JPH04182443A - 芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法

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JPH04182443A
JPH04182443A JP31200990A JP31200990A JPH04182443A JP H04182443 A JPH04182443 A JP H04182443A JP 31200990 A JP31200990 A JP 31200990A JP 31200990 A JP31200990 A JP 31200990A JP H04182443 A JPH04182443 A JP H04182443A
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aromatic
reaction
inert medium
hydroxy compound
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JP31200990A
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Masato Takagi
正人 高木
Yoshihiro Naruse
成瀬 義弘
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法に関し、特
に、所要量以上のアルカリ金属水酸化物を必要とせずに
、高純度の芳香族ヒドロキシ化合物を高収率かつ高選択
率で得ることができる方法に関する。
〈従来の技術〉 芳香族スルホン酸アルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化
物とを反応させて芳香族ヒドロキシ化合物を製造するア
ルカリ融解法は、古くから行なわれている方法であるが
、反応の進行につれて液状から、泥状、高粘性体、粉体
と、反応相が変化するため、撹拌、混合が困難となり、
また発泡するという問題があった。
この問題を解決する方法として、 ■強力な撹拌装置や多羽根型の捏和装置を用いる方法(
特公昭33−9970号) ■反応の全期間にわたって反応相が粉末状態であるよう
に、反応混合物にアルカリ物質を添加する方法(特開昭
51−52142号)■アルカリ物質を大過剰に用いて
反応混合物を流動化させる方法 ■水の存在下、加圧状態で反応を行なわせる方法 などが知られている。 しかし、上記の■および■の方
法は、特殊な装置を必要とするため、装置コストがかか
るという問題があり、■の方法では粉末状態を維持する
ことが困難であるばかりか撹拌に工夫を要し操作が煩雑
になるなどの問題がある。 また、■の方法では、大過
剰のアルカリ物質を使用しても未だ発泡は防止できず、
さらに反応終了後に反応混合物中に残留する過剰のアル
カリ物質を中和するために大量の酸を必要とし、大量の
排水が生じ、処理コストがかかるという問題がある。
そこで、アルカリ融解反応における反応混合物の流動状
態を改善するために、出発原料である芳香族スルホン酸
アルカリ金属塩とアルカ1ノ金属水酸化物をこの反応媒
体中に均一番こ分散させて反応を行なうことを目的とし
て、不活性溶剤を反応媒体として用いる方法が公知であ
る。 例えば、ケロシンやパラフィン系炭化水素を反応
媒体として使用する方法が提案されている(米国特許第
2,111,973号明細書、英国特許第181,67
3号明細書、山奥、松井 工業化学雑誌、第47巻、8
17ページ)。 また、特開昭58−185532号公
報には、脂肪族、脂環族もしくは芳香族の炭化水素又は
芳香族エーテルあるいはこれらの混合物を反応媒体とし
て用いる方法が開示されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記の不活性溶剤を反応媒体として使用する方
法においても、使用する反応媒体によっては、芳香族ス
ルホン酸アルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化物の分散
が不十分であったり、場合によっては全く分散状態とな
らず、芳香族スルホン酸アルカリ金属塩、アルカリ金属
水酸化物および反応媒体が分離し、反応容器の壁面や撹
拌翼に付着してしまうことがあった。 例えば、前記特
開昭58−185532号公報に記載の方法では、反応
混合物が相分離し、反応を十分に行なわせることができ
ず、高収率で芳香族ヒドロキシ化合物を得ることができ
なかった。 また、反応容器において、壁面と容器内部
との温度差が著しく太き(なるため、反応温度を適正に
制御するのが困難となり、またタール化の原因となる。
 さらに、反応混合物の円滑な抜き出しが不可能となり
、連続化も不可能となる。
そこで本発明の目的は、芳香族スルホン酸アルカリ金属
塩とアルカリ金属水酸化物を、不活性媒体中に均一に分
散させて反応させることにより、所要量以上のアルカリ
金属水酸化物を必要とせずに、高純度の芳香族ヒドロキ
シ化合物を高収率かつ高選択率で得ることができる、工
集的に有用な方法を提供することにある。
く課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、本発明者らは種々の媒体中
での芳香族スルホン酸アルカリ金属塩とアルカリ金属水
酸化物の反応について検討した結果、この反応において
、使用する反応媒体の種類によって反応混合物が分散し
たり、あるいは反応混合物が分散せずに付着したりする
現象は、反応媒体とアルカリ金属水酸化物の融解物との
間の界面張力と関係があることを見出した。 そこで、
界面張力値の小さな不活性媒体を使用すれば、反応混合
物の完全分散が達成され、これにより、反応を高効率で
行なわせることができるばかりか着色を抑制できること
を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、芳香族スルホン酸アルカリ金属塩
と、アルカリ金属水酸化物とを、不活性媒体の存在下に
反応させる方法であって、前記不活性媒体が5Nアルカ
リ金属水酸化物水溶液と接触して10分後の界面張力が
、25℃で20 dyn/cm以下となる炭化水素化合
物である芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法を提供する
ものである。
また前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよびトリ
エチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種であると
、好ましい。
また前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよびトリ
エチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種を主成分
とし、芳香族系炭化水素。
脂肪族系炭化水素および脂環式炭化水素から選ばれる少
なくとも1種を含むものであると、好ましい。
さらに、前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよび
トリエチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種5〜
40重量部と、芳香族系炭化水素、脂肪族系炭化水素お
よび脂環式炭化水素から選ばれる少なくとも1種95〜
60重量部とを含むものであると、好ましい。
特に、本発明の方法は、前記芳香族スルホン酸アルカリ
金属塩が、2,6−ナフタレンジスルホン酸アルカリ金
属塩および2−ナフトール−6−スルホン酸アルカリ金
属塩から選ばれる少なくとも1種である場合に好適であ
る。
以下、本発明の芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法につ
いて詳細に説明する。
本発明の方法において、出発原料として用いられる芳香
族スルホン酸アルカリ金属塩としては、芳香族スルホン
酸化合物とアルカリ金属との化合物である。 この芳香
族スルホン酸化合物は、分子内にスルホン酸基を少なく
とも1個有する芳香族化合物であり、例えば、ベンゼン
、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ジフェ
ニル、トリフェニル、ジフェニルアルカン、トリフェニ
ルアルカン、ピリジン、キノリン、テトラリン等の単環
芳香族系炭化水素、多環芳香族系炭化水素、縮合多環芳
香族系炭化水素もしくは芳香族環と異項環との縮合環を
有する炭化水素またはこれらの部分水素化物であって、
分子内にスルホン酸基を少なくとも1個有する化合物で
ある。
アルカリ金属としては、例えば、ナトリウム、カリウム
、リチウム等が挙げられる。 また、この芳香族化合物
と、アルカリ金属との化合物である、芳香族スルホン酸
アルカリ金属塩は、分子内に、例えば、アルキルベンゼ
ン、アルキルナフタレン、アルキルビフェニル、フェノ
ール、ナフトール、ヒドロキシジフェニル、安息香酸、
フタル酸、ナフトエ酸、アントラキノン、ナフチルアミ
ン等の様に反応に寄与しないスルホン酸基以外の他の置
換基を有していてもよい。
この芳香族スルホン酸アルカリ金属塩の具体例としては
、2,6−ナフタレンジスルホン酸アルカリ金属塩、2
−ナフトール−6−スルホン酸アルカリ金属塩が挙げら
れ、このアルカリ金属塩としては、ナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属の塩が挙げられる。
本発明の方法をこの芳香族スルホン酸アルカリ金属塩に
適用して、2,6−ジヒドロキシナフタシンを製造すれ
ば、収率、選択率および色相を向上させることができる
本発明においては、この芳香族スルホン酸アルカリ金属
塩は、所望の芳香族ヒドロキシ化合物が得られるように
適宜選択される。
本発明の方法において、もう1つの出発原料であるアル
カリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムが好ましい。
このアルカリ金属水酸化物の使用量は、通常、用いられ
る芳香族スルホン酸アルカリ金属塩が有するスルホン酸
基1個に対し、アルカリ金属水酸化物の分子が2〜10
個、好ましくは2〜7個の割合となる量である。例えば
、分子内にスルホン酸基を1個有する芳香族スルホン酸
アルカリ金属塩1モルに対しては、アルカリ金属水酸化
物は2〜10モル、好ましくは2〜7モルである。
このアルカリ金属水酸化物は、フレーク状、水溶液等の
いずれの形態のものでもよい。
本発明の方法において、特に好ましい芳香族スルホン酸
アルカリ金属塩と、アルカリ金属水酸化物の組合せは、
2,6−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム塩、2,6
−ナフタレンジスルホン酸カリウム塩、2−ナフトール
−6−スルホン酸ナトリウム塩、2−ナフトール−1−
スルホン酸カリウム塩と、水酸化カリウムである。
本発明の方法は、前記芳香族スルホン酸アルカリ金属塩
とアルカリ金属水酸化物とを、不活性媒体の存在下に、
反応させる方法である。
この不活性媒体は、5Nアルカリ金属水酸化物水溶液と
接触して10分後の界面張力が、25℃で206yn/
cm以下の炭化水素化合物であり、高い分散状態で反応
を行なうことができ、高選択率で芳香族ヒドロキシ化合
物を得ることができる点で、15 dyn/cm以下の
炭化水素化合物が好ましい。 この界面張力が20 d
yn/cmを超える不活性媒体を使用すると、分散性が
低下し、温度コントロールが困難となる、抜き出し移送
等の操作性が悪くなるといった問題が生じるばかりか、
反応の選択率が低下し、着色も著しくなり、不利である
この不活性媒体は、前記界面張力を示すものであれば、
単一化合物でも混合物でもよい。
この不活性媒体として単一で用いられる炭化水素化合物
としては、ジベンジルトルエン、トリエチルビフェニル
等が挙げられ、1種単独でも2種以上を組合せても用い
ることができる。 また、この不活性媒体は、前記ジベ
ンジルトルエンおよびトリエチルビフェニルから選ばれ
る少なくとも1種を主成分とし、これに芳香族系炭化水
素、脂肪族系炭化水素および脂環式炭化水素から選ばれ
る少なくとも1種を含む混合物であってもよい。
この芳香族系炭化水素の具体例として、アルキルベンゼ
ン類、アルキルナフタレン類、ビフェニル、エチルビフ
ェニル、ジエチルビフェニール等のジアリール類、ある
いはジアリール類の完全もしくは部分水素化物、テルフ
ェニル、水素化テルフェニル等のトリアリール類あるい
はトリアリール類の完全もしくは部分水素化物、トリア
リールアルカン類あるいはトリアリールアルカン類の完
全もしくは部分水素化物などが挙げられる。
また、脂肪族系炭化水素、脂環式炭化水素の具体例とし
て、パラフィン、流動パラフィン(白油)、ケロシン、
軽油などが挙げられる。
不活性媒体が、前記ジベンジルトルエンおよびトリエチ
ルビフェニルから選ばれる少なくとも1種を主成分とし
、これに芳香族系炭化水素、脂肪族系炭化水素および脂
環式炭化水素から選ばれる少なくとも1種を含む混合物
である場合、その混合割合は、通常、ジベンジルトルエ
ンおよびトリエチルビフェニルから選ばれる少なくとも
1種5〜40重量部と、芳香族系炭化水素、脂肪族系炭
化水素および脂環式炭化水素から選ばれる少なくとも1
種95〜60重量部の割合が好ましい。 混合物におい
て、ジベンジルトルエンおよびトリエチルビフェニルが
ら選ばれる少なくとも1種が5重量部未満では、反応混
合物の分散性及び反応の選択性の点から好ましくなく、
40重量部を超える割合の混合物を用いても、それ以上
の効果が得られず、経済的ではない。
この不活性媒体の使用量は、芳香族スルホン酸アルカリ
金属塩とアルカリ金属水酸化物の合計1重量部に対して
、通常、1〜50重量部の割合、好ましくは1〜10重
量部の割合となる量である。
反応は、いずれの方法にしたがって行なってもよく、特
に制限されない。 例えば、芳香族スルホン酸アルカリ
金属塩、アルカリ金属水酸化物および不活性媒体を混合
した後、昇温し撹拌しながら反応を行なわせる方法;あ
らかじめアルカリ金属水酸化物および不活性媒体を昇温
しながら撹拌混合しておき、これに芳香族スルホン酸ア
ルカリ金属塩を添加し反応温度まで昇温しで反応させる
方法;予め芳香族スルホン酸アルカリ金属塩と不活性媒
体とを撹拌、混合した後、昇温し、次いで、アルカリ金
属水酸化物を添加し反応温度まで昇温しで反応させる方
法などが挙げられる。
反応温度は、出発原料である芳香族スルホン酸アルカリ
金属塩の種類によって適宜選択されるが、通常、250
〜350℃である。 また、反応時間は、0.1〜10
時間程度である。
反応は、窒素等の不活性ガス雰囲気中で行なうと、好ま
しい。
また、反応の形式は、回分式でも連続式でもよい。
反応終了後、得られる反応混合物をそのまま水で希釈し
た後、不活性媒体を分離するか、あるいは反応混合物か
ら濾過等により反応生成物を分離した後、水で希釈して
、反応により生成した芳香族ヒドロキシ化合物のアルカ
リ金属塩と過剰のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液を
得る。 この水溶液から適宜、反応の副生物である亜硫
酸塩等を分離した後、酸を用いて中和処理する。
中和に用いられる酸としては、硫酸、塩酸等の鉱酸、あ
るいは酸性亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ガス、二酸化炭素
ガスなどが挙げられる。
中和処理後、反応混合物を濾過、あるいは溶媒抽出して
、目的物である芳香族ヒドロキシ化合物を得ることがで
きる。
このとき、さらに必要に応じて蒸留、再結晶等の操作を
行ない精製することができる。
本発明の方法によって得られる芳香族ヒドロキシ化合物
の代表例としては、2,6−シヒドロキシナフタレン等
が挙げられる。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。
(参考例) 表面張力計(協和科学社製、CBVP)と白金プレート
(25mmX 10mm)を用い、ウィルヘルミー法に
より、25℃において5N水酸化カリウム水溶液と、表
1に示す不活性媒体とを接触させ、10分後の界面張力
を測定した。
結果を表1に示す。
表       1 さらに、鉱油(脂肪族系炭化水素と脂環式炭化水素の混
合物)にジベンジルトルエンを異なる混合割合で混合し
て、各混合割合における10分後の界面張力を測定し、
第1図に図示した。 さらに水素化テルフェニル混合物
についても、ジベンジルトルエンを異なる混合割合で混
合して各混合割合における10分後の界面張力を測定し
、第1図に図示した。
(実施例1) 反応容器に、2,6−ナフタレンジスルホン酸カリウム
364g、86%水酸化カリウム651gおよびジベン
ジルトルエン2500gを仕込んで混合し、窒素雰囲気
下に昇温しで水酸化カリウムを融解させた後、撹拌しな
がらさらに330℃まで昇温しながら脱水させた。
次いで、撹拌しながら330℃で3時間反応させた。 
このとき、反応容器の底面と上部における温度はほとん
ど差がなかった。 冷却後、反応容器内の状態を観察し
たところ、粒状の同体が媒体中に分散し、壁面への付着
物がないことが確認された。 得られた反応混合物に水
2℃を加え、ジベンジルトルエン相を分離し、希硫酸で
酸析した後、メチルイソブチルケトンで抽出して反応の
主生成物を得た。 得られた反応の主生成物を液体クロ
マトグラフィーで分析したところ、2.6−シヒドロキ
シナフタレン131.6gが得られたことが分った。 
転化率は99%、選択率は83%であった。 結果を表
2に示す。
(比較例1) 反応容器に、2,6−ナフタレンジスルホン酸カリウム
364gおよび50%水酸化カリウム560gを仕込ん
で撹拌し、さらに水素化テルフェニル混合物2500g
を加え、窒素雰囲気下に310℃まで昇温し、撹拌しな
がら脱水させた。 次いで、撹拌しながら310℃で3
時間反応させた。 このとき、昇温の途中で反応容器の
壁面や攪拌翼に付着物が認められ、反応容器の底面と上
部における温度差は約50℃にも達した。 冷却後、反
応容器内に得られた反応混合物の状態を観察したところ
、分散状態にはな(、壁面や撹拌翼に多量の付着物が認
められた。 反応混合物に水2ρを加え、有機(水素化
テルフェニル)相を分離し、希硫酸で酸析した後、メチ
ルイソブチルケトンで抽出して反応の主生成物を得た。
 得られた反応の主生成物を液体クロマトグラフィーで
分析したところ、2,6−シヒドロキシナフタレン42
.7gが得られたことが分った。 転化率は46%、選
択率は58%であった。結果を表2に示す。また、得ら
れた2、6−シヒドロキシナフタレンは著しく着色して
いた。
(比較例2) ジベンジルトルエンの代わりに水素化テルフェニルを使
用した以外は、実施例1と同様にして反応を行なったと
ころ、昇温の途中で、反応容器の壁面や撹拌翼に付着物
が認められ、反応容器の底面と上面の温度差は約50℃
にも達した。 冷却後、反応容器内に得られた反応混合
物の状態を観察したところ、分散状態にはなく、壁面や
撹拌翼に多量の付着物が認められた。 また、得られた
反応混合物に水2iを加え、有機(水素化テルフェニル
)相を分離し、希硫酸で酸析した後、メチルイソブチル
ケトンで抽出して反応の主生成物を得、これを液体クロ
マトグラフィーで分析したところ、2,6−シヒドロキ
シナフクシン111.0gが得られたことが分った。 
転化率は99%、選択率は70%であった。 結果を表
2に示す。 また、得られた2、6−シヒドロキシナフ
タレンは著しく着色していた。
(実施例2) 反応容器に、2−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウ
ム246g、86%水酸化カリウム390.7g、ジベ
ンジルトルエン1200gを仕込んで混合し、窒素雰囲
気下に昇温して水酸化カリウムを融解させた後、撹拌し
ながらさらに330℃まで昇温しながら脱水した。 次
いで、撹拌しながら330℃で3.5時間反応させた。
 このとき、反応容器の底面と上部における温度はほと
んど差がなかった。 冷却後、反応容器内の状態を観察
したところ、微粒状の固体が分散し、壁面への付着物が
ないことが確認された。 反応混合物に水2ρを加え、
有機相を分離し、希硫酸で酸析した後、メチルイソブチ
ルケトンで抽出して反応の主生成物を得た。 得られた
反応の主生成物を液体クロマトグラフィーで分析したと
ころ、2,6−シヒドロキシナフタレン130.0gが
得られたことが分った。 転化率は99%、選択率は8
2%であった。 結果を表2に示す。
(比較例3) ジベンジルトルエンの代わりに、鉱油(脂肪族炭化水素
および脂環式炭化水素の混合物)1200gを使用した
以外は実施例2と同様にして反応を行なったところ、昇
温の途中で、反応容器の壁面や撹拌翼に付着物が認めら
れ、反応容器の底面と上面の温度差は約50℃にも達し
た。 冷却後、反応容器内に得られた反応混合物の状態
を観察したところ、分散状態にはなく、壁面や撹拌翼に
多量の付着物が認められた。 また、得られた反応混合
物に水2ρを加え、有機(鉱油)相を分離し、希硫酸で
酸洗した後、メチルイソブチルケトンで抽出して反応の
主生成物を得、これを液体クロマトグラフィーで分析し
たところ、2,6−シヒドロキシナフタレン112.6
gが得られたことが分った。 転化率は99%、選択率
は71%であった。 結果を表2に示す。 また、得ら
れた2、6−ジヒドロキシナフタレンは著しく着色して
いた。
(実施例3.4) ジベンジルトルエン単独の代わりに、ジベンジルトルエ
ンと水素化テルフェニルの混合物(実施例3)、ジベン
ジルトルエンと鉱油の混合物(実施例4)を使用した以
外は、実施例2と同様にして反応を行ない、得られた反
応生成物の同定ならびに転化率および選択率を求めた。
 結果を表2に示す。
〈発明の効果〉 本発明の方法によれば、反応混合物を完全な分散状態で
反応を行なうことができ、また均一な温度分布状態で反
応を進行させることができるため、反応温度のコントロ
ールが容易となり、また選択率を向上させることができ
、かつ着色が抑制できるため、高収率かつ高品質で芳香
族ヒドロキシ化合物を得ることができる。
また、アルカリ金属水酸化物の使用量を低減でき、反応
生成物の取り出し、移送が容易となり、連続操作も可能
となり、工業的実用価値が大きい。 また、本発明の方
法によれば、鉱油等の入手の容易な溶媒を用いて製造を
行なうことができ、工業的な芳香族ヒドロキシ化合物の
製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、参考例において、ジベンジルトルエンの混合
割合に対する界面張力の変化の測定結果を示す図である
。 FIG、1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)芳香族スルホン酸アルカリ金属塩と、アルカリ金
    属水酸化物とを、不活性媒体の存在下に反応させる方法
    であって、前記不活性媒体が5Nアルカリ金属水酸化物
    水溶液と接触して10分後の界面張力が、25℃で20
    dyn/cm以下となる炭化水素化合物である芳香族ヒ
    ドロキシ化合物の製造方法。
  2. (2)前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよびト
    リエチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種である
    請求項1に記載の芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法。
  3. (3)前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよびト
    リエチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種を主成
    分とし、芳香族系炭化水素、脂肪族系炭化水素および脂
    環式炭化水素から選ばれる少なくとも1種を含むもので
    ある請求項1に記載の芳香族ヒドロキシ化合物の製造方
    法。
  4. (4)前記不活性媒体が、ジベンジルトルエンおよびト
    リエチルビフェニルから選ばれる少なくとも1種5〜4
    0重量部と、芳香族系炭化水素、脂肪族系炭化水素およ
    び脂環式炭化水素から選ばれる少なくとも1種95〜6
    0重量部とを含むものである請求項1に記載の芳香族ヒ
    ドロキシ化合物の製造方法。
  5. (5)前記芳香族スルホン酸アルカリ金属塩が、2,6
    −ナフタレンジスルホン酸アルカリ金属塩および2−ナ
    フトール−6−スルホン酸アルカリ金属塩から選ばれる
    少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の
    芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法。
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