JPH04189592A

JPH04189592A - 昇華型熱転写記録媒体

Info

Publication number: JPH04189592A
Application number: JP2321732A
Authority: JP
Inventors: Yutaka Ariga; 有賀　ゆたか; Masaru Shimada; 勝島田; Hidehiro Mochizuki; 望月　秀洋
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1990-11-26
Filing date: 1990-11-26
Publication date: 1992-07-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は昇華型熱転写記録媒体に関し、更に詳しくはサ
ーマルヘッドやレーザー等の加熱により記録を転写する
昇華型熱転写記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

熱転写記録方法として、プラスチックフィルムのような
基体上に、結着剤樹脂中に昇華性染料を分散したインク
層を設けてなる昇華型熱転写記録媒体のインク層面に受
像紙を重ね、記録媒体の基体側からサーマルヘッドを当
て、その部分のインク層中の染料を受像紙上に熱昇華、
転写せしめる方法が知られている。この方式は、優れた
中間調記録が可能で、カラー写真に近いフルカラーハー
ドコピーを提供するものとして、近年注目されており、
特に、加熱エネルギーを変えることによって、昇華性染
料の転写量を制御できるので、濃度階調記録（ドツト自
身の濃度を変える記録）を行なうことができるという特
徴を有している。

ただ、通常の昇華型熱転写記録媒体は、熱感度が劣るた
め、サーマルヘッドに高エネルギーを印加しないと、充
分な画像濃度が得られず、このため高速の転写記録が不
可能という欠点がある。熱感度を高めるためには、昇華
性の良い染料を使用すること、あるいはインク層中での
染料の拡散を良くするためにガラス転移温度（Ｔｇ）の
低い結着樹脂を使用することなどが考えられるが、この
ようにすると熱感度は高くなるものの、熱転写記録媒体
（インクシート）及び記録画像の保存性が悪くなるとい
う問題が発生する。

また、従来インク層に含まれる昇華性染料の含有量に関
しては、必要とする最高画像濃度を転写するために最低
限度必要な昇華性染料の含有量以上であればよいとし、
その他には明確な配慮がなされていなかった。その結果
、各色におけるγ特性が異なり、色バランスが悪く、イ
エロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）の組み合
わせで重ねて転写しても良好なブラックが得られず、良
好なブラックを得るためには、記録装置での各色の印加
エネルギー調整が必要であった。特に、マゼンタ染料を
用いた熱転写記録媒体においては、充分な保存性と高い
感度とを備えたものを得ることが困難で、そのため比較
的感度を高くできるシアンとイエローのインクシートと
マゼンタのインクシートとの感度が合わなくて１色バラ
ンスが悪くなるということもあった。

そこで、色バランス、色再現性に優れた画像を記録する
ために、インク層に含まれる各昇華性染料の含有率を互
に異ならせたもの（特開昭６２−７００８６号公報）や
、画像濃度を上げるため各色の染料の含有割合を限定す
るもの（特開昭６３−３１２１８９号公報）などが提案
されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、このようなインク層中の各昇華性染料の含有
割合を単に限定したり、異ならせたりした感熱転写媒体
は、例えばマゼンタの感度が不充分であったりする場合
があり、未だ満足されるものではなかった。

従って、本発明の目的は、簡便に、確実に色バランスの
優れた高品質画像を記録することができる昇華型熱転写
記録媒体を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、色バランスが悪くなる原因について鋭意
検討した結果、一般に言われている各染料の昇華能力の
相違のみならず、各染料のダラム吸光係数の相違が色バ
ランスに大きく影響していることを確かめ、本発明に到
達した。

すなわち、本発明によれば、基体上にイエロー、マゼン
タ、シアンの各昇華性染料と結着樹脂とからなるインク
層を面順次に設けた昇華型熱転写記録媒体において、該
インク層に含まれる各昇華性染料の含有量が、マゼンタ〉シアン〉イエローの関係になるように構成されていることを特徴とする昇
華型熱転写記録媒体が提供される。

本発明者らによると、イエロー、マゼンタ、シアン各染
料のダラム吸光係数は、−数的にイエロー〉シアン〉マ
ゼンタの関係にあることが見出された。従って、ダラム
吸光係数が小さいマゼンタはインク層に含まれる昇華性
染料の含有量を上げ、ダラム吸光係数が大きいイエロー
は昇華性染料の含有量を下げることにより、色バランス
が良好とナリ、イエロー、マゼンタ、シアンの組み合わ
せで重ねて転写すると、良好なブラックが得られるよう
になる。

なお、上記ダラム吸光係数は下記の式（１）で定義され
る。従って、染料濃度が既知の溶液の透過率を知ること
によって、染料のダラム吸光係数を求めることができる
。

Ｔ（％）＝１００Ｘｅｘｐ（−ａ　ＸＣ）（但し、式中
、Ｔ、α及びＣは次のものを表わす。

Ｔ（％）：溶液の透過率 α　、染料のダラム吸光係数Ｃ：溶液中の染料濃度　）インク層中のイエロー、マゼンタ、シアンの各染料の前
記含有量の関係から、マゼンタ染料の含有量を最も高く
する必要があるが、あまり高くしすぎると、インクシー
トの保存中にマゼンタ染料の結晶化がおこる。従って、
インク層中のマゼンタ染料の含有量は、結着樹脂に対し
て１４０−２５０％（重量）とするのが適切である。こ
の含有量が１４０％（重量）未満では、感度が低くなる
。

本発明において、インク層で使用される昇華性染料及び
結着剤としては、何れも従来公知のものから適宜選択さ
れる。昇華性染料としては、６０℃以上で昇華あるいは
気化する染料であって、主に分散染料、油溶性染料など
熱転写捺染で使用されるものであれば良く、例えばＣ，
１，デイスパースイエローの１．３，８，９．１６．４
＋、５４，６０，７７、１１６等；Ｃ，１，デイスパー
スレッドの１．４，６．１＋、　１５．１７，５５，５
９，６０，７３゜８３等；Ｃ，！、デイスパースブルー
の３．１４．１９，２６，５６゜６０．６４．７２，９
９．１０８等；Ｃ，１，ソルベントイエローの７７、１
１６等；Ｃ，１，ソルベントレッドの２３．２５．２７
等：Ｃ，１，ソルベントブルーの３６．８３，１０５等
が挙げられる。これらの染料は単味で使用することもで
きるし、また数種混合して使用することもできる。

また、結着剤樹脂としては、熱可塑性又は熱硬化性樹脂
が用いられ、そのうち比較的高ガラス転移温度又は高軟
化性を有する樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、アクリル樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、弗素樹脂、ブチラール樹
脂、メラミン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルア
ルコール、セルロース樹脂等が挙げられる。

これらの樹脂は一種で使用できるが、数種を混合するか
、更に共重合体を使用しても良い。

なお、基体シートとしては、コンデンサーペーパー、ポ
リエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサル
ホンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィル
ム等のフィルムが使用され、基体シートとインク層との
間には必要に応じて従来慣用の接着層などを設けても良
く、また、記録時にスティッキング等の問題を起こさせ
ないようにするために、基体シートにインク層とは反対
側の面に滑性耐熱層を設けることもできる。

以上は感熱ヘッドを用いての記録方法により説明したが
、本発明の転写媒体は、記録熱エネルギーを感熱ヘッド
以外の方法によって付与する記録方法、例えば、熱印版
、レーザー光、あるいは支持体及び／又はインク層等媒
体中で通電により発生するジュール熱を利用した方法に
対しても用いることができる。このうち、媒体中で発生
するジュール熱を用いる、いわゆる通電感熱転写法が最
もよく知られ、例えばＵＳＰ４．１０３，０６６号明細
書、特開昭５７−１４０６０号、特開昭５７−１１０８
０号、あるいは特開昭５９−９０９６号公報等の多くの
文献に記載されている。

この通電転写法に用いる場合には、支持体として比較的
耐熱性の良いポリエステル、ポリカーボネート、トリア
セチルセルロース、ナイロン、ポリイミド、芳香族ポリ
アミド等の樹脂に、アルミニウム、銅、鉄、錫、亜鉛、
ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及び／又はカーボ
ンブラック等の導電性粉末を分散させて抵抗値を絶縁体
と良導体との中間に調整した支持体、またこれらの支持
体に前述のような導電性金属を蒸着又はスパッタリング
させた支持体を用いれば良い。これらの支持体の厚さは
ジュール熱の伝導効率を考慮すると、２〜１５μｍ程度
であることが望ましい。

また、レーザー光転写法に用いる場合には、支持体とし
てレーザー光を吸収し、発熱する材質を選べば良い。例
えば、従来の熱転写用フィルムにカーボン等の光吸収熱
変換材を含有させるか、又は吸収層を支持体の表、裏面
に形成したものが使用される。

本発明の昇華型熱転写記録媒体は、前述したように、そ
のインク層面に受像媒体を重ね、記録媒体の基体側から
サーマルヘッド等によって画像信号に応じて加熱し、そ
の部分のインク層中の染料を受像媒体上に昇華・転写さ
せるものである。この場合、受像媒体としては、基体上
にポリエステルや塩化ビニル／酢酸ビニル共重合体等か
らなる染料受容層を設けたものが、−数的に使用されて
いる。また、受像媒体の基体としては、合成紙、アート
紙、上質紙、コート紙、セルロース繊維紙、プラスチッ
クフィルム等が単独で又はそれらの積層体で使用される
。

〔発明の効果〕

請求項（１）の昇華型熱転写記録媒体は、インク層に含
まれる各昇華性染料の含有量が、マゼンタ〉シアン〉イ
エローの関係になるように構成されていることから、本
記録媒体によると、プリンターによる機械的な色補正を
行なわずに色バランスの優れた画像を記録することがで
きる。

また、請求項（２）の昇華型熱転写記録媒体は、インク
層中のマゼンタ染料含有量を結着樹脂を対し１４０−２
５０％（重量）としたことから、本記録媒体によると、
保存性が良好でしかも高感度の画像が得られる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。

なお、以下において示す部はいずれも重量基準である。

実施例１［インク層処方］昇華性染料　　　　　　　　　　　　　　（色相）Ｍａ
ｃｒｏｌｅｚ　Ｙｅｌｌｏｗ　６Ｇ（バイエル社製）　
　５部　ＹＭａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　
Ｒ（バイエル社製）６部　ＭＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ＜三井東
圧化学社製）　　　　　６部　ｋＫｇ７ａｓ＠＋　Ｂｌ
ｕｅ　７１４（日本化薬社製＞　　　　１０部　Ｃトル
エン　　　　　　　　　　　　　　　９５部メチルエチ
ルケトン　　　　　　　　　　９５部上記処方の組成物
を撹拌により完全に溶解後、裏面に１μｍ厚のシリコー
ン樹脂系耐熱層を設けた６μｍ厚のポリエチレンテレフ
タレートフィルムに、ワイヤーバーを用いて１μｍ厚の
インク層を形成し、本発明の昇華型熱転写記録媒体（イ
ンクシート）を作成した。

実施例２実施例１のインク層処方中の昇華性染料を、下記のもの
に代えた以外は、実施例１と同様にして本発明の昇華型
熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料　　　　　　　　　　　　　　　　　　（色
相）Ｆｏｒｏｎ　Ｂｒ１ｌｌｉａｎｔ　Ｙｅｌｌｏｗ　
Ｓ−６ＧＬ（サンド社興）５部　ＹＭａｅｔｏｌｅｘ　
Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　Ｒ（バイエル社製）　　　７部
　Ｍ−ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ（三井東圧化学徂　　　　　　
　６部　ＭＭＳ　Ｃｙａｎ　ＶＰ（三井東圧化学社製）
　　　　　　　１０部　Ｃ比較例１実施例１のインク層処方中の昇華性染料の配合量を、下
記のように代えた以外は、実施例１と同様にして比較用
の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｙｅｌｌｏｗ　６Ｇ　　　　　　　
　　１０部Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　
Ｒ５部ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ　　　　　　　　　　　　　　
　５部Ｋａｆａｓｅｔ　Ｂｌｕｅ　７１４　　　　　　
　　　１０部比較例２実施例２のインク層処方中の昇華性染料の配合量を、下
記のように代えた以外は、実施例２と同様にして比較用
の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料Ｆｏｒｏｎ　Ｂｒ１ｌｌｉａｎｔ　Ｙｅｌｌｏｗ　Ｓ−
６ＧＬ　　　　１０部Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉ
ｏｌｅｔ　Ｒ５部ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ　　　　　　　　　
　　　　　５部ＭＳ　Ｃ７ａｎ　Ｖｌ’　　　　　　　
　　　　　　１０部比較例３実施例２のインク層処方中の昇華性染料の配合量を、下
記のように代えた以外は、実施例２と同様にして比較用
の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料Ｆｏｒｏｎ　Ｂｒ１ｌｌｉａｎｔ　Ｙｅｌｌｏｗ　Ｓ−
６ＧＬ　　　　１０部Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉ
ｏｌｅｔ　Ｒ４，５部ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ　　　　　　　
　　　　　　４．５部ＭＳ　Ｃｙａｎ　ＶＰ　　　　　
　　　　　　　　　ｇ部具上実施例１〜２及び比較例１
〜３で得られた昇華型熱転写記録媒体を用い、受像媒体
として昇華型感熱転写用受像紙である日立ビデオプリン
ターＶＹ−５０用サプライＶＹ−３１００に、解像度６
ドツト／ｍｍのサーマルヘッドにて、イエロー、シアン
、マゼンタの組み合わせで重ねて、次の条件で印字した
。

印加電圧　　　　　４３２ｍＷ／ドツト印加時間　　　
　　１１＠ｓｅｃ印加エネルギー　　３．４６ｍＪ／ドツトこの結果得ら
れた画像を目視で調べたところ、実施例１及び２では良
好なブラックが得られたが、比較例１＝３では良好なブ
ラックが得られず、グリーンの色が強いブラックが得ら
れた。

すなわち、本発明の昇華型熱転写記録媒体によって、機
械的な色補正を行なわずに色バランスの優れた画像を記
録することができることが分かった。

実施例３［インク層処方］ポリビニルブチラール樹脂　　　　　　８．５部（ＢＸ
−１；積木化学工業社製）昇華性染料　　　　　　　　　　　　　　　　（色相）
ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ（三井東圧化学社製）６．０部　ＭＭ
ａｃｔｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　Ｒ（バイエル
社製）６．０部　Ｍトルエン　　　　　　　　　　　　
　　　９５部メチルエチルケトン　　　　　　　　　　
９５部上記処方の組成物を撹拌により完全に溶解後、裏
面に０．５１部厚のシリコーン樹脂系耐熱層を設けた５
μｍｊＥのポリエチレンテレフタレートフィルムに、ワ
イヤーバーを用いて１．０μｍ厚のインク層を形成し、
本発明の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

実施例４実施例３のインク層処方中の昇華性染料を、下記のもの
に代えた以外は、実施例３と同様にして本発明の昇華型
熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料　　　　　　　　　　　　（色相）ＭＳ　Ｍ
ａｇｅｎｌａ　Ｒｅｄ　　　　　　　１０部　　Ｍ（三
井東圧化学社製）Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　Ｒ６部　　
Ｍ（バイエル社製）比較例４実施例３のインク層処方中の昇華性染料の配合量を、下
記のように代えた以外は、実施例３と同様にして比較用
の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料ＭＳ　Ｒｅｄ　Ｇ　　　　　　　　　　　　　　４部Ｍ
ａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　ＶｉｏｌｅＬ　Ｒ４部比較例
５実施例４のインク層処方中の昇華性染料の配合量を、下
記のように代えた以外は、実施例４と同様にして比較用
の昇華型熱転写記録媒体を作成した。

昇華性染料ＭＳ　Ｍａｇｅｎｔａ　Ｒｅｄ　　　　　　　　　　１
３部Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｒｅｄ　Ｖｉｏｌｅｔ　Ｒ１３
部実施例３〜４及び比較例４〜５で得られた昇華型熱転
写記録媒体を用い、受像媒体として昇華型感熱転写用受
像紙である日立ビデオプリンターｖｙ−ｓｏ用サプライ
ＶＹ−３１００に、解像度６ドツト／關のサーマルヘッ
ドで印刷し、転写画像濃度（０，Ｄ、）をマクベス濃度
計ＲＤ−９１８で測定した。また、得られた昇華型熱転
写記録媒体を、６０℃、５０％ＲＨで１００時間保存し
、保存性を調査した。その結果を第１表に示す。

字した場合の代表例として決めたエネルギーでの０．Ｄ
、。

零ネ：保存後のインクシート上の染料結晶について目視
で判定。

○・・・無し、Ｘ・・・有り。

第１表の結果から１本発明の昇華型転写記録媒体によっ
て、保存性が良好で高感度の印字が得られることが分か
る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基体上にイエロー、マゼンタ、シアンの各昇華性
染料と結着樹脂とからなるインク層を面順次に設けた昇
華型熱転写記録媒体において、該インク層に含まれる各
昇華性染料の含有量が、マゼンタ＞シアン＞イエローの関係になるように構成されていることを特徴とする昇
華型熱転写記録媒体。
（２）マゼンタ染料を含むインク層中のマゼンタ染料含
有量が結着樹脂に対し１４０〜２５０％（重量）である
ことを特徴とする請求項（１）記載の昇華型熱転写記録
媒体。