、これが一般アク
リル樹脂に約10〜50重量パーセント添加されたもの
である。
長期間の屋外暴露を受けて白化が生じた試料はその白化
した表面層の断面を電子顕微鏡により観察した結果、表
面部が連続した凹凸面になっており、これは屋外暴露を
受けない試料を同様に観察した結果この表面部に凹凸が
見られないものに比べて著しく異なっていることがわか
った。電子顕微鏡で見た表面の凹凸の大きさはゴム粒子
及びその周辺が崩れたものに相当していることもわかっ
た。このことから白化の原因は耐衝撃性アクリル樹脂中
に含まれるゴムが長期間の屋外暴露を受けて劣化を生じ
、特に表面層のゴムはその劣化程度が大きく、ついには
表面に存在するゴム粒子が表面から脱落することにより
表面が凹凸になり、このため表面層で先の乱反射が生じ
、白化くもりが発生するものと思われる。
本発明者らはこれらの問題を解決するために添加剤系と
積層シートとを総合的に評価した結果、ホスファイト系
の安定剤とフェノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤を
含む耐衝撃性アクリル樹脂に一般アクリル樹脂を極く薄
く積層させることで本問題について著しい改良効果があ
ることを見い出し、本発明の完成に至った。
本発明でのホスファイト系安定剤は各種のリン化合物が
適用できるが代表的なものとしてはトリアリールホスフ
ァイトや式(I)で示されるペンタエリスリトール型ホ
スファイトが市販品として人手できる。
トリアリールホスファイトで代表的なものはトリス−(
2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイト、ト
リス−(ノニルフェニル)−ホスファイト、トリス−(
モノ、ジノニルフェニル)〜ホスファイト、トリス−(
2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイト、ト
リス−(2−t−ブチルフェニル)−ホスファイト、ト
リス−(2−フェニルフェニル)−ホスファイト、トリ
ス(2−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル〕ホ
スファイト、トリス−〔2,4−ジ(1,■−ジメチル
プロピル)−フェニルツーホスファイト、トリス−(2
−シクロへキシルフェニル)−ホスファイト、トリス−
(2−t−ブチル−4−フェニルフェニル)−ホスファ
イト、トリス−(2−t−ブチル−4−メチルフェニル
)−ホスファイト、トリス−(2,4−ジ−t−アミル
フェニル)−ホスアイトがある。
一般式(I)で示されるペンタエリスリトール型ホスフ
ァイトとしては代表的には2,6−ジーt−ブチル−4
−メチルフェニル・フェニル・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、2,6ジーt−ブチル−4−メチルフェ
ニル・メチル・ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,6ジーt−ブチル−4−メチルフェニル・2−エチ
ルへキシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジー
t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、2.6−ジーt−ブチル−4−メチ
ルフェニルや 2,6ジーt−ブチルフェニルペンタエ
リスリトールジホスファイト、2.8−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニルΦイソデシルペンタエリスリトー
ルジホスファイト、2,6−ジーt−ブチル−4−エチ
ルフェニル・ラウリル・ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェニル
・シクロへキシルペンタエリスリトールジホスファイト
、2,6−ジーt−アミル−4−メチルフェニル・フェ
ニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2
,6−ジーt−アミル4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジーt−オ
クチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイトなどがあげられる。
これらのホスファイト系化合物と組み合わせて用いられ
るフェノール系酸化防止剤で代表的なものはβ−(3,
5−ジー型ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピ
オン酸−n−オフダブシルエステル、ペンタエリスリト
ール−テトラ−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)−プロピオネート) 、1,3.
5−トリス−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレート、N、N’  −へキサ
メチレン−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)−プロピオンアミド〕、トリエ
チレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート
〕、1.6−ヘキサンシオールービスー[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピ
オネート〕、2.4−ビス−(n−オクチルチオ)−6
〜(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ
)  −1,3,5−)リアジン、2.2−チオ−ジエ
チレンビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロピオネート) 、2.2−チ
オビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
3.5〜ジーt−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホネート−ジエチルエステル、1.3.5−トリメチル
−2,4,6−ドリスー(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼンがある。
これらの添加剤の量は合計で0.01〜2%、好ましく
は0.1〜0.7%でありトリアリールホスファイトと
フェノール系酸化防止剤の比率は10対1から1対5、
好ましくは3対1から1対1である。
又紫外線吸収剤としては2−(5−メチル2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、2− 〔2−ヒドロ
キシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェ
ニル〕 −2H−ベンゾトリアゾール、2− (3,5
−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール等のベンゾトリアゾール系やフェニルサリチ
レート、モノグリコールサリチレート、p−t−ブチル
フェニルサリチレート等の一般の紫外線吸収剤でよくそ
の添加量は100〜2000ppmで十分である。
又前記のトリアリールホスファイト、フェノール系酸化
防止剤及び紫外線吸収剤はそれぞれ2種類以上を混合使
用してもよい。
このように耐衝撃性アクリル樹脂にホスファイト化合物
とフェノール系酸化防止剤及び紫外線吸収剤とを組合せ
て添加することは耐衝撃性アクリル樹脂の耐候性を改善
して白化(ヘーズ上昇)防止に効果が認められそれだけ
でも技術的に優れたものであるが本発明はこれに満足す
ることなく、該添加剤が加えられた耐衝撃性アクリル樹
脂の表層部に極く薄く一般グレードのアクリル樹脂を積
層させることにより驚ろ(べきことに耐候性が−般アク
リル樹脂とほとんど変らないものを得ることができた。
積層させる一般アクリル樹脂の厚みは0.5μm以上あ
れば効果的でありこれ以上の厚みのものであれば耐候性
が著しく改良された耐衝撃性アクリル樹脂となるが、一
般アクリル樹脂の厚みが100μmを越えたものは耐衝
撃強度を低下させる傾向にあるため本発明では積層部の
厚みは0.5μm以上100μm以下である必要がある
。この厚みで積層する方法としては一般に共押出しによ
る方法が採用されるが厚みが約20μm以上の場合はフ
ィルムラミネート法や又はアクリル樹脂ラッカーの塗布
法は数μmの厚みも可能であり方法としてはこれらの方
法も使用できる。又積層部は基板部である耐衝撃性アク
リル樹脂の片面もしくは両面に積層されていても構わな
い。
更に本発明の特徴は基板部と積層部とが同じアクリル樹
脂であるため得られた積層シートの積層界面の一体融合
性が良好で熱成形しても層の剥離が見られず優れた密着
性を示す。
本発明で用いる耐衝撃性アクリル樹脂はメタクリル酸メ
チルを主成分とする連続樹脂相中に常温でゴム状を示す
弾性体を粒子状で不連続的に5〜70重量%分散させた
もの等である。
ここで、常温でゴム状を示す弾性体とは、例えばブタジ
ェンを主成分とするゴム状重合体、アクリル酸エステル
系重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等のゴム状
弾性体等をいう。又、アクリル酸エステル系重合体の具
体例としてはブチルアクリレート、2−エチルへキシル
アクリレート等を主成分とするものがあり、その代表例
としてはブチルアクリレート等のアルキルアクリレート
とスチレンのグラフト化ゴム弾性成分とメチルメタクリ
レート及び又はメチルメタクリレートとアルキルアクリ
レートの共重合体からなる硬質樹脂層とがコアーシェル
構造で多層を形成している粒子状の弾性体がある。
以上の中で特に好ましいものはブタジェンを主成分とす
るゴム状重合体及びブチルアクリレートを主成分とした
アクリル酸エステル系重合体である。
本発明で用いられる一般アクリル樹脂は、いわゆる一般
グレードとして市販されているアクリル樹脂のうち、炭
素数(以下Cと略す)1〜4のアルキル基を有するアル
キルメタクリレート単位を有するアクリル樹脂であり、
押出し、その地熱加工時の安定性の点からC1〜C4の
アルキル基を有するアルキルアクリレートを20重量%
以内共重合させたものが好ましい。
なお、上記のC1〜C4のアルキル基を有するアルキル
メタクリレートの例としてはメチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチル
メタクリレート等があり、これらの中では物性上、メチ
ル及びエチルメタクリレートが最も好ましい。
又、C1〜C4のアルキル基を有するアルキルアクリレ
ートとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレート
、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート等があげ
られ、且つ好ましいのはメチルアクリレート、エチルア
クリレートである。
さらにこのアルキルアクリレートが該アルキルメタクリ
レート中に含まれる量は20重曾%以下が好ましいが、
より好ましくは、0.5〜13重量%である。
本発明による添加剤と耐衝撃性アクリル樹脂との混合は
予めブレンダー等で機械的に混合、均一化されたものを
押出機に通してペレット化するのが一般的である。該ペ
レットは実際には更に押出機を通してシート状の耐衝撃
性アクリル樹脂シトに加工されるが共押出しする場合に
は一般グレードのアクリル樹脂と同時に積層シート化さ
れる。共押出法は積層時に両層の流動性を合わせ、均一
にすることができるので両層の密着性がよく、成形歪も
類似になるなどの点で優れている。共押出しは通常の押
出機を2台以上使って基板層は40111φ、 60m
mφ、 90mmφ、  115mmφ等の大型押出機
で、一般アクリル樹脂の積層用は20mmφ、 30a
+mφ。
40+emφ等のそれより小型の押出機を用いる。
積層シートの積層部(一般アクリル樹脂層)及び基板部
(耐衝撃性アクリル樹脂層)の厚みのコントロールは2
台以上の押出機の押出曾と押出機出口にあるポリッシン
グロールのロールクリアランスで行なうことができる。
又、積層シートを作製する場合、いわゆる基板部の樹脂
の流動性を合わせることが大事であるが、これは具体的
には押出機の温度を調整することでも実施することがで
きる。
一方、ラミネートによる方法は押出機のダイ出口のポリ
ッシング(カレンダリング)ロール部で一般アクリル樹
脂製のフィルムを供給し、押出機から押出される樹脂と
該ロール部で重ね合わせる方法をとることができる。こ
の場合、重ね合わせ時の空気混入防止と、ロール温度等
による密着性向上等が技術上のポイントである。
積層シートは積層部及び又は基板部に有機系、無機系の
染料、顔料を配合し、透明、半透明もしくは不透明のシ
ートにすることができる。又、積層部にも紫外線吸収剤
、光安定剤、酸化防止剤などを配合することもできる。
更に積層部の一般アクリル樹脂部には市販の帯電防止剤
を加えて最終製品に帯電防止機能を付与させることも可
能である。又基板部との密着性、親和性を増すために可
塑剤を配合することもできる。
積層シートの積層部の厚みの評価は正確には透過型電子
顕微鏡で断層面を観察することで測定することができる
耐候性の評価方法は促進評価法として一般に広くサンシ
ャインウエザオメーター(SWOM)が使用されている
が本発明ではより短期間で且つ屋外暴露評価の結果を再
現する促進評価方法として紫外線領域部分が分光波長の
主体であるデユーパネル光コントロールウエザオメータ
ー(ASTM G53改良型 スガ試験機■製)が適し
ていることか多くの暴露サンプルの目視観察と電子顕微
鏡観察により確認することができた。
〔実 施 例〕
以下実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。
なお、各実施例、比較例で用いた評価及び試験方法は次
の通りである。
(1)耐衝撃性の評価:落球衝撃試験を採用し、装置は
銖東洋精機製作所製のデュポン式衝撃試験機を用い、重
さ1 kgで先端曲面Rが1/4インチのミサイルを積
層部を上面にした試料に向けて落下させ、試験数12ケ
でその50%以上が破壊した時の高さから衝撃強度を求
めその試料の耐衝撃強度とした。
(2)耐候性の評価:スガ試験機株のデユーパネル光コ
ントロールウエザオメーター(以下QUVと略す)を用
いて条件は照射60℃、4時間、湿潤(結露)40℃、
4時間のサイクルで試料の積層面を照射面にして150
0HR照射でその時の試料のヘーズ((ちり度)を日本
主色工業■製の曇度計(NDH−1001DP)を用い
て測定した。
(3〉  積層面の密着性の評価=60℃と一30℃を
各3時間づつ行なうヒートサイクル試験で、30サイク
ルを行なった後の試料の外観変化から密着性を判定した
(4)熟成形性の評価二通常の真空成形機で絞りの深さ
100mmのペン皿状形状で真空成形を行ない、その外
観を観察し判定した。
実施例1.比較例1〜2 ホスファイト化合物とフェノール系酸化防止剤及び紫外
線吸収剤を耐衝撃性アクリル樹脂に以下の方法で悉加し
ベレットとし積層板用の基板部用樹脂とした。
耐衝撃性アクリル樹脂として旭化成デルペ・ント5R8
400(メチルメタクリレートとメチルアクリレートの
共重合体からなる連続相中にブチルアクリレートを主成
分としたアクリル酸エステル系エラストマーを分散させ
たもの)を用いこれにホスファイト化合物としてトリス
−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイト
(日本チバガイギー社 商品名IRGAFO8■168
)、及びフェノール系酸化防止剤としてオクタデシル3
− (3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート(日本チバガイギー社 商品名IR
GANOX@1076) 、及び紫外線吸収剤として2
− (5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ
トリアゾール(日本チバHイギ−社商品名T I NU
V I郊1P)をそれぞれ2oooppm 。
11000pp 、 300ppmとなるように計量し
樹脂と共にブレンダーで約1時間機械的に混合した。こ
れを直径90+a+++SL / D = 32の押出
機を通してペレタイズした(基板部用樹脂A)。
このようにして得られたホスファイト化合物、フェノー
ル系酸化防止剤及び紫外線吸収剤が添加された耐衝撃性
アクリル樹脂を基板部として直径90+am、 L /
 D = 32の押出機を用い、一方積層部の一般アク
リル樹脂層として旭化成デルペットLP−1(メチルメ
タアクリレートとメチルアクリレートの共重合体)を直
径30+am、 L / D = 24の押出機を用い
て共押出しを行なった。ダイはフィードブロック式、リ
ップ開度は3III11で、押出機温度は250〜26
0℃で行なった。上記基板層の厚みはダイ出口のポリッ
シングロールのクリアランスで2.0mmの目標に調整
し、積層部の厚みは押出機の吐出量で調整を行なった。
このようにしてシート幅80a++nの2層シートを作
製したものの基板部及び積層部のシート中央部の厚みは
それぞれ2.0 +m+i及び4.5μmであった(積
層部の厚みは透過型電子顕微鏡でシートの断層面を観察
することで測定した。)。このサンプルの耐衝撃強度及
び耐候性について前記の方法で評価を行なったところデ
ュポン式衝撃強度で50kg/cm、デユーパネル光コ
ントロールウエザオメーター(QUV)照射1500H
Rでサンプルのヘーズは0.8であり暴露前と変らなか
った。比較のため上記の90+++m押出機で、基板部
用樹脂Aを用いて単独に厚み2+amのシートを作製し
同じようにQ U V 1500HR暴露したあとのサ
ンプルの白化度(ヘーズ)を測定しく比較例1)それぞ
れ結果は表1の通りであった。
なお、デュポン衝撃強度は積層シート及び基板部用樹脂
Aの単独シートともに50kg−cmで同じ値で差がな
かった。又積層シートの密着性、熱成形性ともに良好で
あった。
実施例2〜5.比較例2〜3 実施例1で用いた基板部用樹脂A及び積層部用樹脂デル
ペットLP−1は同じで押出機2台の押出量を変えて積
層部の厚みを各種変えたサンプルを作製し実施例1と同
様に評価した。結果を表−2に示す。
(以下余白) この結果から積層部の厚みが0.5μmあれば耐候性白
化によるヘーズの上昇は全くなく更に薄くなった厚みが
0.2μmの場合は若干ヘーズが上昇し目視でもかすか
に暴露前との違いが感じられた。
更に積層部の厚みが120μmの場合は耐衝撃性の低下
が見られ積層板の性能を低下させてしまう。
実施例6〜8.比較例4〜5 実施例1で用いたフィードブロックを3層用に切り替え
て2種3層にする以外は実施例1と同様に行ない各種積
層部の厚みをもつサンプルを作製した。それぞれの評価
結果を表−3に示す。
QUVでの耐候性試験はデュポン衝撃強度の衝撃面と同
じ面をUvクランプ照射面側にして行なった。照射面の
積層部の厚みが0.1μmのものはQ LJ V 15
00HR後のヘーズが1.8と若干高くなった。また積
層部の厚みが衝撃面で115μmのものはデュポン衝撃
強度が大きく低下した。
(以下余白〉 実施例9〜11.比較例6〜7 実施例1の基板部用樹脂Aで用いたホスファイト化合物
であるIRGAFO3■168の代りにビス(2,6−
ジーt−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト(アデカ・アーガス化学社 商品
名 MARK@PEP−36)を用いてそれ以外は実施
例1と同様にして基板部用樹脂Bをペレットとして作製
し、これと一般用アクリル樹脂であるデルペットLP−
1とを用いて実施例1と同様にして2層積層シートを作
った。
積層部の厚みを変えたサンプルの評価結果を表=4に示
す。ペンタエリスリトール型ホスファイトでも実施例1
〜8迄のトリフェニル型ホスファイトを用いた場合とほ
ぼ同様な結果となった。
(以下余白) 〔発明の効果〕 本発明は、従来から希求されていた耐衝撃性があってし
かも耐候性が良好なアクリル樹脂板を提供するものであ
り、看板、照明カバー、自動車用サンバイザー等の多く
の分野で多大の効果を発揮するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、基板部がホスファイト化合物及びフェノール系酸化
    防止剤及び紫外線吸収剤を含む耐衝撃性アクリル樹脂で
    あってその片面又は両面に0.5μm以上100μm以
    下の厚さで炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキル
    メタクリレート単位を有する一般アクリル樹脂層(積層
    部)を設けたことを特徴とする耐候性耐衝撃性に優れた
    アクリル樹脂積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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