JPH04138399U - 便座消毒装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 公共的施設のトイレルームに好適な便座消毒
装置を提供する。 【構成】 便座ボックス２内に消毒液貯槽４とポンプユ
ニット６を組み込み、ポンプユニット６からの消毒液を
チューブ１３を介して散布ノズル１１に供給する。スイ
ッチ１５を操作して散布ノズル１１から消毒液を便座３
の全域にわたって散布可能である。 【効果】 消毒装置の構成が堅牢であり、悪戯を受けて
も壊れにくい。便座３の汚れのひどい箇所には集中して
多量の消毒液を散布できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は洋風便器の便座を消毒するための装置に係り、特に消毒液を便座に散 布して消毒を行なうようにした便座消毒装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

不特定多数の人が使用する公共的施設の洋風便器においては、便座に直に臀部 を接することの不衛生さを改善する試みが種々行われている。その一つとして、 便座に消毒液を散布することが提案されており、例えば、次のＡ、Ｂのものが公 開されている。

【０００３】 Ａ． 便蓋に消毒液散布ノズルを設けて、便座に消毒液を散布するようにした もの。例えば実開平１−２３２９４号、実開昭６３−１６５３６７号、特開昭 ６１−５００４１４号、特開平１−２８４２２０号、特開平１−２９７０２８ 号。

【０００４】 Ｂ． 便座の上方領域を移動可能なアームを設け、このアームの先端に設けら れたノズルによって便座に消毒液を散布するようにしたもの。例えば特開平１ −３７９１８号。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記Ａのタイプのものにあっては、便座の全域に消毒液を均一に散布すること はできるものの、特定の汚れのひどい箇所に集中して多量の消毒液を散布するこ とはできない。

【０００６】 上記Ｂのタイプのものは、アームを旋回させたり水平移動させたりするための 機構が必要であり、消毒装置全体として機構が複雑である。

【０００７】 さらに、このＢのタイプのものにあっては、悪戯によって損壊を受け易いとい う問題がある。即ち、公共的施設のトイレは、例えばけとばされたり、たたかれ たり等の悪戯をきわめて受け易いところから、壊れにくい構成とする必要がある 。ところが、Ｂのタイプのような片持ち式のアームは、その先端側に荷重がかけ られるときわめて簡単に壊れてしまう。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の便座消毒装置は、消毒液の貯槽と、該貯槽に導管を介して接続された 可搬式の消毒液散布ノズルと、該貯槽内の消毒液を該消毒液散布ノズルに供給す るためのポンプと、を備えてなり、前記導管は少なくともその途中の一部が、前 記消毒液散布ノズルにより便座の全域に消毒液を散布しうるように可撓管となっ ていることを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

本考案の便座消毒装置は、その消毒液貯槽は洋風便器やその近傍に設置される 。そして、この貯槽に導管を介して接続されたノズルを把持し、便座に消毒液を 散布する。この導管は、少なくとも一部が可撓管であるため、便座の全域に消毒 液を散布でき、しかも汚れのひどい部分など特定箇所に集中して多量の消毒液を 散布できる。

【００１０】

【実施例】

以下図面を参照して実施例について説明する。 第１図は本考案の実施例に係る便座消毒装置を備えた洋風便器の斜視図、第２ 図は便座ボックスの蓋を外した状態における該便座ボックスの斜視図、第３図は 第２図のIII −III 線に沿う断面図である。

【００１１】 第１図において、洋風便器１の後部上面に便座ボックス２が取り付けられ、該 便座ボックス２の前方側に便座３が枢着されている。この便座ボックス２内には 、第２図に示す如く、消毒液貯槽４と、該消毒液貯槽４に配管５を介して接続さ れたポンプユニット６と、該ポンプユニット６から消毒液を送り出す配管７とが 設置されている。

【００１２】 また、この便座ボックス２は、その内部が仕切壁８により仕切られてノズル収 納室９が設けられており、該便座ボックス２の側面に設けられた差込口１０から 後述する散布ノズル１１を差し込むことが可能とされている。

【００１３】 第３図に示す如く、配管７の先端はジョイント１２に接続されており、このジ ョイント１２と前記散布ノズル１１とは軟質な合成樹脂よりなるチューブ１３に より接続されている。なお、このチューブ１３には電気配線が組み込まれており 、この電気配線及び前記ノズル収納室９内に配設された電気配線１４を介して、 前記散布ノズル１１に設けられたスイッチ１５の信号をポンプユニット６に伝達 し得るよう構成されている。

【００１４】 このように構成された便座消毒装置１６を備えた洋風便器１においては、該洋 風便器１の使用者が該洋風便器の使用に先立って、必要に応じ散布ノズル１１を 便座ボックス２から取り出し、スイッチ１５を押して消毒液を便座３に散布する 。そして、トイレットペーパー等によりこの消毒液を拭きとって便座３の消毒及 び清掃を行なった後、該洋風便器１の使用を行なう。

【００１５】 従って、きわめて清潔かつ清浄な状態で洋風便器１の使用を行なうことができ る。また、散布ノズル１１を使用しないときには、該散布ノズル１１をノズル収 納室９内に差し込んで収納しておくことができるから、トイレルーム内の外観も きわめてすっきりしたものとなる。さらに、この散布ノズル１１をノズル収納室 ９内に収納しておくと、便器使用者の目に直接には触れないところから、散布ノ ズル１１が悪戯を受ける頻度がきわめて少ないものとなる。

【００１６】 なお、散布ノズル１１を把持して消毒液を便座３に散布するところから、便座 ３のうちでも特に汚れのひどい箇所に集中して多量の消毒液をかけることができ る。

【００１７】 なお、本実施例においては、第３図に示す如く、仕切壁８の下辺部分に開口１ ７が設けられている。また、便座ボックス２の底面部分に排水口１８が設けられ ており、この排水口１８は洋風便器１の便鉢１９に臨むように配置されている。 この便座ボックス２内の水による丸洗いを許容するために、本実施例ではポンプ ユニット６として、防水性のケーシング６ａ内にポンプとその制御回路を内蔵し た構成としている。

【００１８】 従って、ノズル収納室９を含めた便座ボックス２内のすべての部分を水で丸洗 いし、この水を排水口１８から便鉢１９に排出することができる。このため、便 座ボックス２内の清掃がきわめて容易である。

【００１９】 なお、消毒液貯槽４内に消毒液を補給する場合、キャップ４ａを外して該貯槽 ４内に消毒液を注入するのであるが、この注入時に消毒液がこぼれたとしても、 このこぼれた消毒液を排水口１８から便鉢１９内に排出することができる。

【００２０】 上記実施例にあっては、便座ボックス２内に便座消毒装置を組み込んだ構成と しているが、本考案にあっては便座消毒装置を洋風便器から離して設置しても良 い。

【００２１】

【効果】

以上の通り、本考案の便座消毒装置によると、散布ノズルから散布した消毒液 で便座を十分に消毒することができる。また、本考案装置によると、便座に局部 的に汚れのひどい箇所がある場合、この箇所に集中して多量の消毒液を散布する ことができ、きわめて衛生的に便座を使用することができる。

【００２２】 また、本考案の便座消毒装置は、比較的堅牢に構成されており、例え悪戯を受 けても損壊しにくい。従って、本考案の便座消毒装置は、公共的施設のトイレル ームに設置した場合にあっても、耐久性に優れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る便座消毒装置を組み込ん
だ洋風便器の斜視図である。

【図２】便座消毒装置を組み込んだ便座ボックス内の斜
視図である。

【図３】第２図のIII −III 線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１ 洋風便器 ２ 便座ボックス ３ 便座 ４ 消毒液貯槽 ６ ポンプユニット ９ ノズル収納室 １１ 散布ノズル １３ チューブ １５ スイッチ

フロントページの続き (72)考案者 柴田 信子 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナツクス内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 消毒液の貯槽と、該貯槽に導管を介して
   接続された可搬式の消毒液散布ノズルと、該貯槽内の消
   毒液を該消毒液散布ノズルに供給するためのポンプと、
   を備えてなり、前記導管は少なくともその途中の一部
   が、前記消毒液散布ノズルにより便座の全域に消毒液を
   散布しうるように可撓管となっていることを特徴とする
   便座消毒装置。