JPH06271967A - 高温高強度複合アルミニウム合金材 - Google Patents
高温高強度複合アルミニウム合金材Info
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- JPH06271967A JPH06271967A JP6208793A JP6208793A JPH06271967A JP H06271967 A JPH06271967 A JP H06271967A JP 6208793 A JP6208793 A JP 6208793A JP 6208793 A JP6208793 A JP 6208793A JP H06271967 A JPH06271967 A JP H06271967A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた高温強度を有し、しかも加工性の良好
な高温高強度アルミニウム合金材を提供する。 【構成】 本発明のAl合金材は、高温強度に優れた
Al合金粉末とSi−Al合金粉末との混合粉末の熱間
加圧成形材である。前記Si−Al合金は重量%で、S
i:30〜50%、及びNi:5〜20%、Cu:3〜
15%、Fe:1〜10%の範囲内でNi、Cu、Fe
の総計:20〜35%を本質的に含有し、残部が実質的
にAlからなるものである。この際、高温強度に優れた
Al合金粉末とSi−Al合金粉末との混合粉末におけ
るSi−Al合金粉末の配合量は20〜50wt%にす
るのがよい。
な高温高強度アルミニウム合金材を提供する。 【構成】 本発明のAl合金材は、高温強度に優れた
Al合金粉末とSi−Al合金粉末との混合粉末の熱間
加圧成形材である。前記Si−Al合金は重量%で、S
i:30〜50%、及びNi:5〜20%、Cu:3〜
15%、Fe:1〜10%の範囲内でNi、Cu、Fe
の総計:20〜35%を本質的に含有し、残部が実質的
にAlからなるものである。この際、高温強度に優れた
Al合金粉末とSi−Al合金粉末との混合粉末におけ
るSi−Al合金粉末の配合量は20〜50wt%にす
るのがよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温強度に優れたアル
ミニウム合金材に関する。
ミニウム合金材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や自動二輪車等の内燃機関に使用
される部品、例えばピストンや連節棒あるいはブレーキ
ロータ等は、高温下での激しい運動に耐える強度を有す
るものでなければならない。一方、近年、自動車等の軽
量化や省エネルギーの見地から部品の軽量化が望まれて
いる。このため、前記高温強度が要求される部品につい
てもアルミニウム合金が使用されるようになってきてい
る。
される部品、例えばピストンや連節棒あるいはブレーキ
ロータ等は、高温下での激しい運動に耐える強度を有す
るものでなければならない。一方、近年、自動車等の軽
量化や省エネルギーの見地から部品の軽量化が望まれて
いる。このため、前記高温強度が要求される部品につい
てもアルミニウム合金が使用されるようになってきてい
る。
【0003】かかる高温強度に優れるアルミニウム合金
材として、Feを過飽和に含有したFe−Al合金急冷
凝固粉末の熱間加工材が研究開発されつつある。例え
ば、特開昭62−47448号公報には、Feを10w
t%以上過飽和に含有した耐熱アルミニウム合金粉末の
熱間押出成形材が開示されている。
材として、Feを過飽和に含有したFe−Al合金急冷
凝固粉末の熱間加工材が研究開発されつつある。例え
ば、特開昭62−47448号公報には、Feを10w
t%以上過飽和に含有した耐熱アルミニウム合金粉末の
熱間押出成形材が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
Fe−Al合金粉末を用いた場合、粉末の表面には酸化
膜が形成されているため、かかる粉末を一体化するには
粉末表面の酸化皮膜を分断、破砕して基地同士を一体化
する必要がある。このため、高出力の熱間押出機が必要
となり、また熱間鍛造(熱間一軸圧縮)による場合は加
工比を大きくとる必要がある。また、熱間鍛造や熱間等
方圧加圧等により、加工比が小さい状態で熱間加圧成形
する場合、粉末同士を強固に接合一体化するために、加
熱温度を融点近傍に設定近する必要があるが、そうする
と急冷凝固粉末が本来持っていた特性が損なわれ、材質
がが劣化する。
Fe−Al合金粉末を用いた場合、粉末の表面には酸化
膜が形成されているため、かかる粉末を一体化するには
粉末表面の酸化皮膜を分断、破砕して基地同士を一体化
する必要がある。このため、高出力の熱間押出機が必要
となり、また熱間鍛造(熱間一軸圧縮)による場合は加
工比を大きくとる必要がある。また、熱間鍛造や熱間等
方圧加圧等により、加工比が小さい状態で熱間加圧成形
する場合、粉末同士を強固に接合一体化するために、加
熱温度を融点近傍に設定近する必要があるが、そうする
と急冷凝固粉末が本来持っていた特性が損なわれ、材質
がが劣化する。
【0005】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、優れた高温強度を有し、しかも加工性の良好な高温
高強度アルミニウム合金材を提供すること目的とする。
で、優れた高温強度を有し、しかも加工性の良好な高温
高強度アルミニウム合金材を提供すること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のAl合金材は、
高温強度に優れたAl合金粉末とSi−Al合金粉末と
の混合粉末の熱間加圧成形材であって、前記Si−Al
合金は重量%で、Si:30〜50%、及びNi:5〜
20%、Cu:3〜15%、Fe:1〜10%の範囲内
でNi、Cu、Feの総計:20〜35%を本質的に含
有し、残部が実質的にAlからなるものである。この
際、高温強度に優れたAl合金粉末とSi−Al合金粉
末との混合粉末におけるSi−Al合金粉末の配合量は
20〜50wt%にするのがよい。
高温強度に優れたAl合金粉末とSi−Al合金粉末と
の混合粉末の熱間加圧成形材であって、前記Si−Al
合金は重量%で、Si:30〜50%、及びNi:5〜
20%、Cu:3〜15%、Fe:1〜10%の範囲内
でNi、Cu、Feの総計:20〜35%を本質的に含
有し、残部が実質的にAlからなるものである。この
際、高温強度に優れたAl合金粉末とSi−Al合金粉
末との混合粉末におけるSi−Al合金粉末の配合量は
20〜50wt%にするのがよい。
【0007】
【作用】本発明にかかるSiーAl合金は、Si、Al
をベースとしているため、軽量であり、耐熱耐摩耗性も
良好であり、またNi−Al系の耐熱アルミナイドの生
成により、高温での強度が保持される。更に、Cu−A
l系の硬質化合物が耐摩耗性を向上させると共に、53
0〜750℃程度の広範囲にわたり、小量の液相を段階
的に溶出する。
をベースとしているため、軽量であり、耐熱耐摩耗性も
良好であり、またNi−Al系の耐熱アルミナイドの生
成により、高温での強度が保持される。更に、Cu−A
l系の硬質化合物が耐摩耗性を向上させると共に、53
0〜750℃程度の広範囲にわたり、小量の液相を段階
的に溶出する。
【0008】このため、高温強度の良好なAl合金粉末
と該Si−Al合金粉末とを混合し、熱間加工すると、
加熱温度が600℃以下の比較的低温でも、Si−Al
合金粉末から溶出したCu−Al液相が該Si−Al合
金粉末に隣接したAl合金粉末粒子の表面に形成された
酸化膜を浸透して基地に到達し、CuAl2 −Alの共
晶液相が生じて、粉末同士を強固に接合することができ
る。従って、粉末表面に形成された酸化皮膜を分断、破
砕するような強度の加工は不要であり、比較的低温度の
軽度の熱間加工により、粉末同士を容易に接合一体化す
ることができる。また、Si−Al合金粉末は、高温強
度、高温硬度に優れるため、複合化したAl合金部の変
形を阻止し、高温強度をより向上させる。
と該Si−Al合金粉末とを混合し、熱間加工すると、
加熱温度が600℃以下の比較的低温でも、Si−Al
合金粉末から溶出したCu−Al液相が該Si−Al合
金粉末に隣接したAl合金粉末粒子の表面に形成された
酸化膜を浸透して基地に到達し、CuAl2 −Alの共
晶液相が生じて、粉末同士を強固に接合することができ
る。従って、粉末表面に形成された酸化皮膜を分断、破
砕するような強度の加工は不要であり、比較的低温度の
軽度の熱間加工により、粉末同士を容易に接合一体化す
ることができる。また、Si−Al合金粉末は、高温強
度、高温硬度に優れるため、複合化したAl合金部の変
形を阻止し、高温強度をより向上させる。
【0009】前記高温強度に優れたAl合金粉末とSi
−Al合金粉末との混合粉末におけるSi−Al合金粉
末の配合量は20〜50wt%にするのがよい。20%
未満では、高温特性の向上効果およびバインダーとして
の作用が不足し、一方50%を越えると材質が脆くなる
からである。本発明にかかるSi−Al合金の成分限定
理由を下記に示す。単位は重量%である。
−Al合金粉末との混合粉末におけるSi−Al合金粉
末の配合量は20〜50wt%にするのがよい。20%
未満では、高温特性の向上効果およびバインダーとして
の作用が不足し、一方50%を越えると材質が脆くなる
からである。本発明にかかるSi−Al合金の成分限定
理由を下記に示す。単位は重量%である。
【0010】Si:30〜50% Siは主として耐摩耗性確保および軽量化のために添加
される。30%未満ではこれらの作用、特に耐摩耗性が
不足し、一方50%を越えると材質が脆くなる。 Ni:5〜20% NiはNiAl、Ni2 Al3 、NiAl3 等のNi−
Al系の耐熱アルミナイドを生成させるために含有され
る。また、耐食性向上に寄与する。5%未満では耐熱ア
ルミナイド量が不足し、一方20%を越えるとコスト高
の要因になると共に合金の融点が高くなり、溶解が困難
になる。
される。30%未満ではこれらの作用、特に耐摩耗性が
不足し、一方50%を越えると材質が脆くなる。 Ni:5〜20% NiはNiAl、Ni2 Al3 、NiAl3 等のNi−
Al系の耐熱アルミナイドを生成させるために含有され
る。また、耐食性向上に寄与する。5%未満では耐熱ア
ルミナイド量が不足し、一方20%を越えるとコスト高
の要因になると共に合金の融点が高くなり、溶解が困難
になる。
【0011】Cu:3〜15% Cuは耐食性向上に寄与するほか、Cu3 Al、CuA
l2 等の固体潤滑作用を有する硬質アルミナイドを生成
させるために含有される。3%未満ではアルミナイド量
が不足し、一方、15%を越えるとアルミナイド量が過
多となり、材質が脆化する。
l2 等の固体潤滑作用を有する硬質アルミナイドを生成
させるために含有される。3%未満ではアルミナイド量
が不足し、一方、15%を越えるとアルミナイド量が過
多となり、材質が脆化する。
【0012】Fe:1〜10% FeはNiと同様、耐熱性および熱間強度を向上させる
作用を有する。1%未満ではかかる作用が不足し、一方
10%を越えると脆いFe−Al金属間化合物が多量に
生成し、材質が脆化する。 上記Ni、Cu、Fe成分は総量で20〜35%とされ
る。20%未満ではNi−Al系及びCu−Al系の耐
熱アルミナイド量が総量として不足するため、優れた高
温強度、潤滑作用が期待できなくなる。一方、35%を
越えると比重が大きくなり、軽量化が害されると共に、
溶解が困難になる。
作用を有する。1%未満ではかかる作用が不足し、一方
10%を越えると脆いFe−Al金属間化合物が多量に
生成し、材質が脆化する。 上記Ni、Cu、Fe成分は総量で20〜35%とされ
る。20%未満ではNi−Al系及びCu−Al系の耐
熱アルミナイド量が総量として不足するため、優れた高
温強度、潤滑作用が期待できなくなる。一方、35%を
越えると比重が大きくなり、軽量化が害されると共に、
溶解が困難になる。
【0013】上記本質的合金成分のほか、合金成分とし
てZr, V, Ti, Ce,Nb,B,Coの1種以上を
総計で1〜5%含有させることができる。これらの成分
は、耐熱性の向上に寄与する。1%未満ではその作用が
ほとんどなく、一方5%を越えると融点が高くなり過ぎ
て、溶解が困難となる。以上の合金成分のほか、残部は
不可避的に混入した不純物とAl、すなわち実質的にA
lである。
てZr, V, Ti, Ce,Nb,B,Coの1種以上を
総計で1〜5%含有させることができる。これらの成分
は、耐熱性の向上に寄与する。1%未満ではその作用が
ほとんどなく、一方5%を越えると融点が高くなり過ぎ
て、溶解が困難となる。以上の合金成分のほか、残部は
不可避的に混入した不純物とAl、すなわち実質的にA
lである。
【0014】上記合金の急冷凝固粉末は、合金元素を過
飽和に固溶しており、高含有量のSiはその大部分が
0.5〜3μm程度の微細粒子として晶出し、そのSi
粒子の周りにネットワーク状にAl−Ni,Cu,Fe
の複合金属間化合物が生成した組織となり基地の強化が
図られている。
飽和に固溶しており、高含有量のSiはその大部分が
0.5〜3μm程度の微細粒子として晶出し、そのSi
粒子の周りにネットワーク状にAl−Ni,Cu,Fe
の複合金属間化合物が生成した組織となり基地の強化が
図られている。
【0015】
【実施例】本発明の複合材の原料となる高温強度に優れ
たAl合金粉末、Si−Al合金粉末は、原料合金をそ
の融点より50〜200℃程度高温に溶解し、水あるい
はガスアトマイズ法や回転水流法等の適宜の粉末製造手
段によって、103 〜10 6 ℃/sec 程度の冷却速度で
急冷することによって得られる。回転水流法とは、特開
平4−17605号公報に開示されているように、冷却
用筒体の内周面に旋回しながら流下する冷却水層を形成
し、該冷却水層に溶融金属流の噴流を供給し、これを旋
回する冷却液層によって分断し、急冷凝固させて金属粉
末を得る方法である。該製造法によると、平均粒径が20
0 μm というような比較的大きな粒子でも、105 ℃/se
c 以上の冷却速度が容易に得られる。
たAl合金粉末、Si−Al合金粉末は、原料合金をそ
の融点より50〜200℃程度高温に溶解し、水あるい
はガスアトマイズ法や回転水流法等の適宜の粉末製造手
段によって、103 〜10 6 ℃/sec 程度の冷却速度で
急冷することによって得られる。回転水流法とは、特開
平4−17605号公報に開示されているように、冷却
用筒体の内周面に旋回しながら流下する冷却水層を形成
し、該冷却水層に溶融金属流の噴流を供給し、これを旋
回する冷却液層によって分断し、急冷凝固させて金属粉
末を得る方法である。該製造法によると、平均粒径が20
0 μm というような比較的大きな粒子でも、105 ℃/se
c 以上の冷却速度が容易に得られる。
【0016】前記高温強度に優れたAl合金粉末として
は、既述の特開昭62−47448号公報に開示された
ものなど、適宜の耐熱Al合金を使用することができ
る。好ましくは、熱間塑性加工により一体化した後の引
張強さが、300℃において20kgf/mm2 以上の
ものがよい。このようなAl合金として、前記公報に開
示されたものの他、Fe,Mn,Ni,Crからなる遷
移金属の一種又は二種以上を総計で15〜25wt%本質的に
含有し、必要により前記本質的合金成分に加えてMo,
V,Ti,Zr,Coの一種又は二種以上を総計で 3wt
%以下含有し、残部が実質的にAlからなるものを例示
することができる。
は、既述の特開昭62−47448号公報に開示された
ものなど、適宜の耐熱Al合金を使用することができ
る。好ましくは、熱間塑性加工により一体化した後の引
張強さが、300℃において20kgf/mm2 以上の
ものがよい。このようなAl合金として、前記公報に開
示されたものの他、Fe,Mn,Ni,Crからなる遷
移金属の一種又は二種以上を総計で15〜25wt%本質的に
含有し、必要により前記本質的合金成分に加えてMo,
V,Ti,Zr,Coの一種又は二種以上を総計で 3wt
%以下含有し、残部が実質的にAlからなるものを例示
することができる。
【0017】高温強度に優れたAl合金粉末とSi−A
l合金粉末との配合量は、既述の通り、後者の粉末が混
合粉末に対して、20〜50wt%になるようにするの
がよい。粉末の粒度は特に規定されないが、通常、45
メッシュ以下のものが使用される。尚、耐摩耗性向上の
ため、SiC、Al2 O3 等の硬質セラミック粉末を前
記混合粉末に適宜添加してもよい。
l合金粉末との配合量は、既述の通り、後者の粉末が混
合粉末に対して、20〜50wt%になるようにするの
がよい。粉末の粒度は特に規定されないが、通常、45
メッシュ以下のものが使用される。尚、耐摩耗性向上の
ため、SiC、Al2 O3 等の硬質セラミック粉末を前
記混合粉末に適宜添加してもよい。
【0018】混合粉末の接合一体化、成形方法として
は、熱間押出、熱間鍛造、熱間静水圧加圧等の適宜の熱
間加圧手段を適用することができる。本発明では、57
0℃以下の比較的低い温度で、Si−Al合金からCu
−Al液相が溶出し、これが潤滑剤、バインダーとして
作用するため、強力な加工条件が不要であり、押出機で
は高出力のものは必要がなく、熱間加圧の場合でも低温
度、低加工度で加工することができる。尚、熱間加工に
供するに際し、原料粉末の取扱性を考慮して、予め冷間
圧縮により、予備成形しておいてもよい。
は、熱間押出、熱間鍛造、熱間静水圧加圧等の適宜の熱
間加圧手段を適用することができる。本発明では、57
0℃以下の比較的低い温度で、Si−Al合金からCu
−Al液相が溶出し、これが潤滑剤、バインダーとして
作用するため、強力な加工条件が不要であり、押出機で
は高出力のものは必要がなく、熱間加圧の場合でも低温
度、低加工度で加工することができる。尚、熱間加工に
供するに際し、原料粉末の取扱性を考慮して、予め冷間
圧縮により、予備成形しておいてもよい。
【0019】次に、具体的実施例を掲げる。 (1) 回転水流法により、下記組成(単位wt%)の合
金粉末A、Bを製造した。粉末の平均粒径200μmで
ある。 A粉末…Fe:15%、残部Al B粉末…Si:45%、Ni:15%、Cu:7%、F
e:3%、残部Al (2) A粉末、B粉末を表1に示す割合で配合し、予備
成形として常温で相対密度が50〜70%となるように
圧粉成形した。得られた圧粉成形体(仮成形体)を54
0℃に加熱し、同温度に保持して均熱化した後、同温度
に加熱した金型内に入れて、300MPaで加圧し、外
径φ60mmの成形体を得た。この成形体の相対密度は
99.8%であった。尚、試料No. 1及び2は実施例、
No.3は従来例である。 (3) この成形体を用いて、300℃、400℃、50
0℃における高温圧縮強度(降伏点)を測定した。ま
た、No. 2と3との試料を用いて、摩耗試験を行った。
摩耗試験の要領は、固定した試料の上面に8mm角のピ
ン(材質:市販ディスクブレーキ用パッド材料)の先端
を押し付けながら回転させ、摩耗深さを測定した。ピン
の接触部における周速を7m/secとし、加圧力を2
MPaとし、試験時間は55分と測定した。この際、摩
擦面から2mm直下の試料温度も測定した。これらの結
果を表1に併せて示す。 (4) 表1より、実施例は従来例に対して、高温強度に
優れていることが分かる。特に、400℃以上では1.
6〜1.7倍以上に増大している。また、耐摩耗性につ
いても、実施例は従来例の3.5倍以上あり、極めて良
好な結果が得られた。
金粉末A、Bを製造した。粉末の平均粒径200μmで
ある。 A粉末…Fe:15%、残部Al B粉末…Si:45%、Ni:15%、Cu:7%、F
e:3%、残部Al (2) A粉末、B粉末を表1に示す割合で配合し、予備
成形として常温で相対密度が50〜70%となるように
圧粉成形した。得られた圧粉成形体(仮成形体)を54
0℃に加熱し、同温度に保持して均熱化した後、同温度
に加熱した金型内に入れて、300MPaで加圧し、外
径φ60mmの成形体を得た。この成形体の相対密度は
99.8%であった。尚、試料No. 1及び2は実施例、
No.3は従来例である。 (3) この成形体を用いて、300℃、400℃、50
0℃における高温圧縮強度(降伏点)を測定した。ま
た、No. 2と3との試料を用いて、摩耗試験を行った。
摩耗試験の要領は、固定した試料の上面に8mm角のピ
ン(材質:市販ディスクブレーキ用パッド材料)の先端
を押し付けながら回転させ、摩耗深さを測定した。ピン
の接触部における周速を7m/secとし、加圧力を2
MPaとし、試験時間は55分と測定した。この際、摩
擦面から2mm直下の試料温度も測定した。これらの結
果を表1に併せて示す。 (4) 表1より、実施例は従来例に対して、高温強度に
優れていることが分かる。特に、400℃以上では1.
6〜1.7倍以上に増大している。また、耐摩耗性につ
いても、実施例は従来例の3.5倍以上あり、極めて良
好な結果が得られた。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のアルミニウ
ム合金材は、高温強度に優れたAl合金粉末とNi、C
u、Feを特定量含有したSi−Al合金粉末との混合
粉末の熱間加工材であるので、前記Si−Al合金粉末
による高温変形阻止作用および同粉末から比較的低温で
溶出するCu−Al液相による潤滑・バインダー作用に
より、優れた高温強度を具備したものとなり、また成形
性も極めて良好である。
ム合金材は、高温強度に優れたAl合金粉末とNi、C
u、Feを特定量含有したSi−Al合金粉末との混合
粉末の熱間加工材であるので、前記Si−Al合金粉末
による高温変形阻止作用および同粉末から比較的低温で
溶出するCu−Al液相による潤滑・バインダー作用に
より、優れた高温強度を具備したものとなり、また成形
性も極めて良好である。
Claims (2)
- 【請求項1】 高温強度に優れたAl合金粉末とSi−
Al合金粉末との混合粉末の熱間加工材であって、前記
Si−Al合金は重量%で、 Si:30〜50%、 及びNi:5〜20%、 Cu:3〜15%、Fe:
1〜10%の範囲内でNi、Cu、Feの総計:20〜
35%を本質的に含有し、 残部が実質的にAlからなることを特徴とする高温高強
度複合アルミニウム合金材。 - 【請求項2】 高温強度に優れたAl合金粉末とSi−
Al合金粉末との混合粉末におけるSi−Al合金粉末
の配合量が20〜50wt%である請求項1に記載した
高温高強度複合アルミニウム合金材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208793A JPH06271967A (ja) | 1993-03-22 | 1993-03-22 | 高温高強度複合アルミニウム合金材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208793A JPH06271967A (ja) | 1993-03-22 | 1993-03-22 | 高温高強度複合アルミニウム合金材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06271967A true JPH06271967A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13189931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6208793A Pending JPH06271967A (ja) | 1993-03-22 | 1993-03-22 | 高温高強度複合アルミニウム合金材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06271967A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100189995A1 (en) * | 2007-07-18 | 2010-07-29 | Alcan Technology & Management Ag | Duplex-aluminium material based on aluminium with a first phase and a second phase and method for producing the duplex-aluminium material |
-
1993
- 1993-03-22 JP JP6208793A patent/JPH06271967A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100189995A1 (en) * | 2007-07-18 | 2010-07-29 | Alcan Technology & Management Ag | Duplex-aluminium material based on aluminium with a first phase and a second phase and method for producing the duplex-aluminium material |
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