JPH04154651A - 防カビ性目地材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は優れた防カビ効果を有する目地材料、詳しくは
抗菌性リン酸カルシウム系化合物を含有させた防カビ性
目地材料に関するものである。

（従来の技術） レンガ、タイルなどの材料を使用する構築物においては
、材料どうしを接合するため目地が使用されている。一
般に目地は接合される材料と同質のものが使用される、
例えばレンガ構築物にはレンガと同質の、耐火レンガ構
築物には耐火モルタルの、赤しンガ積みなどの構築物で
は普通のセメントモルタルの目地が使用されている。近
年浴室、トイレ、その他の場所の内壁にタイルが広く使
用され、その目地としてシリカ、酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、などを成分としたセメントモルタル系材料
又はシリコーン等を成分とした有機樹毘 脂系材料等が便いられている。然しなから、空気の流通
が悪く、温度、湿度の高い場所では目地にカビが発生し
易い。特に浴室の目地にはカビの発生がみられ易く、壁
面の美観を損ねるとともに衛生上好ましくない、然しな
がら発生したカビは簡単には除去され難い。このため従
来より有機リン酸化合物、有機スズ化合物、テトラクロ
ロイソフタロニトリル系化合物、ヘンズイミダゾール系
化合物など各種の防カビ剤が目地材に配合使用されてい
る。熱しながらこれらの防カビ剤は、目地材への均質な
混合がむづかしく、カビの種類によって効果に違いがあ
り、効果の持続性、安全性などに問題を有するとともに
、光によって変色し美観を損ねる。

（発見が解決しようとする課題） 本発明は、長期間防カビ効果を有し、変色することなく
安全に使用できる目地材を提供することを目的としてい
る。

（課題を解決するための手段及び作用）上記の課題を解
決するため、本発明は従来使用している目地材に抗菌性
リン酸カルシウム系化合物を添加した目地材を提案する
。目地材に添加ささる抗菌性リン酸カルシウム系化合物
は以下のようにして容易に合成できる。即ち抗菌性を有
する銀、銅及び亜鉛から選ばれた少くとも１つの金属の
塩の水溶液にリン酸３カルシウム及びハイドロキシアパ
タイトより選ばれたリン酸カルシウム系化合物を添加し
、必要なら加温下、十分に攪拌する。攪拌後、沈殿を採
取して十分に水洗乾燥する、或はリン酸塩及びカルシウ
ム塩より常法でリン酸カルシウム系化合物を合成する工
程に、これら金属の水溶性塩を共存させ、えられた沈殿
を採取して十分に水洗乾燥する、などの方法によりえら
れた沈殿を高温、好ましくは８００℃以上で焼成し、焼
成物を微粉末して抗菌性リン酸カルシウム系化合物をえ
る。ハイドロキシアパタイトはＣａｔｏ（Ｐｏ４）ｈ（
ＯＲ）ｚなる組成を有し、優れた吸着及びイオン交換能
を有していることは公知であるが、Ｃａ／Ｐ　＝　１０
／６の化学量論モル比を有する化合物のカルシウム塩と
リン酸塩とよりの合成は繁雑で困難を伴う。然しなから
Ｃａ／Ｐ＝　１．４〜１．８のモル比を有するハイドロ
キシアパタイト混合物はカルシウム塩とリン酸塩とより
容易に合成され、かかるハイドロキシアパタイト混合物
もハイドロキシアパタイトと同様に使用できるので、本
発明のハイドロキシアパタイトなる語には、かかる混合
物も含まれている。リン酸カルシウム系化合物に担持さ
せる抗菌性金属の看は、使用する金属塩の種類、濃度量
により容易に選択でき、飽和吸着又はイオン交換量以内
で任意に変ええるが、目地材に含有させて使用する場合
の変色の問題より、リン酸カルシウム系化合物に対し、
重量で、０．０１〜１５％が好ましいと云える。又目地
材に添加される抗菌性リン酸カルシウム系化合物の量は
防カビ効果より、目地材に対し重量で、０．００１〜５
０％、好ましくは０．０１〜３０％の割合で配合される
。

目地材に添加される抗菌性リン酸カルシウム系化合物は
、その処理法から考えて、抗菌性金属が吸着又はイオン
交換により担体であるリン酸カルシウム系化合物に担持
された後焼成されているため、抗菌性リン酸カルシウム
系化合物は収縮し、担持された金属と担体であるリン酸
カルシウム系化合物との結合が強化されている。このた
め抗菌性リン酸カルシウム系化合物を水で処理しても抗
菌性金属が水に溶出することがなく、従ってそれを含む
目地材の防カビ効果は持続され、変質することもなく安
全に使用される。又抗菌性リン酸カルシウム系化合物は
目地材料と性質が類似しているため、目地材料との混合
が容易で、均一な分散物がしたが、タイル用以外の目地
材料についても実施例と同様にして防カビ性目地材料か
えられることは容易に考えられるものである。実験に使
用した抗菌性リン酸カルシウム系化合物は、いずれも硝
酸銀、硝酸銅、硝酸亜鉛及びこれらの混合物の水溶液に
リン酸カルシウム系化合物を添加し、常温で充分攪拌後
、沈殿を採取し、水洗乾燥後、１０００℃で焼成し、微
粉砕してえたものである。

実施例） 例１） シリカ１５％、炭酸カルシウム３５％、酸化カルシウム
４０％、アルミナ５％、酸化マグネシウム１％、ポリビ
ニルアルコール４％のタイル用目地材料（以下、タイル
用目地基材と記す）１００重量％に対して銀を２重量％
、亜鉛を８重量％担持したハイドロキシアパタイトを０
．０１％添加し、防カビ性タイル用目地材料を得た。

例２） タイル用目地基材１００重量％に対して銅を３重量％担
持したハイドロキシアパタイトを１重量％添加し、防カ
ビ性タイル用目地材料を得た。

例３） タイル用目地基材１００重量％に対して銅を２重量％、
銀を１重量％担持したハイドロキシアパタイトを５重量
％添加し、防カビ性タイル用目地材料を得た。

例４） タイル用目地基材１００重量％に対して銅を２重量％、
亜鉛を２重量％担持したハイドロキシアパタイトを２０
重量％添加し、防カビ性タイル用目地材料を得た。

例５） タイル用目地基材１００重量％に対して銅を１重量％担
持したリン酸三カルシウムを３重量％添加し、防カビ性
タイル用目地材料を得た。

例６）防カビ試験 上記の組成物それぞれに水を添加して直径３Ｃ１）のペ
レットを作成し、これらのペレットを寒天培地中に埋め
込んだ後、■ペニシリウム・シトリナム、■クラドスポ
リム・クラドスポリオイデス、■アスペルギルス・ニゲ
ル、■オーレオバシジウム・プルランスの４種の菌をそ
れぞれ植種し、温度２５℃、湿度９５％で４週間培養し
たカビの発生状況を調べた。又、比較試験として無添加
のタイル用目地基材を用いた。

Ａ：カビの発生無し Ｂ：カビがペレット上に点在 Ｃ：カビがペレットの全面に著しく発生又、例１）〜例
５）の防カビ性タイル用目地材料を実際に浴室壁面に施
工してカビの発生状況を調べたところ、いずれも１年後
までカビの発生は見られなかった。又、変色も見られな
かった。

例７）金属イオン溶出試験 例１）〜５）の防カビ性タイル用目地材料１ｇを１００
ｍＩ！の蒸留水中にそれぞれ加えて２４時間攪拌した後
、それぞれの溶液中の金属イオン濃度を原子吸光光度計
を用いて測定し、溶出量を求めた。

＊表中〈は検出限界以下を示す。

（発明の効果） 抗菌性リン酸カルシウム系化合物を含有させた目地材料
は、抗菌性リン酸カルシウム系化合物が安定である上、
目地材料との分散性も良好で、それを含む目地材料は、
水と処理しても抗菌性金属（ｔ を溶出することがない。従って目地鷲変質せず長期間防
力゛ビ効果を有し安全衛生的に使用される。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）銀、銅及び亜鉛から選ばれた少くとも１つの抗菌
   性金属をリン酸３カルシウム及びハイドロキシアパタイ
   トから選ばれたリン酸カルシウム系化合物に担持させた
   後焼成してえた抗菌性リン酸カルシウム系化合物を目地
   材料に含有させたことを特徴とする防カビ性目地材料。
2. （２）目地材料がセメントモルタル系または有機樹脂系
   材料である請求項（１）の防カビ性目地材料。
3. （３）リン酸カルシウム系化合物がハイドロキシアパタ
   イトである請求項（１）又は（２）の防カビ性目地材料
   。
4. （４）抗菌性リン酸カルシウム系化合物の含量が目地材
   料の重量に対し０．０１〜３０％である請求項（１）乃
   至（３）のいずれか１項の防カビ性目地材料。