JP3340445B2 - 溶融炭酸塩型燃料電池の運転方法 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池の運転方法Info
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- JP3340445B2 JP3340445B2 JP04414191A JP4414191A JP3340445B2 JP 3340445 B2 JP3340445 B2 JP 3340445B2 JP 04414191 A JP04414191 A JP 04414191A JP 4414191 A JP4414191 A JP 4414191A JP 3340445 B2 JP3340445 B2 JP 3340445B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Fuel Cell (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高圧溶融炭酸塩型燃料電
池を高い発電効率で運転する方法に関するものである。
池を高い発電効率で運転する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融炭酸塩型燃料電池の動作について説
明する。特開昭60−230365号公報に記載されているよう
に、燃料電池は水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤
ガスのもつ化学エネルギーを、電気化学的な反応によっ
て直接電気エネルギーに変化し、電力を得る装置であ
る。燃料電極及び酸化剤電極における反応は次の通りで
ある。
明する。特開昭60−230365号公報に記載されているよう
に、燃料電池は水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤
ガスのもつ化学エネルギーを、電気化学的な反応によっ
て直接電気エネルギーに変化し、電力を得る装置であ
る。燃料電極及び酸化剤電極における反応は次の通りで
ある。
【0003】燃料側
【化1】H2+CO3 2-→H2O+CO2+2e- (1)
【0004】
【化2】CO+CO3 2-→2CO2+2e- (2)
【0005】酸化剤側
【化3】CO2+1/2O2+2e-→CO3 2- (3)
【0006】燃料側では、(1)、(2)式のように燃料の
水素及び一酸化炭素が電解質中の炭酸イオンと反応し、
水と二酸化炭素と電子を生成する。この電子は、燃料側
電極を通して外部負荷に送られた後、酸化剤側電極に流
れ込む。酸化剤側電極では、この電子と二酸化炭素及び
酸化剤である酸素から炭酸イオンが生成し、電解液中に
溶解することによって電池反応が進行する。なお、この
反応は約650℃で行われる。このとき溶融炭酸塩型燃
料電池の燃料側電極と酸化剤電極間の電圧Eはネルンス
トの式によって以下のように表される。
水素及び一酸化炭素が電解質中の炭酸イオンと反応し、
水と二酸化炭素と電子を生成する。この電子は、燃料側
電極を通して外部負荷に送られた後、酸化剤側電極に流
れ込む。酸化剤側電極では、この電子と二酸化炭素及び
酸化剤である酸素から炭酸イオンが生成し、電解液中に
溶解することによって電池反応が進行する。なお、この
反応は約650℃で行われる。このとき溶融炭酸塩型燃
料電池の燃料側電極と酸化剤電極間の電圧Eはネルンス
トの式によって以下のように表される。
【0007】
【化4】
【0008】1ata以上の高圧の燃料ガス及び酸化剤ガ
スで溶融炭酸塩型燃料電池を運転させると、(4)式より
燃料電池の電圧は水素の分圧、酸素の分圧の対数に比例
して高くなり、常圧時よりも高い電池電圧を示し、高い
効率で燃料電池を運転することが可能である。
スで溶融炭酸塩型燃料電池を運転させると、(4)式より
燃料電池の電圧は水素の分圧、酸素の分圧の対数に比例
して高くなり、常圧時よりも高い電池電圧を示し、高い
効率で燃料電池を運転することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、LN
G、石炭ガス化燃料などの炭化水素系燃料を水素に改質
した燃料ガスを用いて高圧で運転した場合、運転圧力を
高くすると水素分圧の増加により、(4)式に従って常圧
時よりも高い電池電圧で運転が可能と考えられていた。
しかし、加圧下では燃料極にある水素と一酸化炭素が反
応し、メタンを生成してしまう。その反応式と平衡の式
は以下である。
G、石炭ガス化燃料などの炭化水素系燃料を水素に改質
した燃料ガスを用いて高圧で運転した場合、運転圧力を
高くすると水素分圧の増加により、(4)式に従って常圧
時よりも高い電池電圧で運転が可能と考えられていた。
しかし、加圧下では燃料極にある水素と一酸化炭素が反
応し、メタンを生成してしまう。その反応式と平衡の式
は以下である。
【0010】
【化5】3H2+CO→CH4+H2O (5)
【0011】
【化6】
【0012】(5)式の反応は(6)式より、燃料電池を高
圧で運転するほどメタンの生成を促進し、その結果、燃
料ガス中の水素の分圧が下がり、(4)式より燃料電池の
電圧を低下させることになる。従って、高圧で運転して
も、それに見合うだけの電池の作動電圧の上昇が得られ
ないという問題点があった。
圧で運転するほどメタンの生成を促進し、その結果、燃
料ガス中の水素の分圧が下がり、(4)式より燃料電池の
電圧を低下させることになる。従って、高圧で運転して
も、それに見合うだけの電池の作動電圧の上昇が得られ
ないという問題点があった。
【0013】従って、本発明の目的は高圧溶融炭酸塩型
燃料電池を高い発電効率で運転する方法を提供すること
にある。
燃料電池を高い発電効率で運転する方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の高圧溶融炭酸塩
型燃料電池の運転方法は、酸化剤ガス、燃料ガスの各全
圧を3気圧より高い圧力で運転する高圧溶融炭酸塩型燃
料電池において、30〜50容積%の窒素または水蒸気
の少なくともいずれかを燃料ガス中に添加してメタン生
成を防止することを特徴とし、それによって燃料ガス中
のメタン濃度の上昇を抑えることができる。
型燃料電池の運転方法は、酸化剤ガス、燃料ガスの各全
圧を3気圧より高い圧力で運転する高圧溶融炭酸塩型燃
料電池において、30〜50容積%の窒素または水蒸気
の少なくともいずれかを燃料ガス中に添加してメタン生
成を防止することを特徴とし、それによって燃料ガス中
のメタン濃度の上昇を抑えることができる。
【0015】
【作用】燃料ガス中に窒素及び/または水蒸気を添加す
ると、ルシャトリエの法則より(5)式の反応は添加前よ
り左側へ偏り、メタンの生成が抑制され、高圧における
メタン生成による燃料ガスのロスを低減し電池性能が向
上する。
ると、ルシャトリエの法則より(5)式の反応は添加前よ
り左側へ偏り、メタンの生成が抑制され、高圧における
メタン生成による燃料ガスのロスを低減し電池性能が向
上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図をもとにメタン生
成と電池電圧から説明する。本発明の一実施例である窒
素の添加効果について説明する。図1に、水素80%、
炭酸ガス20%の混合ガスを10%加湿した5気圧(以
下、単に「ata」と記載する)における燃料ガス中へ
の窒素ガス添加量とメタン生成量及び開路電圧の関係を
示す。窒素ガスの添加により、メタン生成量はほぼ直線
的に低下し、この時、開路電圧も直線的に上昇した。つ
まり、燃料ガス中への窒素の添加は明らかに、メタン生
成を抑制し、その結果、燃料ガス中の水素分圧が上昇し
た分、開路電圧を上昇させることができ、窒素の添加量
は10、30、50%と多い程開路電圧は高くなる。ま
た、図2に示すように、負荷取得時には添加する窒素の
濃度は運転圧力が常圧から3ataまでは窒素の添加量
は10、30、50%と多い程低くなるが、5ataの
時には30%前後において最も高くなる。
成と電池電圧から説明する。本発明の一実施例である窒
素の添加効果について説明する。図1に、水素80%、
炭酸ガス20%の混合ガスを10%加湿した5気圧(以
下、単に「ata」と記載する)における燃料ガス中へ
の窒素ガス添加量とメタン生成量及び開路電圧の関係を
示す。窒素ガスの添加により、メタン生成量はほぼ直線
的に低下し、この時、開路電圧も直線的に上昇した。つ
まり、燃料ガス中への窒素の添加は明らかに、メタン生
成を抑制し、その結果、燃料ガス中の水素分圧が上昇し
た分、開路電圧を上昇させることができ、窒素の添加量
は10、30、50%と多い程開路電圧は高くなる。ま
た、図2に示すように、負荷取得時には添加する窒素の
濃度は運転圧力が常圧から3ataまでは窒素の添加量
は10、30、50%と多い程低くなるが、5ataの
時には30%前後において最も高くなる。
【0017】次に、本発明の一実施例である水蒸気の添
加効果について説明する。図3に示すように水蒸気添加
量を増加していくとメタンの生成量は抑えることがで
き、負荷取得時の電池電圧は図4に示すように5ataの
時、水蒸気添加量が30%、50%、10%の順で高
い。
加効果について説明する。図3に示すように水蒸気添加
量を増加していくとメタンの生成量は抑えることがで
き、負荷取得時の電池電圧は図4に示すように5ataの
時、水蒸気添加量が30%、50%、10%の順で高
い。
【0018】なお、上記実施例では5ataの時について
説明したが、更に高い圧力で運転するときにも同様の窒
素、水素添加効果がある。
説明したが、更に高い圧力で運転するときにも同様の窒
素、水素添加効果がある。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高圧で
溶融炭酸塩型燃料電池を運転する場合に問題となるメタ
ン生成を抑制することができるので、それによる電池性
能の低下を低減し、高効率で運転できる効果がある。
溶融炭酸塩型燃料電池を運転する場合に問題となるメタ
ン生成を抑制することができるので、それによる電池性
能の低下を低減し、高効率で運転できる効果がある。
【図1】燃料ガス中への窒素の添加量とメタン生成量と
電池電圧の関係を示すグラフである。
電池電圧の関係を示すグラフである。
【図2】負荷取得時の窒素添加による燃料電池の運転圧
力と電池電圧の関係を示すグラフである。
力と電池電圧の関係を示すグラフである。
【図3】燃料ガス中への水蒸気の添加量とメタン生成量
と電池電圧の関係を示すグラフである。
と電池電圧の関係を示すグラフである。
【図4】負荷取得時の水蒸気添加による燃料電池の運転
圧力と電池電圧の関係を示すグラフである。
圧力と電池電圧の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊崎 慶之 神奈川県横須賀市長坂2−6−1 財団 法人電力中央研究所横須賀研究所内 (72)発明者 阿部 俊夫 神奈川県横須賀市長坂2−6−1 財団 法人電力中央研究所横須賀研究所内 (72)発明者 吉岡 省二 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社中央研究所内 (72)発明者 漆畑 広明 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社中央研究所内 (72)発明者 前田 秀雄 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社中央研究所内 (72)発明者 村橋 俊明 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−283567(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/00 - 8/24
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化剤ガス、燃料ガスの各全圧を3気圧
より高い圧力で運転する高圧溶融炭酸塩型燃料電池にお
いて、30〜50容積%の窒素または水蒸気の少なくと
もいずれかを燃料ガス中に添加してメタン生成を防止す
ることを特徴とする高圧溶融炭酸塩型燃料電池の運転方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04414191A JP3340445B2 (ja) | 1991-02-16 | 1991-02-16 | 溶融炭酸塩型燃料電池の運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04414191A JP3340445B2 (ja) | 1991-02-16 | 1991-02-16 | 溶融炭酸塩型燃料電池の運転方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04272664A JPH04272664A (ja) | 1992-09-29 |
JP3340445B2 true JP3340445B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=12683364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04414191A Expired - Fee Related JP3340445B2 (ja) | 1991-02-16 | 1991-02-16 | 溶融炭酸塩型燃料電池の運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3340445B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2439773C (en) * | 2001-03-05 | 2010-12-07 | Shell Canada Limited | Apparatus and process for the production of hydrogen |
JP6391390B2 (ja) * | 2014-09-25 | 2018-09-19 | デンカ株式会社 | ヘキサクロロジシランの製造方法 |
JP6486049B2 (ja) * | 2014-09-25 | 2019-03-20 | デンカ株式会社 | ペンタクロロジシランの製造方法並びに該方法により製造されるペンタクロロジシラン |
-
1991
- 1991-02-16 JP JP04414191A patent/JP3340445B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04272664A (ja) | 1992-09-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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