JPH0416407B2 - - Google Patents

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JPH0416407B2
JPH0416407B2 JP28009284A JP28009284A JPH0416407B2 JP H0416407 B2 JPH0416407 B2 JP H0416407B2 JP 28009284 A JP28009284 A JP 28009284A JP 28009284 A JP28009284 A JP 28009284A JP H0416407 B2 JPH0416407 B2 JP H0416407B2
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reaction
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高純度フツ化リチウム錯塩の製造法
に関するものであつて、本発明の方法によつて得
られる高純度フツ化リチウム錯塩は有機化合物を
溶剤とする電池の通電剤(電解質)有機合成反応
における触媒、重合反応における触媒、半導体材
料のドーピング剤等としてあるいはこれらの原料
物質として工業上重要なものである。
本発明者らは、高純度フツ化リチウム錯塩の製
造法に関してこれまで多数の実験を行つてきた
が、上記した用途に用いるにあたり最大の欠点
は、フツ化リチウム錯塩が吸湿性に富み、製造工
程上からあるいは保管取扱い上から不純物として
混入してくる水分あるいはオキシフツ化物等によ
る品質の低下が起ることであつた。特にこの水分
量に関しては、操作条件によつても異なるが粗フ
ツ化リチウム錯塩が結晶状、塊状、粉状のごとき
固体である場合には、大体0.05〜10.00%の水分
を結晶水もしくは付着水の形で含んでおり、これ
らの水分は各種の用途に供するにあたつてもつと
も嫌悪すべき欠点である。
ここにおいて本発明者らは、高純度フツ化リチ
ウム錯塩の括目すべき新規な製造法を開発するに
至つたのである。すなわち、本発明者らは周期律
表3〜5族元素のフツ化物とフツ化リチウムとよ
りなる構造の粗錯塩をフツ素に不活性な溶剤中で
フツ素と−10〜+100℃において接触させるとき
には容易に且つ経済的に高純度フツ化リチウム錯
塩を製造しうることを見い出したのである。
周期律表3〜5族元素のフツ化物とは、ホウ
素、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、ゲルマ
ニウム、スズ、リン、バナジウム、ヒ素、ニオ
ブ、アンチモン、タンタルおよびビスマスの単独
もしくは混合物のフツ化物であるが、本発明の上
記した用途のフツ化リチウム錯塩に必要な成分フ
ツ化物として重要なものはフツ化ホウ素、フツ化
チタニウム、フツ化ジルコニウム、フツ化スズ、
フツ化リン、フツ化ヒ素、フツ化アンチモン等で
ある。
周期律表3〜5族元素のフツ化物とフツ化リチ
ウムとよりなる構造の錯塩の種類には、各種の形
の錯塩が存在するが、それらの中で代表的なもの
をホウ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ、リ
ン、ヒ素、アンチモンを含むものについてその無
水物の形で化学式で示すと次のようになる。
ホウ素化合物;LiBF4 チタニウム化合物;LiTiF5、Li2TiF6、Li3TiF7 ジルコニウム化合物;LiZrF5、Li2ZrF6
Li3ZrF7 スズ化合物;LiSnF3、Li2SnF4、LiSnF5
Li2SnF6、Li4SnF8、 リン化合物;LiPF4、LiPF6 ヒ素化合物;LiAsF4、LiAsF6 アンチモン化合物;LiSbF4、Li2SbF5、Li3SbF6
LiSb2F7、Li2SbF5、Li3Sb2F9、LiSbF6
Li2SbF7、LiSb3F12、Li2Sb3F13、Li2Sb3F14
Li3Sb4F15 これに対して本発明の目的とする高純度フツ化
リチウム錯塩というのは下記のような化学式で表
わされる化合物である。
LiBF4、Li2SiF6、Li2TiF6、Li2ZrF6、Li2GeF6
LiSnF6、LiPF6、LiVF6、LiAsF6、LiNbF6
LISbF6、LiTaF6、LiBiF6、Li2VF7、Li2NbF7
Li2SbF7、Li2TaF7およびLi2BiF7 前者の化学式と後者の化学式を比べて見ると、
前者のものには低次フツ素化錯塩が含まれてお
り、後者の化学式には高次フツ素化錯塩のみが示
されている。このような低次フツ素化錯塩は高次
フツ素化錯塩の不純物として前記した水分ならび
にオキシフツ素化物等とともに粗フツ化リチウム
錯塩(粗錯塩)に含まれていることが多い。しか
しながら本発明にいう粗錯塩中のこれら不純物の
総量は該錯塩中10重量%以下であることが必要で
あり、不純物量が10重量%より異常に多くなると
本発明にいうフツ素との接触の際の反応が激しく
なり反応温度を−10〜+100℃に保持することが
難しくなり、また若干量のフツ素の損失を伴なう
ため非経済的になるのである。この反応温度−10
〜+100℃というのはフツ素もしくは担体ガスで
希釈されたフツ素を用いて上記した目的物たる高
次フツ素化錯塩を二次的な反応によつて分解させ
ることなく工業的に高収率で取得できる温度であ
る。即ち−10℃以下ではフツ素化反応が円滑に進
行せず、不純物の減少処理に長時間を要して工業
的操作が困難となり、また+100℃以上では、上
記の高次フツ素化錯塩中の揮発性の成分が熱分解
されて一部放散するような副反応を惹起して製品
の純度を却つて低下させる傾向があるのである。
粗錯塩中の不純物とフツ素との反応については次
のような反応が総合して起ることが本発明者らの
多くの実験を通じて見い出されている。
() 上記の低次フツ素化錯塩とフツ素とは付加
反応を起して高次フツ素化錯塩の含量を向上さ
せる。
() 金属オキシフツ化物、金属酸化物、塩基性
金属フツ化物はフツ素化反応によつて消去でき
る。例えばMを金属元素とするとMOF、
MOF2、MOF3のごときオキシフツ化物は MOFn+2F2→MFn+2+OF2 の如く反応し、粗錯塩中の酸素含有量が減少す
る。
() 水分(付着水または結晶水)とは次のよう
に反応してこれを除去することになり、粗錯塩
中の水分が除去できる。
H2O+2F2→2HF+OF2 なお、酸素のフツ化物は低沸点気体(OF2
bp.−145℃、O2F2はbp.−57℃)であり、これは
容易に除去できる。
本発明の方法は粗錯塩とフツ素とを接触させる
に当り、前記したごとく反応温度を−10〜+100
℃に制御する必要があるため気相反応にはよら
ず、フツ素に不活性な溶剤中で反応を行なわせる
ものである。このフツ素に不活性な溶剤として
は、反応温度によつても異なるが、一般にフツ化
水素(HF、bp.19.5℃)、フツ化炭素、ハロゲン
化フツ素化炭素等が有用で、反応は常圧もしくは
加圧した状態で行なわれる。本発明に用いられる
フツ素は、ガス状フツ素、上記の溶剤に溶解した
フツ素、担体ガス(例えばヘリウム、ネオン、ア
ルゴン、フツ化水素、六フツ化イオウ、四フツ化
炭素、六フツ化エタン、窒素、三フツ化窒素、二
フツ化酸素、フツ化ホウ素、五フツ化塩素)で希
釈されたフツ素ガスが用いられる。これらの中で
工業的に重要な溶剤としてはフツ化水素、フツ化
炭素(フツ素化オレフインを用いてもフツ素付加
してフツ素化炭素になる)、各種のフロン類等で
あり、フツ素ガス希釈剤としては、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、フツ化水素、六フツ化イオウ、四
フツ化炭素、三フツ化窒素(窒素を含んでいても
よい)、二フツ化酸素(窒素もしくは三フツ化窒
素を含んでいてもよい)等である。
本発明の方法は常圧もしくは加圧系の液相内で
行なわれる反応であるため、フツ化水素を溶剤と
する場合のほかは大体不均一反応つまり懸濁反応
の形式となる。もつとも、フツ化水素を溶剤とし
て用いた場合にあつて粗錯塩量が大であれば勿論
懸濁反応の形式になる。したがつて反応系の外観
が均一か不均一かということは粗錯塩の種類と濃
度、不純物の種類と含有量、反応温度、溶剤の種
類等により変化するものであり、これらのいろい
ろな反応形式はとくに本発明の目的の達成のため
の支障とはならない。
本発明の方法による反応操作はフツ素の使用
量、反応条件にもよるが回分式反応を例にとるな
らば、通常数秒〜数十時間内に達成される。
以上のような反応が終了した後、次の操作が行
なわれ、高純度フツ化リチウム錯塩が製造され
る。
() 反応系から未反応フツ素の除去;これは減
圧除去法、不活性ガス吹込法、溶剤交換法等に
よつて達成される。
() 溶剤と精製錯塩との分離;これは過法、
遠心分離法、沈でん法、傾写法あるいは溶剤の
蒸留法等により達成される。
() 精製錯塩の採取;溶剤から分離された精製
錯塩は減圧乾燥、常圧乾燥、加熱乾燥、熱気流
乾燥等によつて溶剤の残留分を除去するが、こ
の時精製錯塩の分解を防止するためにフツ化水
素、フツ素、二フツ化酸素のごときガスの若干
量を含む雰囲気あるいはこれらを不活性ガスと
混合した雰囲気中において乾燥させてもよい。
なお、以上に示した方法は回分法のみならず連
続法でも実施できるものである。本発明の方法に
よつて製造される高純度フツ化リチウム錯塩は前
記したごとく高次にフツ素化されたフツ化リチウ
ム錯塩の極めて品質のよいものであつて、その製
品はいずれも美しい白色の結晶状あるいは粉末状
を呈しており、〓後の取扱いに対して充分な配慮
をすれば、製品中の水分は0.02%以下、とくに多
くの場合には0.00001〜0.01%の範囲に入るもの
であり、実質的に無水の製品であるといいうる。
その水分の測定はカール・フツシヤー法あるいは
その他の機器分析によつて行われる。さらに、本
発明の方法は、原料として、製造工程中における
容器、その他取扱い機器等から混入する不純物が
なく、正常な合成方法によつて製造された粗製錯
塩を用いるならば、製品の含有量が99%以上、と
くに多くの場合には99.5〜100.0%であるような
高純度フツ化リチウム錯塩を容易に製造しうるの
である。
本発明者らは上記した本発明の方法に関して多
数の実験を行ない本発明の優秀性を確認したので
あるが、さらに本発明の技術的内容を明確ならし
めるため代表的な数例を抽出して以下実施例とし
て示すことにする。従つて本発明の方法は以下に
示された実施例に限定して解釈されるべきではな
く、任意にその実施態様を変更して実施しうるこ
とは当然である。
実施例 1 無水リン酸にフツ化水素を反応させて作つた70
〜75%のヘキサフルオロリン酸液2000gに炭酸リ
チウム粉末500gを氷冷して撹拌しつつ投入した。
投入終了後約2時間撹拌をつづけた後反応混合物
を過し、液を減圧濃縮するとペースト状物が
得られた。このペースト状物をステンレス・スチ
ール皿に移し、高真空下で乾燥したところ白色結
晶塊になつた。これを粉砕したところ1300〜1400
gの粗ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6
が得られた。このものの不純物としては
LiPO2F20.21%、H2O0.85%が含まれていた。こ
のものをフツ化水素1000gに投入して氷冷して撹
拌しつつこの混合物中にフツ素ガスを1時間当り
2の割合で23時間流通させたのち、加温してフ
ツ化水素を留去した。本実施例で用いた装置は全
てポリテトラフルオロエチレン製で組立て防湿を
完全にし、排出される有毒ガスが外部に漏洩しな
いように吸収設備されたものである。フツ化水素
を留去後、結晶性粉末を加温して、減圧下で約20
時間保ち、ついで完全に乾燥された窒素気流中で
粉砕して肉厚のポリテトラフルオロエチレン製瓶
中に密閉した。このようにして得られたヘキサフ
ルオロリン酸リチウムは不純物としてH2Oを
15ppmしか含まない高純度の白色粉末(LiPF6
して含有量99.98%)であつた。
実施例 2 ポリテトラフルオロエチレン製容器にフツ化リ
チウム345gを入れ、ついでフツ化水素3000gを
入れて溶解させた。この溶液に三フツ化ホウ素
(BF3)ガスを通じ三フツ化ホウ素が殆んど吸収
されなくなつた後、氷冷して撹拌しながら、この
混合物中へフツ素ガスを1時間当り0.2〜0.5の
割合で5時間流通させたのち、加温してフツ化水
素を留去した。フツ化水素を留去後、減圧下に15
〜20時間保つた後、窒素気流中で粉砕してポリテ
トラフルオロエチレン瓶に密封入した。このよう
にして得られたホウフツ化リチウムは純度がよく
(LiBF4として含有量99.83%)、その不純物とし
てはH2Oを5ppm含むだけであつた。
実施例 3 60%フツ化水素酸水溶液2400gに酸化チタニウ
ム800gを投入して反応させた後、水酸化リチウ
ム270gを添加して溶解させた。反応混合物を
過して液を減圧濃縮したところペースト状物が
得られた。このペースト状物にベンゼンを加えて
加温し、水をベンゼンと共沸蒸留法によつて除去
した。留出してくる水分がほとんどなくなつた
後、得られた結晶状物をエーテル中に投入し充分
洗浄した後、別し、ついで減圧乾燥したところ
粗ヘキサフルオロチタン酸リチウム(Li2TiF6
1650gが得られた。このものの不純物としては
Li3TiF74.20%、TiO20.61%、H2O3.54%が含ま
れていた。このものを液状フツ化炭素油3500g中
に投入してはげしく撹拌しつつ窒素ガスで希釈し
たフツ素ガス(F22.4%)を200/hrで30時間流
通された。ついで結晶状物を過し、フロンF−
11ついで塩化メチレンで洗浄したのち乾燥窒素気
流中で温風乾燥し、粉砕してガラス瓶に密封入し
た。このようにして得られたヘキサフルオロチタ
ン酸リチウムは高純度のものであり(LiTiF6
して含有量99.82%)、その不純物としてはH2Oを
19ppmを含んでいるだけであつた。
実施例 4 実施例3において酸化チタニウムのかわりに水
酸化ジルコニウム1600gを用いて同じように操作
したところ粗ヘキサフルオロジルコン酸リチウム
(LiZrF6)1900gが得られた。このものの不純物
としてはH2O2.88%が含まれていたが、これを実
施例3と同様に処理するとH2Oが18ppmである
高純度ヘキサフルオロジルコン酸リチウムが得ら
れた。
実施例 5 ヘキサフルオロスズ酸カリウム−水塩
(K2SnF6・H2O)23gを500mlの水に溶解し、こ
れに過塩素酸リチウム22gを含む濃厚水溶液を加
えた。生成した沈でんを別し液を減圧濃縮
し、得られた結晶を乾燥すると粗ヘキサフルオロ
スズ酸リチウム(Li2SnF6でその水分は8.52%含
有)が得られるので、これを実施例3と同様に処
理したところH2Oが26ppmである高純度ヘキサ
フルオロスズ酸リチウム17gが得られた。
実施例 6 ヘキサフルオロケイ酸と炭酸リチウムとからヘ
キサフルオロケイ酸リチウム含水塩(LiSiF6
2H2O)が常法により合成された。このものを加
熱すると100℃で脱水ができるが、この時一部分
解を伴なうので次のように処理した。上記の含水
塩を白金皿に拡げて、底に硫酸を入れた皿を置い
たデシケータの上部に白金皿を保ち、減圧乾燥し
て白色の結晶状物(Li2SiF6;水分2.38%)に至
らしめた。ついでこのものを実施例3と同様に処
理したところH2Oが29ppmである高純度ヘキサ
フルオロケイ酸リチウムが得られた。
実施例 7 ヘキサフルオロヒ酸水溶液と水酸化リチウムと
より常法によつて作られたヘキサフルオロヒ酸含
水塩(LiAsF6・3H2O)を実施例6と同様に減圧
乾燥したところLiAsF6・H2Oを経て白色結晶物
(LiAsF6、水分1.89%)になつた。このものを実
施例3と同様に処理したところH2Oが7ppmであ
る高純度ヘキサフルオロヒ酸リチウムが得られ
た。
実施例 8 三フツ化アンチモンとフツ化カリウムとの錯塩
(KSbF4)の水溶液に過塩素酸リチウムまたはホ
ウフツ化リチウムの水溶液を計算量加えて複分解
を行なわせて、テトラフルオロアンチモン酸リチ
ウムの水溶液を作り、これを減圧濃縮して、粗テ
トラフルオロアンチモン酸リチウム(LiSbF4
をつくつた。このものには若干の塩基性塩等なら
びに0.2%の水分を含んでいた。このもの100gを
無水フツ化水素100gに分散して撹拌しつつ、反
応温度を10〜25℃に保ちながら、フツ素ガスを
0.2〜0.5/hrの速度で吹き込んだ。この反応に
よつてアンチモン化合物はヘキサフルオロアンチ
モン酸リチウムに変化すると同時に、不純物とし
ての水分ならびに塩基性塩はOF2となつて完全に
除去された。反応終了後フツ化水素を留去して、
残渣をアルゴンガス中で乾燥して粉砕してアルミ
ニウム容器に密封した。このようにして合成され
た精製ヘキサフルオロアンチモン酸リチウムは
LiSbF6として99.8%、H2O30ppmであつた。
なお、この方法は原料として低次フツ化物錯塩
を用い、これを溶剤中で高次フツ化物錯塩に変換
すると同時に引きつづいて高純度を行うものであ
り、他の低次フツ化物錯塩にも便利に応用される
ものである。
実施例 9 テトラフルオロエチレン製容器にフツ化リチウ
ム100gを入れ、これに無水フツ化水素750g入
れ、撹拌しながらフツ素ガスを含む三フツ化ホウ
素(F20.5%)ガスを1時間当り10の割合で9
時間通じて反応させた。反応終了後、加温してフ
ツ化水素を留去した。これを実施例2と同じよう
に処理したところH2Oが10ppmの高純度ホウフ
ツ化リチウムが得られた。
この方法を反応式で示すと次のようになる。
LiF+BF3+F2→LiBF4+F2 なお、本式で示されるごとく中間物として生成
したLiBF4を同じ系に存在するF2を用いて同時精
製することも本発明を適用しうることによつて達
成しうるので、本発明方法の実施の一つの態様と
してこれまた応用の広いものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 周期律表3〜5族元素のフツ化物とフツ化リ
    チウムとよりなる構造の粗錯塩をフツ素に不活性
    な溶剤中でフツ素と−10〜+100℃において接触
    させることを特徴とする高純度フツ化リチウム錯
    塩の製造法。 2 周期律表3〜5族元素のフツ化物がホウ素、
    ケイ素、チタニウム、ゲルマニウム、ジルコニウ
    ム、スズ、リン、バナジウム、ヒ素、ニオブ、ア
    ンチモン、タンタルおよびビスマスのフツ化物よ
    りなる群からえらばれた少なくとも一つのフツ化
    物である特許請求の範囲1記載の高純度フツ化リ
    チウム錯塩の製造法。 3 溶剤が液体フツ化水素、フツ素化炭素もしく
    はフツ素化塩化炭素である特許請求の範囲1記載
    の高純度フツ化リチウム錯塩の製造法。
JP28009284A 1984-12-25 1984-12-25 高純度フツ化リチウム錯塩の製造法 Granted JPS61151024A (ja)

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