JPH0414722B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 プリント基板に半田付けされたICパツケージ
のピンの半田付け部を光学的に検査する方法およ
びその装置において、 該検査光の取り出しプリズムをICパツケージ
で位置決めする方法、および該プリズムが反射プ
リズムと偏向プリズムとを組み合わせてなる構成
としたことにより、 該半田付け部の検査が容易、かつ、正確となり
装置の高性能化を実現した。

〔産業上の利用分野〕

本発明はプリント基板の半田付け検査装置に係
わり、特に高密度化された多数のピンを有する
ICの半田付け部を検査するのに好適な装置に関
する。

近年、ICは益々高密度化の傾向にあり、それ
に伴つてICパツケージのピン数も必然的に増加
し、パツケージの側面部だけでは収容しきれず、
パツケージの裏面に何列にも配列されるようにな
つてきた。

また、かかるICピンのピツチが細かいため、
従来、プリント基板とICピンとの半田付け検査
に際し、ICパツケージの最外列のものについて
は比較的容易に検査できるが、内部のICピンに
ついては非常に困難であり殆ど無検査に近い状況
であつた。

しかし、これらのプリント基板を使用した装置
の信頼性を確保するためには、全てのICピンに
ついて検査する必要があり、パツケージの裏面に
配列されたICピンの半田付け状態を検査できる
装置の開発が要望された。そこで、本発明者は前
記要望に応え、昭和59年５月22日付けで形状検査
装置（特願昭59−104249号）を出願した。

なお、特願昭59−104249号の形状検査装置は、
ICの搭載されたプリント基板の裏面側より該プ
リント基板に光を照射する照明装置を具備し、
ICパツケージ側面に近接してICパツケージとプ
リント基板の間〓より出てくるICピンの半田フ
イレツト部の光を直角に上方に曲げるために設置
された反射プリズムおよび該反射プリズムの上方
に長焦点深度を有する光学系より構成されてなる
ことを特徴とするものである。

〔従来の技術〕

第５図は特願昭59−104249号に開示した形状検
査装置の一実施例の構成を示す側面図である。

第５図において、ICパツケージ１の搭載され
たプリント基板２を支持する中央部がくり抜かれ
た支持台３の下方に、プリント基板２の裏面に光
を照射するための照明装置４が設置されている。
また、プリント基板２上にはプリント基板２に搭
載されたICパツケージ１の側面に近接して反射
プリズム５が設置されている。さらに、反射プリ
ズム５の上方には長焦点深度を有する顕微鏡６が
設置されている。

かかる装置において、照明装置４の光をプリン
ト基板２の裏面に照射すると、透光性を有するプ
リント基板２の内部で該照射光が散乱し、その一
部の光はプリント基板２を透過する。そのため、
ICパツケージ１のピンをプリント基板２に半田
付けした半田付け部７は、プリント基板２を透過
した透過光で照明される。

なお、ICパツケージ１１とプリント基板２と
の間隔は１mm程度であり、その間〓より半田付け
部７を検査するには、ICパツケージ１の側面に
近接し設置したプリズム５により光を上方に反射
させて、例えば焦点深度が５mm程度の顕微鏡６で
検査し実現できる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

以上説明したように、第５図の装置にて半田付
け部７の検査が確実となり、ICパツケージ１を
搭載したプリント基板２の信頼性が向上された。

しかし、顕微鏡６に入射する半田付け部７の照
明光は、ICパツケージ１とプリント基板２との
間〓が１mm程度であり小さいこと、ICパツケー
ジ１のピンの列が1.3mm程度の小さい間隔で並列
していることにより、プリズム５の設定位置と設
定時の方向およびそれらのばらつきによつて、顕
微鏡６への入射角度が変化し、顕微鏡６による半
田付け部７の像は評価し易かつたり、評価し難い
または評価できなくなるため、その対策が必要で
あると共に、該入射角度を簡易に調整したいとい
う要望が生じた。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本発明に係わる形状検査装置の基本構
成を示す側面図である。

第１図において、１１はICパツケージ、１２
はパツケージ１１を搭載したプリント基板、１３
はパツケージ１１のピンをプリント基板１２に半
田付けした半田付け部、１４はプリズム、１５は
プリズム１４を支持するホルダ、２１はICパツ
ケージ１１の一方の側面（左端面）が当接するホ
ルダ１５のICパツケージ当接面であり、さらに
プリズム１４は例えば反射プリズム１６と偏向プ
リズム１７にてなる。

上記問題点は第１図によれば、プリント基板１
２半田付けされたICパツケージ１１のピンの半
田付け部１３の形状検査において、 パツケージ１１の左端面を当接面２１に当接さ
せたとき、パツケージ１１と基板１２との間隙よ
り出射する半田付け部１３の形状光を、反射プリ
ズム１６が上方に反射し、その反射光を回転可能
な偏向プリズム１７で偏向させることを特徴とす
る形状検査方法、 および、パツケージ１１の左端面が当接する当
接面２１を有するホルダ１５と、該左端面を当接
面２１に当接させたときパツケージ１１と基板１
２との間隙より出射する半田付け部１３の形状光
をパツケージ１１の上方に反射させる反射プリズ
ム１６と、反射プリズム１６の反射光を偏向させ
る回転可能な偏向プリズム１７とを具えてなるこ
とを特徴とする形状検査装置によつて解決され
る。

〔作用〕

前記手段によれば、ICパツケージ１１の一方
の側面を当接面２１に当接させることによつて、
ICパツケージ１１に対しプリズム１６の設定が
常時一定となり、プリズム１４から顕微鏡に入力
する光の方向のばらつきがなくなる。と共にプリ
ズム１４を、反射プリズム１６と偏向プリズム１
７との組み合わせプリズムとしたことにより、顕
微鏡に入力する光の方向を設定可能とし、さらに
は偏向プリズム１７を回転できるようにしたこと
により、顕微鏡で観察される視野の方向が調整可
能となる。

その結果、半田付け部１３に検査が容易かつ高
性能化し、ICパツケージ１１を搭載したプリン
ト基板１２の信頼性をさらに向上し得た。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本発明の実施例になる形
状検査装置を説明する。

第２図は本発明の一実施例になる装置要部の斜
視図、第３図は前記要部を分解した斜視図、第４
図は前記要部を使用して撮影した半田付け部の写
真の一部を示す図である。

第１図と共通部分に同一符号を使用した第２図
および第３図において、１８は一対の小ねじ１９
でホルダ１５の上に固着される台座、２０は台座
１９の円形凹所に緩みなく嵌合し回転可能であり
平面視ドーナツ形をした支持台である。

ホルダ１５は平面視コ字形であり、該コ字形の
開口部に掛け渡すように端部を接着した反射プリ
ズム１６は、傾斜する反射面２２がホルダ１５の
内側を向き、反射プリズム１６が対向するホルダ
１５の内側端面（パツケージ当接面）２１即ち第
３図に見えない輪郭を一点鎖線で書き斜線を施し
た面２１と反射プリズム１６とは平行している。

台座１８および支持台２０はそれぞれの中央部
がくり抜かれており、支持台２０の凹所に偏向プ
リズム１７を接着したとき、該偏向プリズム１７
は台座１８および支持台２０のくり抜きを通し反
射プリズム１６に対向する。

なお、半田付け部１３を照明して生じた半田付
け部１３の形状光をパツケージ１１の上方に反射
させる反射プリズム１６の反射面２２は、整列す
る複数個の半田付け部１３を少し上から観察しそ
の形状が把握され易くするため、傾斜角度αを約
50°にしてある。

このようなプリズム１６および１７を使用し、
第５図の光源４と顕微鏡６に相当する光源および
顕微鏡等を具えた形状検査装置は、検査対象のパ
ツケージ１１を囲む如くホルダ１５を回路基板１
２の上に載置し、ホルダ１５の内側端面２１を該
パツケージ１１の一側面に当接させる。その結
果、反射プリズム１６は検査すべき半田付け部１
３の列と一定に対向する。

そこで、回路基板１２の裏面から光を照射しそ
の透過光で半田付け部１３を照明すると、該半田
付け部１３の形状は反射プリズム１６および偏向
プリズム１７を介し、偏向プリズム１７の上方に
設けた顕微鏡で観察できるようになる。

その際、偏向プリズム１７のプリズム角度の方
向を反射プリズム１６の反射面２２の傾斜方向に
一致させると、反射面２２に直交方向に並ぶ複数
個の半田付け部１３は、同一直線上に揃つて顕微
鏡により観察される。そこで、支持台２０を適宜
量だけ右回転または左回転させる、即ち偏向プリ
ズム１７を回転させると、該複数個の半田付け部
１３の像は、斜め横方向から観察した如くなつて
顕微鏡より観察できるようになる。

第４図は偏向プリズム１７を左回転させたとき
の観察像を写した写真の一部イと、偏向プリズム
１７を右回転させたときの観察像を写した写真の
一部ロであり、イとロは同一被写体の同一部分で
あつて、半田付け部１３の像は斜めにずれるた
め、その大きさおよび形状等の検査が容易かつ確
実になる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、回路基板
にICパツケージを搭載し、ICパツケージのピン
の半田付け部をICパツケージの側方から検査す
るに際して、検査装置の取り扱いおよび最適方向
から検査するための調整が容易かつ確実となり、
該検査に要する時間が短縮し、回路基板の信頼性
を向上させた効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わる形状検査装置の基本構
成を示す側面図、第２図は本発明の一実施例にな
る装置要部の斜視図、第３図は前記要部を分解し
た斜視図、第４図は前記要部を使用して撮影した
半田付け部の写真の一部を示す図、第５図は形状
検査装置の従来技術の構成例を示す側面図、であ
る。 図中において、１１はICパツケージ、１２は
プリント基板、１３は半田付け部、１４はプリズ
ム、１５はホルダ、１６は反射プリズム、１７は
偏向プリズムを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリント基板１２に半田付けされたICパツ
   ケージ１１の複数本のピンの各半田付け部１３の
   形状検査において、 該パツケージ１１の一方の側面をプリズムホル
   ダ１５のパツケージ当接面２１に当接せしめ、 該パツケージ１１の一方の側面を当接面２１に
   当接させたとき、該パツケージの一方の側面に対
   向する該パツケージ１１の他方の側面には、該当
   接面２１に平行する反射プリズム１６を近接せし
   め、 該パツケージ１１と該基板１２との間隙より出
   射する該半田付け部１３の形状光を該反射プリズ
   ム１６によつて該パツケージ１１の上方に反射せ
   しめ、 該反射プリズム１６の反射光を回転可能な偏向
   プリズム１７により偏向させることを特徴とする
   形状検査方法。 ２ プリント基板１２に半田付けされたICパツ
   ケージ１１の複数本のピンの各半田付け部１３の
   形状検査において、 該パツケージ１１の一方の側面を当接させるパ
   ツケージ位置決め用当接面２１を有するプリズム
   ホルダ１５と、 該当接面２１に該パツケージ１１の一方の側面
   を当接させたとき、その側面に対向する該パツケ
   ージ１１の他方の側面に対向し該パツケージ１１
   と該基板１２との間隙より出射する該半田付け部
   １３の形状光を、該パツケージ１１の上方に反射
   せしめる反射プリズム１６と、 該反射プリズム１６の反射光を偏向させる偏向
   プリズム１７とを具え、 該偏光プリズム１７が該反射プリズム１６との
   平行面内で回転自在な支持台２０に固着されてな
   ることを特徴とする形状検査装置。