JPH04130225U - コンクリート製品反転機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 コンクリート製品製造プラント等において、
コンクリート製品を製造した状態から、これを運搬また
はストックするために必要な反転作業を行う新規なコン
クリート製品反転機を提供すること。 【構成】 高さ方向の中央付近の横軸４を中心に回転
し、垂直状態から上下反転することができる本体に、上
下方向からコンクリート製品を挟持しまたは解放するよ
うに上下動する対のアーム９を設けたことを特徴とする
コンクリート製品反転機である。反転作業は、アームで
コンクリート製品を挟持し、本体をその横軸を中心に１
８０度回転させることにより行うものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンクリート製品製造プラント等において、コンクリート製品を製 造した状態から、これを運搬またはストックするために必要な反転作業を行う新 規なコンクリート製品反転機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンクリート製品製造プラント等において、コンクリート製品を反転す るには、図６に示すように、コンクリート製品Ｃの側面に穴をあけておき、鋼材 とワイヤーで形成した反転治具３０の下端の吊り金具３１を穴に差し込んで製品 をクレーンでつり上げ、矢印に示すようにコンクリート製品を回転させることに より行っている。または、コンクリート製品にあらかじめ特殊な吊り金具を埋込 んでおき、反転治具を吊り金具に接続してつり上げる場合もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来の反転作業は、クレーンの操作、治具の着脱および製品の反転作業 を作業員が自ら行わなければならないから、反転作業専属に数名の作業員を必要 とし、人手不足の昨今大変な負担となっていた。さらに、反転作業は、クレーン でつり上げたコンクリート製品から吊り金具がはずれ、製品が落下する事故がつ きものであり、きわめて危険なものであった。また、数人の作業員がこれだけの 作業を行うためには、比較的広いスペースを必要としていた。本考案はこれらの 課題を解決するためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、高さ方向の中央付近の横軸を中心に回転し、垂直状態から上下反転 することができる本体に、上下方向からコンクリート製品を挟持しまたは解放す るように上下動する対のアームを設けたことを特徴とするコンクリート製品反転 機である。

【０００５】

【作用】

本考案は上記の構成であるから、ラインから流れてきたコンクリート製品が本 体に当接すると、アームで上下方向からコンクリート製品を挟持し、そのまま横 軸を中心にして本体を１８０度回転し、あたかもコンクリート製品を背負い投げ するかのように反転を行うものである。したがって、コンクリート製品を垂直方 向に持ち上げるのと違い、最小の仕事量で反転を行うものであり、必要スペース も最小限である。反転した結果、コンクリート製品は本体を挟んで、ラインの出 口側に送られるから、コンクリート製品の流れはスムースであり、本考案反転機 をコンクリート製造ラインに容易に組み込むことができるのである。

【０００６】

【実施例】

図１〜図５は本考案の１実施例たるコンクリート製品反転機１に関する。反転 機１の本体２は、その高さ方向のほぼ中央に横軸４が堅固に固定されている。横 軸４は、図４に示すように、両側の支柱５に軸着されており、先端の歯車６にチ ェーン８でモータ７の回転を伝達されることにより回転することができる。本体 ２は、２本のレール３、３とその背面に２本のレール３、３を繋ぐように張り付 けられた鉄板１６およびレール３の中を摺動するアーム９等からなる。レール３ は２枚の板状部材を所定間隔をあけて対向しさせたもので、この間にアーム９と その動作機構が設けられている。鉄板１６は、本体に強度をもたせるためと、モ ータ１０を取り付けるためのもので、横軸４を挟んで上下２枚設けられている。 アーム９はそれぞれのレール３に上下１対設けられ、対のアームはその間隔を狭 めまたは広げるようにレール内を連動する。すなわち、上方のアームが下降する ときは下方のアームは上昇してその間隔を狭め、上方のアームが上昇するときは 下方のアームは下降してその間隔を広げる。アーム９の動作はモータ１０により 行われる。モータ１０の回転はチェーン１２により軸１１に伝えられる。図４に 示すように、軸１１に設けられた歯車１３とレール３の両端に軸着された歯車１ ４にはチェーン１５が架けられ、チェーン１５は軸１１の回転につれて回動する 。アーム９のはその背面において、図１に示すように、クリップ部１７でチェー ン１５の一部に固定され、チェーン１５の回動にともなって上下動するのである 。

【０００７】 コンクリート製品Ｃはライン上をチェーンコンベア２０により反転機１に運ば れ、本体２に当接するとセンサ１８が働いてチェーンコンベア２０は停止する。 さらに、モータ１０が回転を開始してアーム９がその間隔を狭めるように作動し 、上方のアーム９の元端に設けられている圧着センサ１９がコンクリート製品に 押しつけられ、アーム９が完全にコンクリート製品を挟持したところでモータ１ ０は回転を停止する。同時にモータ７が回転して本体２は徐々に横軸４を中心に 回転し、図２の状態を経て図３の状態まで、完全に１８０度回転し、コンクリー ト製品Ｃは本体２とともに反転する。すると、図示しないセンサが働いてモータ ７は回転を停止し、モータ１０がアーム９の間隔を広げる方向に回転し、コンク リート製品はチェーンコンベア２０上に降ろされ、矢印方向に移動していく。す ると、本体２は逆方向に回転し、図２から図１の状態に戻る。反転機１は上記の 動作を繰り返し、次々とコンクリート製品を反転していくのである。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は、完全自動でコンクリート製品を次々と反転していくことができるの で、省力化となることはもちろん、全く安全である。合理的な構成により、最小 の作動エネルギーと最小のスペースを必要とするにすぎない。また、コンクリー ト製品を一方から受け入れて他方に送り出すから、製造ライン上またはラインと ストックヤードの間に設置してスムースに製品を流すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンクリート製品反転機１の略側面図である。

【図２】反転過程を示す側面図である。

【図３】反転完了状態を示す側面図である。

【図４】コンクリート製品反転機１の略正面図である。

【図５】コンクリート製品反転機１の略上面図である。

【図６】従来のコンクリート製品の反転作業の説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 反転機 ２ 本体 ３ レール ４ 横軸 ５ 支柱 ６ 歯車 ７ モータ ８ チェーン ９ アーム １０ モータ １１ 軸 １２ チェーン １３ 歯車 １４ 歯車 １５ チェーン １６ 鉄板 １７ クリップ部 １８ センサ １９ 圧着センサ ２０ チェーンコンベア ３０ 反転治具 ３１ 吊り金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 高さ方向の中央付近の横軸を中心に回転
   し、垂直状態から上下反転することができる本体に、上
   下方向からコンクリート製品を挟持しまたは解放するよ
   うに上下動する対のアームを設けたことを特徴とするコ
   ンクリート製品反転機