JPH04128921U - 自動車のシフトレバーブーツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シフトレバーブーツを軽量化し、かつ追従性
も改善する。 【構成】 ブーツ本体１０を、頂部のシフトレバー挿通
孔１１からコンソール開口部周縁１ａの内側寄りに下降
する中心部１２と、この中心部の周囲で隆起し、かつ外
周面で周縁１ａに当接してコンソール開口部裏面に取付
けられる隆起部１５とから一体に形成する。そして、内
周面でシフトレバー挿通孔１１に連通してシフトレバー
２を挿通させる筒状挿通孔２１を形成し、かつ外周面で
ブーツ本体１０の内面に当接する蛇腹２２を形成した中
心部２３と、隆起部１５に対応した隆起部２５とを備え
るように可撓性シートで一体に形成され、かつエアを封
入されたパック２０をブーツ本体１０の内部に装填す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンソールの開口部の中心部分から突出するシフトレバーを包囲す る自動車のシフトレバーブーツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

特に、高級車では、見栄えを良くするために、ブーツ本体に本革、フロアに一 体の木目材等が用いられている。そのための形状保持構造として、図３Ａに示す ように、シフトレバー２のノブ２ａ及びコンソール１の開口部１ｂの周縁１ａ間 に取付けられてブーツ本体３に逆円錐形状のコイルばね６を装着したり、或いは 図３Ｂに示すように板金製の波型伸縮体７を装着している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、これらの形状保持構造は金属製であり、コスト的にも改善の余 地がある。また、ブーツ本体３は裾広がり形状でそのままコンソールの開口部１ ｂの周縁１ａに取付けられ、したがってシフトレバー２の操作時にブーツ本体３ が突張ることにより、操作がスムーズに行われないこともあった。 よって、本考案は、軽量で追従性の良い自動車のシフトレバーブーツを提供す ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、この目的を達成するために、ブーツ本体が、頂部のシフトレバー挿 通孔からコンソール開口部周縁の内側寄りに下降する中心部と、この中心部の周 囲で隆起し、かつ外周面でコンソール開口部周縁に当接してコンソール開口部裏 面に取付けられる隆起部とから一体に形成され、内周面でシフトレバー挿通孔に 連通してシフトレバーを挿通させる筒状挿通孔を形成し、かつ外周面でブーツ本 体の内面に当接する蛇腹形状に形成された中心部と、隆起部に対応した隆起部と を備えるように可撓性シートで一体に形成され、かつエアを封入されたパックが 、ブーツ本体の内部に装填されたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

ブーツ本体が、その隆起部分を介してコンソール開口部に取付けられることに より、中心部の下端部分がフリーとなって自在に変位可能となり、シフトレバー の操作にスムーズに追従する。パックがブーツ本体の中心部及び隆起部分に装填 され、エア圧でブーツ本体の形状を保持すると共に、シフトレバーの操作時のブ ーツ本体の変形にエアの弾性及び蛇腹間の隙間によりスムーズに追従する。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２は、本考案の一実施例によるシフトレバーブーツを示す。 １０は本革のブーツ本体であり、シフトレバー２のノブ２ａ及びコンソールの 円形の開口部１ｂ間に装着され、中心の頂部にシフトレバー２の挿通孔１１を備 えている。このブーツ本体は、挿通孔１１から開口部１ｂの周縁１ａの内側寄り に開口部１ｂよりも基端が小さな直径となって下降している中心部１２と、この 中心部の周囲でリング状に隆起し、かつ外周面１５ａで開口部１ｂの周縁１ａに 当接して裏面に接着される隆起部１５とから一体に形成されている。

【０００７】 ２０はブーツ本体１０に装填される例えば塩化ビニール製の可撓性パックであ る。このパックは、内周面でシフトレバー２の挿通孔１１に連通してシフトレバ ー２を挿通させる筒状挿通孔２１を形成し、かつ外周面でブーツ本体１０の中心 部１２の内面に当接する３段の蛇腹２２を形成された中心部２３と、ブーツ本体 １０の隆起部１５に対応した隆起部２５と、この隆起部の周囲に形成され、開口 部１ｂの裏面に取付けられるフランジ部２６と、このフランジ部に接続し、中心 部２３及び隆起部２５の接続部分を隙間２９を通して連通させる底面２７とから 一体に形成されている。

【０００８】 フランジ部２６は、ブーツ本体１０のコンソールへの取付け部分の背後に接着 された状態で、蛇腹２２の突端面でブーツ本体１０に圧接し、リング状の隆起部 ２５がブーツ本体１０の隆起部１５に装填される。これにより、中心部１２から 隆起部１５にかけてＳ字形を形成したブーツ本体１０の形状が、パック２０内の エアで緊張状態に保持される。シフトレバー２は、中心部１２の下端部分が自在 に変位可能であることにより、突張ることがなく、スムーズに操作される。パッ ク２０は、ブーツ本体１０の変形に対して、エアの弾性及び蛇腹２２間の隙間に よりスムーズに追従する。

【０００９】

【考案の効果】

以上、本考案によれば、エアパック式の形状保持体により、軽量、低コストに なる。ブーツ本体が、隆起部分を介してコンソールに取付けられることにより、 シフトレバーがスムーズに操作される。パックがブーツ本体の中心部及び隆起部 分に装填され、エア圧でブーツ本体の形状を保持すると共に、シフトレバーの操 作時のブーツ本体の変形にエアの弾性及び蛇腹間の隙間によりスムーズに追従す る。ブーツ本体にパックが常に弾性を伴って圧接するために、そのしわ、たるみ がなくなり、これらの間に異物が侵入してギヤが入らなくなる不具合も生じない 。エアパックにより、フロアからの振動、ノイズ等が伝わってこなくなり、遮音 効果も生じる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるシフトブーツの縦断面
図である。

【図２】同シフトブーツの保持構造の斜視図である。

【図３】従来のシフトブーツの保持構造を示す縦断面図
である。

【符号の説明】

１ コンソール １ａ 周縁 １ｂ 開口部 ２ シフトレバー １０ ブーツ本体 １１ 挿通孔 １２、２３ 中心部 １５、２５ 隆起部 ２０ パック ２２ 蛇腹

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンソールの開口部から突出するシフト
   レバーを包囲する自動車のシフトレバーブーツにおい
   て、ブーツ本体が、頂部のシフトレバー挿通孔からコン
   ソール開口部周縁の内側寄りに下降する中心部と、この
   中心部の周囲で隆起し、かつ外周面で前記コンソール開
   口部周縁に当接してコンソール開口部裏面に取付けられ
   る隆起部とから一体に形成され、内周面で前記シフトレ
   バー挿通孔に連通して前記シフトレバーを挿通させる筒
   状挿通孔を形成し、かつ外周面で前記ブーツ本体の内面
   に当接する蛇腹形状に形成された中心部と、前記隆起部
   に対応した隆起部とを備えるように可撓性シートで一体
   に形成され、かつエアを封入されたパックが、前記ブー
   ツ本体の内部に装填されたことを特徴とする自動車のシ
   フトレバーブーツ。