JPH04133855U - 車輌におけるバツテリーの電流遮断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は車輌におけるバッテリーの電流遮断
装置に関し、特に、車輌が衝突した時にバッテリーから
の電流を遮断し、燃料への引火を防止することを特徴と
する。 【構成】 本考案による車輌におけるバッテリーの電流
遮断装置は、車輌に設けられたバッテリー(1)と、前記
バッテリー(1)の端子(1a)に接続された電磁開閉器(3)
と、前記電磁開閉器(3)の巻線(8)に接続され前記車輌に
設けられた衝突センサ(9)と、前記電磁開閉器(3)に接続
されたヒューズ(12)とを備え、前記車輌の衝突を前記衝
突センサ(9)で検出し、前記巻線(8)を介して前記電磁開
閉器(3)をオフとするようにした構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バッテリーの電流遮断装置に関し、特に、車輌が衝突した時にバッ テリーからの電流を遮断し、燃料への引火を防止するための新規な改良に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来、用いられていたこの種の車輌におけるバッテリーの電流遮断装置として は、実開昭６１−１９９８４０号公報に開示されている構成を挙げることができ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述の従来構成においては、前述の公報に開示されているように、全て機械式 の構成であるため、その構造が極めて複雑であり、車輌衝突時の正常動作を １００％得ることは難しく、生命にかかる装置としての信頼性は十分ではなかっ た。

【０００４】 本考案は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、車輌が 衝突した時にバッテリーからの電流を遮断し、燃料への引火を確実に防止するよ うにしたバッテリーの電流遮断装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によるバッテリーの電流遮断装置は、車輌に設けられたバッテリーと、 前記バッテリーの端子に接続された電磁開閉器と、前記電磁開閉器の巻線に接続 され前記車輌に設けられた衝突センサと、前記電磁開閉器に接続されたヒューズ とを備え、前記車輌の衝突を前記衝突センサで検出し、前記巻線を介して前記電 磁開閉器をオフとする構成である。

【０００６】

【作用】

本考案による車輌におけるバッテリーの電流遮断装置において、車輌が衝突し た場合、この状態が衝突センサで検出され、巻線に電流が流れて電磁開閉器がオ フとなり、ヒューズボックス及び他の機器への通電が断たれるため、車輌の衝突 で機器がつぶれ電気的ショートが発生した場合でも火花の発生はなく、ガソリン 等の燃料への引火を防止することができる。

【０００７】 また、バッテリーの端子及び電磁開閉器がカバー体で覆われているため、衝突 時においても端子や電磁開閉器が露出せず、他の機器への通電を完全に防止する ことができる。

【０００８】

【実施例】

以下、図面と共に本考案によるバッテリーの電流遮断装置の好適な実施例につ いて詳細に説明する。 図１は本考案によるバッテリーの電流遮断装置を示す構成図である。

【０００９】 図１において符号１で示されるものは車輌のボディ２に接地されたバッテリー であり、負極接地形で構成されている。

【００１０】 前記バッテリー１の陽極の端子１ａには、電磁開閉器３が取付けられており、 この電磁開閉器３を構成する第１電極４及び電極５は互いに電気的に独立して設 けられている。

【００１１】 前記第１電極４は取付ねじ６を介して前記端子１ａに固定されており、この電 磁開閉器３のカバー体７も前記端子１ａに固定されている。

【００１２】 前記カバー体７は、この電磁開閉器３全体を覆っており、第１、第２電極４， ５等が外部に露出することのないように構成されている。

【００１３】 前記第２電極５には、巻線８の一端が接続され、この巻線８の他端は加速度セ ンサ、ばね式接点、光センサ、磁気センサ等よりなり、車輌の衝突時に内部の移 動体が移動することによりオンとなり、通常はオフとなるような周知の構成のオ ンオフ式の衝突センサ９に接続されていると共に、この衝突センサ９はボディ２ に接地されている。

【００１４】 前記巻線８内には、接点１０を有するコア１１が内設されており、この衝突セ ンサ９が作動した場合、この巻線８に通電され、コア１１が移動する構成である 。

【００１５】 前記第２電極５の一部は、このカバー体７から外部に突出して突出部５ａを形 成しており、この突出部５ａには、車輌のクーラー等の電装品（図示せず）より なる機器１１へ接続されたヒューズボックス１２に、取付ねじ１３及びワイヤ １４を介して接続されている。

【００１６】 前記突出部５ａ及び取付ねじ１３は、補助カバー体１５により、外部に露出し ないように覆われている。従って、通常は、例えば、ばね等（図示せず）で上方 に付勢された接点１０が各電極４，５を接続しているため、ヒューズボックス １２に通電されている。

【００１７】 次に、前述の構成において、車輌が衝突して大破した場合、衝突センサ９がこ の衝突を検知するため、オフからオン状態に変わり、巻線８に通電される。

【００１８】 この通電により、磁気作用を介してコア１１が前記ばね等（図示せず）の付勢 に抗して下方に降下するため、接点１０と各電極４，５との接続が断たれ、ヒュ ーズボックス１２への通電は断たれる。そのため、機器１１への通電も断たれて いるため、この機器１１が変形して電気的ショートを起し、燃料に触れていたと しても、発火することはない。

【００１９】 また、端子１ａ、各電極４，５及び突出部５ａも、カバー体７及び補助カバー 体１５が設けられているため露出せず、他の部分との電気的ショートを避けるこ とができる。

【００２０】 なお、前記接点１０は、衝突センサ９作動後に各電極４，５から離間した後は 、図示しないフック等により係止される構成で、１度下方に移動すると、再び上 昇して各電極４，５と接続することはないように構成されている。

【００２１】

【考案の効果】

本考案による車輌におけるバッテリーの電流遮断装置は、以上のように構成さ れているため、次のような効果を得ることができる。 すなわち、衝突と同時に、バッテリーの端子からの通電が電磁開閉器によって 遮断されるため、極めて簡単な構成により、車輌の火災を確実に防止することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるバッテリーの電流遮断装置を示す
構成図である。

【符号の説明】

１ バッテリー １ａ 端子 ３ 電磁開閉器 ７ カバー ８ 巻線 ９ 衝突センサ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌に設けられたバッテリー(1)と、前
   記バッテリー(1)の端子(1a)に接続された電磁開閉器(3)
   と、前記電磁開閉器(3)の巻線(8)に接続された衝突セン
   サ(9)と、前記電磁開閉器(3)に接続されたヒューズ(12)
   とを備え、前記車輌の衝突を前記衝突センサ(9)で検出
   し、前記巻線(8)を介して前記電磁開閉器(3)をオフとす
   るように構成したことを特徴とする車輌におけるバッテ
   リーの電流遮断装置。
2. 【請求項２】 前記電磁開閉器(3)と端子(1a)は、カバ
   ー体(7)により覆われていることを特徴とする請求項１
   記載の車輌におけるバッテリーの電流遮断装置。