JPH04131846U - 微小真空素子 - Google Patents

微小真空素子

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JPH04131846U
JPH04131846U JP3845691U JP3845691U JPH04131846U JP H04131846 U JPH04131846 U JP H04131846U JP 3845691 U JP3845691 U JP 3845691U JP 3845691 U JP3845691 U JP 3845691U JP H04131846 U JPH04131846 U JP H04131846U
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JP
Japan
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cathode
electron emission
anode
resin
micro vacuum
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Pending
Application number
JP3845691U
Other languages
English (en)
Inventor
克之 大森
浩 高国
Original Assignee
クラリオン株式会社
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Publication date
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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子放出に寄与する微粒子数を増やして、カ
ソードからの電子放出の改善を図ると共に、半導体製造
技術を用いてカソードのアレイ化を容易に行い、電子材
料としての利用価値を高める。 【構成】 導電性の基板6上の所定位置にカソード7が
塗布される。このカソード7は、樹脂9に適当な大きさ
に成長させたウィスカ10を混入したものから構成され
ている。ウィスカ10は酸化亜鉛の単結晶から成り、針
状に尖った4つの尖部10aを略十字状に有している。
また、カソード7の上方にはアノード8が配置される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 本考案は、微小真空素子に関するものであり、特に電子を放出するカソードに 改良を施した微小真空素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体トランジスタは、固体素子における微細化と高集積化との進歩に より、その機能を著しく向上させてきた。しかし、固体素子では固体中の電子速 度が飽和するため電子速度の高速化に限界がある。また、固体素子には高温・放 射線に弱いという欠点がある。
【0003】 この様な固体素子の限界や欠点を克服するものとして、微小な真空菅である微 小真空素子が開発された。この微小真空素子は、真空雰囲気中にカソードとアノ ードとを備え、カソード及びアノード間に電圧をかけることによりカソードから アノードに向けて電子を放出させる。
【0004】 この様な微小真空素子では放出された電子が真空中を移動するため、高温や放 射線に強く、耐環境性が高い。また、真空中の電子速度は原理的には、固体の約 1000倍であるため、微小真空素子は超高速素子を実現することができる。
【0005】 ここで、微小真空素子の一例を図4に示す。
【0006】 基板1は導電性の部材であり、この基板1の所定位置にカソード2が塗布され る。カソード2は、樹脂4に金属や半導体等の微粒子5を混入したものから構成 される。また、カソード2の上方にはアノード3が配置される。
【0007】 この様な微小真空素子において、カソード2及びアノード3間に電圧をかけた 場合、カソード2からアノード3に向けて電子eが放出される。その際、カソー ド2に含まれる微粒子5が電子放出源となる。
【0008】 一般に、カソード2からの電子放出はトンネル現象によって起こると考えられ ており、カソード2が電子eを放出するには107 V/cm以上という高い電界の集 中が必要となる。そこで、次の2つの条件を同時に満たす微粒子5のみが、電子 eの放出に寄与することができる。
【0009】 条件1.カソード2表面の微粒子5上の樹脂4の膜厚が十分に薄いこと。 条件2.樹脂4の膜厚が十分に薄い状態の微粒子5に、電子を放出するのに十 分な電界が集中すること。 上記の条件1を満たす微粒子5として、例えば図5に示す状態の微粒子5aが ある。この微粒子5aに対して、電子放出に十分な強度である107 V/cm以上の 電界が集中する時、微粒子5aの先端から電子eが上方に放出される。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、微粒子が高電界を得るためには、微粒子の形状が、電子を放出する 方向に尖っていることが望ましい。しかし、樹脂4に混入される微粒子5の形状 はランダムである。そのため、カソード2表面には、電界が集中し易い形状の微 粒子や、電界が集中し難い形状もしくは電子放出に十分な電界が集中しない形状 の微粒子が混在する。
【0011】 このうち、電子放出に十分な電界が集中しない形状の微粒子は、条件1を満た したとしても、条件2を満足していないことになる。また、電界が集中し難い形 状の微粒子では、かなり高い強度の電界集中が必要となり、電子の放出率は低い 。従って、前述の2つの条件を同時に満たすことができる微粒子5の数は極めて 少なく、カソード2表面に存在する全ての微粒子5数に対して、僅か数%に過ぎ ない。
【0012】 以上のように、電子放出に寄与する微粒子数が少ないと、カソード2からの電 子放出が十分に起こらず、電流密度が低い、カソード面内でのバラツキが大きい など、微小真空素子としての動作特性は、はなはだ不十分なものとなっていた。
【0013】 本考案は、以上の様な従来技術の欠点を解決するために提案されたものであり 、その目的は、電子放出に寄与する微粒子数を増やし、電子の放出効率を高めた 微小真空素子を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解消する為に、互いに対向して配置されるカソード及びアノード 間に電圧をかけることにより、カソードよりアノードへ電子を放出させる微小真 空素子において、カソードが電子の放出方向に尖った金属等の単結晶を樹脂に混 入したものから構成されることを特徴とする。
【0015】
【作用】
本考案のカソードに含まれる単結晶は、電子の放出方向に尖っているため、電 子を放出するのに十分な電界が容易に集中する。そのため、樹脂の表面近傍に存 在する単結晶のうち、樹脂の膜厚が十分に薄いものは、全て電子放出に寄与する ことができる。
【0016】
【実施例】
以下、本考案の微小真空素子の一実施例を図1乃至図3に基づいて具体的に説 明する。
【0017】 図1は本実施例の側面図である。図において、導電性の基板6上の所定位置に はカソード7が塗布されている。このカソード7は、樹脂9に適当な大きさに成 長させたウィスカ10を混入したものから構成されている。また、カソード7の 上方にはアノード8が配置されている。
【0018】 ところで、カソード7に含まれるウィスカ10とは、金属等を材料として容易 に形成される針状の単結晶である。本実施例のウィスカ10は酸化亜鉛の単結晶 から成る。このウィスカ10は大きさは異なるが、形状としては図2に示すよう に針状に尖った4つの尖部10aを略十字状に有している。
【0019】 ここで、樹脂9に混入された状態のウィスカ10を更に詳しく説明する。図3 に示すウィスカ10は、樹脂9の表面近傍に存在するものであり、1本の尖部1 0aが電子eの放出方向(図中上方)に尖っている。この尖部10aを上から覆 う樹脂9の膜厚は、尖部10aの先端で十分に薄くなっている。
【0020】 また、ウィスカ10の尖部10aは、高電界を得るのに望ましい形状であるた め、カソード7及びアノード8間に電圧をかけた場合、尖部10aに対して電子 eを放出するのに十分な電界が容易に集中する。
【0021】 更に、ウィスカ10は略十字状に延びる4本の尖部10aを有するため、その いずれか1つは電子放出方向に延びていると確率が高い。従って、樹脂9の表面 近傍に存在するウィスカ10においても、いずれかの尖部10aが電子放出方向 に延びていると考えられる。その結果、樹脂9の表面近傍に存在するウィスカ1 0は殆ど全て、前述の2つの条件を同時に満たしており、電子eの放出に寄与す ることが期待できる。
【0022】 以上のように、本実施例のカソードにおいては、従来に比べて電子放出源の数 が格段に増加した。従って、電子eの放出効率の改善することができ、微小真空 素子の動作特性が向上した。
【0023】 更に、本実施例の微小真空素子はウィスカ10が電子eの放出源となるため、 ウィスカ10が混入された樹脂9を基板6上の所定の位置に単に塗布するだけで 、カソード7を形成することができる。すなわち、カソードに対して電界が集中 し易いように、異方性エッチングや微細加工技術を用いて先端を尖らせる工程が 必要がない。また、本実施例は塗布した樹脂をフォトリソグラフィ技術を用いて 適当な大きさに分割するだけでアレイ化することができ、アレイの大面積化も比 較的容易である。従って、本実施例をフラットパネルディスプレイ用の電子材料 として用いた場合には、電子放出効率改善による画素の微細化や駆動電圧の低電 圧化、また微細化による輝度、コントラストの向上などの利点がある。
【0024】 なお、本考案は、上記の実施例に限定されるものではなく、ウィスカの材料等 は適宜変更可能である。
【0025】
【考案の効果】
以上述べた通り、本考案の微小真空素子によれば、カソードが電子の放出方向 に尖った金属等の単結晶を樹脂に混入したものから構成されるという簡単な構成 により、カソードにおける電子放出源の数が増大するため、電子の放出効率が高 まり、素子の動作特性が向上する。
【0026】 また、本考案は、フォトリソグラフィ等の半導体製造技術を利用してカソード のアレイ化を簡単に行うことができ、電子材料としての利用価値が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の微小真空素子の一実施例を示す側面断
面図。
【図2】本実施例のウィスカの形状を示す図。
【図3】本実施例の要部拡大側面図。
【図4】微小真空素子の従来例の側面図。
【図5】微小真空素子の従来例の拡大側面図。
【符号の説明】
6 基板 7 カソード 8 アノード 9 樹脂 10 ウィスカ e 電子

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する基板と、前記基板上に形
    成されたカソードと、前記カソードに対向して配置され
    たアノードとを備え、前記カソード及びアノード間に電
    圧をかけることにより、カソードよりアノードへ電子を
    放出させる微小真空素子において、前記カソードが電子
    の放出方向に尖った金属等の単結晶を樹脂に混入したも
    のから構成されることを特徴とする微小真空素子。
JP3845691U 1991-05-28 1991-05-28 微小真空素子 Pending JPH04131846U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3845691U JPH04131846U (ja) 1991-05-28 1991-05-28 微小真空素子

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JP3845691U JPH04131846U (ja) 1991-05-28 1991-05-28 微小真空素子

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Publication Number Publication Date
JPH04131846U true JPH04131846U (ja) 1992-12-04

Family

ID=31919960

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JP3845691U Pending JPH04131846U (ja) 1991-05-28 1991-05-28 微小真空素子

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003107377A1 (en) 2002-06-13 2003-12-24 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device and manufacturing method thereof

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