JPH04129896U - 粘性ポンプ - Google Patents

粘性ポンプ

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Publication number
JPH04129896U
JPH04129896U JP3646091U JP3646091U JPH04129896U JP H04129896 U JPH04129896 U JP H04129896U JP 3646091 U JP3646091 U JP 3646091U JP 3646091 U JP3646091 U JP 3646091U JP H04129896 U JPH04129896 U JP H04129896U
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JP
Japan
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rotating body
spiral
viscous
plate
differential
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Withdrawn
Application number
JP3646091U
Other languages
English (en)
Inventor
好和 生越
Original Assignee
三菱自動車工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転体と渦巻突条を有する渦巻板が形成され
た非回転体とから構成され、粘性流体を自身の中心方向
に移動させる粘性ポンプにおける、上記回転体と渦巻突
条との隙間を適切に保持し、上記粘性ポンプの性能向上
と共に、上記回転体と渦巻突条、さらには粘性流体の耐
久性を図る。 【構成】 デフケース3に圧着され同デフケース3と一
体的に回転する回転板23に、該回転板23に対設され
周縁24aがデフカバー内周面2aに嵌合した固定板2
4の内側面に形成された、渦巻板25の渦巻突条25a
との圧接により、摩耗、溶解する摩擦分材であるスペー
サ26を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、遠心力に抗して回転体の内側に向かって粘性流体を運ぶ粘性ポンプ 、特に自動車のインタアクルスデフに用いられる粘性ポンプに関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
回転軸と共に回転する回転体と、その回転体の側面に対面し渦巻突条を有する 渦巻板が形成された非回転体とから構成され、粘性流体であるオイル等を、その 粘性を利用して上記回転体の遠心力に抗して該回転体の内側方向に移動させる粘 性ポンプ原理が知られている。
【0003】 この粘性ポンプを実用化するには、上記回転体と渦巻突条との間の隙間が問題 となる。即ち、オイル等の粘性流体が上記回転体の内側方向に移動するのは、オ イル自身の粘性による滞留力と上記渦巻突条にオイルが衝突したときの粘性摩擦 力とが、回転体によって生じる遠心力に打ち勝ったときであり、できるだけ上記 渦巻突条にオイルを衝突させることが望ましい。そのためには上記回転体と渦巻 突条との間の隙間ができるだけ小さいことが望ましく、できることなら隙間が無 いのが理想である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、実際には組み付け誤差や製造誤差などにより回転体と渦巻突条との間 に隙間が存在したり、両者の圧接力が強すぎてしまうなど、安定して隙間を保持 することが難しい。そこで、回転体と該渦巻板に形成された渦巻突条を最初から 接触させてしまう隙間の無い接触タイプや、回転体と渦巻突条との間に隙間を予 め設け、両者を接触させない非接触タイプの二つのタイプの粘性ポンプがある。
【0005】 非接触タイプの粘性ポンプにおいては、回転体と渦巻突条との隙間が広すぎる とオイルの螺旋突条への衝突が少なく、回転体の遠心力でオイルが回転体の外周 方向に移動してしまいポンプの性能が著しく低下したり、最悪のときにはポンプ の役目を果たさないという不具合を生じる。
【0006】 また、回転体と渦巻突条とを接触させた粘性ポンプおいては、回転体と渦巻突 条との接触が強く圧接してしまう場合があり、両者の摩擦抵抗が大きく、それに より発生する摩擦熱によるオイルの劣化や回転体と渦巻突条の摩耗など耐久性に 問題が発生する。
【0007】 さらに、ポンプ組み付け時に隙間の大きさを気にしなければならず、作業性が 良くないといった問題点も生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案では、回転部材と共に回転する回転体と、該回転体に対設され 、前記回転体の遠心力により遠心方向に移動しようとする粘性流体の移動を該回 転体の内側方向に規制する渦巻突条を有する渦巻板が形成された非回転体とから なる粘性ポンプにおいて、上記回転体の上記渦巻突条側の面に、該渦巻突条との 接触による摩擦熱及び上記粘性流体の熱等により溶ける摩擦部材を設けた。
【0009】
【作用】
回転体の渦巻突条側の面に摩擦熱や粘性流体の熱等により溶ける摩擦部材を形 成したので、該摩擦部材と接触するように渦巻突条を組み付けても、該回転体と 渦巻突条との接触による摩擦熱とそれによる粘性液体の温度上昇よって摩擦部材 が溶けるので、上記回転体と渦巻突条との間の間隔が保持されると共に、ポンプ 組み付けに精度に幅を持たせることかできる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例について説明する。図4は本考案の粘性ポンプを設けた 後二輪駆動大型トラックにおける後前軸側インタアクルスデフ(以下、「インタ ーデフ」という)を示している。このインターデフには図示しないトランスミッ ショからの駆動力を伝達するプロペラシャフト1がインターデフカバー2(以下 、「デフカバー2」という)内のインターデフケース3(以下、「デフケース3 」という)に連結しており、このデフケース3を回転させる。 デフケース3の回転はスパイダ4に支持された一対のデフピニオン5を介して フロントデフギア6及びリアデフギア7にそれぞれ伝達される。さらに、フロン トデフギア6の回転はスルーシャフト8、タンデムプロペラシャフト9を介して 図示しない後後車輪側のリダクションギアに伝達され、リアデフギア7の回転は 一対のヘリカルギア10を介して後前車軸側のリダクションギア11に伝達され る。このインターデフは通常のデフ装置と同じもので、コーナリング時などにお いて車軸間に回転差が生じると、デフピニオン5が回転して回転差を吸収する。
【0011】 また、インターデフの後側には、分割されたデフキャリア12A,12Bとか らなるデフロック12が配設されている。このデフロック12は、自動車がぬか るみなどの悪路を走行するときなどに、スルーシャフト8とヘリカルギア10と を連結させてインターデフの機能を停止させるもので、エアシリンダ13により ロッククラッチ14をスライドするようになっている。
【0012】 さらに、このインターデフでは、デフカバー2内に粘性流体である潤滑油16 を供給して冷却している。その構造は、アクルスハウジング15の下部に設けた 潤滑油溜め部15A内に溜められている潤滑油16を、回転するリダクションギ ア11が掻き上げ、これを飛沫として各摺動部位やギアの噛み合い部分に供給す る飛沫給油方式である。
【0013】 一方、アクルスハウジング15およびデフキャリア12A,12Bの上部には 、この掻き上げられた潤滑油16をデフカバー2内に導くための油路18が形成 されている。そして、この油路18内に供給された潤滑油16は、さらにデフカ バー2内に送られてその下部に溜る。この下部に溜った潤滑油16はデフケース 3で掻き上げられ、デフカバー2の内周面2aに付着する。この内周面2aは、 ベアリング19b側(図では右側)に向い末広がりにテーパーが付けられている 。
【0014】 このような構造のインターデフにおいて、デフカバー2とデフケース3の間で ベアリング19Bの近傍には粘性ポンプ22が配置されている。
【0015】 この粘性ポンプ22は図1,2に示すように、回転体である回転板23と非回 転体である固定板24とから構成されている。 回転板23はリング状の円板に円筒形のフランジ部23aが一体成形された断 面略L字型で、円板の中心付近には軸方向に対して斜めに孔23bが穿設されて おり、デフケース3の端部3aに圧入され、デフケース3と一体的に回転するよ うになっている。
【0016】 固定板24は、周縁24aを軸方向に向かって折り曲げられたドーナツ形のも ので、その周縁24aがデフカバー2の内周面2aに嵌装されており、その内側 面にはスルーシャフト8を中心に渦巻を描く突条25aを有する渦巻板25が設 けられている。この渦巻板25は鋳物で形成されていて、デフケース3によって 掻き上げられる潤滑油16の通路を突条25a間に形成している。
【0017】 一方、固定板24に対面する回転体23の側面には、リング状の摩擦部材であ るスペーサ26が孔23bを外して接着されており、固定板24は突条25aが このスペーサ26に圧接するように組み付けられている。 スペーサ26は耐熱性、耐摩耗性の少ない樹脂製で、厚さは回転板23と突条 25aとの間に保持したい間隔の厚さに形成されている。
【0018】 固定板24の内周縁と回転板23のフランジ部23aとの間にはフランジ部2 3に形成されたリング状のシール材27が嵌入している。また、デフケース3と リアデフギア7には、孔23bと連通しポンプ22から送られる潤滑油16をデ フケース3内部に導く孔3bと7aが形成されている。
【0019】 このような構造から、デフケース3の回転に伴い、リダクションギア11によ って掻き上げられ油路18を通ってデフカバー2下部に溜った潤滑油16は、デ フカバー内周面2aに飛沫として付着し、かつ、回転板23が回転する。 すると、スペーサ26は最初、この回転と突条25aの押圧による摩擦で摩耗 し、時間の経過と共にその摩擦熱と潤滑油16の温度の上昇により溶けだし、図 3に示すように、回転板23と突条25aとの間に間隔が発生する。
【0020】 一方、デフケース3の回転によりデフカバー2の内周面2aに付着した潤滑油 16は内周面2aに沿ってポンプ22側に移動する。 移動した潤滑油16は、回転板23の回転により突条25aの渦巻の外周端開 口25bから突条25aで形成された渦巻溝内に押し込まれ、自身の粘性と突条 25aとの衝突により生じる粘性摩擦力とにより突条25aの間をスルーシャフ ト8の中心方向に向って移動し、孔23b、3b、7aを通ってデフケース3内 に入り、デフピニオン5やフロントデフギア6、リフデフギア7を潤滑する。
【0021】 また、ポンプの初期作動時においては、スペーサ26は回転板23と突条25 aの間に介在しているので、回転板23の遠心方向によって円周方向に逃げよう とする潤滑油16の逃げ場がなく、突条25aと更に衝突し、回転方向に移動す る。
【0022】 スペーサ26が無くなり、回転板23と突条25aとの間に間隔が形成される と、この隙間を、突条25a間を中心方向に流動している潤滑油16の一部が外 周方向移動し、回転板23と突条25aとの間に介在し、圧接状態が良好となる 。
【0023】 デフカバー2の底に一定以上の潤滑油16が溜ると、それらは図4に示すよう 、自然に溢れ、この溢れた分がデフキァリア12A,12B内を通って自然に流 れながらアクルスハウジング15内に戻り、このアクルスハウジング15内で冷 却された後、再びリダクションギア11で油路18内に送られる。
【0024】 なお、回転板23に突条25aを圧接させる力加減によって、スペーサ26は 完全に溶けることなく残ることもあり得るが、残るということは回転板23と突 条25aとの圧接状態が良いことを示し、つまり、両者の間に隙間が無いという ことであり、理想的な隙間管理ができるといえる。
【0025】 また、本実施例においては、突条25aを鋳物にて形成したが、これに限定さ れるものではなく、摩擦部材であるスペーサ26の剛性よりも高い部材であれば 良い。
【0026】
【考案の効果】
本考案によれば、粘性ポンプの回転体に所望厚みに形成された摩擦部材を設け たので、渦巻突条が形成された渦巻板と上記回転体との間の隙間を気にすること なく組み付けられ作業性が向上する。
【0027】 また、摩擦部材の摩耗、溶解により、上記回転体と渦巻突条との間隔は一定範 囲内に形成されるので、粘性ポンプの性能を一定に保持することができる。
【0028】 さらに、回転体と渦巻突条が接触しないことから両部材の耐久性と共に、粘性 流体の温度上昇を抑えることができ、耐久性の向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の主要部を示す断面図であ
る。
【図2】図1におけるA−Aの拡大断面図である。
【図3】本考案の実施例における潤滑油の流れと示す断
面図である。
【図4】本考案の粘性ポンプを装着したインターデフの
側面断面図である。
【符号の説明】
3 回転部材(デフケース) 16 粘性流体(潤滑油) 22 粘性ポンプ 23 回転体 (回転板) 24 非回転体(固定板) 25 渦巻板 25a 渦巻突条 26 摩擦部材(スペーサ)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転部材と共に回転する回転体と、該回転
    体に対設され、前記回転体の遠心力により遠心方向に移
    動しようとする粘性流体の移動を該回転体の内側方向に
    規制する渦巻突条を有する渦巻板が形成された非回転体
    とからなる粘性ポンプにおいて、上記回転体の上記渦巻
    突条側の側面に、該渦巻突条との接触による摩擦熱及び
    上記粘性流体の熱等により溶ける摩擦部材を設け、該摩
    擦部材が溶けたとき上記回転体と渦巻突条の間に適度な
    隙間が形成されることを特徴とする粘性ポンプの構造。
JP3646091U 1991-05-22 1991-05-22 粘性ポンプ Withdrawn JPH04129896U (ja)

Priority Applications (1)

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JP3646091U JPH04129896U (ja) 1991-05-22 1991-05-22 粘性ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

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JP3646091U JPH04129896U (ja) 1991-05-22 1991-05-22 粘性ポンプ

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JPH04129896U true JPH04129896U (ja) 1992-11-27

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ID=31918402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3646091U Withdrawn JPH04129896U (ja) 1991-05-22 1991-05-22 粘性ポンプ

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JP (1) JPH04129896U (ja)

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