JPH04172241A - 塗膜下腐食測定装置 - Google Patents

塗膜下腐食測定装置

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JPH04172241A
JPH04172241A JP29885690A JP29885690A JPH04172241A JP H04172241 A JPH04172241 A JP H04172241A JP 29885690 A JP29885690 A JP 29885690A JP 29885690 A JP29885690 A JP 29885690A JP H04172241 A JPH04172241 A JP H04172241A
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弘往 田辺
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徹 多記
Masaaki Matsudaira
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗装鋼板の塗膜下腐食を電気化学的に測定す
る塗膜下腐食測定装置に関する。
[従来の技術] 従来、塗装鋼板の腐食の測定は、主に外観観察によると
ころが一般的であったが、近年これを電気化学的に測定
し、定量的に評価しようとする試みがなされている。こ
の測定法としては、例えば鋼板のインピーダンスを測定
する方法や、ポテンシオスタット法などがある。インピ
ーダンス法は、塗装鋼板に100Hz〜数10kHzの
交流電圧を印加することで、塗膜の抵抗や容量を測定す
る方法である。また、ポテンシオスタット法は塗膜抵抗
を補正することにより、分極曲線を測定する方法である
[発明が解決しようとする課題] しかし、前述したインピーダンス法では、単に塗装鋼板
に交流電圧を印加するだけであるため、得られる結果と
して塗膜の劣化程度がわかるだけである。そのため、最
もほしい情報である塗膜下の金属腐食の速度情報を得る
までには至らなかった。また、ポテンシオスタット法に
あっては、塗膜が有する高抵抗成分を消去することが困
難であるばかりでな(、塗装鋼板に長時間直流電流を印
加するため、塗膜を損傷する恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、塗膜
下の腐食速度を示す情報を正確、かつ短時間で測定でき
、しかも塗膜を損傷することなく安全に測定できるよう
にした塗膜下腐食測定装置を提供することを目的とした
ものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、塗膜が形成された測定試料の表面に取付け
られ該測定試料を電解液で浸漬する測定セルと、この電
解液で浸漬された試料に定電流を供給する手段と、この
定電流を所定時間供給した後、前記試料の放電電位を測
定する手段と、この測定手段で得られたデータを解析し
、塗膜下腐食を示す情報を算出する手段とを有すること
を特徴とする塗膜下腐食測定装置により達成される。
[実施例] 以下本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細
に説明する。
まず、本発明の基本原理について説明する。本発明では
、塗装鋼板の腐食を測定するに当り、カレントインクラ
ブター法を応用した。その場合、塗膜下の腐食反応を電
気化学的に取り扱う際の最大の障害は塗膜のもつ高抵抗
であり、いかにその抵抗を除去し、下地金属界面の電気
化学的応答を的確に把握するかが課題となる。これらの
塗装鋼板の分極曲線を測定し塗膜下の腐食速度を検討す
る場合、比較的長時間塗膜に高電圧が印加されることに
なり、塗膜損傷の恐れもある。
本発明では、カレントインタラプタ−法を適用すること
記より、塗膜インピーダンスの測定、およびその塗膜イ
ンピーダンスを分離除去することにより塗膜下の腐食速
度の測定を行った。すなわち、一般に塗装鋼板の等価回
路として、溶液の純抵抗、塗膜の容量および抵抗、塗膜
上金属界面の容量(二重層容量)および抵抗がそれぞれ
直列回路を形成していると考えられる。
そこで塗膜の時定数と下地鋼板の時定数が著しく異なる
場合には、等価回路の構成成分である塗膜の分極、下地
鋼板の分極、溶液の純抵抗は分離が可能になる。この点
を利用して、食塩水溶液中における塗装鋼板の分極特性
を測定し、これによって塗装鋼板の腐食速度を求めるこ
とにより、塗膜下腐食の測定を行った。
カレントインタラプタ−法とは、定電流電解における電
流に印加、切断時の分極過渡現象に基づくものである。
たとえば塗装鋼板をその適用の対象とすることができる
。塗装鋼板の等価回路を簡略化して第12図に示した。
ここでRは純抵抗で、この場合溶液抵抗がこれに相当す
る。塗膜に相当するインピーダンスがCt、Rtで表わ
され、金属界面のインピーダンスC11t+R*と直列
回路を形成しているとして、その結果時定数に顕著な差
異が存在すれば、それぞれの分極現象を分離することが
可能になる。一般には溶液抵抗は数十オーム以下であり
、また塗膜回路では容量が約10−9〜10−”F、抵
抗が約106〜10’Ωであるから、時定数は容量と抵
抗の積の関係から約1m5ec程度となる。金属界面の
インピーダンスは容量が約10−’F、分極抵抗が10
’Ω程度であるとすれば、時定数は約10sec程度と
なる。塗膜の時定数が1m5ec程度であるのに対し、
金属界面の時定数は10secであり、これらの間には
顕著な差がみられ、その結果、両者を分離しておのおの
を検討することができる。
ここで、第12図に示すように、塗膜のインピーダンス
を単一のC,R素子で示すと、定電流印加の際の分極現
象は次式であられされる。
i=L+ic =V/R+C(dv/dt)従って V=iR(1−e−”で)(z= CR)     (
1)また電流切断時の電位減衰は V = 1Re−”で 従って log V =log iR−t/2.3t   (2
)となる。これをグラフで表わせば第13図に示すよう
になり、これから時定数τと容量C1抵抗Rを求めるこ
とができる。
塗膜下金属の素地面では、定電流印加時に浸漬液を介し
て電極反応、すなわち腐食反応がおこる。いまOz +
 ne” Reaなる酸化還元系の電極反応の電位と電
流の関係は、電極表面上の反応種の濃度が、沖合濃度と
平衡になっている時、ファラデー電流itは it =io[exp(anFy)/RT)−exp(
(1−a) nFr)/RT))であられされる。ここ
で、10は交換電流密度、αは遷移係数、nは反応電子
数、Fはファラデ一定数、Rは気体定数、Tは絶対温度
、ηは過電圧である。
ただし式(3)は電解開始直後とか、電子移動反応抵抗
がきわめて大きい場合に適用できるもので、一般には電
解が進むにつれて、電極界面に反応種の濃度勾配ができ
るので電流と電位の関係は L  =io[(Co’/Co)exp(a nFy+
 /RT)−(CIl/CR)exp((1−a )n
Fη/RT))  (4)であられされる。ここでGo
、 C++は電極面上のOXおよびRoIlの濃度であ
る。本発明においては、低電流密度を短時間印加するこ
とにより、電極界面の反応種の濃度勾配の発生を極力除
去したこと、また式の単純化をはかり、その取り扱いを
容易にする意図から、式(3)をもって論じることにし
た。
この電極系を電気的に等価な回路におき換えると第14
図のようになる。この場合の反応抵抗R0は反応速度に
反比例し、塗膜下での低腐食反応速度の場合の腐食電流
密度1corrを10−’AとするとRoは約106Ω
程度となる。またC、、tは通常10−’F程度である
。これから時定数は10sec程度となって、塗膜の時
定数との差が大きいため、明瞭に分離できることになる
定電流印加の際 i = Cat(dy+/dt)+ to [exp(
anFy)/RT)−exp((1−a)  nFy+
/RT)]      (5)i)  nFη/RT 
(1のとき (η≦10mV)式(5)の指数関数を展
開して近似すると、0〈α〈1であるから i= Cl1t (dη/dt)+ to [(1÷(
a nFη/RT)11− (1−a) nF/RT)
] = C,t(dη/dt)÷1onFy+ /RT  
   (6)式(6)の微分方程式を解いて n  =(i/1o)(RT/nF)(1−exp(−
t/z))  (7)ここに て=Ca、RT/nFi
o= CR−(8)R−= RT/nFio     
     (9)i0= RT/R,nF      
   (10)Cat ”τ/R,(11) tが非常に小さい場合は111tに比してL tは無視
できるので i =Cat [dη/atl c++5     (
12)また式(7)は式(2)と全く同様に取扱うこと
ができるので第13図のグラフからτ、Rs+Catが
求まりRT/nFが既知であれば五〇すなわち腐食速度
も求まる。
if)  nFy+ /RT ) 1のときアノード分
極の場合はカソード電流が無視できるので i  =Cat  (dη/dt)  + to ex
p(anFy+/RT)  (13)電流切断の際の減
衰時はLat=−111・0とおけるので Cat  (dy+ /dt)= −in exp(a
nFy+ /RT)この微分方程式を解くと t = (CRT/ ioa nF)exp (−a 
nFy+ /RT)  (14)従って となり、第15図のη−1og tの関係から、ターフ
エル係数が求まる。
得られたターフエル係数と分極抵抗R0とから、スター
ンの式(17)より腐食速度が求まる。
1carr =ba・be/2.3R@(ba+bc)
      (16)ただし式(16)はη<10mV
の範囲で成立する。
ここに b、=2.3RT/anF        (
17)従って、前述のように分極抵抗R0を求めること
によって、塗装鋼板における塗膜下の腐食を測定するこ
とができる。
そこで、このような原理に基づいた塗膜下腐食測定装置
の実施例について説明する。第1図は本発明の塗膜下腐
食測定装置の一実施例を示すブロック図である。
第1図において、1は装置の全体動作を制御するCPU
 (中央処理装置)である。CPUIは、ROM2に格
納された制御プログラムに従って、塗膜下腐食を測定す
るためのシーケンス制御を行う。また、CPU 1は詳
しく後述するように、定電流パルスの適正値の検索、自
然電位の打消し制御などを行う。CPU 1には、RO
M2のほかにワーク用のRAM3、充電時間やサンプリ
ング間隔設定用の割込タイマー4、パラレルボート5、
シリアルボート6が接続されている。なお、CPUIは
シリアルボート6を介してパーソナルコンピュータ(以
下、パソコンと略す)7に接続されている。パソコン7
は、後述するように測定結果得られたデータを用いて所
定の解析処理を行うことで、分極抵抗、塗膜抵抗、分極
容量、塗膜容量を出力する。この出力結果から、前述し
たように塗膜下腐食の速度が得られる。
8は内部に腐食反応用の水溶液を充填した測定セルであ
って、測定試料である塗装鋼板の表面に固定されている
。この測定セル8の具体的構成については、詳しく後述
する。また、9は測定セル8の対極電極Cに微小定電流
パルスを供給する定電流パルス発生回路である。定電流
パルス発生回路9としては、最小で20pAの定電流パ
ルスを生成する機能を備え、しかもその電流値はCPU
 1の指令に基づいて、切換えられるようになっている
。この場合、切換リレー11で電流レンジ10を切換え
ることで、電流値のステップが切換えられ、またD/A
変換器13に電流値をセットすることで、微調整を行え
るようになっている。定電流パルス発生回路9と測定セ
ル8の対極電極Cの間には、リレー12が接続されてお
り、CPUIの指令によりオン、オフが制御される。ま
た、13はD/A変換器であって、前述のように定電流
パルスの電流設定に用いられる。この場合、CPU1は
、デジタル値で電流値をセットし、D/A変換器13は
それをアナログ値に変換して定電流パルス発生回路9へ
送る。これにより、定電流パルス発生回路9は、そのと
きの電流レンジ及びD/A変換器13にセットされた値
に従って、定電流パルスを生成する。
15は測定セル8の照合電極Rから出力される電位を測
定するエレクトロメータである。エレクトロメータ15
は、後述するように測定試料への定電流パルスの通電後
に、所定のサンプリング周期で出力電位を測定し、測定
結果を絶縁部16を介してA/D変換器17へ出力する
。A/D変換器17は、測定値をアナログ値からデジタ
ル値に変換するもので、測定結果はCPUIの指示によ
ってRAM3に記憶される。なお、RAM3の測定デー
タはパソコン7へ転送され、所定の解析処理が行われる
。自然電位打消回路18は、測定セル8の照合電極Rか
ら出力される自然電位、即ち定電流パルスの無印加状態
で出力される自然電位を打消すための回路である。自然
電位は、電気化学平衡状態で発生する微小電位で、エレ
クトロメータ15で測定され、A/D変換器17へ送ら
れる。CPU1は、測定された自然電位を打消すべく、
これと絶対値が同じで極性が逆の電位なり/A変換器1
9へ出力する。これにより、自然電位打消回路18は、
指示された電位を発生し、A/D変換器17に与えるこ
とで自然電位を相殺する。なお、絶縁回路14.16は
ノイズを防止するため、入力側と出力側のグランドを分
けるための絶縁用回路である。
第2図に測定セル8の具体的構成を示す。測定セル8は
、ガラスをその素材とし、円筒状の本体セル21に2本
の円筒状分岐セル22.23が一体に形成された構造で
ある。第2図は、測定セル8の下部の取付部24を測定
試料である塗装鋼板の表面にパツキン25を介して取付
けた状態を示している。この取付に当っては、図示しな
い固定器具を用いて測定セル8を塗装鋼板上に固定して
いる。なお、26は測定対象である塗装鋼板の鋼板部分
を示し、また27はその表面に塗布された塗膜である。
測定セル8内には、浸漬液28が充填され、また本体セ
ル21内には飽和甘木電極29が、分岐セル23内には
白金電極30がそれぞれ挿入されている。第1図で示し
た測定セル8の対極電極Cは、白金電極30に対応し、
照合電極Rは飽和甘木電極29に対応する。また、試料
電極Wは第2図の金属鋼板26、塗膜27に対応する。
なお、本実施例では試料としてエメリーベーパーでNo
、600まで研磨した軟鋼板(JIS G 3141)
をキシレンで脱脂し、乾燥の後塗装を施したものを使用
した。また、測定電極面積を12.6cm”とし、浸漬
液は3wt%食塩水溶液を用いた。
次に、本実施例の塗膜下腐食の具体的測定動作について
説明する。初めに、塗膜下腐食を測定するための全体的
な測定シーケンスを第3図のフローチャートを参照しな
がら説明する。なお、測定の前に既に測定セル8は測定
試料に固定されているものとする。
第3図において、CPU1は測定が指令されると、まず
S(ステップ)31で自然電位を検出し、検出結果に応
じて自然電位の打消しを行う。
次に、CPUIはS32で試料へ供給する定電流の適正
値を検索し、S33で検索結果得られたー電流を試料へ
供給する。この電流検索は、試料の抵抗に幅があるため
、試料の抵抗値に応じて最適電流を検索するものである
。最適電流を所定時間供給すると、S34で電流供給を
停止し、S35で試料の放電電位をサンプリングする。
そして、836で得られた測定データを用いて所定のグ
ラフを作図し、S37でその作図処理と平行してそのデ
ータを解析し、解析結果得られた計算値を表示する。な
お、CPUIは測定データをパソコン7へ転送し、パソ
コン7側でグラフの作図処理及び解析処理を行い、解析
結果得られた分極抵抗、塗膜抵抗などの数値を表示する
次に、前述した831〜S37の各々の具体的動作につ
いて説明する。最初に自然電位検出動作を第4図に示す
フローチャートを用いて説明する。
自然電位を検出するに当り、CPUIはS41でリレー
12をオフして定電流パルスの無印加状態とし、S42
でD/A変換器13の電流値をゼロにセットする0次い
で、S43で自然電位打消し用のD/A変換器19の電
圧値をゼロにセットする。この後、CPU1はS44で
エレクトロメータ15で測定された自然電位をA/D変
換器17から読出し、その電位が安定するまで待つ。電
位が安定したらCPU1はS45で約100m5の間隔
でA/D変換器17から100回読込み、その値を積算
する。S46では、CPU1は積算値を平均化したデー
タをD/A変換器19にセットし、自然電位打消回路1
8に与えることで、自然電位を打消す。
この自然電位の打消処理が終了したら、前述の適正印加
電流検索処理へ移行する。第5図はその具体的処理を示
すフローチャートである。
第5図において、CPUIは、まずS51でリレー12
をオンし、S52で定電流パルス設定用の切換リレー1
1を最小レンジにセットする。次いでCPU1はS53
でD/A変換器13に出力ゼロをセットして定電流パル
スの電流値をゼロとする。本実施例では、定電流の電流
値は、最小レンジが100PAで、最大レンジが100
mAであり、また各レンジの電流値をD/A変換器13
に振幅値をセットすることで、微調整を行うようになっ
ている。振幅値としては、0,20,50゜100%で
あり、各レンジにこの値を掛けた値が電流値としてセッ
トされる。従って、553ではD/A変換器13にゼロ
をセットしたので、定電流パルスの電流値はゼロである
S54では、CPUIはこの電流ゼロの状態でA/D変
換器17の値を読込み、オフセット値を検出する。この
場合、オフセット値は第1図に示すようにA/D変換器
17のch2の電位であり、定電流値をゼロにしたとき
の打消電圧の微小変化電位をオフセット値としたもので
ある。次に、CPTJIはS55でD/A変換器13に
振幅値20%をセットし、この設定電流(20PA)を
測定試料へ通電する。556ではこのときのA/D変換
器17のch2の値を読込み、その値を2とする。
そして、557T得られた2が15fll■≦z≦45
mVの範囲にあるかを判定し、この条件を満足していれ
ば、先に設定した20PAを適正電流値と判断する。合
格条件を満足していなければ、ここで電流値を再度設定
し、再びS56へ戻る。例えば、Z≦2mVであれば、
電流レンジを100PAから1nAに切換え、再度2の
値を読込む。また、2≦2mV以外のときは、振幅値を
20%から50%に切換え、そのときのZの値を再度検
出する。このように、S55〜57の処理を繰返し行い
、合格条件を満足した電流値を適正電流値とする。
適正電流値が決定したら、第6図に示す電流供給フロー
を実行する。まず、S61でCPU 1は得られた適正
電流を30秒間試料へ供給し、S62で25秒経過した
時点でA/D変換器17の値(chi)の読込みを開始
する。但し、この電位からオフセット電位を減算した値
を充電電位とする。また、S63で得られた結果が15
mV以下、45mV以上であったときは、再び第5図の
適正印加電流検索フローに戻り、電流値を再検索する。
S64では、充電開始から25秒〜30秒までの電位を
100+++sのインターバルで測定する。また、ノイ
ズの影響を避けるため、平均値を算出し、それを飽和電
位すとする。この飽和電位すはRAM3に記憶し、後の
解析処理で使用する。
次に、このように充電された試料を放電させ、第7図に
示す放電電位のサンプリングを実行する。
まず、CPU1はS71で、D / A変換器13にゼ
ロをセットし、試料への電流供給を停止する。
この電流停止処理は、通電開始から30秒後に行われる
。通電を停止すると、CPU1はS72で直ちにサンプ
リングを開始し、A/D変換器17の値(chL)を1
ms間隔で500回読込む。500回のサンプリングが
終了すると、S73でそれに引続き指定間隔で500回
A/D変換器17の値を読込む。即ち、S72のサンプ
リングを終了したときは、既に緩やかな放電領域に入っ
ているので、1ms間隔でサンプリングする必要はない
。そこで、S73ではサンプリング間隔を2ms以上の
指定間隔で測定し、無駄な測定を避けようというわけで
ある。指定間隔としては、予めRAM3に記憶され、C
PUIはその指示に従ってサンプリングを実行する。ま
た、S?2.73で測定されたデータは、RAM3に記
憶される。測定が終了すると、CPUIはS74でRA
M3の測定データをバソコンン7へ送信する。なお、本
実施例では、指定間隔として2,5,10,20,50
゜100.200,500+nsの中から1つを選択す
るようになっている。
測定データを受けとったパソコン7は、第7図に示すよ
うに、作図処理を実行する。
作図処理としては、S81に示す如(、横軸はサンプリ
ング回数、縦軸はそのサンプリング毎の電位とし、また
この電位をリニアスケールとログスケールでそれぞれ作
図する。この場合、S82に示すように、最初に作図さ
れるグラフは指定間隔で測定したグラフ、二番目に作図
されるグラフは1ms間隔で測定したグラフである。
第9図にグラフの一例を示す。第9図では、ログスケー
ル、リニアスケールの両方のグラフを示しており、また
試料への充電カーブも示している。更に、放電特性とし
ては、サンプリング間隔が1msでは試料の塗膜抵抗が
大きいため、はぼフラットになる。また、サンプリング
間隔が指定された間隔(第9図では100m5)では、
ログスケールでみると直線的に変化し、リニアスケール
では指数関数的に変化することがわかる。
第10図にパソコン7の解析処理のフローチャートを示
す。本実施例では、この解析に当っては第11図に示す
回路を測定対象である塗装鋼板の電気的等価回路とした
。そして、この等価回路を構成する分極抵抗Rpt塗膜
抵抗R2、分極容量(二重層容量)C,、塗膜容量C2
をそれぞれ解析対象とした。以下、その解析処理の具体
的内容について説明する。
第10図において、まず5101で前述の指定サンプリ
ング間隔が適正であったかどうかの確認を行う。即ち、
測定回数X、測定電位をyとした場合、本実施例では次
式の条件を満足したときに指定サンプリング間隔が適正
であったと判断する。
y > −3mV / 150回X x + 4mV但
し、0≦x<200とする。この条件を満足しない場合
は、サンプリング間隔が長ずざるので、サンプリング間
隔を1ステップ短か(設定する。
そして、再び試料を充電し、再設定した間隔でサンプリ
ングを行う。また、もしx>250で、y>15mVで
あった場合は、サンプリング間隔が短すぎるので、サン
プリング間隔を1ステップ長く設定し、再測定を行う。
第9図にAとして示す直線は、前述のyの直線を示した
もので、直線Aより内側の斜線で示す領域は不合格領域
である。
指定サンプリング間隔が合格すると、5102へ進み、
指定サンプリング間隔の測定で得られたデータを用いて
解析処理を実行する。即ち、最小2乗法により傾きに1
と交点電位aを算出する。
電位yと傾きに1、交点電位aの関係は、次式で表わさ
れる。
y=に1#X+a 但し、Xは測定回数で、100≦X≦200である。な
お、交点電位aは分極電位に相当する電位である。第9
図では、このyの直線なりとして示し、また交点電位a
も図中に示している。
5103では、得られた交点電位aを用いて分極抵抗R
pを算出する。分極抵抗R2は、次式で得られる。
Rp = a / I 但し、■は充電時の印加電流(定電流)であり、RAM
3に記憶されている。次に、5104で塗膜抵抗R,を
算出する。塗膜抵抗R,は、次式で得られる。
Rt=iba)/I 但し、bは第6図で説明したように、試料を充電したと
きの飽和電位であり、同様にRAM3に記憶されている
5105では、先に得られた傾きに1を用いて試料の時
定数TC1を算出する。時定数TCIは、次式で表わさ
れる。
TC1=  (1/Kl)LoLoeXts但し、ts
はサンプリング間隔である。
TCIが算出されると、8106で分極容量CPを算出
する。分極容量CPは次式で得られる。
C,=TC1/R。
この処理が終了すると、1ms間隔でサンプリングした
データを用いて塗膜容量Ctを求める処理を行う。まず
、5107で分極電位V、を次式を用いて演算する。
t ■、 = Rp’I’e Rp、Cp 次に、5108で1ms間隔でサンプリングしたデータ
V。から分極電位■2を減算することで、分離電位を求
める。
分離電位=V、−V。
5109では、この分離電位を用いて最小2乗法により
傾きに2と交点電位Cを算出する。電\ 位yと傾きに2、交点電位Cの関係は、次式で表わされ
る。
y=に2・x+C 但し、本例では測定回数Xは、1≦X≦50とした。5
iloでは、得られたに2から次式によって時定数TC
2を算出する。
TC2=−(1/に2)LOg+oeXtS但し、ts
はサンプリング間隔で、ここでは1msである。
また、5111で時定数TC2により次式を用いて塗膜
容量C1を算出する。
Ct = T C2/ Rを 以上の解析処置によって、分極抵抗Rp、塗膜抵抗Rf
、分極容量CP、塗膜容量Ctが全て算出される。この
後、5112で得られた各数値をCRTデイスプレィな
どの表示装置で表示して全ての処理を終了する。
本実施例にあっては、得られた分極抵抗にょって、前述
のように塗装鋼板における塗膜下の腐食速度を推測する
ことができる。また、塗膜抵抗は塗膜自身の抵抗を表わ
すので、塗膜の健全度を知ることができる。更に、分極
容量について詳しく言えば、電極と電解質との接触界面
に存在するところの101程度の層の容量に相当し、そ
の層の両側では電極電位に相当する電位差がある。そし
て、その層は電極と電解質特有な電気容量を有するため
、分極容量が分かれば塗膜下電極界面の特性を知ること
ができる。また、塗膜容量は塗膜中の水分の割合に関係
する情報であって、塗膜の吸水のし易さ、塗膜を介して
の腐食のし易さが分かり、塗膜の特性を知る上で重要な
ファクターとなる。このように実施例にあっては、測定
データを解析し、塗装鋼板の電気的等価回路の構成要素
である分極抵抗、塗膜抵抗及び分極容量、塗膜容量を算
出したので、塗膜及び塗膜下の現在の状態がどのような
状態であるかを総合的に評価することができる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、塗膜下腐食を示す
情報を正確かつ短時間で自動的に測定でき、しかも試料
を損傷することなく、安全に測定できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の塗膜下腐食測定装置の一実施例を示す
ブロック図、第2図は測定セルの具体例を示す縦断面図
、第3図は前記実施例の全体的な測定動作を示すフロー
チャート、第4図は自然電位の検出動作を示すフローチ
ャート、第5図は適正印加電流の検索動作を示すフロー
チャート、第6図は試料への電流印加動作を示すフロー
チャート、第7図は放電電位の測定動作を示すフローチ
ャート、第8図は作図処理を示すフローチャート、第9
図はその作図処理で得られたグラフの一例を示す説明図
、第10図は解析処理を示すフローチャート、第11図
は試料の等価回路を示す回路図、第12図、第13図、
第14図及び第15図は本発明の詳細な説明するための
図である。 1:CPU           2:ROM3  :
  RAM 7;パーソナルコンピュータ 8:測定セル 9:定電流パルス発生回路 13 : D/A変換器 15:エレクトロメータ 17 : A/D変換器  26:金属鋼板27:塗膜
      28:浸漬液 29:飽和甘大電極  30:白金電極。 代理人 弁理士  山 下 積 平(外1名)第3図 第4図 第5図 第6図 第11 0図 第11図 第12図 第13図 !+me

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)塗膜が形成された測定試料の表面に取付けられ該
    測定試料を電解液で浸漬する測定セルと、この電解液で
    浸漬された試料に定電流を供給する手段と、この定電流
    を所定時間供給した後、前記試料の放電電位を測定する
    手段と、この測定手段で得られたデータを解析し、塗膜
    下腐食を示す情報を算出する手段とを有することを特徴
    とする塗膜下腐食測定装置。
  2. (2)前記定電流供給手段は、電流値が試料の抵抗値に
    応じて適正値に設定することを特徴とする請求項1項記
    載の塗膜下腐食測定装置。
  3. (3)前記測定手段は、前記放電電位を初めの所定期間
    は予め定めた間隔でサンプリングし、後の所定期間は前
    記サンプリング期間よりも長い間隔でサンプリングする
    ことを特徴とする請求項1項記載の塗膜下腐食測定装置
  4. (4)前記後のサンプリング期間が、所定の条件を満た
    すよう変更されることを特徴とする請求項3項記載の塗
    膜下腐食測定装置。
  5. (5)前記解析手段が、前記測定手段でサンプリングさ
    れたデータを用いて最小2乗法により放電特性の傾きと
    交点電位を算出し、この結果と前記定電流の電流値から
    分極抵抗を算出することを特徴とする請求項1項記載の
    塗膜下腐食測定装置。
  6. (6)前記解析手段が、前記傾きと定電流の電流値及び
    試料の定電流供給時の飽和電位から塗膜抵抗を算出する
    ことを特徴とする請求項1項記載の塗膜下腐食測定装置
  7. (7)前記解析手段が、前記傾きを用いて試料の時定数
    を算出し、その時定数と前記分極抵抗から分極容量を算
    出することを特徴とする請求項1項記載の塗膜下腐食測
    定装置。
  8. (8)前記解析手段が、前記測定手段のサンプリングデ
    ータから、前記分極抵抗及び分極容量により算出した分
    極電位を減算して電位を分離し、このデータを用いて最
    小2乗法により放電特性の傾きを算出し、更にこの傾き
    で得られた時定数と前記塗膜抵抗から塗膜容量を算出す
    ることを特徴とする請求項1項記載の塗膜下腐食測定装
    置。
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