JPH04160760A - 内部改質形燃料電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は炭化水素などの燃料を電池内で改質して発電を
行う内部改質形燃料電池に関するものである。

従来の技術 従来、この種の燃料電池の典型的なものの一例として円
筒形のものがあり、その構造を第２図に示す、すなわち
、第２図において、１′はアルミナ（酸化アルミニウム
）もしくはカルシア（酸化カルシウム）安定化ジルコニ
アからなる円筒形で、多孔性の基材、２は前記基材１”
の表面に設けられたニッケルからなる多孔性の燃料電極
、３は前記燃料電極２の表面に設けられたイツトリア（
イツトリウムの酸化物）安定化ジルコニアからなる緻密
な電解質膜、４は前記電解質膜３の表面に設けられたス
トロンチウムもしくはカルシウムドープしたＬ　ａ　Ｍ
　ｎ　ＯｓやＬ　ａ　Ｃｏ　Ｏ３などの複酸化物からな
る多孔性の空気電極で、基材１゛を支持体としてプラズ
マ溶射法、化学蒸着法（ＣＶＤ）、電気化学蒸着法（Ｅ
ＶＤ）、一体焼結法等により積層して形成される。そし
て前記基材１゛の内側が燃料室５であり、前記空気電極
４の外側が空気室６であり、前記燃料室５には燃料とし
ての天然ガスと水蒸気とが供給され、前記空気室６には
空気が供給される。

このような構造からなる従来の内部改質形燃料電池の動
作について説明する。燃料室５に供給された天然ガスは
多孔性の基材１゛を通って燃料電極２に達し、この燃料
電極２のニッケルが水蒸気改質触媒の作用をして天然ガ
ス中のメタンを水蒸気と反応させる。すなわち次の改質
反応により水素と一酸化炭素とを生成する。

ＣＨ４＋Ｈ，Ｏ→ＣＯ＋３Ｈｆ このような従来の内部改質形燃掌１電池において、燃料
電極２と空気電極４とを浴部回路に接続すると、空気中
の酸素は空気電極４で外部回路から供給される電子を取
り込んで酸素イオンとなり、この酸素イオンは電解質膜
３を通って電解質膜３と燃料［極２との界面に到達する
。

一方、この界面には燃料電極２中を拡散してきた水素も
しくは一酸化炭素が存在し、この水素もしくは一酸化炭
素と前記酸素イオンとが反応して水蒸気および二酸化炭
素を生成するとともに、外部回路に電子を放出するので
、外部回路には空気電極４を正極、燃料電極２を負極と
した起電力が生じ、電池としての作用がなされることに
なる。

発明が解決しようとする課題 上記の如き従来の内部改質形燃料電池では、燃料電極２
で燃料改質反応と電極反応とが行われるため、燃料電極
２に炭素が析出して燃料電極２を剥離させたり、燃料電
極２の水蒸気改質触媒としての作用を低下させるという
問題があった。また、燃料としての硫黄成分が含まれて
いる天然ガスを用いた場合、該ガス中の硫黄によって燃
料電極２が被毒するという問題があった。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、本発明の内部改質形燃料電池
は、一部もしくは全部が水蒸気改質触媒からなる基材と
、この基材の表面に設けられた燃料電極と、この燃料電
極の表面に設けられた電解質膜と、この電解質膜の表面
に設けられた空気電極とからなり、前記基材の内側を燃
料室、前記空気電極の外側を空気室とすることを特徴と
するものである。

作用 上記の如き構成とすることにより、本発明は基材自体に
水蒸気改質触媒としての作用を行わせることができるの
で、単位触媒量に対する改質燃料の量を少なくすること
ができ、触媒の改質能を高めることができる。従って、
燃料電極に対する炭素の析出防止作用を兼ねる水蒸気の
量を少なくすることができ、高効率を得ることができる
。また、硫黄成分が含まれている天然ガスを用いた場合
、該ガス中の硫黄による燃料電極の被毒も少なくするこ
とができる。

実施例 以下、実施例により説明する。第１図は本発明の内部改
質形燃料電池の構造図で、第２図と同一機能を有する部
分には同一符号を付している０本発明の特徴は、多孔性
の基材１として一部もしくは全部が水蒸気改質触媒から
なるものを用いたもので、ニッケルと安定化剤としての
カルシア（＃化カルシウム）を添加した安定化ジルコニ
アにッケル／安定化ジルコニアサーメント）とからなる
、そして、燃料室５に燃料としての天然ガスと水蒸気と
が供給されると、天然ガスはこの基材１を通って燃料電
極２に達し、この燃料電極２のニッケルとともに基材１
が水蒸気改質触媒の作用をして天然ガス中のメタンが水
蒸気と反応し、水素と一酸化炭素とを生成する改質反応
が行われ、以下従来電池と同じ作用によって正極の空気
電極４と負極の燃料電極２との間に起電力を生じる。こ
のように本発明は、水蒸気改質触媒の作用を燃料電極２
と基材１自体とで行っているので、単位触媒量に対する
改質燃料の量を少なくすることができ、触媒の改質能を
高めることができる。

今、上記の如き本発明電池とカルシア安定化ジルコニア
からなる基材１゛を用いた従来電池とを、スチームカー
ボン比を２．４（燃料とともに供給する水蒸気の割合を
示す数値）とし、電流密度を２００＋＾／　ｃｄとして
連続運転したところ、第３図のような結果が得られた。

第３図から、従来電池は運転開始後早期に電圧が低下し
はじめるのに対し、本発明電池は６００時間経過しても
電圧低下はほとんど認められなかった。このことは、触
媒の担持量が多くなったことにより、燃料電極２に対す
る炭素の析出と天然ガス中に含まれている硫黄による被
毒とが防止できたことを意味し、電池の高性能化、高効
率化が図られたことを示している。

上記実施例では、基材１にニッケル／安定化ジルコニア
サーメットを用いたものを示したが、ルテニウム、プラ
セオジウム、白金、アルミナ、セリア、カルシア、酸化
ビスマスを単独もしくは組合わせたものを用いても同様
の効果が得られる。

また、基材１の内側の燃料室５に上記物質を水蒸気改質
触媒として挿入したものも本発明の一部を構成すること
は言うまでもない。また、上記実施例は基材１が円筒形
のもので説明したが、基材が平板状のものにも適用する
ことは可能である。

なお、実際の内部改質形燃料電池は、第１図、第２図の
如き構造のものをインターコネクターによって複数個連
結して運転されるが、そのようなものであっても本発明
の一部を構成するものであることは言うまでもない。

発明の効果 実施例において詳述した如（、本発明は内部改質形燃料
電池の高性能、高効率化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の内部改質形燃料電池の構造図、第２図
は従来の内部改質形燃料電池の構造図、第３図は本発明
電池と従来電池との特性図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）一部もしくは全部が水蒸気改質触媒からなる基材
   と、この基材の表面に設けられた燃料電極と、この燃料
   電極の表面に設けられた電解質膜と、この電解質膜の表
   面に設けられた空気電極とからなり、前記基材の内側を
   燃料室、前記空気電極の外側を空気室とすることを特徴
   とする内部改質形燃料電池。
2. （２）水蒸気改質触媒は、ニッケル、ルテニウム、プラ
   セオジウム、白金、安定化剤を添加した安定化ジルコニ
   ア、アルミナ、セリア、カルシア、酸化ビスマスの単独
   もしくは組合わせたものからなることを特徴とする請求
   項第１項記載の内部改質形燃料電池。
3. （３）安定化ジルコニアに添加する安定化剤は、イット
   リウム、カルシウム、スカンジウム、イッテルビウム、
   ネオジウム、ガドリニウムの酸化物であることを特徴と
   する請求項第２項記載の内部改質形燃料電池。