JPH041648B2 - - Google Patents

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JPH041648B2
JPH041648B2 JP15161283A JP15161283A JPH041648B2 JP H041648 B2 JPH041648 B2 JP H041648B2 JP 15161283 A JP15161283 A JP 15161283A JP 15161283 A JP15161283 A JP 15161283A JP H041648 B2 JPH041648 B2 JP H041648B2
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JP
Japan
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filter cloth
solid
filter
thickness
fibers
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JP15161283A
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JPS6044013A (ja
Inventor
Mitsunobu Ootani
Teruo Senda
Teisuke Kojima
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH041648B2 publication Critical patent/JPH041648B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/08Filter cloth, i.e. woven, knitted or interlaced material
    • B01D39/083Filter cloth, i.e. woven, knitted or interlaced material of organic material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2239/00Aspects relating to filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D2239/12Special parameters characterising the filtering material
    • B01D2239/1291Other parameters

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は固液分離用濾布に関し、さらに詳し
くは、固液を載せたエンドレス濾布を周回させな
がら脱水や濾過を行う場合に使用する濾布に関す
る。
従来、転写ドラムとプレスロールとからなる圧
搾部に固液を載せたエンドレス濾布を走行させ、
上記圧搾部で液成分を絞り取るとともに、濾布上
に残つた、いわゆる固形成分を転写ドラムに転写
し、スクレーパで掻き取つて回収するようにした
ベルトプレス型脱水機や、濾布上の固液を圧搾す
ることなく、重力を利用して液成分を濾過し、残
つた固形成分を水ノズルやスクレーパで回収する
濾過機などの、いわゆる固液分離装置が、いろい
ろな分野で使用されている。これらの固液分離装
置、特に濾過機においては、固液供給部の近傍
に、かつ濾布の裏面に対向して減圧部を設け、液
成分を吸引して分離効率を向上させるようにした
ものもある。この発明の濾布は、そのような固液
分離装置において使用するものである。
上述したような固液分離装置に使用する濾布と
しては、従来、織物基材の表面に太さ30〜
100μの太い短繊維を接着剤で植毛し、一方向に
傾斜した立毛を形成したものや、織物基材の表
面にその基材を起毛してなる太さ数十ミクロンの
太い立毛を形成したようなものが知られている。
これら従来の濾布は、織物基材によつて濾布とし
て必要な強度を得るとともに、表面の立毛によつ
て固形成分を阻止するものである。つまり、立毛
が濾層を形成しているわけである。しかしなが
ら、かかる従来の濾布はいずれも固液分離性能が
低く、また転写性に劣るという欠点がある。
すなわち、上記従来濾布は、接着剤による植
毛によつて立毛を形成しており、基材の目が接着
剤によつて埋まらないようにするためには立毛密
度をそう高くとれないこと、および立毛の太さが
30〜100μと大変太いので、立毛間に形成される
すき間、つまり目がかなり大きく、微細な固形成
分が簡単にそのすき間を通り抜けてしまう。その
ため、この従来濾布を使用する場合には、凝集
剤の使用による固形成分の粗大化が不可欠とな
り、ランニングコストが大変高くなるばかりか、
凝集剤の種類によつてはその毒性も問題になる。
また、凝集剤の使用は固形成分の量を増大させる
ことにもなる。
また、上記従来濾布は、立毛が太さ30〜
100μと大変太いので、剛着で、基材表面に横た
わりにくい。そのため、立毛間に形成されるすき
間が大変深く、そのすき間に固形成分がはいり込
むとなかなか抜け出さず、濾布が目詰りしてしま
う。この傾向は、立毛が剛直で固形成分に突き刺
さりやすいこともあつて大変顕著である。さら
に、立毛が横たわりにくいということは、その立
毛によつて形成される濾層が嵩高であるというこ
とでもある。そのため、減圧吸引を行う場合の気
密保持性が悪い。また、立毛間のすき間が深いこ
とから表面凹凸が大きく、濾布上の固形成分の厚
みが不均一になつて圧搾部での加圧が一様に行わ
れない。
上述したような理由から、従来濾布は固液分
離性能が大変低い。固液分離性能が低いと、液成
分中に固形成分が大量に含まれることになるばか
りか、回収した固形成分中の水分量が多くなつて
焼却などの後処理に多大のエネルギを要すること
になる。
また、従来濾布は、上述したように、立毛間
にはいり込んだ固形成分がなかなか抜け出さな
い。そのため、転写ドラムから濾布が離れる際に
立毛によつて固形成分が濾布側に引き戻されるよ
うになり、転写性が低い。
一方、上記従来濾布は、従来濾布ほどでは
ないが、やはり立毛間のすき間がかなり大きく、
また深い。そのため、この従来濾布もまた、同
様に固液分離性能が低く、転写性もよくない。
一方、この発明の発明者らは、先に、特願昭57
−93591号および特願昭57−226384号出願におい
て、新しいタイプの濾布を提案した。これらの濾
布は、基材表面の濾層を、太さ0.1〜10μという、
極細繊維の立毛で形成している。
上記濾布は、太さ0.1〜10μの極細繊維の立毛で
濾層を形成しているので、立毛間に形成されるす
き間が大変小さく、微細な固形成分でも阻止する
ことができる。また、極細繊維の立毛は大変しな
やかで横たわりやすいので、立毛間のすき間が浅
く、そのすき間に固形成分が変形しながらはいり
込んで抜け出しにくくなるといつたことがなく、
目詰りを起こしにくい。立毛が横たわりやすいと
いうことは、それによつて形成される濾層が嵩高
にならず、立毛の充填率が高くなるということで
もあるので、減圧吸引を行う場合の気密保持性が
高くとれる。これらの理由で、上記濾布は固液分
離性能が大変高い。
また、立毛間のすき間が小さくてそのすき間に
固形成分がはいりにくいこと、および立毛がしな
やかで固形成分への食い込みが防止されることか
ら、転写性も高い。
このように、上記両出願で提案した濾布は、上
述した従来濾布、の欠点を有しない優れたも
のであるが、立毛があまりにも細く、しなやかな
ために使用中に基材の目に沿いやすい。そのた
め、濾層の表面に基材の目模様に似た凹凸ができ
る。凹凸ができると、濾布上の固形成分の厚みが
不均一になつて転写性が早期に低下してきたり、
立毛が絡み合つて固液分離性能が低下してくる。
この発明は、かかる問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、転写率や固液分離
性能が高く、しかもその低下が極めて少ない固液
分離要濾布を提供するにある。
上記目的を達成するために、この発明において
は、織物または編物からなる基材の表面に、その
基材を起毛してなる太さ0.1〜10μの極細繊維の立
毛が横たわつて濾層を形成しており、かつその濾
層表面の凹凸指数が0.5以下であることを特徴と
する固液分離用濾布が提供される。
この発明の濾布の一実施態様を説明するに、第
1図において、濾布1は、点線部分で縫合され、
エンドレスに加工されている。濾布1の両側端部
には、濾布1を展張し、かつ蛇行しないように走
行させるための孔付ベルト2,3が縫合されてい
る。上記ベルト2,3は、濾布1に雛を発生させ
ないように展張するために、若干の伸縮性をもつ
ているのが好ましい。そのため、ベルト2,3
は、合成繊維の織物を芯材とし、その芯材とゴム
との複合体からなるものであるのが好ましい。
上記濾布は、合成繊維の織物や編物からなる基
材の表面に、それら基材を直接起毛してなる太さ
0.1〜10μ、好ましくは0.3〜7μ、さらに好ましく
は0.3〜5μの極細繊維の立毛を、ほぼ一方向に揃
えて横たえ、その立毛によつて濾層を形成してな
るものである。
上記織物は、太さ0.1〜10μの極細繊維の双糸ま
たは三子の紡績糸やマルチフイラメント糸からな
る単糸数200〜50000本の緯糸を、緯糸に対して、
好ましくは3〜8本浮かせた、好ましくは朱子織
物からなつている。そして、緯糸を10〜100本/
cmの密度で、かつ濾布の幅方向に配置し、経糸は
長手方向に配置して、主として上記緯糸を経糸方
向に起毛している。また、経糸は、太さ10〜30μ
の繊維を10〜150本束ねたものを、緯糸の密度の
0.7〜3倍の密度で配置している。浮き組織を採
つているのは、そうすると緯糸と経糸との交錯数
が減り、織物の凹凸が少なくなつて表面凹凸の少
ない濾布が得られるからである。また、主として
緯糸を起毛しているのは、緯糸には大きな展張力
が加わるので、これを起毛すると濾布の強度が低
くなるからである。上記において、緯糸および経
糸に4〜15回/cm程度の撚を有するものを使用す
ると、織密度が高くても基材の流路を確保するこ
とができ、また緯糸にあつては立毛の保持性が向
上して抜けにくくなるので好ましい。
編物基材としては、リブ編、両面編などに代表
される丸編や、ハーフ編、クインズコード編など
に代表される経編などを用いることができる。な
かでも立毛を比較的形成しやすいという理由で、
ハーフ編の、それもトリコツト生地であるのが好
ましい。
織物や編物を構成している合成繊維は、主とし
て耐久性の面から、ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリフルオ
ロエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアク
リルニトリル繊維などであるのが好ましい。固液
の種類によつては、これらの繊維に親水加工や疎
水加工を施したものを使用すると好ましい。
立毛の太さは、上述したように0.1〜10μである
必要がある。すなわち、0.1μよりも細いと、立毛
の密度を高くすることは可能であつても強度が低
くてすぐ切れてしまい、実用に耐える濾布が得ら
れない。また、濾層の流路抵抗が著しく増大し、
能率が大きく低下するばかりか固液分離性も低下
する。一方、10μを越えるような太いものは、剛
直になつて立毛が立つてくるので層状の濾層を形
成することができなくなり、また立毛間のすき間
が大きくなつて微細な固形成分が通り抜けてしま
い、やはり固液分離性能が大きく低下する。ま
た、表面の凹凸も大きくなり、その深みにはまり
込んだ固形成分が、剛直な立毛が突き刺さること
とあいまつて抜けだしにくくなり、日詰りを起こ
したり、転写性が大きく低下する。
第2図は、後述するベルトプレス型脱水機を使
用し、固液として、粒径が1〜数十ミクロンの、
通称アオコと呼ばれるミクロキステイスを1リツ
トル当り100mg程度含む池の水を使用して、立毛
の太さd(μ)と固形成分の阻止率K(%)との関
係を調べたものである。阻止率Kは、固液中に含
まれる固形成分の重量に対する回収固形成分の重
量の百分率として表わし、いずれの固形成分につ
いても水分を加熱蒸発させた後に重量を測定す
る。この第2図から、立毛の太さが10μを越える
と阻止率が大幅に低下し、アオコのような微細な
固形成分に対してもはや濾布として機能しなくな
ることがわかる。好ましい立毛の太さの上限は
7μ、さらに好ましくは5μである。一方、立毛の
太さが0.1μ未満では、論理的には阻止率が高くな
ると考えられるが、あまりに細すぎて濾層の傷み
がひどくなり、耐久性がなくなるばかりか、濾層
の流路抵抗が極端に増大し、第3図に立毛の太さ
d(μ)と固形成分濃度C(wt%)との関係で示
すように、固液分離性能が大きく低下する。な
お、この実験において使用した濾布の凹凸指数は
約0.2である。
太さ0.1〜10μの極細繊維の立毛を形成すること
のもうひとつの利点は、繊維のしなやかさは太さ
の4乗に反比例するから、立毛が大変しなやかに
なり、転写ドラムへの転写時に立毛が順次スムー
ズに引き起こされて固形成分から離れ、固形成分
を濾布側に引き戻す力が弱くなつて転写性が向上
することである。
上記立毛は、極端に短いと基材表面の被覆を十
分に行うことができなくなるので、基材の緯糸を
2〜6本橋渡しできる程度の長さであるのが好ま
しい。立毛長さを上記のようにすると、基材長1
mm当りの立毛数が100〜40000本であるような、極
めて好ましい濾層を形成することができる。
立毛を形成する方法としては、針布、サンドペ
ーパ、サンドクロス、サンドネツト、砥石、スチ
ールブラシ、研磨ブラシ、シンドロール、ガーネ
ツト、サンドホーニングなどがある。なかでも、
針布によるのが最も好ましい。
さて、この発明においては、立毛によつて形成
される濾層表面の凹凸指数が0.5以下であること
が必要である。好ましい凹凸指数は、0.3以下で
ある。ここにおいて、凹凸指数とは、次のように
して測定したものである。
測定すべき濾布の長手方向、つまり基材が織
物である場合にはその緯糸方向、編物である場
合にはそのウエール方向を長手方向とする長さ
25cm、幅3cmの裁断片を3枚作る。角裁断片の
端には、濾布として走行させる場合に、その先
頭になる端にマークを付けておく。
一方、濾布の立毛と同一の素材からなる厚み
50〜75μのフイルムを用意し、そのフイルムか
ら長さ25cm、幅3cmの裁断片を作る。
次に、上記各濾布裁断片について、濾層の汚
れや歪を取り除くため、濾層を上にして50メツ
シユの金網の上に置き、室温のメタノール中に
沈める。24時間経過後、濾布を金網ごと引き上
げ、さらに蒸留水中24時間沈めた後風乾し、温
度25±2℃、相対湿度65±5%の雰囲気中に24
時間放置して吸湿を一定にする。
フイルムの裁断片についても、同様の処理を
して表面の汚れを取り除いておく。
次に、長さ65cm、幅30cmのガラス板を準備
し、そのガラス板の長手方向一端を2.5cm持ち
上げて傾斜させる。さらに、そのガラス板の上
に、上記で準備した濾布裁断片の1個を、そ
の長手方向がガラス板の長手方向になるよう
に、かつ上記マーク端がガラス板の傾斜の上側
に位置するように置き、その上端から7cmまで
の範囲、長さ7cm、幅3cm、厚さ75μのポリエ
ステルフイルムで覆い、さらにその上に長さ35
cm、幅2.4cmのセロハンテープを、その両側が
裁断片の上端および下端からそれぞれ5cmづつ
食み出しでガラス板の面と接するように、かつ
接着面が裁断片側になるように置く。
次に、外径6cm、長さ30cm、重量9.0Kgの、
表面が滑らかなSUS鋼製ロールを、上記セロ
ハンテープの上端から重力によつて転がし、裁
断片とセロハンテープとを接着する。測定誤差
を少なくするため、かかる転がし操作を2回行
う。接着後、セロハンテープの両側5cmの部分
を切り落し、裁断片とセロハンテープとの接着
体を得る。
次に、上記で得た接着体について、裁断片
とセロハンテープとの剥離試験を行う。この試
験は、引張試験機を使用し、その上側チヤツク
でポリエステルフイルムを把持し、下側チエツ
クで裁断片を把持して、引張速度30cm/分とい
う条件で連続的に行う。そして、剥離開始端か
ら3cmの部分を始端とし、その始端から9cmま
での間の平均値として剥離力を測定する。以
下、この測定により得られる剥離力をAとす
る。
次に、他のもうひとつの濾布裁断片につい
て、全く同様の試験を、しかしこんどは上記マ
ーク端に対応する他の端ガラス板の斜面の上側
になるようにして行う。この測定により、剥離
力Bを得る。
次に、フイルム裁断片について、濾布裁断片
について行つたのと全く同様の試験を、しかし
1回だけ行う。この測定により、剥離力Cを得
る。
次に、最後の濾布裁断片について、その濾層
表面に1cm2当り240gの面荷重を加えた状態で
厚みL(μm)を測定する。そして、この厚み
と、濾布の単位面積当りの重さ、つまり目付W
(g/m2)と、基材の密度ρ(g/cm3)から、立
毛の充填率Y=W/L/ρを得る。
次に、上記剥離力A、B、Cおよび充填率Y
から、(C×Y)/[(A+B)/2]なる演算
を行う。この演算結果が、この発明にいう凹凸
指数である。
上述した定義から明らかなように、凹凸指数は
濾布の濾層表面の凹凸の程度を表わすもので、数
値が小さければ小さいほどその程度が小さく、か
つ使用中に凹凸ができにくい。そして、0.5以下
という凹凸指数は、起毛の回数や方向、起毛機の
種類、立毛の長さなどを適宜選定することによつ
て得ることができる。なお、上記試験において、
セロハンテープとしては、JIS Z1522−1982に規
定される粘着力と、粘着層の厚み18±5μを有す
るもので、かつ幅24mmのものを使用する。
第4図は、やはりベルトプレス型脱水機を使用
し、活性汚泥処理装置から発生する余剰汚泥につ
いて調べた、凹凸指数Nと転写率P(%)との関
係を示すグラフである。このグラフにおいて、実
線は使用開始直後の、点線は500時間使用後にお
ける関係を示している。この第4図から、凹凸指
数が0.5以下の範囲で良好な転写性が得られ、し
かもそれが500時間使用後においてもあまり低下
しないことがわかる。
第5図は、上述したアオコについて同様に試験
した凹凸指数Nと阻止率K(%)との関係を示す
ものであるが、阻止率Kは、凹凸指数が0.5以下
の範囲で高く、かつ500時間使用後における低下
も少ない。
なお、上記第4図および第5図に示した実験で
使用した濾布の立毛の太さは、約2μである。
上述したような濾布は、目付100〜400g/m2
あるのが好ましい。すなわち、目付が100g/m2
未満であると、走行時の張力により濾布が伸びや
すくなり、走行安定性が低くなる。また、目付が
400g/m2を越えるような濾布は、洗浄時の水圧
を高くする必要がでてくるので経済的でない。
また、この発明の濾布は、濾布の表面に、温度
20±2℃、相対湿度65±5%という条件下で240
g/cm2の荷重をかけたときの空隙率が0.5〜0.75
であるのが好ましい。すなわち、空隙率が0.5未
満では、流濾抵抗が大きくなつて処理量が少なく
なるので実用的ではない。また、0.75を越える
と、濾布が液成分を多く含みやすくなり、固液分
離に要する時間が長くかかるようになつて長い濾
布を使用する必要がでてくるので好ましくない。
この発明の濾布をベルトプレス型脱水機に使用
する場合、第6図に示すように、矢印方向に一定
速度で回転する転写ドラム4と、プレスロール5
とからなる圧搾部に固液6を載せたエンドレス濾
布1を走行させ、上記圧搾部で固液6中の液成分
を絞り取るとともに、濾布1上に残つた固形成分
を転写ドラム4に転写し、スクレーパ7で掻き取
つて回収する。この場合、濾布1は、立毛を有す
る面、すなわち表面が転写ドラムの表面と対向す
るように、かつ立毛の傾斜の方向が濾布1の走行
方向に対して逆方向を向くように装着する。な
お、第6図において、符号8は転写後の濾布をそ
の表裏面から洗浄するための水スプレーノズルで
あり、9は液成分の減圧吸引槽である。
濾過機は、上記のような転写ドラムは有してお
らず、濾布上に残つた固形成分は、スクレーパや
水スプレーノズルで回収される。
この発明の濾布は、いろいろな方法によつて製
造することができる。次にその好ましい一例を示
す。
すなわち、緯糸として、高分子物質、好ましく
はポリエステルで島成分を、また高分子物質、好
ましくはポリスチレンで海成分を構成してなり、
かつ島成分を35〜75%含有する、いわゆる多芯複
合繊維や、極細繊維を発生する繊維を80%以上含
む混合紡糸繊維の双糸または三子の紡績糸やマル
チフイラメント糸を用い、経糸として仮撚加工糸
や複合潜在捲縮糸を用い、それら緯糸および経糸
を所望の密度で、かつ所望の浮き組織を有するよ
うに朱子織する。
次に、緯糸の海成分を適当な溶媒、たとえばト
リクロルエチレンで除去し、乾燥した後、その緯
糸を経糸方向に起毛してその方向に横たわつた立
毛を形成し、濾層を構成する。
他の方法としては、異なる高分子物質を貼り合
せ紡糸して得た複合繊維で織物や編物を作り、上
記貼り合せを剥離し、かつ起毛して一方向に横た
わつた立毛を形成する。貼り合わせる高分子物質
としては、ポリアミドと、ポリエステル共重合体
であるのが好ましい。剥離方法としては、熱水中
で激しく揉み、その後風乾するのが好ましい。
この発明の濾布は、極めて微細な固形成分を、
しかも安定して分離することができることから、
いろいろな用途に使用することができる。たとえ
ば、いわゆる懸濁系の汚泥や、生物膜処理装置か
ら排出される、いわゆる固着系の汚泥など、廃水
処理によつて生ずる汚泥、スカム、フロツク、洗
浄水、濃縮スラツジなどの濃縮、脱水を行う場合
に使用することができる。具体的には、たとえば
上下水処理によつて生ずる汚泥、浄化槽から発生
する余剰汚泥、し尿処理から発生する汚泥、加圧
浮上操作から生ずるスカム、産業廃水の処理によ
つて生ずる凝集フロツクやその凝集沈澱フロツ
ク、砂濾過装置などの各種濾過装置の逆洗水、ス
クリーン装置などで濃縮したスラツジなどであ
る。また、たとえば紙パルプ製造業、食品製造
業、酒造業、味噌などの醸造業など、各種製造業
において固形成分を回収する場合に使用すること
ができる。さらに、池や川の水を浄化するような
場合にも使用することができる。
以上説明したように、この発明の濾布は、濾層
表面の凹凸指数が0.5以下であるからして、使用
中に立毛が基材の目に沿うことによる目模様に似
た大きな凹凸を生じたり、立毛が絡み合うのを防
止することができ、転写性や固液分離性能の低下
が極めて少ない。
また、この発明の濾布は、太さ0.1〜10μの極細
繊維で濾層を形成しているからして、立毛間に形
成されるすき間が極めて小さく、微細な固形成分
をも阻止することができる。そのため、凝集剤の
添加をあえて必要としない。かつ、立毛がしなや
かで基材表面に横たわりやすいので、すき間が浅
く、そのすき間に固形成分が変形しながらはいり
込んで抜け出しにくくなるといつたことが防止さ
れ、目詰りの心配がほとんどない。立毛がしなや
かで横たわりやすいということは、それによつて
形成される濾層が嵩高にならず、立毛の充填率が
高くなるということでもあるので、減圧吸引を行
う場合の気密保持性も高い。これらのことから、
この発明の濾布は固液分離性能が大変高い。
さらに、この発明の濾布は、上述したように立
毛間のすき間が大変小さく、そのすき間に固形成
分がはいりにくいこと、および立毛がしなやかで
固形成分への食い込みが防止されることから、転
写ドラムへの固形成分の転写性が高い。
実施例 ポリエステルを島成分とし、ポリスチレンを海
成分とする16芯の多芯型複合繊維(太さ20μ)を
紡績してなる20/2Sの紡績糸を緯糸とし、太さ
20μのポリエステル繊維を48本束ねたものを緯糸
として、緯糸が30本/cm、経糸が40本/cmである
5枚朱子織物を得た。
次に、トリクロルエチレンを溶媒として上記緯
糸の海成分を取り除き、緯糸が太さ約3μの極細
繊維の約2000本の束からなる織物を得た。
次に、上記織物を起毛機にかけ、経糸方向に正
逆交互に15回の起毛操作を行い、さらに最後に正
方向に10回起毛操作を行つて主として緯糸を起毛
し、立毛数が約1000本/mmで、かつ凹凸指数が約
0.2であるこの発明の濾布を得た。
次に、上記濾布を、その経糸方向を長手方向と
して幅30cm、長さ2.5mに裁断し、裁断端を縫合
して第1図に示すようなエンドレス濾布を得た。
次に、上記エンドレス濾布を第6図に示すベル
トプレス型脱水機にかけ、濾布の走行速度を4
m/分、減圧吸引槽の減圧度を約900mm水柱、転
写ドラムへの押付力を約40Kgとして脱水試験をし
た。固液としては、水道水と平均粒径が約20μの
粘土とを粘土の濃度が約300mg/リツトルになる
ように調整して使用し、これを凝集剤を添加しな
いで約40リツトル/分で供給した。コールタカウ
ンタで測定した上記固液中における粘土の粒度分
布は、約1〜50μで、かなり広い範囲に分布して
いた。
試験の結果、スクレーパで掻き取つて回収した
成分は約54%が固形分であり、原濃度の実に約
1800倍に濃縮されていた。また、転写ドラムへの
転写率は約85%であり、極めて高かつた。さら
に、コールターカウンタで測定した固形成分中の
粘土の粒度分布は約1〜10μであり、10μを越え
るものはほとんど除去されていた。また、約300
時間運転後においても上記性能はほとんど変わら
ず、濾布の異状も認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の濾布の一実施態様を示す
概略斜視図、第2図は、立毛の太さd(μ)と固
形成分の阻止率K(%)との関係を示すグラフ、
第3図は、立毛の太さd(μ)と固形成分濃度C
(wt%)との関係を示すグラフ、第4図は、濾層
表面の凹凸指数Nと転写率P(%)との関係を示
すグラフ、第5図は、濾層表面の凹凸指数Nと固
形成分の阻止率K(%)との関係を示すグラフ、
第6図は、上記第1図に示した濾布を使用してベ
ルトプレス型脱水機を運転している状態を示す概
略正面図である。 1:濾布、2,3:孔付ベルト、4:転写ドラ
ム、5:プレスロール、6:固液、7:スクレー
パ、8:水スプレーノズル、9:減圧吸引槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 織物または編物からなる基材の表面に、その
    基材を起毛してなる太さ0.1〜10μの極細繊維の立
    毛が横たわつて濾層を形成しており、かつその濾
    層表面の凹凸指数が0.5以下であることを特徴と
    する固液分離用濾布。
JP15161283A 1983-08-22 1983-08-22 固液分離用濾布 Granted JPS6044013A (ja)

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