JPH04189366A - 基材表面の潤滑性処理方法および医療用具 - Google Patents

基材表面の潤滑性処理方法および医療用具

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JPH04189366A
JPH04189366A JP2320111A JP32011190A JPH04189366A JP H04189366 A JPH04189366 A JP H04189366A JP 2320111 A JP2320111 A JP 2320111A JP 32011190 A JP32011190 A JP 32011190A JP H04189366 A JPH04189366 A JP H04189366A
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group
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plasma
isocyanate
sheet
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JP2320111A
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English (en)
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Isamu Yamaguchi
勇 山口
Hisanobu Ishida
壽延 石田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、基材表面の潤滑性処理方法と、潤滑性被覆を
施した医療用具とに関する。
〈従来の技術〉 従来、プラスチック表面の親水性処理方法として、プラ
ズマ開始グラフト処理が提案されている(特開昭59−
160504号等)。
このプラズマ開始グラフト処理は、プラズマ処理により
基材表面にラジカルを生成し、これにモノマーガスを供
給してグラフト重合するものである。
しかしこの方法は、基材がポリプロピレン(pp)等、
3級炭素が多く含まれているときには有効であるが、例
えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等、比較
的3級炭素が少ないものでは、導入されるグラフト量が
少なく、親水化はされても潤滑性を与えるものではない
ところで、気道、気管、消化管、尿道、血管、その他の
体腔あるいは組織中に挿入されるカテーテル等の医療用
器具、さらにはこれらに挿入されて体内に挿入されるガ
イドワイヤー、スタイレット等の医療用器具等の各種医
療用具がある。
これらでは、組織を損傷させず、また目的部位まで確実
に挿入することを可能とする円滑な操作性が要求され、
さらには組織内に留置している間に摩擦によって粘膜を
損傷したり、炎症を引き起こしたりすることを避けるた
めに、湿潤時にすぐれた潤滑性を示すことが要求される
そして、このような用途には、前記のプラズマ開始グラ
フト処理は全く実用に耐えない。
他方、これら医療用具の潤滑性被覆としては、溶剤によ
るコーティング方法も知られている。
例えば、体内に挿入する医療器具の基材表面に、イソシ
アネート基を有する化合物をコーティングした後、無水
マレイン酸系高分子物質等の水溶性高分子をコーティン
グし、これを共有結合させて、潤滑性の被覆を形成する
ことが知られている(特開昭59−81341号、特開
平1−195863号、特公平1−33181号)。
この方法は、潤滑性を与えるに有効な処理方法ではある
が、基材がPVC、ポリウレタン等、溶剤に比較的よく
溶ける物質の場合は良好な結果を得るが、基材が溶剤に
溶けに(い物質の場合、付着性が不十分で、コート層と
基材が剥離を生じ、安定した潤滑性処理が行ない得ない
という不都合がある。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、特に湿潤時の潤滑性が高く、しかもそ
の持続性にすぐれ、さらには、比較的溶剤に溶けにくい
プラスチック表面にも良好な潤滑性を付与できる基材表
面の潤滑性処理方法と、そのような処理を施した医療用
具とを提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明によっ
て達成される。
(1)基材表面に、イソシアネート基と反応性をもつ官
能基を、プラズマ開始グラフト重合により導入し、この
官能基と、イソシアネート基を2つ以上有する化合物と
を反応させ、さらにイソシアネート基と親水性ポリマー
とを反応させることを特徴とする基材表面の潤滑性処理
方法。
(2)前記官能基が、カルボキシル基、アミノ基、シア
ノ基およびグリシジル基のうちの1種以上である上記(
1)に記載の基材表面の潤滑性処理方法。
(3)前記親水性ポリマーが、無水マレイン酸系ポリマ
ーである上記(1)または(2)に記載の基材表面の潤
滑性処理方法。
(4)基材表面にプラズマ開始グラフト重合によりイソ
シアネート基と反応性をもつ官能基を導入し、前記官能
基と、イソシアネート基を2つ以上有する化合物とを反
応させ、さらにイソシアネート基と親水性ポリマーとを
反応させて、基材表面に潤滑性被覆を形成したことを特
徴とする医療器具。
(5)前記官能基が、カルボキシル基、アミノ基、シア
ノ基およびグリシジル基のうちの1種以上である上記(
4)または(5)に記載の医療用具。
(6)前記親水性ポリマーが、無水マレイン酸系ポリマ
ーである上記(4)〜(6)のいずれかに記載の医療用
具。
〈具体的構成〉 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明では、基材表面に、プラズマ開始グラフト処理を
行ない官能基を導入し、これに溶液法でイソシアネート
化合物を導入し、そのイソシアネート基を官能基と反応
させ、さらに残余のイソシアネート基に親水性ポリマー
を反応させ、基材表面に潤滑性被覆を形成する。
本発明において、用いる基材の材質に特に制限はない。
用いる基材としては、例えば、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ボリスヂレン、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、ポリメタ
クリル酸塩、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニ
ルアルコール、ポリ無水マレイン酸、ポリエチレンイミ
ン。 ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂
、各種ラテックス、ポリカーボネート、エポキシ樹脂さ
らにはこれらの各種共重合体、例えばエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−メタクリル酸、EEA等、さ
らにはこれらのブレンド体等の各種有機高分子基材のい
ずれであってもよい。
そして、これら基材中には、必要に応じ各種添加剤が含
有されていてもよい。
このような基材表面には、プラズマ開始グラフト重合に
より官能基が導入される。
プラズマ開始グラフト重合は、基材にプラズマを照射し
て、基材表面にラジカルを発生させ、ラジカルが発生し
た時点以降、より好ましくはラジカルが発生した後にモ
ノマーガスを供給してラジカルグラフト重合を行なうも
のである。
プラズマ重合が、モノマー雰囲気下で、モノマーガスの
プラズマを照射することで、モノマー、基材ともにラジ
カルが発生して、重合が開始するのに対し、プラズマ開
始グラフト重合は、実質的に基材のみにラジカルが発生
している。
この結果、プラズマ重合は不必要な部分まで重合を形成
し、潤滑性被覆の潤滑性の持続性等の点でかえって好ま
しくない結果を与えるのに対し、本発明のプラズマ開始
グラフト重合は、潤滑性の持続性向上の点で、きわめて
好ましい結果が得られる。
このようなプラズマ開始グラフト重合に用いるモノマー
ガスは、イソシアネート基と反応性をもつ官能基をもつ
化合物である。
このような官能基としては、特にカルボキシル基、アミ
ノ基、シアノ基、グリシジル基の1種以上が好適である
また、モノマーは、グラフト重合を有効に行なうため、
常法で液体ないし気体のものであって、不飽和二重結合
をもつものが好ましい。
これらの点で、特に好適なモノマーとしては以下のもの
が挙げられる。
i)カルボキシル基含有モノマー メタクリル酸、アクリル酸等 11)アミノ基またはシアノ基含有モノマーアリルアミ
ノ、アクリルアミド等 】11)グリシジル基含有モノマー グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等 このようなモノマーガスを用いて、プラズマ開始グラフ
ト重合を行なうには以下のような手順に従えばよい。
まず、第1の工程はプラズマ処理である。
プラズマ処理を行なうには、 まず、例えば第1図、第2図に示されるような反応容器
1内に、基材10を治具11によりセットする。
系内を0.1torr以下に減圧し、バルブ7.8を切
り替えて系内の空気なArガスで置換する。
この置換操作を数回繰り返す。
次いで、Arガス流通下、系内を0.1torr以下に
維持しつつ、例えば、高周波発生装置6により、例えば
13.56MHz 、 50〜1000W、好ましくは
約150W程度の電力を電極51.55に印加して高周
波プラズマを発生させる。
このようにして、プラズマ処理が行なわれるが、処理時
間は、通常5秒〜2分程度とする。
また、処理ガスは、Arの他、He、Ne、N2等の各
種不活性ガスや、これらの混合ガスであってもよい。
また、投入電力は、RFであっても、マイクロ波、商用
周波、直流等のいずれであってもよい。
この際、電極配置等は、公知の種々のものであってよい
。 また、電極間にてプラズマを発生させる他、例えば
、反応容器1にコイルを巻いて、磁場によってプラズマ
を発生させたりしてもよい。
なお、第2図では、シート状の基材にプラズマ処理を施
す場合の1例について示したが、チューブ状の基材にプ
ラズマ処理を施す場合には、第3図に示されるように、
デユープ状基材13をコイル状に巻き、反応容器中にセ
ットしてもよい。
これらバッチ式の処理の他、長尺のシートやチューブを
連続処理することも可能である。
このようなプラズマ処理の好ましくは後半から、より好
ましくはプラズマ処理終了後、千ツマーガスを導入して
グラフト重合を行なう。
すなわち、ひき続きバルブ8を締めつつ、バルブ7を開
き系内を脱気後、バルブ7を締め、次いでバルブ4を開
け、反応容器l内に収納容器2からモノマー9を導入し
、基材10の表面にモノマーガスをグラフト重合させる
モノマーガス導入前の系内は、例えばArO,1tor
r程度に減圧し、グラフト重合時間は数分以上、好まし
くは5〜40分程度とする。
このようにして、0.03〜0.6mg/m2程度、グ
ラフト重合体を形成すればよい。
なお、グラフト重合体の生成はFTIR等で確認するこ
とができる。
このようにプラズマ開始グラフト重合により、官能基を
導入された基材は、反応容器から系外に出され、次いで
、溶液法によって、イソシアネートと反応させられる。
イソシアネートにより、プラズマ開始グラフト重合体と
後述の親水性ポリマーとが反応し、潤滑性の持続性がき
わめて高いものとなる。
このような架橋は、アミノ基、エポキシ基等種々の反応
性官能基を有する多官能化合物でも可能であるが、持続
性の点では、イソシアネートが最も好適である。
イソシアネート基を分子内に2つ以上有するイソシアネ
ート化合物としては、例えば、エヂレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソ
シアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
トルエントリイソシアネートなどのポリイソシアネート
、およびこれらポリイソシアネートとポリオールのアダ
クトまたはプレポリマーなどが挙げられる。
このようなイソシアネートの下地層を形成するには、イ
ソシアネートの化合物を含む溶液中に、前記のプラズマ
開始グラフト重合膜を有する基材を浸漬し、その後乾燥
させる。
このような場合、用いる溶媒としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン系、酢酸ブチル、酢酸エチル
、カルピトールアセテート、ブチルカルピトールアセテ
ート等のエステル系、テトラヒドロフラン等のエーテル
系、トルエン、キシレン等の芳香族系、ジクロロエタン
等のハロゲン化アルキル系等いずれを用いてもよい。
なお、浸漬処理の他、刷毛ぬり、スピンナーコート等も
可能である。
引き続く乾燥工程は、溶媒を蒸散させるものであり、通
常、室温〜80℃程度にて、5分〜48時間程度行えば
よい。
次いで、下地層を形成した基材は、親水性ポリマーを含
む溶液で処理される。
親水性ポリマーは、原則として鎖状で架橋のない高分子
物質が−OH,−CONH2。
−COOH,−NR2,−COO−、−3O3−。
−NR2”などの親水基をもつもので、天然水溶性高分
子 1)デンプン系 カルボキシルメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン 2)セルロース系 CMC,MC,HEC,HPC 3)タンニン、ニグニン系 タンニン、ニグニン 4)多糖類系 アルギン酸、アラビアゴム、グアーガム、トラガントガ
ム、タマリンド種 5)タンパク質 ゼラチン、カゼイン、にかわ、コラーゲン合成水溶性高
分子 1)PVA系 ポリビニルアルコール 2)ポリエチレンオキサイド系 ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール 3)アクリル酸系 ポリアクリル酸ソーダ 4)無水マレイン酸系 メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体あるいは
そのハーフエステル、ビニルピロリドン−無水マレイン
酸共重合体等 5)フクル酸系 ポリヒドロキシエチルフタル酸エステル6)水溶性ポリ
エステル ポリジメチルロールプロピオン酸エステル7)ケトンア
ルデヒド樹脂 メチルイソプロピルケトンホルムアルデヒド樹脂 8)アクリルアミド系 ポリアクリルアミド 9)ポリビニルピロリドン(PVP) 10)ポリアミノ ポリエチレンイミン 11)ポリ電解質 ポリスチレンスルホネート 12)その他 水溶性ナイロンなどがある。
これらのうちでは、無水マレイン酸系高分子物質、セル
ロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子
物質、水溶性ナイロンが湿潤時の潤滑性およびその持続
性が高いことが好ましい。
そして、このような効果は、特に無水マレイン酸系高分
子物質を用いたとき、きわめて高いものとなる。
この場合、無水マレイン酸系高分子物質としては無水マ
レイン酸のホモポリマーであっても、コポリマーであっ
てもよい。
これらの中では、特に、メチルビニルエーテル−無水マ
レイン酸共重合体が好適である。
また、その誘導体とは、上記親水性ポリマ−を基本構成
としていれば、特に制限はなり、−部子溶化されていて
も含水するものであればよい。
例えば、上記の親水性ポリマーの縮合、付加、置換、酸
化、還元反応などで得られるエステル化物、塩、アミド
化物、無水物、ハロゲン化物、エーテル化物、加水分解
物、アセタール化物、ホルマール化物、アルキロール化
物、4級化物、ジアゾ化物、ヒドラジド化物、スルホン
化物、ニトロ化物、イオンコンプレックス; ジアゾニウム基、アジド基、イソシアネート基、酸クロ
リド基、酸無水物基、イミノ炭酸エステル基、アミノ基
、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、アルデヒド基
等、反応性官能基を2個以上有する物質との架橋物; 他の各種ビニル系、ジエン系化合物等との共重合物など
がある。
このような親水性ポリマーは、水によく溶解し、その溶
液をある物体間に存在せしめると、両者間の摩擦抵抗を
著しく低下させることができ、潤滑剤として用いること
ができる。 また、これらの水溶性高分子物質の縮合ま
たは付加反応や置換反応などで得られる誘導体や、−部
架橋などにされたものも潤滑剤として効果的である。
これらを、基材表面にプラズマ開始グラフト重合体を介
し導入されたイソシアネート化合物と反応させることに
より、基材上に担持された潤滑層を得ることが可能とな
り、水に溶けることなく持続的な潤滑性表面を得ること
ができる。
これら親水性ポリマーの平均分子量は、特に制限はない
が、1〜500万程度のものが、潤滑性も高く、適度な
厚さに、しかも含水時における膨潤度も著しく大きくな
い潤滑層が得られ好適である。
この場合に用いる溶媒は、下地層に存在するイソシアネ
ート基と反応しないもの、特にメチルエチルケトン、T
HF、アセトン等が好ましい。
そして、その濃度は0.1〜15%、特に05〜10%
程度とするのが好適である。
また、処理は、前記同様、通常は浸漬処理によるが、こ
の他、各種コーティング法を用いることもできる。
なお、処理温度は室温〜80°C1処理時間は1秒〜4
8時間程度とする。
そして、引き続く乾燥工程は、常温〜80℃程度にて、
5分〜48時間程度行えばよい。
このようにして、親水性ポリマーが、イソシアネート基
と結合して被覆層が形成される。
より具体的には、下地層を構成するイソシアネート化合
物が有するイソシアネート基の一部が、プラズマ開始グ
ラフト重合膜の官能基と共有結合し、またこのポリイソ
シアネート化合物の残余のイソシアネート基が、親水性
ポリマーと結合して、下地層に結合した潤滑性被覆が形
成されるものである。
本発明においては、このように形成された被薄層に対し
て、さらに特公平1−33181号等に記載の水処理を
施してもよい。
このようにして、基材上に親水性被覆かけいせいされる
が、本発明においては、このような基材を、医療用具の
内表面ないし外表面として   ”用いる。
この場合、適用できる医療用具は、水系の液体にぬれた
状態で、挿入時や、摺動時や、体内留置時等に、低い摩
擦抵抗を要求される表面をもつものである。
従って、本発明の医療用具としては、下記のようなもの
がある。
1)胃管カテーテル、栄養カテーテル、ED(経管栄養
用)チューブなどの経口ないし経鼻的に消化管内に挿入
ないし留置されるカテーテル類の表面。
2)酸素カテーテル、酸素カメラ、気管内チューブのデ
ユープやカフ、気管切開デユープのデユープやカフ、気
管内吸引カテーテルなどの経口ないし経鼻的に気道ない
し気管内に挿入ないし留置されるカテーテル類の表面。
3)尿道カテーテル、導尿カテーテル、バルーンカテー
テルのカテーテルやバルーンなどの尿道ないし尿管挿入
ないし留置用のカテーテル類の表面。
4)吸引カテーテル、排液カテーテル、直腸カテーテル
など各種体腔ないし組織内挿入ないし留置用のカテーテ
ル類の表面。
なお、これら1)〜4)のカテーテル類の表面に本発明
の被覆層を形成することにより、栄養物や組織液等の付
着が減少し、内腔流路を阻害しない等の利点がある。
5)留置針、IVHカテーテル、サーモダイリューショ
ンカテーテル、血管造影カテーテル、PTCA用カテー
テルダイレータ−、イントロデューサーなどの血管内挿
入ないし留置用のカテーテル類の表面。
あるいは、これらカテーテル用のガイドワイヤー、スタ
イレット等の表面。
6)各種器官内挿入用内視鏡の表面など挿入時、摺動時
または体内留置時等低い摩擦抵抗を要求される医療用具
の表面。
7)その他、コンドーム、コンタクトレンズ等の表面。
〈実施例〉 以下に、本発明の実施例を示し、本発明をさらに詳細に
説明する。
実施例1 (シートへの処理) 第1図に示される反応容器1内に、第2図に示されるよ
うに、EVAシーh (20mmX 50mmX 0 
、4 mm)を治具11を用いセットした。
次いで、系内を、0.1torr以下に減圧し、バルブ
7.8を切り替え、系内の空気をArガスで置換し、こ
の置換操作を3回繰り返した。
Arガス流通下、系内をO,Ltorr程度に保ち、1
3.56MHzにて高周波プラズマを、30秒間発生さ
せた。
高周波発生装置6としては、日本高周波■5KN−05
Pを用い、投入電力は150Wとした。
ひき続き、バルブ8を綿め、系内を1分間脱気した。
そして、バルブ7締め、バルブ4を開け、反応容器1内
にメタクリル酸蒸気(室温で3.1〜3 、 3 to
rr)を導入し、シート表面にメタクリル酸をグラフト
重合させた。
反応時間は20分とし、グラフト量は、0 、 317
 mg/cm2であった。
このようにしてプラズマ開始グラフト重合により官能基
を導入したシートに、親水性ポリマーを以下の手順にて
コーティングした。
まず、4.4°−ジフェニルメタンイソシアネート(M
DI)溶液[10%/テトラヒドロフラン(THF)]
に5分間浸漬し、室温で5分間乾燥した。
次に、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体
ハーフェヂルエステル溶液(2%/THF)に2秒浸漬
し、60℃で12時間乾燥した。
しかる後、0.009%NaHCO,,0,3%NaC
j2水溶液に、50℃で2時間浸漬し、水道水で50℃
2時間洗浄し、常温で乾燥した。
上記の操作でEVAシート表面に潤滑性被覆が形成され
た。
このシートを水で濡らし手で触ったところ、表面は非常
によく滑り、良好な潤滑性を示した。
次に、特公平1−33181号の第5図に示される方法
に準じて潤滑性の持続性を評価した。
すなわち、水中に、30’の傾斜面を配置し、試験シー
トを貼りつけ、これに973gの重りを載置した。
これを傾斜方向に、振幅10mm、速度500mm/m
inで上下動させた。 この際、上昇時、下降時の負荷
の差は100 g以下であり、上下動を500回行なっ
た。
この結果、500回後にも上下動時の負荷の差は変化が
なく、全く潤滑性の低下は認められなかった。
実施例2 EVA (酢ビ含量12w%)のチューブ(内径0.9
5mmX外形1.15mm)1.0mをコイル状に巻き
、第3図のように反応容器l中にセットした。
次いで、実施例1に示す手順にてチューブ表面に、メタ
クリル酸をプラズマ開始グラフト重合した。 引き続き
以下の手順にてチューブ表面に潤滑性を付与した。
まず、デユープを真直にし、10%MDI溶液(THF
)に5分浸漬後、7 、5 mm/secの速度で引き
上げて、室温で5分間乾燥した。
次いで、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
体ハーフエチルエステル溶液に浸漬し、15 、0 m
m/secの速度で引き上げ、その後、実施例1と全く
同様に、乾燥、後処理を行なった。
このようにチューブ表面に潤滑性が付与され、指でこす
っても容易に潤滑性が失われることはなかった。
このチューブおよび全く未処理のチューブを、それぞれ
家兎大腿動脈より大動脈内に挿入し、10 cm/ 2
 secで30往復血管内を擦過した。
擦過直後エバンスブルー染色し、血管内面を肉眼観察し
た。
表面コート品は大動脈内面の損傷が少なくほとんど染色
されていなかった。
一方、未処理品は大動脈内面が青く染色され、大きな損
傷を受けていった。 病理所見としては染色部位は内皮
細胞が脱落し、一部中膜にまで達する損傷が認められた
比較例 実施例1と同じEVAシートを用意した。
EVAシートを同材質のEVA4w%、MDI5%溶液
(THF、40℃)に10秒間浸漬し引き上げた後、6
0℃で1時間乾燥した。
次に、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体
ハーフエチルエステル溶液(2w%、THF)に2秒間
浸漬し引き上げ、その後以下実施例1と全く同様に、乾
燥および後処理の操作を行なった。
この結果、水濡れ時にシート表面はよ(滑ったが、指で
こすることにより容易に潤滑性の低下が認められ、一部
全く滑らない部分も認められた。
また、実施例1と同様の持続試験では20回程度の往復
で重りが滑らなくなってしまった。
さらにシート表面にEVA溶液をコーティングするため
シートは肉厚になり(肉厚0.45mm程度)また凹凸
も認められた。
比較例2 実施例1と同様な方法で表面にメタクリル酸を導入した
。 このシート片は水濡れ性は向上したが、指でこすっ
ても滑るという感覚は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のプラズマ開始グラフト重合を行なう
ための装置を示す概略構成図である。 第2図および第3図は、それぞれ、反応容器内に基材を
セットするときの異なる例を示す概略構成図である。 符号の説明 1・・・反応容器 2・・・モノマー収納容器 3.4.7.8・・・バルブ 5.5゛・・・電極 6・・・高周波発生装置 9・・・モノマー 10・・・シート状基材 11・・・シート支持治具 13・・・チューブ状基材 FIG、1 FIG、2 A r 77”、l’         、−m−に九
−m−,5弓Eヨ=ご叫−〜713

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基材表面に、イソシアネート基と反応性をもつ官
    能基を、プラズマ開始グラフト重合により導入し、この
    官能基と、イソシアネート基を2つ以上有する化合物と
    を反応させ、さらにイソシアネート基と親水性ポリマー
    とを反応させることを特徴とする基材表面の潤滑性処理
    方法。
  2. (2)前記官能基が、カルボキシル基、アミノ基、シア
    ノ基およびグリシジル基のうちの1種以上である請求項
    1に記載の基材表面の潤滑性処理方法。
  3. (3)前記親水性ポリマーが、無水マレイン酸系ポリマ
    ーである請求項1または2に記載の基材表面の潤滑性処
    理方法。
  4. (4)基材表面にプラズマ開始グラフト重合によりイソ
    シアネート基と反応性をもつ官能基を導入し、前記官能
    基と、イソシアネート基を2つ以上有する化合物とを反
    応させ、さらにイソシアネート基と親水性ポリマーとを
    反応させて、基材表面に潤滑性被覆を形成したことを特
    徴とする医療器具。
  5. (5)前記官能基が、カルボキシル基、アミノ基、シア
    ノ基およびグリシジル基のうちの1種以上である請求項
    4または5に記載の医療用具。
  6. (6)前記親水性ポリマーが、無水マレイン酸系ポリマ
    ーである請求項4〜6のいずれかに記載の医療用具。
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