JPH04132886A - 往復動圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は空気などの気体を圧縮する往復動圧縮機に関す
るものである。

［従来技術］ 従来、往復動圧縮機はシリンダ内をピストンリングを装
着したピストンが上下摺動し、気体が吸込弁を経て吸入
され、吐出弁を経て吐出される構造となっている。

近年、往復動圧縮機の高速化あるいは無給油化という過
酷条件でのおける使用に伴い、前記ピストンがシリンダ
内を上下動するさいの摺動部分であるシリンダの内周面
とピストンリングの外周面との摺動特性を向上するため
にシリンダあるいはピストンリングの摺動面にセラミッ
クスやセラミックスと金属の複合材料であるサーメット
を用いることが提案されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、セラミックスやサーメットは硬度が高く
、耐摩耗性の高い材料ではあるが、高速状態あるいは無
潤滑状態のように過酷条件においての摺動によるピスト
ンリング外周面もしくはシリンダ内周面の摩耗をなくす
ことは不可能であり、いわゆるマイルド摩耗と言われる
状態となり、わずかずつではあるがサブミクロン以下の
非常に微少な摩耗粒子を生じている。この非常に微少な
硬質摩耗粒子が摺動部分外に排出されずに摺動面間に存
在すると、ラッピングのような状態になり摺動面を削り
込むこととなってしまい、摩耗量が急激に増大し、一般
に、シビア摩耗と言われる状態となる。さらに、シビア
摩耗によって生じる摩耗粒子は、マイルド摩耗により生
じる摩耗粒子よりかなり大きいために、摩耗粒子が脱落
した部分の摺動面の面粗さが悪くなり、悪くなった面粗
さによって相手摺動面を削るという摩耗状態も生じるよ
うになる。従って、摩耗粒子と面粗さが悪くなった摺動
面が相乗効果をなして、さらに大きくピストンリング外
周面もしくはシリンダ内周面の摩耗が進んでしまうとい
う欠点があった。

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたも
のであり、ピストンとシリンダとの間の摺動面に摩耗粒
子の排出溝を設けることにより摩耗粒子によるピストン
及びシリンダの摺動面の摩耗を防止することが可能とな
り、従って、高速状態あるいは無潤滑状態という過酷条
件にて使用できる往復動圧縮機を提供することを目的と
している。

［課題を解決するための手段］ この目的を達成するために、本発明の往復動圧縮機はピ
ストンとシリンダとの間の摺動面に圧縮側から非圧縮側
に伸びるスパイラル状の溝を備えている。

［作用］ 上記の構成を有する本発明は、ピストンとシリンダとの
摺動によって生じた摩耗粒子が、ピストンが上下動する
ことによりピストン側の摺動面に押し出されて、ピスト
ンもしくはシリンダに設けられた圧縮側から非圧縮側に
伸びるスパイラル状の溝に入り込む。ピストンが上方に
移動することによりシリンダ室の容積が減少してシリン
ダ室内の気圧が上昇し、スパイラル状の溝にシリンダ室
から外部への気体の流れを生じ、前記スパイラル状の溝
に入り込んでいる摩耗粒子がシリンダ室外へ押し出され
る。この結果、ピストンとシリンダの摺動面に摩耗粒子
は存在しなくなり、シビア摩耗は生じなくなる。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説
明する。

第１図は、本発明の第１の実施例を示す断面図であり、
第２図はシリンダ内周面に形成されたスパイラル状の溝
部１を一部破断して拡大した断面図である。第１図に示
すように、連接棒２の上端にピストンピン３を介して取
り付けられたピストン４が上下動するシリンダ内周面５
に第２図に示すように半円形状の断面を持つスパイラル
状の溝部１が圧縮側から非圧縮側に伸びるように設けら
れている。ピストン４が上下動することにより、ピスト
ン４に設けられているピストンリング６あるいはガイド
リング７とシリンダ内周面５が摺動されて生じた摩耗粒
子はピストンリング６あるいはガイドリング７の外周面
によってシリンダ内周面５のスパイラル状の溝部１中に
押し入れられる。

ピストン４が上方に移動した時のシリンダ室８容積の減
少によるシリンダ室８と外部の気圧差により、スパイラ
ル状の溝部１に生じるシリンダ室８から外部への気体の
流れにより前記摩耗粒子はスパイラル状の溝部１から外
部に排出される。

なお、スパイラル状の溝１の半円形状の半径は、サブミ
クロンの摩耗粒子が十分に排出される以上の大きさであ
り、シリンダ室８内の気体の多くが排出されて圧縮機の
能力が低下する大きさ以下であれば良い。また、断面形
状は半円に限定されるものではなく、長方形などでも良
い。

第３図に本発明の第２の実施例を示す。第３図に示すよ
うに、ピストンリング６及びガイドリング７が無く、ピ
ストン４外周面が直接シリンダ内周面５と摺動する構造
の場合にはスパイラル状の溝部１をピストン４の外周面
に圧縮側から非圧縮側に伸びるように設けても同様の効
果が得られる。

［発明の効果コ 以上詳述したことから明らかなように、本発明によれば
、ピストンとシリンダとの間の摺動面に圧縮側から非圧
縮側に伸びるスパイラル状の溝部が備えられているので
、ピストンとシリンダとの摺動による摩耗粒子がシリン
ダ室より外部に排出されるため、摩耗粒子による急激な
摩耗が起こらず、また、シリンダ室の吐出孔から摩耗粒
子が排出されて吐出気体を汚染することもない。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までは本発明を具体化した実施例を示
すもので、第１図は本発明の第１の実施例を示す断面図
、第２図はスパイラル状の溝部を拡大した断面図、第３
図は第２の実施例を示す平面図である。 図中、１はスパイラル状の溝部、４はピストン、５はシ
リンダ内周面、６はピストンリング、７はガイドリング
、８はシリンダ室である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、シリンダ内をピストンが上下摺動する往復動圧縮機
   に於て、ピストンとシリンダとの間の摺動面に圧縮側か
   ら非圧縮側に伸びるスパイラル状の溝を設けたことを特
   徴とする往復動圧縮機。