JPH0416108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は給湯機の凍結防止ヒーターに関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、屋外に設置される家庭用給湯機の凍結防
止手段は、手動水抜装置によつて器具内の滞留水
を抜水する方法、設定温度以下に達すると作動す
る低温作動弁によつて器具内に水流を生じさせる
方法、設定温度以下に達すると作動する凍結防止
ヒーターを熱交換器に固定してヒーターの加熱に
よつて凍結を防止する方法等が用いられており、
この内、手動水抜装置による方法は抜水、および
再使用の場合の通水の手間が煩雑であり、他の凍
結防止手段を補完する目的としてのみ有益であ
り、低温作動弁による方法は低温作動弁が作動し
た場合の排水装置を別設する必要があるなどの欠
点がある。

これに対し、家庭用電源を用いて電気的にバー
ナーの点滅・給湯のON−OFFを制御する全自動
式の給湯機においては、操作の手間の省略と給湯
機の設置の簡便性とを考慮して凍結防止ヒーター
による手段が用いられるようになつてきた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

かかる凍結防止ヒーターはＵ字状のパイプヒー
ターを金具等を用いて熱交換器の内胴の適宜の位
置に固定し、冬季に外気温が低下した場合にパイ
プヒーターに自動的に通電し、ヒーターの熱が巻
水管に伝導されて巻水管内および器具内の滞留水
の凍結を防止するものであり、ヒーターの熱が巻
水管に効率よく伝熱されるためにはヒーターが内
胴に密着して固定されることが必要とされ、器具
が屋外に設置されるものであるから、当然堅固に
固定されることも必要であり、また、製作上の手
間やコストの点から構成は簡便なものが望まれて
いる。

〔問題点を解決するための手段〕

上記諸要求を解決するために、この考案は略Ｕ
字状のパイプヒーターの対向した棒状部の平行間
隔と略等しい短辺と、適宜の間隔で小片を切り残
して並置した長辺とを有する略矩形のヒーター固
定板を形成し、棒状部を小片で、外側から折り曲
げるものと内側から折り曲げるものとで抱持し
て、ヒーター固定板にパイプヒーターを固定し、
内胴部に巻装した巻水管の間隔内に内胴部の外周
壁にヒーター固定板を密着固定して給湯機の凍結
防止ヒーターを構成するものである。

〔作用〕

かかる構成の給湯機の凍結防止ヒーターにおい
ては、パイプヒーターの棒状部を多数の小片によ
つて抱持してパイプヒーターはヒーター固定板に
堅固に保持され、ヒーター固定板が内胴部に密着
固定されることによつて、パイプヒーターはヒー
ター固定板を介して内胴部に密着され、ヒーター
の熱は内胴部を伝導して巻水管内の滞留水へ伝熱
される。

〔実施例〕

以下に図面を用いて具体的に説明する。

図面はこの考案の実施例で、パイプヒーター１
０は略Ｕ字状に形成され、パイプヒーター１０の
対向した棒状部１１の平行間隔と略等しい短辺２
１と、適宜の間隔で小片２２が切り残されて並置
された長辺２３とを有する略矩形にヒーター固定
板２０が形成され、ヒーター固定板２０は熱伝導
の効率と工作上の簡便性とから鋼板が用いられて
いる。小片２２は長辺２３から直接に切り残され
た小片Ａ２２ａと内側に段差を設けて切り残され
た小片Ｂ２２ｂとが交互に並置されていて、ヒー
ター棒状部１１を小片２２によつて抱持するの
に、小片Ａ２２ａは外側から折り曲げられ、小片
Ｂ２２ｂは内側から折り曲げられて棒状部１１を
抱持している。

熱交換器３０はその内部がバーナーの燃焼室と
なる内胴部３１と内胴部の上部に載置されるフイ
ン３２とで構成され、水流によつて内胴部３１を
冷却するために巻水管３３が内胴部３１に巻装さ
れており、上記ヒーター固定板２０は巻水管３３
の間隔内に、ロー付またはカシメ等の手段を用い
て内胴部３１の外周壁に密着固定されている。

〔考案の効果〕

この考案の特徴的な効果は次の諸点である。

パイプヒーター１０はヒーター固定板２０を介
して熱交換器の内胴部３１に密着固定されるの
で、熱伝導が良好で効率よく巻水管３３および器
具内の滞留水に伝熱することができるとともに、
パイプヒーター１０は棒状部１１を多数の小片２
２によつて抱持されているので、パイプヒーター
１０の抜けや外れの心配がなく内胴部３１に堅固
に固定することができる。そして、棒状部１１を
小片２２で、外側から折り曲げるものと内側から
折り曲げるものとで抱持して、ヒーター固定板２
０にパイプヒーター１０を固定するので、パイプ
ヒーター１０が開閉する動作を禁示して完全に固
定することができるものである。

また、ヒーター固定板２０は略矩形であるから
板取りにまつたく無駄がなく製作され、構成が簡
単で合理的であるから、組付・製造が極めて容易
で低廉に行うことができるなどの実用的な利益を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例であり、第１図は要部
の斜視図、第２図は全体構成を示す斜視図、第３
図はヒーター固定板の平面図である。 １０……パイプヒーター、１１……棒状部、２
０……ヒーター固定板、２１……短辺、２２……
小片、２３……長辺、３１……内胴部、３３……
巻水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略Ｕ字状のパイプヒーター１０の対向した棒状
   部１１の平行間隔と略等しい短辺２１と、適宜の
   間隔で小片２２を切り残して並置した長辺２３と
   を有する略矩形にヒーター固定板２０を形成し、
   上記棒状部１１を小片２２で、外側から折り曲げ
   るものと内側から折り曲げるものとで抱持して、
   ヒーター固定板２０にパイプヒーター１０を固定
   し、内胴部３１に巻装した巻水管３３の間隔内に
   内胴部３１の外周壁にヒーター固定板２０を密着
   固定して構成した給湯機の凍結防止ヒーター。