JPH04136535U - 温度センサ回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログの温度情報を簡易な回路構成で高精
度のデジタル出力（周波数信号）として得るように構成
した温度センサ回路を提供するものである。 【構成】 定電流をサーミスタに流し、サーミスタの両
端より得られる電圧を積分回路に加え、更に、積分回路
の出力をシュミット回路に入力し、シュミット回路の出
力信号によって積分回路の入力信号（温度情報）をON/O
FFさせて周波数信号を得るようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は温度センサ回路に係り、特に、アナログの温度情報を簡単な回路構 成でデジタル情報として出力するのに好適な温度センサ回路に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来の温度センサ回路としては、例えば、温度検知素子（例えば、サーミスタ 等）から得られる温度データが電圧或は、電流の変化として出力されるようにな っていて、温度データをデジタル量として出力させるにはA/D 変換器を介して行 われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の温度センサ回路においては、その温度変化がアナログ変化量と して出力するため、デジタル量として出力するにはA/D 変換器を介さねばならず、 A/D変換器を動作させるためのクロック信号回路が必要となり高価なものとなる 欠点があった。

【０００５】 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは 従来例の欠点を解消し、アナログの温度情報を簡単な回路構成で高精度にデジタ ル化して得るのに好適な温度センサ回路を提供するところにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案の温度センサ回路は、温度を検知して電気信号の変化として出力する 温度センサ回路において、温度を検知するサーミスタと、サーミスタによる温度 測定回路と、温度測定回路の直流出力を積分する積分回路と、積分回路の出力に よって起動するシュミット回路と、シュミット回路の出力で積分回路をリセット すると共に前記温度測定回路の直流出力をON/OFFするスイッチング回路とで構成 したものである。

【０００７】

【作用】

この考案によれば、温度を検知して電気信号の変化として出力する温度センサ 回路において、温度を検知するサーミスタと、サーミスタによる温度測定回路と 、温度測定回路の直流出力を積分する積分回路と、積分回路の出力によって起動 するシュミット回路と、シュミット回路の出力で積分回路をリセットすると共に 前記温度測定回路の直流出力をON/OFFするスイッチング回路とで構成したので、 温度変化情報を周波数情報として容易に変換でき、周波数情報とすることで数値 化した高精度の温度情報が得られるようになる。

【０００８】

【実施例】

この考案に係る温度センサ回路の実施例を図１に基づき説明する。

【０００９】 図１はこの考案の実施例を示す回路図、図２は、回路各部の波形図である。

【００１０】 図において、１は定電流回路、２はバッファアンプ回路、３は積分回路、４は シュミット回路、Rxはサーミスタ、Tr₁ はトランジスタ、R₁〜R₁₃ は抵抗、C₁は コンデンサである。

【００１１】 回路の構成としては基準電圧e_sを入力して抵抗R₁〜R₅及び演算増幅器A₁とで構 成した定電流回路１の出力は、サーミスタRx及びバッファアンプ回路２の入力に 接続されている。

【００１２】 バッファアンプ回路２の出力は抵抗R₇を介して抵抗R₈、コンデンサC₁、及びア ンプA₃で構成される積分回路３に加えられ、更に、積分回路３の出力は抵抗R₁₀ 〜R₁₂ とアンプA₄とから成るシュミット回路４に入力している。

【００１３】 また、シュミット回路４の出力は、抵抗R₁₃ を介してトランジスタTr₁ のベー スに加えられ、コレクタは、前記積分回路３の入力即ち、抵抗R₇と抵抗R₈の接続 点に接続されている。

【００１４】 上記のように構成された回路の動作としては、定電流回路１より出力した定電 流IsはサーミスタRxに流れるので、サーミスタRxの温度変化に対する抵抗変化が 即電圧変化となって、バッファアンプ回路２に入力される。

【００１５】 バッファアンプ回路２より出力した電圧変化となった図２(A) に示す温度情報 は、積分回路３に加えられ、図２(B) に示すように時定数(R₇+R₈)・C₁を持って上 昇方向に傾斜して増加する積分電圧を出力する。

【００１６】 積分回路３より出力した上昇方向に傾斜増加する積分電圧は、シュミット回路 ４に加わって、シュミット回路４で設定されたスレッシュホールド電圧e₁を越え ると図２(C) で示すようにシュミット回路４の出力は立上がり、トランジスタTr ₁ をON状態にする。

【００１７】 従って、積分回路３は入力がトランジスタTr₁ にて短絡された電圧を積分する ことになり、積分回路３の出力は上昇方向の傾斜電圧から下降方向の傾斜電圧と なる。

【００１８】 積分回路３の出力電圧が更に下降してスレッシュホールド電圧ｅ₂ に達すると 、シュミット回路４の出力は立下り、トランジスタTr1 はOFF 状態となって再び バッファアンプ回路２の出力電圧即ち、温度変化情報を積分回路３が積分して行 くことになる。

【００１９】 上記のような動作を繰返すことでシュミット回路４の出力からは、サーミスタ Rxが検知した温度に比例した周期（周波数）を持ったデジタル信号が出力される ことになる。

【００２０】

【考案の効果】 この考案に係る温度センサ回路によれば、上述のように構成したので、以下の ような効果を奏する。

【００２１】 温度検知したサーミスタからの温度情報を簡単な回路構成で周波数情報に変換し て出力できる効果がある。

【００２２】 更に、周波数としての出力であるから測定時間の許される限り長いゲートタイ ムを設定することにより、周波数のカウント精度を上げることができ安価に高精 度の温度情報をデジタル表示させることができる。

【００２３】 しかも、デジタル変換のためのクロック信号発生回路が不要であり、実施も容 易であるなどの優れた特長を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す回路図である。

【図２】回路各部の波形図とタイミングチャートであ
る。

【符号の説明】

１ 定電流回路 ２ バッファアンプ回路 ３ 積分回路 ４ シュミット回路 Rx サーミスタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 温度を検知して電気信号の変化として出
   力する温度センサ回路において、温度を検知するサーミ
   スタと、サーミスタによる温度測定回路と、温度測定回
   路の直流出力を積分する積分回路と、積分回路の出力に
   よって起動するシュミット回路と、シュミット回路の出
   力で積分回路をリセットすると共に前記温度測定回路の
   直流出力を0N/OFFするスイッチング回路とで構成したこ
   とを特徴とする温度センサ回路。