JPH04129086U - 横形冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上面が調理台等として用いられる横形冷蔵庫
では庫内の一方の側壁に冷却器が取付けられ、該側壁を
隔てた反対側に機械室が在り、従来、組立時には該側壁
の両側で作業しなければならず、煩雑であった点を改良
したものである。 【構成】 冷却器が取付けられる側壁を断面がＬ字状の
断熱パネル２０によって構成すると共に、該断熱パネル
の水平な底壁２１の上に冷却器以外の凝縮器等のユニッ
トを設置し且つ該断熱パネルの垂直壁２２における前記
底壁とは反対側の面に冷却器を取付けるようにし、これ
により冷凍サイクルを構成する各ユニットはケ−ス本体
の所定位置に組み込まれる前の部分組立の段階で組立て
られ、組立を容易にしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はケ−ス本体の上面が調理台等として用いられる横形冷蔵庫に関し、と くに冷凍サイクルを構成するユニットの取付構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、横形冷蔵庫として図３ないし図６に示すものが知られている。図３に示 すように、前面が開口部になっている断熱箱体として形成されるケ−ス本体１の 上面２は調理台等として用いられるため、この種の冷蔵庫は全体的に低く構成さ れ、前面の開口部は扉３によって閉じられる。ケ−ス本体１は高さ調整のできる 脚４によって支持され、またケ−ス本体の一方の側部に機械室５が設置される。

【０００３】 図４はケ−ス本体１の内部を示すものであって、機械室５の在る側のケ−ス本 体の側壁１ａの内面に冷凍サイクルの一部を構成する冷却器（蒸発器）６が取付 けられる。機械室５内には冷却器以外の冷凍サイクルの構成ユニットが収められ 、そのため図５および図６に示すように、ケ−ス本体の側壁１ａの適当な位置に 貫通孔７が設けられ、その孔を通して冷却器６の接続管８が機械室側に突出して いる。

【０００４】 従来のこれらのユニットの取付構造では図５に示すように、凝縮器９、圧縮機 １０およびその間の送風機１１、乾燥器１２などのユニットはベ−ス板１３の上 に取付けられた状態で機械室５内に設置された。そして機械室側の接続管１４が 前述の接続管８に溶接された。なお、１５はベ−ス板１３を固定する補強板であ り、ケ−ス本体の側壁１ａに締め付け具等で固定される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来のユニット取付構造では冷却器６をケ−ス本体の側壁内面に取付け且つ冷 却器の接続管８を孔７から出さなくてはならず、さらに補強板１５を取付けて機 械室内のベ−ス板を固定した後に、冷却器の接続管８と接続管１４を溶接する必 要があった。また、組立時にケ−ス本体の側壁外側と庫内の両側から作業しなけ ればならず、さらに点検等のサ−ビス時にも両側から作業する必要があり、組立 時およびサ−ビス時の作業性に関し問題があった。

【０００６】 本考案の目的は上記従来技術の問題点を解消することであって、それ故、冷凍 サイクルのユニット取付時の組立作業およびサ−ビス時の作業性を向上し得る構 造の横形冷蔵庫を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案による横形冷蔵庫の特徴は冷凍サイクルの構成ユニットの取付けに断面 が略Ｌ字状の断熱パネル２０を用いたことであって、該断熱パネルの水平な底壁 ２１が凝縮器等のユニットが設置されるベ−ス板として用いられ、且つその垂直 壁２２における前記底壁とは反対側の面に冷却器６が取付けられると共に、前記 垂直壁によってケ−ス本体の一方の側壁１ａが構成されることである。

【０００８】

【作用】

この横形冷蔵庫では冷凍サイクルの各ユニットからなる冷凍装置が略Ｌ字状の 断熱パネルに取付けられた後にケ−ス本体の側部に設置することによってそれら のユニットが所定位置に設置される。従って、接続管の溶接は部分組立の段階で 行なわれ且つ冷凍装置として先行して構成されるので、組立作業性を向上する。

【０００９】

【実施例】

次に図面を参照のもとに本考案の実施例に関し説明する。図１および図２は本 考案による横形冷蔵庫の要部を示すものであって、図２に見られるように、この 横形冷蔵庫においても断熱箱体からなるケ−ス本体１の一方の側壁の内面に冷却 器６が取付けられる。また、該側壁の外側に隣接して機械室５が設置され、その 内に凝縮器９等のユニットが収められる。なおまた、ケ−ス本体の前面開口部に は扉３が設置される。

【００１０】 本考案の特徴は図１に示すように、直角状の断熱壁体、即ち断面もしくは端面 が略Ｌ字状の断熱パネル２０によって冷凍サイクルの構成ユニットを取付けると 共に、ケ−ス本体の一方の側壁１ａを構成するようにしたことであり、従ってケ −ス本体１には一方の側壁１ａは設けられていない。即ち、ユニットを取付ける 前の状態ではケ−ス本体１の機械室側は開放されている。

【００１１】 略Ｌ字状の断熱パネル２０は好ましくはケ−ス本体１と同じ材質で形成され、 水平な状態で設置される底壁２１と該底壁の一辺から直角に立ち上がる垂直壁２ ２からなる。この底壁２１は従来のベ−ス板１３として用いられ、且つ垂直壁２ ２はケ−ス本体１の開放された側部に隙間なく嵌合するように構成される。

【００１２】 従って、図１に示すように、この断熱パネルの底壁２１の上にはこの冷蔵庫の 冷凍サイクルを構成する凝縮器９、圧縮機１０、その間に設置される送風機１１ および乾燥器１２などのユニットが設置される。そして垂直壁２２の面、即ち底 壁２１の在る側とは反対の側面に冷却器６が取付けられる。また、垂直壁２２の 適当な位置に貫通孔２３が形成され、冷却器の接続管はその孔から機械室側に出 ている。図中、２４は取付板であって、締め付け具等と共に断熱パネルの垂直壁 ２２をケ−ス本体１の側部に固定するのに用いられる。

【００１３】 この横形冷蔵庫では図１に示すように、断熱パネル２０の所定位置に冷却器６ および凝縮器９等の他のユニットを取付けて組立体を構成した後に、該組立体を 図２に示すようにケ−ス本体の開放された側部にはめ込み、且つ固定する。従っ て、冷凍サイクルの各ユニットは冷凍装置としてケ−ス本体の所定位置に組み込 まれる前に組立てられるので、冷却器６の接続管８と機械室側の接続管１４の溶 接は部分組立の段階で行なわれる。

【００１４】 図２に見られるように、断熱パネル２０がケ−ス本体１の側部に取付けられた 状態では垂直壁２２がケ−ス本体１の一方の側壁を構成する。垂直壁２２は取付 板２４によって固定されているので、従来用いられた補強板１５は省くことがで きる。

【００１５】

【考案の効果】

上記のように、本考案によれば、冷凍サイクルの冷却器を含む各ユニットはケ −ス本体の所定位置に設置される前の部分組立の段階で取付けられるので、その 段階で冷媒の封入も可能であり且つ接続管の溶接も行なわれ、従来のように本体 側面と庫内の両側で作業する必要もないため、組立作業を著しく容易にする。ま たサ−ビス性も向上することができ、さらに従来用いられた補強板を不要にし、 コストの節減に寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例による横形冷蔵庫の要部を示す分
解斜視図である。

【図２】同横形冷蔵庫の要部を示す断面図である。

【図３】横形冷蔵庫の斜視図である。

【図４】従来の横形冷蔵庫の平面断面図である。

【図５】従来の横形冷蔵庫の関連部分を示す斜視図であ
る。

【図６】従来の横形冷蔵庫の関連部分を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

５ 機械室 ６ 冷却器 ９ 凝縮器 ２０ 断熱パネル ２１ 断熱パネルの底壁 ２２ 断熱パネルの垂直壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉で閉じられる前面開口部を有する断熱
   箱体からなるケ−ス本体の一方の側壁内面に冷却器が取
   付けられ且つ前記側壁の外側に隣接して凝縮器等のユニ
   ットが収められる機械室が設置される横形冷蔵庫におい
   て、断面が略Ｌ字状の断熱パネルを含み、前記断熱パネ
   ルの水平な底壁の上には前記冷却器以外の凝縮器等のユ
   ニットが設置され、且つ前記断熱パネルの垂直壁におけ
   る前記底壁とは反対側の面に前記冷却器が取付けられ、
   および前記垂直壁によって前記ケ−ス本体の一方の側壁
   が構成されることを特徴とする横形冷蔵庫。