JPH04183959A - ディーゼルエンジン用ピストンの製造方法 - Google Patents

ディーゼルエンジン用ピストンの製造方法

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JPH04183959A
JPH04183959A JP31240090A JP31240090A JPH04183959A JP H04183959 A JPH04183959 A JP H04183959A JP 31240090 A JP31240090 A JP 31240090A JP 31240090 A JP31240090 A JP 31240090A JP H04183959 A JPH04183959 A JP H04183959A
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保夫 小林
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道広 与田
Katsuki Nanjiyou
南條 活己
Toru Sakurada
桜田 徹
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
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    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、急冷凝固アルミニウム合金粉末を利用して
機関の高効率化を達成するためのディーゼルエンジン用
ピストンおよびその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ガソリン、ディーゼル等の内燃機関用ピストンには、軽
量、比較的優れた高温強度、比較的小さい熱膨張係数な
どを利して、アルミニウム合金鋳物が広く用いられてい
る。しがしながら、高い出力、熱効率、また大気汚染の
防止の為の不完全燃焼物の低減を極限的に追求した設計
において、従来のアルミニウム合金鋳物、代表的にはJ
IS AC8AC8Aバノー1i−]]%Cυ−1.X
Mg−1%N1合では、しばしばその負荷に耐え難いこ
とかわかってきた。
特に、ディーゼルエンジンでは、第3図に示すようにビ
ス1〜ン2の頂部に四部を設は燃焼室1とし、この燃焼
室の形状を工夫することにより、出力、効率、完全燃焼
等の面で種々の効果を得ることかできる。燃焼室の形状
がもたらす効果のひとつとして、燃焼室の上縁部所面で
燃焼室壁面と頂面のなす角度をできる限り鋭角とし、そ
の先端もまた鋭くすることが良好な作用をもたらす。し
かしながら、燃焼室」二級部を鋭角にするほど、機関の
作動に伴う繰り返し熱応力が鋭角部の先端に集中する問
題がある。この為、従来のアルミニウム合金鋳物では比
較的早期に」−縁部に熱疲労亀裂が発生し、ピストン外
周部にむかって放射状に成長して燃焼室が損傷し、所望
の燃焼状態が得られなくなる。
最近、種々のアルミニウム系新素材が開発され、これら
の素材を用いてピストンまたはその一部を構成すること
により、従来のアルミニウム合金鋳物ピストンを上回る
緒特性を得ようとする試みが行われている。ディーゼル
エンジンの燃焼室周りの熱疲労亀裂対策としては、燃焼
室」−縁部を繊維強化した部分複合化ピストンが試験さ
れている。例えばSiCあるいはチタン酸カリウム等の
ウィスカを強化繊維とし、ウィスカのプリフォームを高
圧鋳造金型内に配置し、アルミニウム合金溶湯を注いで
高圧をかけることによりプリフォームにアルミニウム合
金を含浸、複合化し、同時に所望のピストン形状を得る
ことができる。このようにして得られた部分複合化ピス
トンは従来のアルミニウム合金鋳物に比較し、優れた耐
熱疲労亀裂性を有する。しかしながら工業的には、ウィ
スカ、プリフォームが高価であることに加え、プリフォ
ームの品質管理、取扱い時の損傷防止、高圧鋳造による
含浸、複合化過程の管理、得られた複合化部の非破壊検
査法等に多くの問題が有り、必ずしも満足゛できる結果
は得られていない。
急冷凝固アルミニウム合金粉末を固化成形して得られる
粉末冶金合金も従来のアルミニウム合金と比較して多く
の優れた特性を有する。アルミニウムにSlを添加する
と熱間強度が向上し、熱膨張係数が低下することから、
ピストン用にはAl−高81合金が広く用いられている
。しかし、従来の鋳物用合金てはA7−Si合金の共晶
組成 12%Si を超えてSiを添加すると粗大な初
晶S1か晶出し、著しく脆性的になり実用に限りかあっ
た。一方、急冷凝固粉末冶金合金ては、初晶Siが微細
化されるので、脆化を抑制しつつ高強度で熱膨張係数の
小さい合金を得ることが可能となった。これらの特徴を
生かして急冷凝固粉末冶金法による高Siのアルミニウ
ム合金を用い、ピストンの諸部分の肉厚を減少させ、ま
た広い温度範囲でピストンとシリンダ間の間隙を減少さ
せるなとにより、高効率、高出力の内燃機関が試作され
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、急冷凝固粉末からピストンを製造するに
は熱間鍛造による成形が必要であり、このため、従来の
鋳造品に比べて複雑形状が得難いこと、工程数が増え、
費用が増大することなどの問題がある。また、81景を
増大させた急冷凝固粉末冶金法では、比較的低温での靭
性が不十分であり、ピストンのピンボス部やスカート部
等繰り返し応力や、衝撃力がかかる部分での脆性破壊が
生じやすい難点もある。
従って、この発明の目的は、特に燃焼室周りの熱疲労亀
裂を抑制して、高負荷でも効率良く作動するディーゼル
エンジン用ピストンおよびその製造方法を提供すること
にあり、且つまた、その目的でAJ!−Si系急冷凝固
粉末冶金合金を効果的に利用し、品質、生産性、費用も
含めた工業」二の利用性を確保することにある。
〔課題を解決するための手段〕
発明者らは、上述の課題と目的に沿って鋭意研究を重ね
、その結果以下の発明に到達した。
この発明の要旨は下記の通りである。
(1AlAl−Si系合金鋳物からなる母体と、凹状燃
焼室の少なくとも上縁部を構成する、ピストン頂部に前
記母体と金属的に接合してなるリンク状またはカップ状
の熱間成形体とからなり、前記熱間成形体は、溶湯から
冷却速度100°C/sec以上で急冷凝固されたAl
−8J系合金粉末を成形固化し、さらに熱間押出または
/および熱間鍛造をイ」加したAl−Si系合金粉末固
化成形体であることを特徴とする、ディーゼルエンジン
用ピストン。
(2)  溶湯から冷却速度100°C/see以上で
急冷凝固されたAl−Si系合金粉末を成形固化し、さ
らに熱間押出または/および熱間鍛造を付加してリング
状またはカップ状の熱間成形体を調製し、このようにし
て得られたAl−3l系合金粉末固化成形体をピストン
頂部に設けられた凹状燃焼室の少なくとも」二級部を構
成するように、AJ−Si系合金鋳物からなる母体と金
属的に接合することを特徴とする、ディーゼルエンジン
用ピストンの製造方法。
また、用いられるべき急冷凝固Al−Si系Si : 
 10 〜35 wt%、 Cu : 0.5 〜5.0 wt%、Mg : 0.
2  〜3.0  wt.%、を含み、さらに必要に応
じて、 Ti:0.03〜0. 40wt%、 V  : 0, 03 〜0. 40wt.%、Zr 
: 0. 03〜0. 40wt.%、Cr : 0.
03 〜1.0 wt.%、Ni:0.3〜2.5 w
t.%、 の内、いずれか1種または2種以上、但し、(Ti+V
十Zr)の総計は0. 40wt%以下を含み、残り・
アルミニウムおよび不可避的不純物である。
さらに、急冷凝固Al−Si系 とA7−Si系合金系鋳物間の金属的な接合を鋳ぐるみ
、拡散接合および摩擦圧接の内いずれか1つにより行う
ことにより、品質特性および工業的利用において一層好
ましい条件か確保される。
次に、この発明を図面を参照しなから説明する急冷凝固
粉末冶金法による1−Si系合金材料中のSi初晶の大
きさは、第1に粉末製造時の冷却速度に依存する。冷却
速度が】00°C/see以」二の場合、初晶寸法はお
よそ]071m以下となる。比較として、通常の過共晶
A/!−Si系合金鋳物中の初晶寸法はしばしば1.0
0μmを超える。初晶S1粒子の寸法が10μm以下に
なると、材料を脆化させる作用はかなり抑制され、むし
ろ若干の粒子強化作用が働き、特に熱間強度が」二元す
る。発明者らはまた、初晶s1が微細化された合金粉末
を予備成形にて固化し、さらに熱間押出または/および
熱間鍛造して十分な塑性流動により緻密化を達成した成
形体において、耐熱疲労亀裂性が著しく向−にし、例え
ばSiCウィスカ強化アルミニウム合金をも上回るとの
結果を得た。
加えて燃焼室の」二縁部に配置される急冷凝固A4−S
i系合金は耐熱疲労亀裂性と共に、ピストンの高温での
高速運動に耐え得るのに十分な強度と靭性を有する必要
がある。アルミニウム合金粉末の表面には安定な酸化ア
ルミニウム皮膜が形成されているため十分な熱間加工を
受けていない焼結体では強度、靭性が不十分である。従
って、粉末を予備成形にて固化し、引き続き熱間押出ま
たは熱間鍛造を行い、あるいは熱間押出後さらに熱間鍛
造することにより緻密化、強靭化した熱間成形体を用い
るこ七が本発明に不可欠である。
急冷凝固AJ−Si系合金粉末の同化、熱間成形体は燃
焼室上縁部を形成するようリング形状あるいは上縁部か
ら底部までを形成するようカップ形状に成形され、母材
としてピストンの残部分を構成するIM!−Si系合金
鋳物と組み合わされる。組合せの形状は急冷凝固Al−
Si系合金の特性の生かし方、および後述の接合方法に
も関連して決定される。第1図Ta)、tb+、fcl
はこの発明の実施態様の組合せ形状の例をピストンの縦
断面で示す図である。
第1図において1は燃焼室、2はピストン、3は急冷凝
固A/−S i系粉末の熱間成形体、4はAl−Si系
合金鋳物である。
第1図+a+では急冷凝固AJ!−Si系合金をリング
状とし燃焼室上縁部に配置し、同部分の熱疲労亀裂を防
止する。第1図(blでは急冷凝固Al−Si系合金を
カップ状として燃焼室底部も強化し、また接合部が燃焼
室壁に出ないようにしている。第1図fclでは急冷凝
固Al−Si系合金で燃焼室を含むピストン頭部全体を
構成している。この場合には、急冷凝固Al−Si系合
金の低い熱膨張係数によりピストンとシリンタ間の間隙
を小さく、且つ温度による変化も少なくできるため機関
の高効率化も可能である。
鋳物用のAl−Si系合金としては、通常のJISAC
8Aまたは類似の鋳物用合金を一般的に使用する。金型
による重力鋳造の他、種々の鋳造法により所望の複雑形
状が得られ、品質特性、生産性を十分満足する。
急冷凝固Al−Si系合金と1−Si系合金鋳物とは金
属的に接合することが重要である。両者の接合面は十分
な機械的強度を要すると同時に、機関の作動中に燃焼室
からの多量の熱を大きな抵抗無く通過させる必要がある
からである。
金属結合を達成する好ましい手段として、鋳ぐるみ、拡
散接合および摩擦圧接の内のいずれか1つの手段か挙げ
られる。
鋳ぐるみは鋳造金型の所定の場所に急冷凝固へt−Si
系合金の熱間成形体を配置して、Al−Si系鋳物用合
金の溶湯を注ぐことにより行われるので、従来のピスト
ンの製造工程を多少変更するだけで良い。しかしながら
、一般にアルミニウム合金をアルミニウム合金で鋳ぐる
む場合には、強固な酸化皮膜の存在により金属的な接合
が行われにくい。このため、鋳造法案、注湯条件を検討
し、特に鋳ぐるみ界面で溶湯流れを十分生じさせ、急冷
凝固合金の表面を溶解させるようにする工夫が必要であ
る。あるいは、急冷凝固合金の表面処理や、第3の金属
、合金皮膜を付与することも鋳ぐるみ界面での金属的な
接合を確実に行うのに有効である。
拡散接合では、急冷凝固Al−Si系合金の熱間成形体
と、あらかじめ鋳造されたAl−Si系合金鋳物の清浄
表面同士を緊密に接触させ、拡散を生ずる温度で十分な
時間保持し、界面を通過して原子拡散を生しさせること
により金属的な接合を達成する。一般に若干の圧力を適
用すると接合を生じゃずい。やはり酸化皮膜が接合を阻
害するので、表面処理、第3種金属または合金を介在さ
せる等が接合を確実にし、特に第3種金属または合金が
両Al−Si系合金よりも低い融点を有し、接合温度に
おいて溶融状態となり、ろう材として働く場合には一層
容易に金属的な接合が行われる。
摩擦圧接では、急冷凝固AJ−Si系合金の熱間成形体
とあらかしめ鋳造されたAl−Si系合金鋳物を対向さ
せ、一方を適当な慣性モーメンI・で回転させた後、回
転軸に沿う押し付は力により画材を面接触さぜ、接触部
での摩擦、発熱により金属結合を達成する。この方法で
は摩擦により酸化皮膜が破壊され、短時間での接合か可
能であるが、接触部分の材料をピストン外周へ排出する
ように十分高い押しイ」け力を勾える必要があり、寸法
精度の確保に留意する必要がある。
次に、本発明のピストンの一部を構成する急冷凝固Al
−Si系合金に用いることにより本発明の効果を一層高
めることができる組成範囲について述べる。
mSi(シリコン): Slは既にのへたように高温強度を高め、熱膨張係数を
低下さぜる作用がある。しかしながら、S1含有量が1
0wt、%未満では丘述した作用に所望の効果が得られ
ない。一方、Si含有量が35wt%を超えると、靭性
の低下が著しい。従って、Si含有量は10〜35wt
、 Xの範囲とした。
(2)  Cu、、Mg Cuは固溶硬化、時効析出硬化により合金の強度を向上
させる作用を有する。Mgは固溶硬化により合金の強度
を向上させる作用を有する。CuとMgを同時に添加す
ると時効析出硬化が顕著になる。しかしながら、Cu含
有渠が0.5wt%未満、Mg含有量が02w[%未満
では強度向上作用が不十分である。一方、Cu含有量が
5.0W1.%を超えると靭性の低下が著しい。また、
Mg含有量が3.0wt..%を超えると靭性の低下が
著し2い。従って、Cu含有量は0,5〜5.0wt、
%、Mg含有量は0.2〜3.0wt%の範囲とした。
(3)  Ti、V、、Zr、 CrおよびNi:これ
ら(Ti、 V、Zr、 CrおよびNi)の元素はA
7!−Si系合金にほとんど固溶しない。しかし急冷凝
固法により過飽和固溶体を得、粉末の熱間成形およびそ
の後の熱処理において微細な金属間化合物として析出さ
せることにより急冷凝固A/−Si系合金の強度、靭性
を向上させることができる。一方、添加量が多過ぎると
、急冷凝固によっても初品として晶出し靭性を低下させ
る。さらにTI、V 、 lrおよびCrの添加は合金
の融点を高める作用かあるので、溶湯を急冷凝固して粉
末を製造する際の設備に対する負荷が高くなり、且つ粉
末の表面酸化が激しくなり、成形体の靭性を低下させる
。従って、Ti、 V 、 7.rの含有量は、1種の
みを添加する場合は0.03〜0.40WL%、2種以
」−を同時に添加する場合はその総計を003〜0.4
0wt%の範囲とした。Crはこれら(Ti、 V 5
lr)の元素に比べて強制固溶されやすく、また融点の
上昇程度も小さいので、その好ましい範囲を0.03〜
!、Owt、%とじた。
N1は強制固溶されにくく、はとんどが初品として晶出
するが、その寸法か小さい場合、高温強度を向上させる
作用を有し、また合金の融点を高める作用もない。従っ
て、熱間強度を向上させ、靭性を低下させない組成範囲
としてN】含有量は0.3〜2、5wt、%とした。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。
第1表に示すNα1〜4のピストンは本発明の製造方法
によって得られたものであり、第1表に記載した成分組
成の急冷凝固A/−Si系合金粉末の熱間押出をJIS
 AC8A鋳造用合金で第1図talの形状に鋳ぐるむ
ことにより製造した。Nα5〜8は比較例である。
Nu 5はピストン全体を急冷凝固Al!−Si系合金
の熱間押出材から切削加工して得たもので、その成分組
成はNα3で用いた急冷凝固Al−Si系合金の成分組
成と同一である。Nα6のピストンは高圧鋳造法により
形成されたピストンで母料はAC8A合金からなるが、
金型内の燃焼基円りにSiCウィスカのリング状プリフ
ォームを配置して高圧鋳造時に、へC8A合金の溶湯を
同プリフォー1、に含浸させ、同部分を複合材としたピ
ストンである。複合化部分の形状、配置は第1図ta+
の急冷凝固Al−Si系合金の形状、配置とほぼ同等で
ある。Nα7のピストンはNa 1〜4のピストンと同
し方法で製造されたが、用いた急冷凝固合金の成分組成
を八7!−1Alwt、%Mnとして、本発明の急冷凝
固A1Si系合金を用いた場合と比較したものである。
No、 8はAC8AC10金型鋳造によるピストンで
あり、現在一般に用いられているものである。No、 
]〜4の本発明の製造方法によるピストンと、Nα5〜
8の比較例のピストンの燃焼室をすべて同一形状となる
ように切削加工した。燃焼室の縦断面形状は、第2図に
示すようにピストン2の頂面5と燃焼室1の内壁面6と
のなす角度θを70度とし、また、先端部Aを0.5R
とした。また、鋳ぐるみ等により形成されたリング形状
部の外径は65φ、内径(頂面における)は50φとし
、頂面5と下面間の距離Bは8 mmとした。
燃焼室−ト縁部の熱疲労亀裂の促進試験として、同先端
部近傍に埋設した熱電対と燃焼室局部の急速加熱、冷却
装置により、最高温度330°C3最低温度]、 20
 ’C1]周期約10秒の急熱・急冷温度サイクルを繰
り返し与え、同先端部に目視できる亀裂が発生するまで
のサイクル数を測定した。各ピストンの亀裂発生サイク
ル数を、Nα8のピストンの亀裂発生サイクル数との比
で第1表に示した。また各ピストンの燃焼室上縁部を構
成する材料について、別に熱膨張係数を測定し、20℃
から300°Cの間の平均熱膨張係数として同じく第1
表に記載した。
= 21− 以上の実施例において本発明の製造方法によるNu 1
〜4のピストンはいずれも従来のアルミニウム合金鋳物
のビス)・ン(Nα8)に比して耐熱疲労亀裂性が2倍
以上向」ニしており、鋳ぐるみ接合面も試験期間中の熱
衝撃、応力に対し健全に保たれた。全体が急冷凝固A/
−Si系粉末の熱間成形体であるNα5のピストン、お
よび燃焼室周りをSiCウィスカで複合強化したNα6
のピストンも共に耐熱疲労亀裂性が向」ニジている。し
かしながら既に説明したように、これらのピストンはそ
れぞれの製造方法において、複雑形状を得難い、費用が
かさむ、さらに、品質管理が困難になる等工業的利用に
問題が残されている。Nα7のピストンの耐熱疲労亀裂
性は現行の鋳物材より低下している。急冷凝固アルミニ
ウム合金で且つ熱膨張係数も低いものを用いても必ずし
も耐熱疲労亀裂性が向上せず、本発明においては急冷凝
固A!−Si系合金を用いるべきことがわかる。
〔発明の効果〕
以上、詳述したようにディーゼルエンジン用ピストンに
おいて益々高性能、および高効率化か要求されるに従い
、現行のAl−Si系合金鋳物により製造されるピスト
ンでは特に燃焼室周りの熱疲労亀裂が問題となっている
。本発明によれば、耐熱疲労亀裂性に優れた急冷凝固1
−Si系合金粉末の熱間成形体を燃焼室部分に適用し、
且つ費用や製造工程、品質管理、検査等の諸点に関し工
業上の有利性を保ちつつ問題を解決するものであり、そ
の工業上の効果は犬である。
【図面の簡単な説明】
第1図(al、tb+、fclはこの発明のピストンの
各実施態様を示す縦断面図、第2図はピストンの燃焼室
の形状を示す縦断面図、第3図はディーゼルエンジンの
ピストン頂部を示す斜視断面図である。 図面において、 1 燃焼室 2 ピストン 3 急冷凝固A1Si系合金粉末の熱間成形体4  A
l−Si系合金鋳物 5 頂面 6 内壁面。 出願人 三菱アルミニウム株式会社 出願人 三菱自動車工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Al−Si系合金鋳物からなる母体と、凹状燃焼室
    の少なくとも上縁部を構成する、ピストン頂部に前記母
    体と金属的に接合してなるリング状またはカップ状の熱
    間成形体とからなり、前記熱間成形体は、溶湯から冷却
    速度100℃/sec以上で急冷凝固されたAl−Si
    系合金粉末を成形固化し、さらに熱間押出または/およ
    び熱間鍛造を付加したAl−Si系合金粉末固化成形体
    であることを特徴とする、ディーゼルエンジン用ピスト
    ン。 2 急冷凝固Al−Si系合金粉末が、 Si:10〜35wt.%、 Cu:0.5〜5.0wt.%、 Mg:0.2〜3.0wt.%、 を含み、さらに必要に応じて、 Ti:0.03〜0.40wt.%、 V:0.03〜0.40wt.%、 Zr:0.03〜0.40wt.%、 Cr:0.03〜1.0wt.%、 Ni:0.3〜2.5wt.%、 の内、いずれか1種または2種以上、但し、(Ti+V
    +Zr)の総計は0.40wt.%以下を含み、残り:
    アルミニウムおよび不可避的不純物 からなる組成を有する請求項1記載のディーゼルエンジ
    ン用ピストン。 3 急冷凝固Al−Si系合金粉末固化成形体とAl−
    Si系合金鋳物間の金属的な接合を、鋳ぐるみ、拡散接
    合および摩擦圧接の内いずれか1つによって行う請求項
    1または2記載のディーゼルエンジン用ピストン。 4 溶湯から冷却速度100℃/sec以上で急冷凝固
    されたAl−Si系合金粉末を成形固化し、さらに熱間
    押出または/および熱間鍛造を付加してリング状または
    カップ状の熱間成形体を調製し、このようにして得られ
    たAl−Si系合金粉末固化成形体をピストン頂部に設
    けられた凹状燃焼室の少なくとも上縁部を構成するよう
    に、Al−Si系合金鋳物からなる母体と金属的に接合
    することを特徴とする、ディーゼルエンジン用ピストン
    の製造方法。 5 急冷凝固Al−Si系合金粉末が、 Si:10〜35Wt.%、 Cu:0.5〜5.0wt.%、 Mg:0.2〜3.0wt.%、 を含み、さらに必要に応じて、 Ti:0.03〜0.40wt.%、 V:0.03〜0.40wt.%、 Zr:0.03〜0.40wt.%、 Cr:0.03〜1.0wt.%、 Ni:0.3〜2.5wt.%、 の内、いずれか1種または2種以上、但し、(Ti+V
    +Zr)の総計は0.40wt.%以下を含み、残り:
    アルミニウムおよび不可避的不純物 からなる組成を有する請求項4記載のディーゼルエンジ
    ン用ピストンの製造方法。 6 急冷凝固Al−Si系合金粉末固化成形体とAl−
    Si系合金鋳物間の金属的な接合を、鋳ぐるみ、拡散接
    合および摩擦圧接の内いずれか1つによって行う請求項
    4または5記載のディーゼルエンジン用ピストンの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06240399A (ja) * 1993-02-16 1994-08-30 Honda Motor Co Ltd 切欠き疲労強度の優れた耐熱アルミニウム合金
WO2009000420A1 (de) * 2007-06-22 2008-12-31 Daimler Ag Kolben für eine brennkraftmaschine und verfahren zu dessen herstellung

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WO2009000420A1 (de) * 2007-06-22 2008-12-31 Daimler Ag Kolben für eine brennkraftmaschine und verfahren zu dessen herstellung

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