JPH041523Y2 - - Google Patents

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JPH041523Y2
JPH041523Y2 JP1982090010U JP9001082U JPH041523Y2 JP H041523 Y2 JPH041523 Y2 JP H041523Y2 JP 1982090010 U JP1982090010 U JP 1982090010U JP 9001082 U JP9001082 U JP 9001082U JP H041523 Y2 JPH041523 Y2 JP H041523Y2
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【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は半導体発光装置、特に半導体発光素
子,集光光学系及び光フアイバのみならず光アイ
ソレータをも内蔵して、反射光による障害が阻止
される半導体発光装置に関する。
(b) 技術の背景 光フアイバ通信その他の光を情報信号媒体に用
いる技術において、光信号を発生する半導体レー
ザ等の半導体発光装置は最も重要で基本的な構成
要素である。
光フアイバ通信システムは現在多モード伝搬方
式によつて実用化されている。この多モード伝搬
方式に対して単一モード伝搬方式は、モード間の
群遅延時間差による周波数特性の劣化、すなわち
モード間分散が理論上存在しない。また二酸化シ
リコン(SiO2)系光フアイバの材料分散(屈折
率の波長依存性の基づく)は波長1.3〔μm〕付近
において非常に小さくなり、材料分散と構造分散
(伝搬定数の波長依存性に基づく)との和、すな
わちモード内分散は波長1.3乃至1.5〔μm〕にお
いて小さくなる。従つてこの波長帯における単一
モード伝搬方式は、高速大容量で中継間隔の長い
情報伝送を可能とする。
この単一モード光フアイバ通信を実現するため
には、半導体発光装置について、安定した高速度
の基本横モード光信号を実現することが必要であ
り、また、従来の多モード方式に比較して単一モ
ード方式においては、半導体発光装置の発光面,
或いは光フアイバのコア径等の寸法が何れも数
〔μm〕程度以下と微細化されるために、例えば
半導体発光装置と光フアイバとの間などの光回路
の結合についても大幅な精度の向上が必要とな
る。
(c) 従来技術と問題点 前述の如く高い精度を要求される光回路につい
ては、半導体発光装置組立工程に光フアイバとの
結合を併合して、光信号を導出する光フアイバを
組込んだ構造の半導体発光装置を使用することが
求める特性の実現及び保持のために好都合であ
る。
既に知られている光フアイバを組込んだ半導体
発光装置は、半導体発光素子と光フアイバとの結
合について、半導体発光素子の発光面に直接光フ
アイバの端面を近接させて固定するか、もしくは
両者間に結合光学系を挿入して固定する構造であ
る。第1図はその構造の一例を示す模式断面図で
あつて、1は半導体レーザチツプ、2は第1レン
ズ、3は第2レンズ、4は光フアイバであつて、
半導体レーザチツプ1はダイヤモンドヒートシン
ク5及び銅ヒートシンク6を介してステム7に固
定され、第1レンズ2は銅ヒートシンク6に固定
された第1レンズホルダー8に、第2レンズ3は
第2レンズホルダー9にそれぞれ圧入固定されて
いる。光フアイバ4はスリーブ10を介して第2
レンズホルダー9に固定され、第2レンズホルダ
ー9は強固なカバー11にはんだもしくは樹脂接
着材12によつて固定されている。なお、13は
金(Au)線、14はリード端子である。
上述の如き構造を有する半導体発光装置を用い
て情報伝送を行なう場合に、例えば400〔Mbit/
sec〕程度までの多モード方式については特に支
障がないが、例えば1.6〔Gbit/sec〕程度の高速
伝送を単一モード方式で実施しようとするなら
ば、反射波の影響が現われて符号誤りを生じ易
く、この構造の半導体発光装置によつては高速単
一モード伝送を実現することは不可能である。
この符号誤りの原因となつている反射波は、結
合光学系及び光フアイバの端面によつて反射され
る光であるが、かかる反射波を阻止するために、
光アイソレータを用いることが既に知られてい
る。光アイソレータとしては例えばイツトリウ
ム・鉄ガーネツト(以下、YIGと略称する)を用
いて形成された45度のフアラデー回転子を偏光子
と検光子で挾み、偏光子と検光子の偏光面を45度
ずらした構造のものが用いられる。
しかしながら、従来知られている半導体発光装
置への反射波阻止は、金属製等のステージ上に個
別の半導体発光素子,光アイソレータ,レンズ等
の結合光学系及び光フアイバを配設する構成によ
つて行なわれている。この結果、個々の部品につ
いてそれぞれ位置調整を行なうことが必要であつ
て、光軸整合が組立上非常に大きい負担となる。
また外力の影響を受け易く、振動もしくは衝撃に
耐え難く、安定性が不足し、更に各部品を個別に
調整保持する構造であるために大形となるなどの
問題点を残しており、高い信頼性が要求される高
速度大容量の光フアイバ通信の実用化にこれを適
用することは許されず、前記の問題点を解決する
構造の半導体発光装置が要求されている。
(d) 考案の目的 本考案は半導体発光装置、特に光信号を導出す
る光フアイバが組込まれて、これより反射波によ
る符号誤りが防止され、安定した高速情報信号を
送出することができる半導体発光装置を提供する
ことを目的とする。
(e) 考案の構成 本考案の前記目的は、ステムに固定された半導
体発光素子と、該半導体発光素子上に固定された
第1レンズと、該第1レンズに対応する部分に窓
を持つカバーが設けられ、前記半導体発光素子及
び第1レンズを収容する収容部と、一側面に円柱
状の開口部を持ち、該開口部底部から反対側面ま
で光フアイバが挿入され固定保持されてなる保持
具とを有し、前記開口部内に球状の第2レンズと
円柱状の光アイソレータがそれぞれ挿入配設さ
れ、前記カバーの窓に前記開口部が対応するよう
に前記カバーに前記保持具が接続され、前記半導
体発光素子が前記第1レンズ、光アイソレータ及
び第2レンズを介して前記光フアイバに光学的に
結合されてなる半導体発光装置によつて達成され
る。
(f) 考案の実施例 以下、本考案を実施例により図面を参照して具
体的に説明する。
第2図は本考案の一実施例を示す断面図であ
り、第1図と同一符号は同一対象部分を示し、
9′は光アイソレータ及び第2レンズのホルダー、
21は偏光子、22は45度のフアラデー回転子、
23は検光子であつて、偏光子21,フアラデー
回転子22及び検光子23によつて光アイソレー
タが構成されている。
本実施例において、フアラデー回転子22は本
半導体発光装置が波長1.3〔μm〕帯域にあるため
にYIG結晶を用いて、これを直径例えば1.8〔mm〕,
直径の精度±5〔μm〕以下の円柱状としたもの
である。この円柱の長さは偏光面の回転角が45度
となる値であり、円柱の両端面は互に平行ではあ
るが、本実施例においては特に両端面に円柱の軸
に対して2度乃至5度程度の傾斜を与えて反射光
を光軸から外している。
また偏光子21及び検光子23は、本実施例に
おいては例えばガラス等の一表面に増反射膜によ
る格子を形成した透過形偏光子であつて、その偏
光面を相互に45度ずらして前記フアラデー回転子
22の両端面に貼付けられている。
また、光フアイバ4は単一モード用の光フアイ
バであり、検光子23から出た光を光フアイバ4
に絞り込む結合光学系として、本実施例において
は球状の第2レンズ3を用いている。
この第2レンズ3並びに光アイソレータを構成
する偏光子21,フアラデー回転子22及び検光
子23はホルダー9′に圧入されて、スリーブ1
0に握持される光フアイバ4とともに所要の位置
に固定されている。ホルダー9′は本実施例にお
いては鋼材を用いて円筒状に形成されておりニツ
ケル−金(Ni−Au)めつきが施されている。
他方、半導体発光素子すなわちレーザチツプ1
は、従来と同様にダイヤモンドヒートシンク5及
び銅ヒートシンク6を介してステム7に固定さ
れ、第1レンズ2は第1レンズホルダー8を介し
て銅ヒートシンク6に、レーザチツプ1に位置を
整合して固定され、更に強固なカバー11が前記
レーザチツプ1及び第1レンズ2等を包囲してス
テム7に固定されている。
本実施例の半導体装置の最終組立ては下記の様
に行なわれる。すなわち、前記のレーザチツプ1
を含むブロツクを固定してレーザを発光せしめ
る。一方、光アイソレータを含むブロツクについ
ては、光フアイバ4を測定器に接続し、ホルダー
9′の偏光子21側の開放端面をカバー11に接
触させ、ホルダー9′に前後,左右の移動及び回
転を与えて、光軸及び偏光子21の偏光面がレー
ザチツプに整合する最大出力の位置を求める。
この位置において、両ブロツクを例えばインジ
ウム−錫(In−Sn)系等のはんだもしくは樹脂
接着材12等によつて接着固定する。
以上説明した如く本実施例においては、偏光子
21,フアラデー回転子22及び検光子23より
なる光アイソレータ,第2レンズ3,光フアイバ
4及びこれらの光学部品を保持する保持具である
ホルダー9′及びスリーブ10のそれぞれに必要
な加工精度を与えてこれらの光軸を一致せしめる
ことにより、光アイソレータを含まない従来技術
と同程度に組立作業が容易となり、かつ、光学系
が強固な保持具に握持されることによつて振動,
衝撃等の外力にも強く、かつ全素子が窒素(N2
等を封入したパツケージ内に収容される構造であ
るために信頼性が確保される。
本実施例に用いた光アイソレータの挿入損失は
0.5〔dB〕程度で、その殆んどはフアラデー回転
子22の透過損失であり、逆方向の光に対する減
衰量は、使用した偏光子21及び検光子23が先
に説明した如く簡易な構造であるが、20〔dB〕乃
至30〔dB〕が得られた。反射波の減衰量が更に大
きいことが必要であるならば、偏光子21及び検
光子23を本実施例より特性の優れた偏光子21
に置換すればよい。例えばグラン・トムソン形プ
リズムを偏光子及び検光子として用いるならば、
反射波の減衰量を50〔dB〕程度とすることができ
る。
また、先に説明したフアラデー回転子22の端
面をその軸に対して傾斜させることは、偏光子2
1のレーザチツプ1側の面等による反射光をレー
ザチツプ1の発光面外に外す効果を有し、その傾
斜角は各素子の相対的配置に従つて最適値に設定
される。
本実施例の半導体発光装置により、1.6〔Gbit/
sec〕の情報信号を発生せしめて符号誤りの発生
を検査し、良好な結果が得られた。
前記実施例においては、フアラデー回転子を
YIGによつて形成したが、発光する光の波長その
他の条件に対応して選択使用すればよく、又、結
合光学系として球レンズを使用したが、必ずしも
使用する必要はなく、又、ホログラムレンズを用
いてもよい。
更に前記実施例のレーザチツプ1及び第1レン
ズ2の支持構造,光アイソレータ及び第2レンズ
のホルダー9′,光フアイバを保持するスリーブ
10の形状等は一例を示すものであり、半導体発
光素子と通常は発光素子から放出された光信号を
平行光線とする結合光学系とを含むブロツクと、
光アイソレータにより光フアイバに到るブロツク
とをそれぞれ形成して、これらを整合して接着固
定する構造であるならば、前記実施例と同様の効
果を得ることができる。
(g) 考案の効果 以上説明した如く本考案によれば、高速情報伝
送において、符号誤りを発生する要因となる反射
波が阻止され、かつ、高い信頼度を保持して、し
かも実用に適した構造と形状を有する半導体発光
装置を、反射波防止効果を有しない従来の半導体
発光装置とほぼ同様の製造方法によつて提供する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の半導体発光装置の構成を示す断
面図、第2図は本考案の実施例を示す断面図であ
る。 図において、1は半導体レーザチツプ、2は第
1レンズ、3は第2レンズ、4は光フアイバ、5
はダイヤモンドヒートシンク、6は銅ヒートシン
ク、7はステム、8は第1レンズホルダー、9は
第2レンズホルダー、9′は光アイソレータ及び
第2レンズホルダー、10はスリーブ、11はカ
バー、21は偏光子、22はフアラデー回転子、
23は検光子を示す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ステムに固定された半導体発光素子と、 該半導体発光素子上に固定された第1レンズ
    と、 該第1レンズに対応する部分に窓を持つカバー
    が設けられ、前記半導体発光素子及び第1レンズ
    を収容する収容部と、 一側面に円柱状の開口部を持ち、該開口部底部
    から反対側面まで光フアイバが挿入され固定保持
    されてなる保持具とを有し、 前記開口部内に球状の第2のレンズと円柱状の
    光アイソレータがそれぞれ挿入配設され、 前記カバーの窓に前記開口部が対応するように
    前記カバーに前記保持具が接続され、前記半導体
    発光素子が前記第1レンズ、光アイソレータ及び
    第2レンズを介して前記光フアイバに光学的に結
    合されてなることを特徴とする半導体発光装置。
JP1982090010U 1982-06-16 1982-06-16 半導体発光装置 Granted JPS58192608U (ja)

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JP1982090010U JPS58192608U (ja) 1982-06-16 1982-06-16 半導体発光装置

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JP1982090010U JPS58192608U (ja) 1982-06-16 1982-06-16 半導体発光装置

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JPS58192608U JPS58192608U (ja) 1983-12-21
JPH041523Y2 true JPH041523Y2 (ja) 1992-01-20

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JP1982090010U Granted JPS58192608U (ja) 1982-06-16 1982-06-16 半導体発光装置

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0766095B2 (ja) * 1985-08-30 1995-07-19 富士通株式会社 光半導体モジユ−ル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5776510A (en) * 1980-10-31 1982-05-13 Nec Corp Light transmitter

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54177547U (ja) * 1978-06-05 1979-12-14

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JPS5776510A (en) * 1980-10-31 1982-05-13 Nec Corp Light transmitter

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JPS58192608U (ja) 1983-12-21

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