JPH0413704Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、メモリカードの収納部構造に関し、
特にメモリカード挿脱時のメモリ内容を保護する
ことのできる収納部構造に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、メモリカードを機器本体に挿脱する場
合、メモリの内容を保護するためメモリカードの
挿脱に先立つて必ず電源をOFFとすることが行
われている。

これは、もし使用者が誤つて電源をONのまま
メモリカード収納用蓋を開いてメモリカードを挿
脱するとメモリの内容が破壊される虞れがあるか
らである。

しかして、従来、この種のメモリカードの収納
部構造では、電源用スライドスイツチをメモリカ
ードの蓋体と関連付けて電源スイツチをOFF位
置へ移動しない限り蓋体が取り外せないようには
していたが、蓋体を取り外した後に、電源スイツ
チは蓋体を閉じようと閉じまいと任意にON位置
にスライドできるものであつた。

〔従来技術の問題点〕

このため、従来においては、機器本体にメモリ
カードを収納して蓋体を閉じる前に電源用スライ
ドスイツチをON位置にしてしまうことがあつた
蓋体を閉じる前は、メモリカードと機器本体の接
続が固定されておらず端子間が接離されるため、
当然メモリ内容は無秩序に送受信されたり、破壊
されたりするものであつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記実状に鑑みてなされたものであつ
て、電源スイツチをOFFにしない限り蓋体が取
り外せないようにすることは勿論、蓋体取外し後
においても再度蓋体を完全に閉蓋しない限りは電
源スイツチをONにできないようにして、メモリ
カード挿脱時のメモリ内容の保護を完全に図るこ
との出来るメモリカードの収納部構造を提供する
ことを目的とするものである。

〔考案の概要〕 本考案のメモリカードの収納部構造は、ケース
本体にメモリカード収納部およびスライドスイツ
チの収納部を設け、前記蓋体がメモリカード収納
部に閉蓋されていないときは、前記メモリカード
のON位置への移動が阻止されるようにするとと
もに、前記蓋体の前記メモリカード収納部への閉
蓋により前記スライドスイツチのON位置への移
動を可能となしたものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案の一実施例を図面を参照しながら詳
述する。

第１図は、本考案のメモリカードの取付構造を
示す組立図、第２図ａ，ｂ，ｃはスライドスイツ
チの作動状態を示す断面図、第３図ａ，ｂは、蓋
とストツパとの関係を示す断面図である。各図に
おいて、メモリカードの取付構造は、機器本体１
に設けられた収納部２と蓋３とスライドスイツチ
４とストツパ５とから構成されている。

機器本体１にはメモリカード収納部２、堤状側
壁６と該堤状側壁６に垂下された係止突起７及び
前記収納部２の前面側部に配されたスライドスイ
ツチ収納部８が設けられている。

蓋３は、第１図に示す如く、係止突起９と楔状
突起（係脱突起）１０とを有している。また、ス
ライドスイツチ４は、操作片１１と可動電極１２
および該スイツチの一端を可撓的に延長して設け
られたストツパ５とから構成され、機器本体１に
設けられた固定電極１３と前記可動電極１２が対
向している。

また、スライドスイツチの一端に設けられたス
トツパ５は、該スライドスイツチ４をOFF位置
に移動する方向、つまりスライドスイツチ収納部
８に収納する方向にテーパー面５ａおよび前端面
から後端面に向かつて次第に厚くなるテーパ面５
ｂとを有している。そして、スライドスイツチ４
は、前記スライドスイツチ収納部８内に摺動自在
に設けられている。

以上のように構成されたメモリカードの取付構
造の動作について説明する。

先ず、蓋３を開いて収納部２にメモリカード１
４を挿着して入出力端子１４ａ・・・を基板（図
示せず）から収納部２の透孔２ａから表出する接
続接片２０・・に接触する。この時、まだ蓋３が
閉じられていないので、第２図ａに示すように、
スライドスイツチ４のストツパ５が係止突起７に
係止されており、スイツチをONすることはでき
ない。

次に、蓋３を閉じると、該蓋３の楔状突起１０
がストツパ５のテーパ面５ｂに当接し頭部を下方
に押し下げる（第２図ｂ参照）。すると、ストツ
パ５と係止突起７との係合が脱れ、スライドスイ
ツチ４をON位置に移動することができる。（第
２図ｃ）。

第３図ａは、機器本体１に蓋３が未だ完全に閉
じられていない状態を示す断面図である。この状
態では、ストツパ５は係止突起９に係合してお
り、スライドスイツチ４をON位置に移動するこ
とはできない。

第３図ｂは、蓋３が完全に閉じられた状態とす
る。この時、蓋３の楔状突起１０がストツパ５の
テーパ面５ｂに当接し、且つ可撓的に延設された
当該ストツパ５を下に押し下げることにより係止
突起７との係合を解く。従つて、スライドスイツ
チ４は、摺動可能となり、スイツチをONとする
ことができる。

次に、メモリカードを取り出す場合には、第４
図に示すように、スライドスイツチ４がON位置
となつていると、操作片１１の一部が蓋３の可動
方向に位置して蓋３の移動を阻止するため、蓋３
を開くことができない。従つて、スライドスイツ
チ４をスライドスイツチ収納部８方向に移動させ
た後に蓋３を開き、メモリカードを取り出す。

スライドスイツチ４はテーパ面５ａが係止突起
７の傾斜面７ａに案内されてOFF位置への移動
とともにストツパ５が下方に押し下げられるから
OFF位置に設定することが出来る。

以上のように、本考案のメモリカードの取付構
造によれば、機器本体１のメインスイツチがON
となつた状態ではメモリカードの挿脱ができない
構成となつている。

従つて、機器本体、例えば小型コンピユータに
誤つて電源のONのまま、メモリカードを挿着し
てメモリ内容を破壊したり、変更したりすること
がない。

尚、上述の実施例では、ストツパがスライドス
イツチを可撓的に延設して設けられた例について
説明したが、ストツパは、スライドスイツチと別
部材で構成してもよい。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明したように本考案のメモリカー
ドの取付構造によれば、メモリカード収納部の蓋
を閉じないとスイツチがONとならないので、ス
イツチが入つたままの状態で収納部にメモリカー
ドが挿着されることがなく、カードのメモリ内容
が誤つて破壊されることがない。

また、スイツチをOFFしないと、蓋が開かず
カードの出し入れの際にメモリ内容や内蔵電源を
破壊することもない。

更に構造を簡単にすることができ、組立工数を
削減させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のメモリカードの取付構造の
組立図、第２図ａ，ｂ，ｃはスライドスイツチの
作動状態を示す断面図、第３図ａ，ｂは蓋とスト
ツパとの関係を示す断面図、第４図は、メモリカ
ード取付構造を示す全体斜視図である。 １……機器本体、２……収納部、３……蓋、４
……スライドスイツチ、５……ストツパ、５ａ，
５ｂ……テーパー面、６……堤状側壁、７……係
止突起、８……スライドスイツチ収納部、１１…
…操作片、１２……可動電極、１３……固定電
極、１４……メモリカード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. メモリカード収納部を有するケース本体と、前
   記メモリカード収納部を開閉する蓋と、電源回路
   をON／OFFするスライドスイツチとからなり、
   前記スライドスイツチをON／OFFするとともに
   前記スライドスイツチがON位置のときに一部が
   前記蓋の閉蓋後の可動方向に位置する操作片と前
   記スライドスイツチのON位置移動方向に位置す
   る可撓性のストツパとを前記スライドスイツチに
   設け、かつ前記ストツパのON位置移動方向に位
   置して前記ストツパを係合により係止する係止突
   起を前記ケース本体に設け、かつ前記蓋が閉蓋時
   に前記ストツパを押し下げて前記係止突起との係
   合を外す係脱突起を前記蓋に設けることを特徴と
   するメモリカードの収納部構造。