JPH04141025A

JPH04141025A - 農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルム

Info

Publication number: JPH04141025A
Application number: JP2260884A
Authority: JP
Inventors: Takemoto Nakai; 壯元中井; Keiji Tanaka; 田中　恵二
Original assignee: Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Current assignee: Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Priority date: 1990-09-29
Filing date: 1990-09-29
Publication date: 1992-05-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルムに係り、
更に詳しくは、葉茎菜類の生育に良好な光環境を形成す
る農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルムに関するもので
ある。

〔従来の技術〕

近年、植物の生育と光の波長との関係が研究され、青色
系及び赤色系の波長の光が植物の生育に有益であること
、また、紫外線が、植物の生育に害を与える場合のある
ことが知られている。

そこで、着色したフィルムや紫外線の透過を阻止するフ
ィルムを用いる方法があるが、前者の場合、曇天、低照
度時には光が不足気味にな゛るため、生育不良となり収
量が低下する傾向があり、また後者の場合、収量が増加
しても軟弱徒長気味となり、通常の無色透明フィルムを
使用した場合に比較して必ずしもを効ではない。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、葉茎菜の生育に良好な光環境を形成す
る農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルムを供給するにあ
る。

〔発明の構成〕

しかして、本発明の要旨とするところは、塩化ビニル系
樹脂に、紫外線で励起し４００〜５００ｎｍの波長域で発光する蛍光剤を配合し
フィルム化してなる ■　３２０〜３８０ｎｍの波長域の平均透過率が４０％
以下であり、且つ ■　透過光の４００〜５００ｎｍの波長域のエネルギー
が、蛍光剤を配合しない場合に比して５％以上増加して
いることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルム
に存する。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
、塩化ビニルを主体とした他のコモノマーとの共重合体
、これらの混合物またはこれらと他の重合体あるいは共
重合体との混合物をいう。

本発明の農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルムは、柔軟
性を付与するために、塩化ビニル系樹脂１００重量部に
対して、２０〜６０重量部の通常使用される可塑剤が配
合される。

本発明において用いられる、紫外線で励起し４００〜５
００　ｎｍで発光する蛍光剤としては、ジアミノスチル
ベンジスルホン酸誘導体のようなスチルベン型蛍光剤；
ベンジジン系誘導体、ベンジジンスルホン酸誘導体、ジ
アミノフルオレン系誘導体のようなジアミノジフェニル
型蛍光剤；イミダゾール型蛍光剤；イミダシロン型蛍光
剤；トリアゾール型蛍光剤；チアゾール型蛍光剤；オキ
サゾール型蛍光剤；クマリン型蛍光剤；カルボスチリル
型蛍光剤；ナフタールイミド型蛍光剤；ピラプリン型蛍
光剤及びジヒドロピリジン型蛍光剤のように、現在市販
されている有機蛍光剤があげられる。

上記蛍光剤を塩化ビニル系樹脂に配合する割合は、透過
光の４００〜５００ｎｍの波長域のエネルギーが、蛍光
剤を配合しない場合に比し、５％以上増加するように配
合する。実際の配合量は蛍光剤の種類、吸収／発光能等
によって適宜決定されるが、一般的には配合すべき塩化
ビニル系樹脂１００重量部当り、０．０１〜５重量部の
範囲で使用される。蛍光剤添加量が少なく４００〜５０
０ｎｍの波長域の太陽光線透過エネルギーの増加が５％
未満であると本発明の目的は達せられない。

また、添加量が５重量部より多いときは、自己消光作用
を起こし、蛍光能を示さなくなるので好ましくない。

また、本発明の農業用フィルムにおいて、３２０〜３８
０ｎｍ平均透過率を４０％以下とするために、紫外線で
励起する上記蛍光剤に加えて、紫外線吸収剤を配合して
もよい。

紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系
、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、シアノアクリレ
ート系、フェニルサリシレート系が挙げられる。

紫外線吸収剤が多いと蛍光剤の励起に紫外線が充分に有
効活用できないため、紫外線吸収剤の配合量は、蛍光剤
の配合量以下とするのが好ましい。

本発明においては、紫色系統の有機または無機顔料を配
合するのが好ましい、顔料としては、例えば、ジオキサ
ジン系の有機顔料やマンガン、コバルト等の無機顔料が
挙げられる。また、赤色系のアゾ系、キナクリドン等の
有機顔料と、青色系のフタロシアニン系、紺青、群青等
の有機、無機顔料を組み合せ、紫色系統に着色してもよ
い。

これら紫色系統顔料の配合量は、５３０〜５７０ｎｍの
波長域の平均透過率が８０〜８８％になるように適宜決
定されるが、一般的に塩化ビニル系樹脂１００重量部に
対し、０．０１〜５重量部である。

紫色系統顔料の配合量が少なく、５３０〜５７０ｎｍ平
均透過率が８８％を趙える場合は、平均透過率が８０〜
８８％の場合に比べ、葉茎菜の生育が相対的に劣り、ま
た、５３０〜５７００ｍ平均透過率が８０％未満の場合
は、透過光量が不足気味になる傾向がある。

本発明の農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルムには、上
記の配合物のほかに必要に応して、成形用の合成樹脂に
通常配合される公知の樹脂添加物を配合することができ
る。

これら樹脂添加物は、通常の配合量、例えば塩化ビニル
系樹脂１００重量部に対し、１０重量部以下で使用する
ことができる。

塩化ビニル系樹脂に上記の配合物を配合するには通常の
配合または混合技術を採用すればよい。

具体的には、例えばリボンブレンダー、バンバリーミキ
サ−、スーパーミキサーまたはその他の配合機もしくは
混合機を使用する方法を採用することができる。

このようにして得られた軟質塩化ビニル系樹脂の組成物
からフィルムを製造するには、通常行われているフィル
ム製造法、例えばカレンダー成形法、押出成形法、イン
フレーション成形法などを適宜採用することができる。

本発明に係るフィルムの厚さは、強度、取り扱い作業等
を考慮し、０．０３〜０．５　ｍ好ましくは０．０５〜
０．３閣の範囲にするのが良い。

次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定される
ものではない。

実施例１〜２、比較例１〜６ポリ塩化ビニル（Ｐ　＝１３００）　１００重量部ジオ
クチルフタレート　　　　４２　〃トリキシレニルホス
フェート　　５エポキシ樹脂　　　　　　　　　４（商品名　エピコート８２８、ンエ４化学製）カルシウ
ム−亜鉛系液状安定剤　３　〃カルシウムー亜鉛系粉末
安定剤　２ソルビタンモノパルミテート　　１．５〃を基本組成と
し、これに表１に示す添加剤をそれぞれ配合した。

上記混合物を、１８０°Ｃに加温されたカレンダーロー
ルに供給し、混練したのち、常法により厚さ０．１■の
フィルム８種を作成した。

［ホウレン草の栽培試験」表１に示す８種のフィルムをハウス１６棟に各々２棟ず
つ展張してホウレン草（リード）の比較栽培を行い、表
２に示す結果を得た。

［発明の効果］本発明は葉茎菜類殊にホウレン草の生育に適し、葉厚が
厚く且つ葉緑素の多い良品が得られ、収量増にもなる。

出願人　三菱化成ビニル株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

（１）塩化ビニル系樹脂に、紫外線で励起し４００〜５
００ｎｍの波長域で発光する蛍光剤を配合しフィルム化
してなる［１］３２０〜３８０ｎｍの波長域の平均透過率が４０
％以下であり、且つ［２］透過光の４００〜５００ｎｍの波長域のエネルギ
ーが、蛍光剤を配合しない場合に比し５％以上増加して
いることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂蛍光フィルム
。
（２）紫色系統の顔料を配合することにより、５３０〜
５７０ｎｍの波長域の平均透過率を８０〜８８％とした
、特許請求の範囲第（１）項のフィルム。