JPH04169370A - 流体圧作動系の作動圧制御アクチュエータ - Google Patents

流体圧作動系の作動圧制御アクチュエータ

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JPH04169370A
JPH04169370A JP29529590A JP29529590A JPH04169370A JP H04169370 A JPH04169370 A JP H04169370A JP 29529590 A JP29529590 A JP 29529590A JP 29529590 A JP29529590 A JP 29529590A JP H04169370 A JPH04169370 A JP H04169370A
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JP
Japan
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pressure
piston
control
wheel cylinder
volume
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JP29529590A
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English (en)
Inventor
Akira Higashimata
章 東又
Shigeki Yoshioka
茂樹 吉岡
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は流体圧作動系の作動圧制御アクチュエータ、特
にブレーキアクチュエータに関するものである。
(従来の技術) この種の流体圧作動系では圧力源からの流体圧をホイー
ルシリンダに導いてこの機器を作動させるが、この系に
おいてホイールシリンダの作動圧を制御するに当たって
は、圧力源の流体圧が制御不能である場合、系を遮断し
、この遮断部からホイールシリンダに至る容積を変更し
て当該作動圧の制御を行うよう構成することができる。
このような系としては例えば、アンチスキッド制御装置
を装備した液圧ブレーキ系があり、ブレーキマスターシ
リンダが上記圧力源に相当し、車輪の制動ロックを防止
するアンチスキッドに際してホイールシリンダの作動圧
(ブレーキ液圧)を上記の方式で制御するのに用いる作
動圧制御アクチュエータ(アンチスキッド制御アクチュ
エータ)は従来、例えば特公昭56−254号公報に記
載の如くに構成するのが普通であった。
即ち、液圧ブレーキ系中に常閉ボール弁を挿置し、通常
はこのボール弁をばね力を受けるプランジャで押して開
き、該プランジャの先端をボール弁とホイールシリンダ
とを結ぶブレーキ系内に位置させる。アンチスキッド制
御に当たっては、この時空気圧をエヤバルブにより調圧
し、この調圧空気をダイアフラムに作用させて上記プラ
ンジャを上記のばねに抗し後退させ、これによりボール
弁を自閉させてマスターシリンダ及びホイールシリンダ
間を遮断すると共に、プランジャの後退にともなう容積
増大でホイールシリンダ内のブレーキ液圧を減圧し、車
輪の制動ロックを防止する。
(発明が解決しようとする課題) しかして従来のアクチュエータにおいては、ブレーキ液
圧が発生する制動中、この液圧がプランジャに対しボー
ル弁閉方向のみに作用し続け、このプランジャを同方向
に付勢する。一方、例えばアンチスキッド制御実行中は
プランジャがこの付勢力によっても動くことのないよう
前記のばね力を大きくする必要がある。従って、ダイア
フラムはアンチスキッド制御時この大きなばね力に抗し
てプランジャをストロークさせ得るよう十分大径のもの
が要求され、このためプランジャをストロークさせるダ
イアフラム装置が大型化し、小型化しにくい。
本発明の目的は、ホイールシリンダの作動圧の減圧制御
時には作動圧の減圧をし易くするようにし、もって駆動
系の小型化、省力化を図ることのできる作動圧制御アク
チュエータを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 圧力源からの流体圧をホイールシリンダに導いてこのホ
イールシリンダを作動させる流体圧作動系に挿入して用
いられ、この作動系を遮断し、遮断部から前記ホイール
シリンダに至る容積を可動部材のストロークにより変更
して該ホイールシリンダの作動圧を制御するアクチュエ
ータにおいて、前記容積変更のためのピストンを、両側
に室が画成されるよう、又作動圧決定手段によりストロ
ークさせ得るよう設け、 前記画室を夫々前記圧力源に接続すると共に、該画室の
一方を前記ホイールシリンダに接続し、前記圧力源から
作動系を遮断する弁手段を設けると共に、 該弁手段を遮断して前記作動圧を減圧制御するとき、該
制御開始前の前記ピストンの位置として、前記ホイール
シリンダに接続の第1室側容積と、他方の第2室側容積
との間で、 第1室側容積〈第2室側容積 なる関係が成立する位置に設定したものである。
(作 用) 流体圧作動系は圧力源からの流体圧を上記一方の密閉室
を介しホイールシリンダに導びいてホイールシリンダを
作動させる。ホイールシリンダの作動圧を制御するに当
たって作動圧制御アクチュエータは、流体圧作動系を遮
断し、遮断部からホイールシリンダに至る容積を可動部
材のストロークにより変更して作動圧の制御を行うが、
この場合、弁手段を遮断してホイールシリンダの作動圧
の減圧制御を行うときには、その制御開始前には、前記
ピストンの位置は、ピストン両側の2室のうちホイール
シリンダに接続の第1室側の容積が他方の第2室側の容
積に比し小さい状態の位置にあって、該位置の状態から
ピストンのストロークによる減圧制御がなされる。
かかるピストン位置でのその両側2室内に流体圧を封じ
込んでの作動圧制御は、制御中のホイールシリンダの作
動圧の減圧をよりし易いものとし得て、減圧制御での作
動圧決定手段によるビストンストロークに要する力は少
なくその小型化、省力化を可能ならしめる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図はブレーキ制御用アクチュエータとして構成した
本発明作動圧制御アクチュエータの一実施例で、図中1
はアクチュエータの本体、2はブレーキペダル、3はブ
レーキペダル踏力に応じた液圧PMを管路4に出力する
圧力源としてのマスターシリンダ、5はマスターシリン
ダ液圧へをアクチュエータにより制御して得られる管路
6へのブレーキ液圧P、に応動じ、車輪と共に回転する
ブレーキディスク7を制動する流体作動機器としてのホ
イールシリンダ(W/C)を夫々示す。
アクチュエータは圧力制御用のシリンダ8を具え、これ
に可動部材としての容積変更ピストン9を摺動自在に嵌
合すると共に、シリンダ8の両端を夫々端蓋10.11
及び軸受シール12.13により塞いで、圧力制御室1
4 (第1液室) 、15 (第2液室)を画成する。
シリンダ8は、ホイールシリンダ5と後述の弁手段の途
中に配置され、その内部が上記ピストン9で2室に分割
される。ピストン9の両端には更にピストンロッド16
.’ 17を植設し、これらピストンロッドを軸受シー
ル12. 13に封止して摺動自在に貫通する。そして
、ピストンロッド16、17には夫々離反方向にばね1
B、 19を作用させ、これによりピストン9を図示の
中立位置に弾支する。該ばねは、これによりピストン9
を常時中立位置に戻せるようになす。従って、ピストン
移動の状態からピストン9を中立位置(第1液室と第2
液室の容積が等しい状態)に復帰させるための弱いばね
(リターンスプリング)で、アンチスキッド又はトラク
ションコントロールの非制御時にピストンを中立位置へ
と復帰させる。
第1液室14は遮断弁20(第1遮断弁) 、 21 
(第2遮断弁)を介してマスターシリンダ圧管路4に接
続し、第2液室15は遮断弁21を介しマスターシリン
ダ圧管路4に接続する。更に室14ヘブレーキ液圧管路
6を、又他方の室15ヘアキュニームレータ22を夫々
接続する。遮断弁20.21は夫々ばね20a。
21aにより開かれ、ソレノイド20b、 21bの付
勢(ON)により閉じられる常開電磁弁とする。なお、
これら遮断弁20.21は共通な弁本体(ボディ)内に
収納し、本発明における弁手段を構成する。
これは、マスターシリンダ3からホイールシリンダ5に
至る液圧回路の途中に配置されて、基本的には、アンチ
スキッド制御時又はトラクションコントロールの制御時
には閉じられ、非制御時には開かれるよう制御されるも
のであるが、本例では上記の遮断弁20.21により構
成するものとする。
図では、これらはマスターシリンダとアクチュエータ本
体の連通を遮断する二連式一体型電磁弁として構成され
、そのボディは図示例ではアクチュエータ本体と別体で
あるが一体的に設けるようにしてもよい。該ボディの後
部には、図に示すように各遮断弁のボディ部が個々に圧
入により取付けられ、又各遮断弁のプランジャ後端には
夫々鉄心を取付ける。
更に、一体型電磁弁のボディには、図示の如く、マスタ
ーシリンダ3と接続される入力ポート23a、アクチュ
エータ本体の各入出力ポート24a〜24dのうちのポ
ート24a  (第1液室14側)に接続される出力ポ
ート23b、及び同じくポート24b(第2液室15側
)に接続される出力ポート23Cを形成し、又第1弁室
25、第2弁室26及びこれらを連通ずる通路27を形
成する。
遮断弁20.21は、上記ボディ内通路27と、通路2
8を経て第1液室14に至る系統に順次挿置し、父上記
通路27は弁室26を介し通路29によりこれを直接他
方の第2液室に接続する。遮断弁20は、ソレノイド2
0bが励磁されていない場合には入力ポート23aと第
1弁室25とを連通させている(開状態)が、その先端
の弁体20cが弁座20dに着座すると、マスターシリ
ンダ3とアクチュエータ本体lの連通を遮断する。こう
して、遮断弁20は、マスターシリンダとアクチュエー
タ本体間の管路の遮断をなす。一方、遮断弁21側では
、その弁体21cが弁座21dに着座することにより、
出力ポート23bと第2弁室26とを遮断する。即ち、
遮断弁21は、アクチュエータ本体のホイールシリンダ
側とアクチュエータ側の2室14及び15間の管路を遮
断する。
前記ピストン9のロッド17の先端部にボールねじ17
aを形成し、これにポールナツト30を螺合する。この
ポールナツト30は軸受31a〜31cにより軸線方向
へ動かないよう回転自在に支持し、ポールナツト30の
外周に外歯30aを形成する。この外歯30aには、作
動圧決定手段としての正逆回転可能なトルクモータ32
で回転されるピニオン33を噛合させる。
上記ボールねじ、ポールナツト等によりトルクモータの
出力をピストン9の推力に変換するトルク・推力変換機
構を構成し、又この部分でモータの回転を適度に減速し
倍力装置が構成されるが、ピストン9を駆動するトルク
モータは、アンチスキッド又はトラクションコントロー
ルの制御をしていないとき基本的には電圧を印加せず(
モータ0FF)、かかる状態ではこれによりピストン9
が前記ばね18.19に依存して常態の中立位置に戻せ
るようにしである。
トルクモータ32はその駆動、OFFを含めて遮断弁2
0.21と共にコントローラ34により電子制御し、こ
のコントローラ34には車輪の回転周速vwを検出する
車輪速センサ35からの信号、及び例えばトルクモータ
に取付けられてそのモータの回転状態を検出することで
ピストン9の位置を推定するのに用いるエンコーダ36
からの信号を入力する。
コントローラ34にはまた、車両の走行状態や運転者の
操作状態(スロットル操作・開度、ブレーキ操作、ステ
アリング操作等)を検知するのに必要な信号を入力する
なお、図中37.38は圧力制御用のピストン9を中立
位置に復帰させるばね18.19のためのストッパー、
39はピストン9に取付けたシール材を示す。
又、上記構成のアクチュエータは、ブレーキ液圧系の制
御対象チャンネル毎(例えば4チャンネル式なら前後左
右の各輪毎)に設けるものとする。
コントローラ34は第2図の制御プログラムを実行して
遮断弁、トルクモータを車輪のスリップ状態等に応じて
制御する。即ち、遮断弁20.21及びトルクモータ3
2の制御を介しブレーキ液圧Pwを変更し、所定のアン
チスキッド制御及びトラクヨンコントロールを行う。
更に、アンチスキッド制御の際には、それに先立ち第1
液室14側の容積を小さくするようピストン9の位置を
常態の中立位置から変えるための制御を行う。この場合
、コントローラ34は、望ましくは、アンチスキッド制
御のときはその開始直前にアクチュエータ内のホイール
シリンダ側容積が最小になるようモータ32によりピス
トン9を動かす。
また、アンチスキッドの非制御時(上記の移動制御時を
除<)、及びトラクションコントロール開始時には、ピ
ストン9はこれを中立位置に来るようになす。
第2図において、先ず、制御開始判断のため運転者の操
作状態を検出しくステップ100)、それに基づきどの
ような状態かをチエツクする(ステップ101)。一定
走行状態(定速走行中)ならステップ100に戻り、制
動時なら該当する時はアンチスキッド制御(ABS制御
)を行う。更に、加速走行中と判断したら、車輪の加速
スリップを防止するため該当するときはトラクヨンコン
トロール(TC3制御)を行う(ステップ118以下)
コントローラ34は、車速や車輪速など車両の走行状態
とスロットルやブレーキの操作など操作状態を常に検出
するが、ステップ101の判別の結果、上述の一定走行
状態でない場合においてトラクションコントロールを必
要としないと判断したら、先に触れたピストンの事前移
動制御を行う(ステップ102)。
該処理は、ここでは、第1液室14の容積が小になるよ
うトルクモータ32に指令してピストン9を第1図中シ
リンダ内左端まで左行させるよう動かすことを内容とし
、第3図のプログラムによって実行することとする。又
、第4図は、こうしてピストン9を移動させたときのピ
ストン位置の一例を示している(アンチスキッド制御時
の初期状態)。
なお、上述でトラクションコントロールをしないことの
判断については、例えばブレーキスイッチが入ったとき
であるとか、変速ギヤがトップに入っているときなどに
該当するかどうかによってこれを行うことができる。
第3図に示すサブルーチンにおいては、先ず、ピストン
移動フラグをチエツクしくステップ200)、該フラグ
がセットされていれば、前回ループ以前において、後述
のステップ201.202の実行で、既に、ピストン9
が第4図に示す位置に予め移動されている状態と判断し
て本プログラムをそのまま終了する。一方、セットされ
ていなければ、後述のアンチスキッド制御での減圧時の
ホイールシリンダ圧の減圧をし易くするため、前記第1
図の中立位置からピストン9をモータ32により動かし
て第1液室側容積が小になるようにしくステップ201
゜202)、それを確認したらピストン移動フラグをセ
ットして(ステップ203)、本プログラムを終了する
。ここに、ステップ202での判断、従ってピストン9
が第4図示の状態になったか否かはエンコーダ36から
の信号に基づきピストン位置を推定して行うこととし、
又こうして制御開始前の事前移動が一旦なされたならば
、次回ループ以後はステップ201〜203をスキップ
して直接次の処理へ進めることとする。
即ち、第2図に戻り、ステップ103以下へ処理を進め
る。
今、車両が制動状態に入ると、運転者のブレーキ操作に
よってマスターシリンダに発生した圧力PMは、直列二
連式の電磁弁ボディ内をポート23a、第1弁室25、
通路27、第2弁室26の順に伝達され、ここから一方
はポート23b、ポート24a、第1液室14、ポート
24cを経てそのままホイールシリンダ5にブレーキ液
圧Pwとして至り、またもう−方ではポート23C、ポ
ート24b、第2液室15、ポート24dを経てアキュ
ムレータ22に至る。この状態のとき、前記第4図の如
くピストン9が移動せしめられていても、上記第1液室
14と第2液室15は同じ圧力である。
しかして、ブレーキペダルの踏込みにつれホイールシリ
ンダの圧力が上昇し車輪は次第にスリップを生じて制御
力を発生するが、制動力は車輪のスリップ量が成る値で
ピークを持つため、ホイールシリンダ圧が更に上昇して
ロック液圧を超えてしまうと車輪がロックし制動力が減
少してしまう。
従って、これを回避するため、コントローラは常に車速
と車輪速からスリップを推定し、ホイールシリンダ圧が
これ以上上昇するとロックすると判断したらアンチスキ
ッド制御を開始する。
即ち、ステップ103では車輪スリップ率Sを演算する
と共に車輪の加減速を演算する等の車輪回転状態の検出
を行う。スリップ率Sの演算に当たっては、車輪速Vv
から車体速■。を周知の方法で求め、S=(Vc −V
v ) / VC!、:ヨリ車輪スリップ率Sを演算す
る。次いで、このスリップ率Sが設定値S。(通常、車
輪及び路面間の摩擦係数が最大となる理想スリップ率で
、例えば0.15)に対しいかなるものか、又車輪が減
速中か加速中かに応じ車両が制動ロックに至るか否かを
チエツクする(ステップ1.04 )。制動ロックに至
らなければステップ100へ戻り、上記のループを繰り
返し、ロックに至ると判断したところで第1.第2遮断
弁20.21をON Lで閉じると共に(ステップ10
5〜108)、アンチスキッド制御ルーチンへ制御を進
める。ところで、これら遮断弁の閉に当たっては、第1
遮断弁20が閉じた後に第2遮断弁21を閉じることと
し、これにより遮断弁20.21が閉じた瞬時はこれら
室内の圧力が同圧であることを保証するようになす。
よって、制動時、制動ロックに至らない間は遮断弁20
.21がOFF状態で開いており、又モーター32によ
ってピストン9を第4図示の位置に保つ。
ブレーキペダル2の踏込みにより発生したマスターシリ
ンダ液圧PMは、既述のように一方で遮断弁20.21
及び容積が小とされた第1液室14を経てそのままホイ
ールシリンダ5にブレーキ液圧Pvとして達し、通常通
りの制動を行うことができる。
マスターシリンダ液圧PMは他方で遮断弁21を経て第
2液室15にも至り、前記第1液室の容積より大なる容
積のこの室を第1液室14内と同じ圧力に保つ。
上記第1遮断弁20の閉成及びそれに続く第2遮断弁2
1の閉成は、このような状態で行われ(即ち、制御開始
直前までは第1液室14、第2液室15の2室をマスタ
ーシリンダと連通させた状態から、先ず第1遮断弁20
でマスターシリンダとの連通を遮断し、かかるマスター
シリンダとの連通の遮断により一定圧を蓄えた状態で次
に第1液室14と第2液室15の連通を第2遮断弁21
で遮断する)、結果、これら2室には互に等しい圧力の
状態で圧力(初期圧力)が封じ込まれ、しかも、この封
じ込めについては、アンチスキッド制御前に第1液室1
4の容積が最小となるように予めピストンを動かした状
態で2室内への圧力の封じ込めが行われることになる。
さて、制動中、車輪がロックしそうになって遮断弁20
.21のON  (閉)後に実行されるアンチスキッド
制御ルーチンはステップ109以下の如きもので、先ず
前述したと同様にして車輪の回転状態を検出する(ステ
ップ109)。次いで、この車輪回転状態から、スリッ
プ率を理想スリップ率近辺に保つにはブレーキ液圧PW
、即ちホイールシリンダ液圧を今のままでに保つべきか
、増圧すべきか、減圧すべきかを判別する(ステップ1
10)。
保圧すべきならモータ32の電流値を変更しないようセ
ットしくステップIll ) 、増圧すべきなら増圧量
とこれを達成するためのモータ32の電流値を決定しく
ステップ114 、115 ) 、減圧すべきなら減圧
量とこれを達成するためのモータ32の電流値を決定す
る(ステップ112 、113 ’)。そして、ステッ
プ116 、117により、このように定めた電流値を
モータ32に出力し、以上のループを停車(Vc=0)
まで繰り返す。
そして、車両が停止したら、ステップ140の復帰処理
を経てステップ100へ戻ることとし、この場合、第5
図示に示す如(、ピストン移動フラグをクリアしくステ
ップ300)、遮断弁20.21を0FF(開)にする
と共にモータ32をOFFとしくステップ301.30
2) 、ピストン9を中立位置へ復帰させ、アンチスキ
ッド制御を終了することとする。
モータ32は上記ステップ109〜117から成るルー
プでのステップ116の処理において、減増圧時、電流
値に応じピニオン33を介しポールナツト30を回転す
る。ポールナツト30は回転方向に応じねじ作用により
ピストンロッド17.16及びピストン9を減圧時には
第4図の初期位置から左行させ、また増圧のためには減
圧位置から右行させる。ピストン9のかかるストローク
中、右行時は第1液室14内の容積増大によりブレーキ
液圧Pwをマスターシリンダ液圧PMに関係なく前記の
決定減圧量だけ低下させ、左行時は第1液室14内の容
積減少によりブレーキ液圧Pwを前記の決定増圧量だけ
増大させ、ブレーキ液圧Pvをスリップ率が理想スリッ
プ率近辺の値に保たれるようアンチスキッド制御する。
なお、容積変更ピストン9の上記ストローク中第2液室
15も容積変化するが、この容積変化をアキュユームレ
ータ22のストロークにより吸収し得るため、ピストン
9の上記ストロークを妨げられることはない。しかしア
キュユームレータ22は、作動流体が圧縮性のものであ
る場合、不要であることは言うまでもない。
ここで、ピストン9をストロークさせるのに必要な力を
考察する。
既述したように遮断弁20.21を閉じたことて第1液
室14と第2液室15はアンチスキッド制御ループ突入
時同じ圧力になり、ホイールシリンダ液圧を保圧すべき
なら、ピストン位置は第4図の位置から変更せず、よっ
て先ずホイールシリンダ圧もかかる圧力に保持されてそ
れ以上の上昇が阻止され、これにより車輪の過度なスリ
ップが抑制される。これにもかかわらず車輪がロックに
向かうようなときは、ホイールシリンダ圧を減圧するた
め、コントローらはピストン9を同図の矢印方向へ動か
すようトルクモータ32に指令を与え、第1液室14の
容積を拡大して減圧を実行する(ステップ112゜11
3、 116)。このとき、トルクモータの出力と圧力
の変化量は次のようになる。
即ち、かかる減圧時に、モータ32によりピストン9を
ストロークさせるのに必要な力を求めるのに、遮断弁2
0.21を閉じた時の第1、第2液室14゜15内にお
ける圧力をP。(初期圧)、ピストン9の受圧面積をA
、ばね18.19のばね定数をk、ピストンが中立位置
(第1図)にあったときのばね18、19のオフセット
値(撓み量)をx、fr、アンナスキッド制御前に前述
のピストン移動制御で上記中立位置から第4図の如くに
ピストン9を移動させた量をX、とし、また、アンチス
キッド制御のため第4図の状態からピストン9に図中右
向きに推力F()ルクモータの出力)を加えた結果、第
1液室14の圧力かPoからPlへと低下しくP、<P
o) 、第2液室15の圧力がPoからPt(Pa<P
t)へと上昇したと仮定する。
このとき、ピストン9の第4図位置からの変位量(右行
員)をXとすれば、力の釣合いについて次式が成り立つ
PlA−k(xa t r−Xo+X)+f”P2A−
k(Xs t P+Xo−X)・・・(1−1) これをFについて整理すると、 F”(Pt−PI )A+2k(x−xo )    
    ”’ (1−2)が得られる。
又、第1液室14と第2液室15の容積(体積)をVl
+ V2とし、ブレーキ液の体積弾性係数に着目して、
容積が上記VI+ v、の状態のときからピストン9を
Xだけストロークさせた場合の第1液室14と第2液室
15の圧力変化量について考えると、これは以下のよう
になる。
先ず、圧力による流体の体積の変化を表すのに用いる体
積弾性係数は、これをB。とすれば、その定義式から、 で与えられる。
ここに、■は容積、IPは圧力の変化量、AVは容積の
変化量である。
上記定義式から、APは、 AP =B、A V/V        −(2−1)
であり、これを上記ピストンのストロークに適用すると
、AV=Axであるから、 A P = BoAx/V            −
(2−2)となる。
ここで、室14; 15には同じ作動液(ブレーキ液)
が入っており、かつ上述の如くその容積はVl+ v!
であるので、夫々容積VI+ v2の状態からの体積弾
性係数を考えた場合の圧力変化量は、 ΔP1=BoAx/V+           −・1
2−3)A P2=BOAX/V2         
 −(2−4)となる。
従って、これら両式と、圧力が封じ込められた時点での
画室14.15の初期圧P0とを用いて、第1液室14
、第2液室15の圧力は、次式で示されるものとなる。
P 1・P 6− I P 1=P o−BoAX/V
+       +++ (3−1)Pz=Po−AP
z=Po−BoAx/Vz       ”’(3−2
)又、PtとPlとの差は、これらから、Pt−P+□
APz+JP+・(1/V++IVz)BoAx  −
(3−3)となる。
そして、上記と前記(1−2)式から、F=  ((1
/V++l/Vz)BoA2+2kl  x−2kXo
   ”−(4)となり、ピストン9の変位量Xは、 となる。ここで、2kx、は、ピストン9を予め第4図
の如<Vl<V2の関係となるよう図中力に移動するた
めに必要なモータカに担当するものである。
よって、(3−1)、(3−2)、(5)式から、ピス
トン9をXだけ変位させるのにピストン9に加えた力F
と圧力の関係式は、次のようになる。
以上により、前記(4)式、並びに上記(6)、(7)
式等から、次のことがいえる。
先ず、第1液室14、第2液室15の圧力を変化させる
ために必要なトルクモータの出力は圧力の変化分だけで
よい。即ち、P+またはPtの絶対値(初期圧)が高か
ろうと低かろうと同じ力であれば、同じ圧力の変化量が
得られる。これは、高μ路などホイールシリンダ圧が高
圧のときに有効である。
又、第1液室14の容積■1と第2液室15の容積■。
によってPI、 Ptの圧力の変化量が変わり〔(6)
式において、その右辺第2項の分母中、V+/Vty 
Vlが小なる値をとるほど、該第2項の値(即ち変化量
API)は大となり、これをPoから減じた値であるP
、はより低下する。なお、(7)式において、同様にそ
の右辺第2項の分母中、V2/V、、 V、が大なる値
をとると、それに応じ該第2項の値(即ち変化量aP、
)は小なる値を呈し、P2はそれに対応する量をもって
上昇する〕、本発明に従い、アンチスキッド制御の前に
第1液室側の容積を小さくする(V+ < Vt、即ち
V+/Vz<1.)と、ピストン9が中立位置にある状
態(■1=v2、即ちV+/Vz−Vz/V+ = 1
)からの減圧の場合と比べて、Plの圧力が変化(減圧
)し易い。
それ故、モータ出力が少なくて済み、中立位置からの減
圧のときよりも一層僅かな力で所望の減圧を行え、モー
タの小型化、省力化が可能である。
上述の如くアンチスキッド制御前に第1液室の容積を小
さくすれば、減圧時、ピストン中立位置からの場合に比
し、ホイールシリンダ圧を減圧し易くなる等のことにつ
いて、下記のモデル、及び具体的なシリンダ諸元を使用
して更に説明すると、次のようになる。
第6図は、圧力制御用のシリンダ、ピストン等の部分を
モデル化して示したもので(モデル上、アキュムレータ
(Accm)等は省略する)、図中実線のハツチングを
施したピストン位置が中立位置を示し、又破線のハツチ
ングを施したピストン位置を前述のピストン事前移動位
置とする。
上記モデルにおいて、力の釣合いは、ピストンの事前移
動をしない場合、即ち中立位置からの減圧制御のときは
、次のようになる。
k(Xo+++X)+P2A”PIA+k(X−t+−
X)+FW。
、’、 Fffi”(Pz−P+)A+2kX    
    −(8)一方、事前移動を行った場合は、前記
(1−1)。
(1−2)式に示したと同様、次の通りである。
k(x、 t r+X−Xo )+P2A”P+A+k
(Xo r r−X+Xo )+F。
、°、 F、=(Pz−P+)A+2k(x−xo) 
     ・・−(9)更に、ブレーキ液(油)の体積
弾性係数を考えた場合の圧力変化については、前記(3
−1)〜(3−3)式に示した通りである。
さて、ここで、中立位置からの減圧の場合と対比しつつ
、第7図に示すようなシリンダ諸元の下で、ホイールシ
リンダ(W/C)側圧力(第1液室圧カ)に関し、10
0 kgf/cm”の減圧を可能にする時のモータ出力
について比較してみる。
同図において、シリンダ諸元は以下の通りとする。
ピストン受圧面積A:2cm” ブレーキ液の体積弾性係数B、 :16400中立位置
の場合(第7図(A))の第1液室容積■1:3cc 同第2液室容積V、:3cc ピストン事前移動時(第7図(B))の第1液室容積V
、:1cc 同第2液室容積V、:5cc ピストン事前移動量xg:1cm 第7図(A)の中立位置からの減圧のとき、F。
は次のようなものとなる。先ず、前記(3−3)式から
−P!−PI=AP、+lP、であり、又開式からが得
られる。よって、これらを用いて、前記(8)式を変形
すると、次式が導かれる。
・・・ (8a) ここで、中立位置からのケースでは、圧力変化量は等し
くてこれをIPとおけば、AP+”−AP2=IPであ
り、又V、、 V、は等しくてこれをvoとおけばV 
+ ”” Vz = Voである。これらを上記(8a
)式に代入して整理すれば、 ■、。
が得られる。
上記(8b)式は、先にも触れたように、要求される圧
力変化量(上式ではAP)で力、従ってモータ出力が決
まることを意味しており、封じ込め時の圧力値に影響さ
れない。即ち、本ブレーキアクチュエータは、基本的に
、ブレーキ液圧の制御(今の場合は減圧制御)にあたり
、ピストンをストロークさせるのに必要な力は、ブレー
キ液圧P、の高低に関係なく、従って、ブレーキ液圧P
、が高くても、これによってピストンのストロークに要
する力が大きくなるようなこともなく、モータの小型化
、省力化を達成することができるものなのである。
ホイールシリンダ側第1液室圧力の減圧量を100[k
gf/cm2) (=AP=、j P、=A P、)と
して、前述のvo(’V+・Vt)・3 [ccl等の
シリンダ諸元の値を(8a)式に代入して得たものが、
次式である。
F、 = 0.0183に+400        ・
・・(lO)次に、上述の中立位置からの減圧に対し、
第7図(B)に示すように、V、= Ice、 V2=
5CC,X0=1 cn+となるよう事前移動させての
位置(Vl<V2)からの減圧の場合は、以下のように
なる。
先ず、前記(3−3)式のP2−PI”(1/Vl+1
./V2)BOAXを用いて、前記(9)式を変形する
と、これは、F、 =(1/V、+I/V2)’Bt+
A2x +2k(x−xo)   −(9a)(前記(
2−3)式参照)を代入して整理すると、更に次のよう
に変形することができる。
前記(8b)式と上記(9b)式を比較すると明らかな
ように、ホイールシリンダ側第1液室圧力の減圧量とし
て同一の減圧量を得ようとするとき、即ち、(8b)式
のAPと(9b)式のAP、とを同一とした条件の下で
は、(1+VI/V2)<2. Vl<Voであること
から、第7図(B)の如くピストンを事前移動させた場
合の方が、前記同図(A)の中立位置からの場合に比べ
、更に、F4が小さくて済むことがこれによっても分か
る。即ち、少ないモータ出力で同じ圧力変化(減圧)が
得られるということであり、これを同じ力の場合に着目
していいかえれば、先に触れたように、ホイールシリン
ダ側第1液室圧力は、同じ力でも、第7図(B)のよう
に事前移動させた場合の方がより低下するということで
もある。
さて、ホイールシリンダ側第1液室圧力の減圧量AP1
を前述と同様の100 [kgf/cm”)とし、更に
第7図(B)テノシリンダ諸元、即ちvr ” 1[c
cl +V2= 5 [ccl、 xa= I [cm
l等を前記(9b)式に代入すると、 F、 = −1,9939に+240      −・
・(11)となる。
上記(II)式は、100 kgf/cm”の減圧をす
る時のばね反力を考えたモータ出力相当値であるので、
モータ出力の絶対量は、該(11)式によるものと、ピ
ストンを所定位置まで動かすのに必要な力である次式に
示すものの大きな方となる。
FffiB:2kX0=2k・・・(lz(°、°xo
=l[cml) 第8図は、上述した(10)〜(+2)式をグラフ化し
て示したものである。
従って、これから、モータ出力の要求値は、図の(イ)
及び(ロ)の如くの実線折線で示すような値のものとな
り、前記(lO)式による特性(ハ)との比較でいうと
、この例の場合であれば、ばね定数201.8 kgf
/cmまでならモータを更に小型化できることになるの
である。
第9図には、前記モデルでの圧力制御のシュミレーショ
ン結果が示されている。シュミレーションの条件は、各
液室の容積値としては、ピストン中立位置の場合(同図
(A))L : 3.00 V、 + 3.00 ピストン事前移動の場合(同図(B))V、 : 1.
00 V2 : 5.00 の各値を仮定し、又、いずれの場合も、P、、 p2の
初期値は同じ値(50,0)に設定し、かつ、ストロー
クさせるための力は等しいものとした。
上記結果によれば、第1液室側の容積を小さくした場合
には、ピストン中立位置のときに比べてP、の圧力を減
圧させ易いことが示されていて、より詳しくは、第9図
(A)の場合は、PlI P2は等しい変化幅をもって
夫々変化しているのに対し、同図(B)の場合は、Pl
の減圧幅は同図(A)のときのそれよりも犬で、従って
Plは大きく減圧されており、他方、この場合のP2の
上昇幅は小である。
具体的には、P、の減圧は、はぼ12.5150 X1
00[X] (7)割合であり、P2ノ上昇は、はぼ2
.5150 X to。
[X]の割合である。又、この場合に、ストロークXは
同図(A)のもの(ただし、スケール縮尺は同図(B)
に対し各)に比べ小さいものとなっている。
以上から、減圧し易いことがシュミレーション結果から
も確認され、従って同じ減圧幅なら少ない力で済むこと
もまた、この結果からもいえるのである。
次に本アクチュエータは、トラクションコントロールを
も行えるものでもあるので、以下これについて説明する
第2図において、既述のように運転状態を常に検知して
、車両が加速状態であり、かつ車輪が必要以上にスリッ
プしていると判断したらトラクヨンコントロールを行う
。なお、この場合、前述のピストン移動フラグを監視し
、もしそれがセットされているようなときは(例えば、
前記第3図のステップ201〜203で一旦ピストン9
が第4図の位置へ移動せしめらられたものの、アンチス
キッド制御実行までには至らずに車両が加速状態へ転じ
たようなとき)、そこでフラグクリア、モータOFFを
行うものとする。このようにすれば、ピストン事前移動
位置からトラクションコントロールが行われるといった
事態を回避できる。さて、ステップl旧で加速走行中と
判別する場合は、車輪の加速スリップ(ホイールスピン
)を検出してこれが過大か否かをチエツクする(ステッ
プ118゜119)。過大になる時、第2遮断弁21を
閉じた後(ステップ120 、121 )、ホイールス
ピンを防止するトラクションコントロールを開始する。
ここで、トラクヨンコントロールの場合は、アンチスキ
ッド制御のときと異なり、弁手段の遮断については、第
2遮断弁21のみを閉じてマスターシリンダとホイール
シリンダの連通を遮断することとする。
このトラクションコントロールはステップ122以下の
如きもので、先ず車輪の加速スリップを検出しくステッ
プ122 ) 、これを基にトラクションコントロール
を解除すべきか否かを判別する(ステップ123)。解
除すべきなら、ステップ100に戻ることとし、この場
合、遮断弁21をOFF (開)にすると共に、モータ
32のOFFにより容積変更ピストン9を中立位置に戻
すこととする。トラクションコントロールすべきなら、
加速スリップが駆動力の最大となる値に対し適量か、過
小か、過大かを判別する(ステップ124)。適量なら
ブレーキ液圧Pvを現在値に維持するようモータ32の
電流値を現在値に保つ決定をなしくステップ129゜1
30 ) 、加速スリップ過小ならこれを解消するため
のブレーキ液圧Pvの減圧量を決定してこれに対応する
モータ32の電流値を決定しくステップ127 、12
8 ) 、加速スリップ過大ならこれを解消するための
ブレーキ液圧Pwの増圧量を決定してこれに対応するモ
ータ32の電流値を決定する(ステップ125 、12
6 )。そして以上のように決定した電流値をモータ3
2へ出力する(ステップ131 )。
この際、加速スリップ過大ならモータ32によりピスト
ン9を第1図中、中立位置から左行させる。
これにより、第1液室14の容積減少によって、ピスト
ン9はブレーキ液圧Pvを増大し、自動ブレーキ力の増
大により車輪のスリップ過大状態を解消することができ
る。加速スリップ過小ならブレーキ液圧Pwを低下させ
、スリップ過小状態を解消することができる。かかるサ
イクルの繰り返しにより車輪は適正な加速スリップ量と
なるよう自動的に制動され、車輪駆動力を最大に保つよ
うなトラクションコントロールが遂行される。
以上のようなブレーキ液圧P、の制御により、トラクヨ
ンコントロールのように運転者のブレーキ操作がない場
合(Pa ” 0 )においてもブレーキ液圧、即ちホ
イールシリンダ圧を発生させることができる。ホイール
シリンダの圧力制御用にシリンダ8と本実施例のように
モータで駆動させるピストン9と遮断弁20.21を用
いてアンチスキッド制御とトラクヨンコントロールが1
つのアクチュエータで行え、ブレーキ液圧の初期値から
の両方向(減圧方向、増圧方向)への強制的な制御が可
能な該アクチュエータは、アンチスキッド制御時は、前
述のピストン事前移動を行った状態で第1及び第2の遮
断弁20.21をともに閉じて2室14゜15に圧力を
封じ込めた後にピストン9を駆動して圧力制御を行い、
他方、トラクシンコントロール時には、ピストン中立位
置の状態からマスターシリンダ3とホイールシリンダ5
との連通を遮断する第2遮断弁21だけを閉じた後にピ
ストン9で圧力を発生させるようにして、少ないモータ
出力でトラクヨンコントロールでの所要の圧力変化を得
るようにすることもできる。
これは、簡単には、以下のようにして説明することがで
きる。
即ち、トラクションコントロール時、ホイールシリンダ
圧が前記ステップ125で決定の圧力(増圧)になるよ
うピストン9を第1図中ピストン中立位置から変位量X
で左行させる場合、そのとき第2液室15はマスターシ
リンダのドレンとつながっているので、常に圧力は零に
なっていることになる。
従って、上述のようにマスターシリンダとホイールシリ
ンダ間のみを第2遮断弁21で遮断した時のモータ出力
と圧力変化量の関係を考えると、次の通りになる。
釣合い状態では、 F= P、A + 2kx=(P、 + IP )A 
+ 2kAx  −113)入すれば、 となる。
一方、両遮断弁20.21を閉じて中立位置からピスト
ン9を左行させる場合には、前述の(8b)式につから
、これと前記(14)式を比較すると明らかなように、
P0=0の場合には、マスターシリンダとホイールシリ
ンダ間の第2遮断弁21だけを遮断する方が、AAP分
だけよりモータ出力が少なくて済むことが分かる。
従って、トラクションコントロールをも行う場合におい
て、上述のようなアンチスキッド制御の際のピストン事
前移動制御と、トラクションコントロールの際の弁手段
の選択的な遮断制御との組み合わせは、トルクモータの
一層の小型化、省力化に役立つものである。
なお、本実施例では、ピストンをストロークさせるのに
トルクモータを用いたが、これは必ずしもトルクモータ
でなくても同様の作用効果は達成することができ、例え
ば電磁ソレノイドでピストンロッドを介してピストンを
ストロークさせるよう構成してもよい。
又、アンチスキッド制御だけの場合に本発明を適用でき
ることは勿論である。
又、両遮断弁20.21の遮断時の制御としては、制動
時の該当車輪ロック防止のアンチスキッド制御として説
明したが、例えば左右輪間のブレーキ液圧に差を生じさ
せて回頭性向上等の車両挙動制御を行う場合にも実施す
ることができる。
即ち、その減圧側の車輪のアクチュエータに対し、ピス
トン事前移動制御を適用することができる。更に、片側
減圧、片側増圧で左右の液圧差を生じさせる態様のとき
は、その増圧側のアクチュエータに対し、前記トラクシ
ョンコントロールでの弁手段の選択的な遮断制御技術を
導入してもよい。
(発明の効果) かくして本発明アクチュエータは上述の如く、作動圧決
定手段によりストロークされるピストンの両側に画成さ
れた第1室、第2室を圧力源に接続し、一方の第1室を
ホイールシリンダに接続し、かつ圧力源から遮断する弁
手段を設けると共に、弁手段を遮断してホイールシリン
ダの作動圧を減圧制御するときには、その制御開始前の
ピストン位置を、第1室側容積〈第2室側容積の関係が
成立する位置に設定したものであるから、ホイールシリ
ンダの作動圧の減圧制御時には該作動圧を減圧し易くす
ることができ、作動圧決定手段によるビストンストロー
クに要する力を少なくしてモー夕等の該作動圧決定手段
の小型化、省力化が図れ、たとえ高μ路などのようにホ
イールシリンダ圧が高圧になる場合での制御のときでも
、僅かな力で減圧を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明作動圧制御アクチュエータの一実施例を
示す断面図、 第2図は同側におけるコントローラの制御プログラムの
一例を示すフローチャート、 第3図は同プログラムでのピストン事前移動制御のサブ
ルーチンの一例を示すプログラムフローチャート、 第4図は同サブルーチンプログラムでのアンチスキッド
制御開始時におけるピストン移動状態の一例を示す図、 第5図は第2図のプログラムでの復帰処理制御の一例を
示すプログラムフローチャート、第6図は本発明の説明
に供するシリンダ、ピストン部分をモデル化して示す図
、 第7図はシリンダ諸元の説明図、 第8図はシリンダ諸元を適用して導出された関係式をグ
ラフ化して示す図、 第9図は圧力変化の説明に供するシュミレーション結果
の一例を示す図である。 ■・・・アクチュエータ本体 2・・・ブレーキペダル 3・・・マスターシリンダ 5・・・ホイールシリンダ 9・・・ピストン 14.1.5・・・第1、第2液室 20、21・・・遮断弁 22・・・アキュユームレータ 32・・・トルクモータ 34・・・コントローラ 35・・・車輪速センサ 36・・・エンコーダ @3図 −らへ3− 第6図 w/c4#I     Accm44 第7図 (A) (B) tp 第8図 第9 (A) ビストシ中立、イ装置s4k 〔°夕°す FI+開 (B) ビス1ソ#fnした4府 Cに)−J) χ ’W

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、圧力源からの流体圧をホイールシリンダに導いてこ
    のホイールシリンダを作動させる流体圧作動系に挿入し
    て用いられ、この作動系を遮断し、遮断部から前記ホイ
    ールシリンダに至る容積を可動部材のストロークにより
    変更して該ホイールシリンダの作動圧を制御するアクチ
    ュエータにおいて、 前記容積変更のためのピストンを、両側に室が画成され
    るよう、又作動圧決定手段によりストロークさせ得るよ
    う設け、 前記両室を夫々前記圧力源に接続すると共に、該両室の
    一方を前記ホイールシリンダに接続し、前記圧力源から
    作動系を遮断する弁手段を設けると共に、 該弁手段を遮断して前記作動圧を減圧制御するとき、該
    制御開始前の前記ピストンの位置として、前記ホイール
    シリンダに接続の第1室側容積と、他方の第2室側容積
    との間で、第1室側容積<第2室側容積なる関係が成立
    する位置に設定することを特徴とする流体圧作動系の作
    動圧制御アクチュエータ。
JP29529590A 1990-11-02 1990-11-02 流体圧作動系の作動圧制御アクチュエータ Pending JPH04169370A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5711582A (en) * 1995-05-19 1998-01-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Pressure control device wherein shut-off valves are opened and closed in timed relation with suction and delivery strokes of reciprocating pump device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5711582A (en) * 1995-05-19 1998-01-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Pressure control device wherein shut-off valves are opened and closed in timed relation with suction and delivery strokes of reciprocating pump device

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