JPH04175251A - アクリル系合成繊維及びその製造方法 - Google Patents

アクリル系合成繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JPH04175251A
JPH04175251A JP2301455A JP30145590A JPH04175251A JP H04175251 A JPH04175251 A JP H04175251A JP 2301455 A JP2301455 A JP 2301455A JP 30145590 A JP30145590 A JP 30145590A JP H04175251 A JPH04175251 A JP H04175251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
acrylic synthetic
fibers
cement
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2301455A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Sakata
坂田 一浩
Shuji Teranishi
寺西 修二
Hiroko Tamura
田村 裕子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP2301455A priority Critical patent/JPH04175251A/ja
Publication of JPH04175251A publication Critical patent/JPH04175251A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はセメント補強材に関するもので、さらに詳しく
はプレミックス、抄造などの建材用途に使用できる優れ
た界面接着性、繊維分散性、セメント補強効果を有する
アクリル系合成繊維およびその製造方法に関するもので
ある。
(従来の技術) ポルトランドセメントに代表される水硬性物質の硬化物
は、圧縮強度、耐久性、不燃性などの優れた性質を示す
、これら安価な水硬性物質は、建築、土木分野で大量に
使用されている。
しかしながら、脆性物質であるために耐屈曲性が著しく
低下し、引張1曲げなどの応力が加わると容易に破損し
たり、クラックが入り、また耐衝撃性が弱いなどの欠点
を有している。かかる欠点を補うために鉄筋、鉄骨との
併用が採られ、クラック防止の目的で繊維を添加する方
法が併用されている。
従来、セメント系複合体の補強繊維として石綿は優れた
多くの性質を有し、石綿セメント板などとして広く消費
されていた。近年、発ガン性などの問題があるために代
替品が求められており、無機繊維、有機繊維での代替品
の研究が盛んに行われている。
例えば、ガラス繊維が挙げられるが、耐アルカυ性の劣
るガラス繊維はセメント中で浸食され、強度低下により
長期耐久性に欠ける。そのため、耐アルカリ性ガラスが
開発されている。しがしながら、これも長期耐久性に問
題を残しており、セメント補強繊維として不十分である
。さらにガラス繊維は皮膚に刺さり、取扱者に不快感を
与え、取扱上でも好ましくない。
また、高強度、高弾性で耐薬品性に優れた各種合成繊維
、炭素繊維などが代替品として使用されている。これら
の繊維は、耐久性にも優れ、セメント・コンクリート補
強繊維として有望視されている。但し炭素繊維は高価で
あり、こ゛の用途には不適である。中でもビニロン(ポ
リビニルアルコール繊維)、ポリアクリロニトリル繊維
が適正であるが、ビニロンは120℃以上の温熱で強度
低下が著しい欠点がある。そのため、硬化促進9強度向
上のために行われるオートクレーブ養生では使用されて
いない。耐熱性に優れたポリアクリロニトリル繊維は湿
熱160’C付近まで比較的安定であり、前出の点では
ビニロンより優れている。
しかしながら、合成繊維は柔軟性があるがゆえに、繊維
切断時またはセメント混練時にファイバーポール(フロ
ック)が形成しやすい。−度生成したファイバーボール
は、容易に解繊することができず、フロフクのまま存在
し、強いては補強効果が低下する要因となる。
この問題を解決するため種々の手段が1gされている。
例えば、特開昭59−128261号公報ではアクリル
系合成繊維に塩化ビニル/エチレン/酢酸ビニル三元共
重合体のエマルジョンを付着せしめたセメント補強用繊
維材が開示されている。また、同しくして特開昭60−
215559号公報にもエチレン−酢酸ビニル−塩化ビ
ニル共重合体の疎水性高分子集束剤を繊維に付与したセ
メントモルタル又はコンクリート補強繊維が開示されて
いる。しかしながら、これらの集束材は疎水性でありセ
メントマトリックスに対する繊維分散性は好ましいもの
の、繊維界面の接着性について充分でない。また、集束
性効果が優れているため、繊維間の結束力および接着力
が強く、セメントマトリックス中でも、繊維束の形で存
在する。
このため、単繊維1本1本の状態で分散しているセメン
ト硬化物よりもセメント強度が劣る欠点があった。
また、特開昭58−124608号公報には繊維強化さ
れた水硬性勧賞からなる成形物の製造法が開示されてい
る。該公報で特定されている集束割付着量では、集束効
果が強すぎ実質的に機械的撹拌で単繊維1本1本に分離
することはできず、補強効果の点で好ましくない。
また、従来からセメントスレート板1石膏ボードなどの
乾式建材用途と軽量モルタルなどの湿式建材用途に使用
される補強繊維のレサイプが異なり、両用途に使用でき
るマルチタイプの補強繊維は提供されていない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記欠点を改良するため、セメント。
コンクリートなどとの混練の際、マトリックスに対し優
れた界面接着性、繊維分散性を示し、かつ1本1本の単
繊維に分離し、更にはスレートなどの乾式建材用途、軽
量モルタルなどの湿式建材用途の両用途に使用可能で安
価なアクリル系合成繊維およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、かかる目的を達成するために次のような構成
をとるものである。すなわち、水溶性であり、20℃に
おける2、0重量%水溶液粘度が50〜750cpsで
ある親水性集束剤をアクリル系合成繊維に対して、0.
3〜1.8重量%付着させ、切断して得られたチョップ
ド・ファイバーの繊維束へん平率が5.0以上でセメン
トマトリックスとの界面接着性、繊維分散性に優れたア
クリル系合成繊維およびその製造方法である。
以下、本発明の構成要件を詳述する。
本発明に使用される集束剤は、水溶性で親水性タイプの
集束剤である。この親水性集束剤は繊維素誘導体であり
、かつ20℃における2、 0重量%水溶液粘度は50
〜750cpsである。好ましくは同じ条件下にて10
0〜500cpsの範囲である。前出の測定条件にて、
5Qcps未満であると繊維束の集束性が足りず、75
0cps以上であると集束性効果が強すぎて、セメント
などとの混練において繊維束のまま存在し、単繊維に分
離せず補強効果に劣る。また、高粘性のため付着ムラ発
生や操業性の点で支障をきたし好ましくない。
繊維素誘導体としてはメチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチル
セルロース、変性セルロースなどを挙げることができる
。但し、本発明で重要なことは上記粘性を有することに
ある。
本発明に使用する親水性集束剤の付着量は、アクリル系
合成繊維に対して0.3〜1.8重量%である。付着量
が0.3重量%未満であると、セメントなどとの混線時
にファイバーボールが発生し、得られたセメント硬化物
の補強効果が劣る。また、1.8重量%を越えると集束
性効果が強すぎて、モルタル混練において繊維束のまま
存在し、単繊維に分離せず補強効果が低下する。
本発明で得られたチョップド・ファイバーの繊維束へん
平率は5.0以上である。好ましくは、7.5以上であ
る。繊維束へん平率が5.0未満であると、セメントな
どとの混線後において繊維束のままで存在し、セメント
硬化後の補強効果が低下する0本発明の繊維束へん平率
とは、繊維束の最大幅がO,I m m以上である繊維
束を対象として(単繊維のカット長)/(繊維束の最長
幅)で表されるものである。
本発明のアクリル系合成繊維が下記式(1)で表される
重合単位および下記式(2)云CHz−CHヒ Co  CH。
NH−C−CH2−303M CH,・・・(2) ここでMは水素原子または一当量のカチオンである、 で表される重合単位から実質的になり、上記重合単位(
1)と重合単位(2)の合計に対し上記重合単(立(2
)が0.4 ”−1,5モル%を占めるものである。
重合単位(2)は、同し基準に対し、好ましくは0.6
〜1.2モル%を占める0重合単位(2)の割合が0.
4モル%未満では重合工程でのゲル化が起こり易く、重
合安定性に欠ける。また、1.5モル%を越えると、得
られた繊維の特徴である耐熱安定性、耐薬品性が劣り、
セメント・コンクリート補強用繊維として好ましくない
本発明のアクリル系合成繊維の引張強度は4g/d以上
である。引張強度が4 g/d未満であるとセメント・
コンクリート補強効果が不十分である。
また、本発明のアクリル系合成繊維は昇温下で測定した
温度と伸び率との関係において、260℃における伸び
率が15%以下である。好ましくは、同伸び率が10%
以下である。伸び率が15%を越えると、セメント製品
のオートクレーブ養生時の耐熱性に劣り、強いては得ら
れたセメント硬化体の補強効果が不十分となり、セメン
ト・コンクリート補強用繊維として好ましくない。
さらに本発明のアクリル系合成繊維は、好ましくは70
0kgf/mm”以上のヤング率、さらに好ましくは、
1500kgf/mm”以上のヤング率を備えることが
できる。
本発明のアクリル系合成繊維の製造方法を以下に説明す
る。
本発明製造法の最大の特徴は、特定のアクリルニトリル
系重合体を用い、紡糸・延伸後に特定粘性を有する親水
性集束剤を特定量付着することにある。
重合単位(1)と重合単位(2)の合計に対し重合単位
(2)が0.4〜1.5モル%を占めるアクリロニトリ
ル系共重合体の紡糸原液を紡糸口金のオリフィスから押
し出して紡糸原液の細流を生成する。
該細流を凝固させつつ5〜10倍に一次延伸して延伸糸
を生成する。該延伸糸はさらに水洗、2次延伸工程を経
て本発明の親水性集束剤を0.3〜1.8重量%付着さ
せ、乾燥し、繊維束へん平率が5.0以上に切断する切
断工程を経て、セメントマトリノクスとの界面接着性、
繊維分散性に優れたアクリル系合成繊維を得ることを特
徴とする。
本発明において用いられるアクリルニトリル系重合体は
、アクリルニトリルと2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸(AMPS)またはその塩と共重合
させることによって、製造することができる。
AMPSの塩としては例えばナトリウム塩(以下SAM
PSと略記)、カリウム塩、1/2カルシウム塩あるい
はアンモニウムなどを挙げることができる。
アクリルニトリル系重合体の重合方法は、水系重合、乳
化重合、溶液重合など公知のいずれの方法でもよい。
本発明製造法で用いられる紡糸原液は、かくして得られ
るアクリルニトリル系重合体を溶媒に溶解して準備しう
ろことは当然であるが、重合の結果として得られる重合
体を含む重合体溶液であることもできる。後者の場合に
は、重合溶液から未反応の千ツマ−を回収するのみで、
湿式紡糸の紡糸原液としうる重合反応系を採用するのが
望まソい。
本発明製造法における紡糸方法は湿式紡糸、乾・湿式紡
糸、乾式紡糸、半溶融紡糸など公知のいずれの方法でも
よい。とりわけ湿式紡糸、乾式紡糸あるいは乾・湿式紡
糸が好ましい。これらの紡糸方法はそれ自体公知であり
、例えば湿式紡糸については特公昭57−167410
号公報、特開昭57−167411号公報、特開昭57
−210011号公報、特開昭57−112410号公
報あるいは特開昭58−132107号公報に開示され
た方法が採用される。それらの詳細は後述する実施例に
記載する。また乾式法については例えば特公昭49−1
665号公報あるいは特開昭59−21711号公報に
記載された方法並びに乾・湿式法については特開昭51
−92316号公報に記載された方法が採用される。
いずれの紡糸方法を採用しても、紡糸原液は紡糸口金か
ら押し出され紡糸原液の細流を形成する。
湿式紡糸においては細流は凝固液中に押し出され、乾式
紡糸では細流は高温気体雰囲気中に押し出され、そして
乾・湿式紡糸では細流は気体雰囲気に押し出された後、
凝固液中に導かれる。
本発明によれば、細流は上記のごとく凝固を受けつつ5
〜10倍に一次延伸される。−次延伸は一段でまたは多
段で行うことができる。多段延伸における各段の延伸倍
率は全倍率が5〜10倍となる範囲で適宜選定される。
−次延伸倍率が5未満であると繊維引張強度が不足し、
10倍を越えると単糸切れを発生し易くなりまたフィブ
リル化しやすくなる。
得られた延伸糸は、次いで必要により、洗浄工程(湿式
および乾・湿式紡糸の場合)を経て、オイリング、固化
工程に導かれる。
さらにこの固化糸を加熱して2次延伸で、全延伸倍率1
0〜25倍に延伸される。2次延伸は一段でまたは多段
で行うことができる。多段延伸における各段の延伸倍率
は全延伸倍率が10〜25倍となる範囲で適宜選定され
る。好ましい全延伸倍率は10〜20倍である。全延伸
倍率が10未満であると繊維引張強度が不足し、25倍
を越えると単糸切れを発生し易くなりまたフィブリル化
しやす(なる。
得られた2次延伸糸はさらに乾熱ロールなどで熱固定さ
れた後、親水性集束剤を0.3〜1.8重置%付着する
。さらに乾燥7切断工程を経た後、得られたチヨ、ブト
・ファイバーの繊維束へん平率が5.0以上となす。
(実施例) 本発明及び実施例における種々の物性値の分析法−測定
法あるいは定義は下記の通りである。
〈集束剤付着量〉 JIS  L  1015に基づき、抽出溶剤にメタノ
ール/水=50150 [重量%]を使用して測定した
く“重合体組成〉 重合単位式(2)の重合体に占める割合β〔重量%コは
以下の測定、計算により求めた。まず、アクリルニトリ
ル系重合体A[g](約1g)を測り、ジメチルホルム
アミド(JIS特級)に熔解した。次に強酸型カチオン
交換樹脂(50〜100メソシユ、3[g]l と、1
時間混合撹拌した後ガラスフィルターを用い上記樹脂を
濾別した。さらに上記濾液を電位差滴定装置(手招産業
COM−101型)で115ONのNaOHを用いて滴
定した。また同一条件で空試験を行って補正をした。
β[重量%] = ((1150) x f 1 x 
(B−C)xDx 10−3/A) X 100 但し、A:重合体量[gi B:115ON  NaOH試料滴定量[m 1 ]C
:115ON  NaOH空試料滴定量[m1]D=重
合単位式(2)の分子量 f 1 :115ON  NaOHの力価重合単位式(
1)の重合単位に占める割合α[重量%]はα=100
−βとなり、これらを用いて重合体組成[モル比率]を
次式にて計算した。
a m o 1 /βmol= (Kir153..0
6)/(Kβ/D) 但し、αmolおよびα:重合体に占める重合単位式(
1)の割合「モル %コおよび[重量%] βmo1およびβ:重合体に占める重合単位式(2)の
割合[モル %コおよび[重量%] D二重合単位式(2)の分子量 に:1/((α153.06)+(β/D))〈昇温下
で測定した温度と伸びの関係〉トータル約30dのmm
で長さ80mmのループ(2つ折りで40mm)を作り
、これを上下大気解放された加熱筒の下に荷重25mg
/d  (約1500mg)を掛けた。次に30℃付近
より平均40℃/分で昇温し、荷重位置をカメラで追跡
し温度とともに記録した。伸び率[%]は(荷重の変位
[mmコ/40[mmコ)X100により計夏した。
〈引張強伸度、ヤング率〉 JIS  L  1015に基づき定速伸張形試験機(
■オリエンチックUTM−n型)を用いて測定した。
く水中分散性〉 5mmに切断したチョップド・ファイバーを浴比(重量
比)I:500で水中に投入し、11000rpで30
秒撹拌した後の繊維束分繊状態を5段階評価した。
〈モルタル混和性〉 セメントの物理試験方法JIS  R5201に準拠し
、繊維、セメント、標準砂とのドライ混練(1分間)と
さらに水を加えたウェット混線(1分間)後の繊維分散
性を5段階評価した。
(実施例) [実施例1] 原料モノマーAN/SAMPS (モル比)=99、1
 / 0.9をDMFに溶解して、触媒アゾビスイソブ
チルニトリルを用いて、68℃×7時間重合した後、エ
バポレーターで未反応モノマーを除去して、重合体溶液
を得た。
上記重合体溶液を重合体濃度26.5重量%に調整した
紡糸原液を直径0.06mmφの円形断面を有する5万
ホールの紡糸口金のオリフィスから凝固浴DMF/水−
60/40(重量比)、20℃に押しだし、紡糸ドラフ
ト0.4で引き取った後、DMF/水=30/70 (
重量比)、85℃で8倍で1次延伸した。
引続き、水洗−前オイル付与した後、150℃乾熱ロー
ラーにて固化し、続いて蒸熱延伸(2次延伸)で全延伸
倍率16倍となし、この延伸糸に20℃における2、0
重量%水溶液粘度が400cpsである変性セルロース
を異なった濃度で付着させ、さらに乾燥、切断を行った
。得られたチョップド・ファイバーで水中分散性評価2
モルタル混和性試験を行い、補強効果などを測定した。
それらの結果を第1表に記載した。
第1表から明らかなように、本発明の実施例は比較例に
較べて、水中分散性1モルタル混和性。
補強効果の点で優れていることがわかる。
第1図はEXp、N13で得られた本発明のアクリル系
合成繊維よりなるチョップド・ファイバーをプレミック
スモルタルに混入したモルタルピースの曲げ破断面にお
けるアクリル系合成繊維の形状を示す写真である。
第2図は比較として、アクリル系合成繊維ではなく、ポ
リエステル系合成繊維よりなるチョップド・ファイバー
を同様に混入したモルタルピースの曲げ破断面における
ポリエステル系合成繊維の形状を示す写真である。
図面かられかるように本発明のアクリル系合成繊維は界
面接着性に優れ、破断面で繊維が切断されているが、疎
水性であるポリエステルはモルタルとの界面接着性が弱
く、繊維がすり抜けていることがわかる。
[実施例2コ 繊維束へん平率を変化させる以外は実施例1と同様に実
施例1で得られた重合体溶液を同条件にて湿式紡糸し、
1次延伸で8倍に延伸した後、水洗−前オイル−固化工
程を経て蒸熱延伸で全延伸倍率15倍となし、20℃に
おける2、0重量%水溶液粘度が400cpsである変
性セルロースを1、0重量%付着させ、乾燥し、第2表
に示す異なった繊維束へん平率で切断を行った。得られ
た繊維の特性を第2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明の実施例は比較例に
較べて、曲げ強度の点で優れていることがわかる。
[実施例3] 実施例1で得られた重合体溶液を実施例1の条件にて湿
式紡糸し、1次延伸で8倍に延伸した後、水洗−前オイ
ル−固化工程を経て、華熱延伸(2次延伸)で全延伸倍
率16倍となし、この延伸糸に集束剤水溶液粘度の異な
った変性セルロースを1.0重量%付着させ、さらに乾
燥、切断を行った。
得られたチョップド・ファイバーで水中分散性評価2モ
ルタル混和性試験を行い、補強効果などを測定した。そ
れらの結果を第3表に示した。
第3表から明らかなように、20℃における2、0重量
%水溶液粘度が50〜750cpsにおいて、水中分散
性1モルタル混和性、補強効果の点で優れていることが
わかる。
[実施例4] 第4表に示した種々の組成の原料上ツマ−AN/SAM
PSをDMFに溶解して、実施例1と同様にして得られ
た重合体溶液を実施例1の条件にて湿式紡糸し、1次延
伸で8倍に延伸した後、水洗−前オイル−固化工程を経
て、蒸熱延伸(2次延伸)で全延伸倍率12倍となし、
20℃における2、0重量%水溶液粘度が5QOcps
であるメチルセルロースを1.0重量%付着させ、乾燥
を行った。得られた繊維は第4表に示す特性を有してい
た。
第4表から明らかなように、ANとSAMPSの合計に
対しSAMPSが0.4〜1.5モル%占める場合にお
いて、whIi強度および伸び率(耐熱性)の点で優れ
ていることがわかる。
[実施例5] 実施例1で得られた重合体溶液を実施例1の条件にて湿
式紡糸し、異なった1次延伸倍率で延伸した後、水洗−
前オイル−固化工程を経て得られた繊維の特性を第5表
に示す。
第5表から明らかなように、1次延伸倍率が5〜10倍
において、繊維強度および単糸切れ(操業性)の点で優
れていることがわかる。
[実施例6] 水洗−前オイル−固化工程を経て、異なった倍率にて蒸
熱延伸(2次延伸)を行った。この延伸糸に20°Cに
おける2、0重量%水溶液粘度が700cpsであるエ
チルセルロースを0.8t1%付着させ、さらに乾熱ロ
ールにて乾燥した。得られたmItの特性を第6表に記
載した。
第6表から明らかなように、全延伸倍率が10〜25倍
において、繊維強度および単糸切れ(操業性)の点で優
れていることがわかる。
[比較例1] 実施例1で得られた重合体溶液を実施例1の条件にて湿
式紡糸し、1次延伸で8倍に延伸した後、水洗−前オイ
ル−固化工程を経て、蒸熱延伸(2次延伸)で全延伸倍
率16倍となし、この延伸糸にエチレン−酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体の疎水性高分子集束剤を1.0重量
%(Na30)、2.0重量%(No、31)付着させ
、さらに乾燥、切断を行った。得られたチョップド・フ
ァイバーで水中分散性2モルタル混和性評価を行い、補
強効果などを測定した。それらの結果を第7表に示した
第7表から明らかなように、本発明の親水性集束剤では
なく比較例の疎水性高分子集束剤を付着させた場合、疎
水性であるため界面接着性に劣り、(発明の効果) 本発明のアクリル系合成繊維は、種々の優れた特性を有
しており、特に優れた繊維分散性、界面接着性および補
強効果が特徴である。また、従来からセメントスレート
板1石膏ボードなどの乾武建材用途と軽量モルタルなど
の湿式建材用途に別々に使用される補強繊維のレサイプ
を1つに統一する要望があり、両用途に使用できるマル
チタイプの安価な補強繊維を折倒することができ、産業
 。
上大変有意義である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例Exp、に3で得られた本発明の
アクリル系合成繊維よりなるチョップド・ファイバーを
プレミックスモルタルに混入したモルタルピースの曲げ
破断面におけるアクリル系合成繊維の形状を示す写真で
ある。 第2図は比較として、アクリル系合成繊維ではなく、ポ
リエステル系合成繊維よりなるチョップド・ファイバー
を同様に混入したモルタルピースの曲げ破断面における
ポリエステル系合成繊維の形状を示す写真である。 図面の61 第1図 第2図 手続補正書

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水溶性であり、20℃における2.0重量%水溶
    液粘度が50〜750cpsである親水性集束剤をアク
    リル系合成繊維に対して、 0.3〜1.8重量%付着させ、切断して得られたチョ
    ップド・ファイバーの繊維束へん平率が5.0以上であ
    るアクリル系合成繊維。
  2. (2)水溶性の親水性集束剤をアクリル系合成繊維に対
    して、0.3〜1.8重量%付着させた後繊維束へん平
    率が5.0以上に切断することを特徴とするアクリル系
    合成繊維の製造方法。
JP2301455A 1990-11-06 1990-11-06 アクリル系合成繊維及びその製造方法 Pending JPH04175251A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2301455A JPH04175251A (ja) 1990-11-06 1990-11-06 アクリル系合成繊維及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2301455A JPH04175251A (ja) 1990-11-06 1990-11-06 アクリル系合成繊維及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04175251A true JPH04175251A (ja) 1992-06-23

Family

ID=17897102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2301455A Pending JPH04175251A (ja) 1990-11-06 1990-11-06 アクリル系合成繊維及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04175251A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1295515C (en) Acrylic fibres having improved dispersability in viscous organic or inorganic matrices
JP4617940B2 (ja) 炭素繊維前駆体繊維用ポリアクリロニトリル系重合体および炭素繊維前駆体繊維、炭素繊維の製造方法
JPH06280115A (ja) 芳香族コポリアミド繊維の機械的特性をアルカリ媒体中での貯蔵時に保持又は増大させる方法及び該繊維を含む造形品
US4377648A (en) Cellulose-polyacrylonitrile-DMSO-formaldehyde solutions, articles, and methods of making same
JPH0140785B2 (ja)
EP0520297B1 (en) Polyvinyl alcohol-based synthetic fiber and process for producing the same
JPH04175251A (ja) アクリル系合成繊維及びその製造方法
JP3274402B2 (ja) コンクリート衝撃強度補強用繊維及びそれを用いたコンクリート成形体
JPH04175252A (ja) アクリル系合成繊維及びその製造方法
US3489820A (en) Elastic fibers from emulsion polymers
JP2003020516A (ja) 炭素繊維用ポリアクリロニトリル系前駆体繊維及びその製造方法
JP3166180B2 (ja) 繊維補強水硬性成形品およびその製造方法
KR100389659B1 (ko) 고강도 폴리비닐알코올 섬유의 제조방법
JPH0764605B2 (ja) 補強用アクリル系繊維
JPS6344702B2 (ja)
JPH0284506A (ja) 耐熱性に優れるアクリル繊維
JPH10280228A (ja) 紡糸原液の製造法および繊維の製造法
JP3084139B2 (ja) 繊維強化水硬性成形物
JPH04245913A (ja) セメント補強用繊維の製造法
KR101626223B1 (ko) 탄소 섬유 전구체 섬유용 중합물 및 이를 이용한 탄소 섬유
JPS63282144A (ja) 繊維強化無機質製品の製造法
JPH0692699A (ja) 水硬性無機質成形品の製造方法
JP2001146679A (ja) ポリビニルアルコール系繊維及び水硬性硬化体
JPH04300229A (ja) 水硬性無機質成形品およびその製造方法
JPH0226923A (ja) 硫黄含有アクリル系耐炎化繊維の製法