JPH04127702U - 流しの排水口用屑受け - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 流しの排水口に装着する屑受けの底板部を半
球殻状となして多数の水切孔を開孔したことにより、洗
浄水内より捕捉した残渣類や調理屑類の水分を短時間で
除去でき、バケットや処理袋内へと移替え処理した時に
腐敗や異臭が発生し難く、ゴミ収集車で回収して集合焼
却処理する際の焼却費も節約でき、筒体部と底板部との
連設部内面に汚物が付着することもないことを目的とす
る。 【構成】 流し内の排水口１４に着脱嵌合させて排水と
共に流下する屑類を捕捉する流しの排水口用屑受け１０
であって、この排水口用屑受け１０は、流し１２の排水
口１４に嵌合する筒体部１６と、この筒体部１６の下端
に連設され多数の水切孔１８が開孔された半球殻状の底
板部２０と、を備えたことを特徴とする流しの排水口用
屑受け１０から構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、流し内の排水口に装着する屑受けに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、家庭の台所等に設置された流し台の上部の流しにおいては、その中央近 傍位置に排水口を設け、この排水口の下端に連通させた排水管や排水ホースを地 下に埋設された排水暗渠に接続させ、流し内で鍋、釜や食器類を洗浄したり、根 菜類や魚肉類を調理、洗浄した後の汚水を順次暗渠へと排水している。特に、前 記流しの排水口においては、鍋、釜や食器類に付着していた残渣類や調理屑類が 汚水と共に流下して排水管や排水ホース等の曲り部等に堆積して閉塞が発生する のを防止するために、前記排水口に屑受けを着脱自在に嵌合させて残渣類や調理 屑類を捕捉している。 この屑受けは、図４に示す様に、排水口に嵌合する筒体の下端を平板状の底板 で閉鎖し、この筒体、並びに底板に多数の水切孔が開孔され、前記筒体の上端に 排水口の縁部に係着するフランジが突設されており、この屑受けを流しの排水口 に装着して汚水中に含まれて流下する残渣類や調理屑類を屑受け内に捕捉し、捕 捉した残渣類や調理屑類内に含まれた水分は水切孔より排出させて水切りし、そ の後で屑受け内の残渣類や調理屑類を適宜バケットや処理袋等に移替え収容させ 、定期的に巡回するゴミ収集車で集合処理場へと搬送して焼却処理しているもの である。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

しかしながら、前記屑受けは、筒体の下端寄りに底板を略水平に固定している ため、捕捉した残渣類や調理屑類に付着、または滲出する水分は底板の水切り孔 より底板下面へと浸潤するが、底板が水平状態にあるため底板の下面へと浸潤し た水分が集合して水滴となり、滴下するまでに時間がかかり、水切りを短時間で 十分行なえない。 また、残渣類や調理屑類の水切りが不十分のまま、バケットや処理袋内に移替 えした場合には、残存する水分のために残渣類や調理屑類が腐敗して異臭を発生 したり、或は収集後に焼却処理する時の焼却費も割高となり易い。 更に、屑受けを定期的に取外して洗浄する時に、筒体と底板との連設部内面は 洗浄ができ難く、汚物が付着した状態となって不衛生である等の問題があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は流しの 排水口に装着する屑受けの底板部を半球殻状となして多数の水切孔を開孔したこ とにより、汚水内より捕捉した残渣類や調理屑類の水分を短時間で除去でき、バ ケットや処理袋内へと移替え処理した時に腐敗や異臭が発生し難く、またゴミ収 集車で回収して集合焼却処理する際の焼却費も節約でき、更に内面の洗浄も容易 で衛生的に保持できる流しの排水口用屑受けを提供することにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、流し１２内の排水口１４に着脱嵌合さ せて排水と共に流下する屑類を捕捉する流しの排水口用屑受けであって、この排 水口用屑受けは、流し１２の排水口１４に嵌合する筒体部１６と、この筒体部１ ６の下端に連設され多数の水切孔１８が開孔された半球殻状の底板部２０とを備 えて成る流しの排水口用屑受け１０から構成される。 また、前記底板部２０は、その下面に、前記水切孔１８より底板部２０下面へ 浸潤する水分を集合、滴下させるための突起３０を突設させて成ることとしても よい。

【０００６】

【作用】

本考案の流しの排水口用屑受けは、流し台の上面の流しに設けられた排水口に 着脱自在に装着するものであり、鍋、釜、食器類の洗浄時、或は調理時に発生す る小さな残渣類や調理屑類が汚水と共に排水口を流下する時に屑受けの筒体部並 びに底板部に開孔された水切孔より汚水のみが流出して残渣類や調理屑類は内部 に捕捉される。前記汚水の流出後に捕捉された残渣類や調理屑類内に含まれた水 分も徐々に底板部の水切孔より下面へと浸潤しながら半球殻状に凹陥している底 板部の下面に沿って流下集合し、水滴となって順次滴下しながら排除される。従 って、捕捉された残渣類や調理屑類に含まれた水分を短時間で除去できて水切り に優れ、捕捉した残渣類や調理屑類をバケットや処理袋内へと移替え処理した時 に腐敗や異臭が発生し難く、また残渣類や調理屑類の焼却処理においても水分が 少ないために焼却費を節約でき、更に屑受け内面の洗浄も容易で、衛生的に保持 できる。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面に基づき本考案の好適な実施例を説明する。 図１ないし図３には、本考案の実施例に係る流しの排水口用屑受け１０（以下 屑受け１０と略する）が示されている。 図より明らかな様に、前記屑受け１０は、耐食性の薄金属板、プラスチック等 を素材とし、流し台の上面等に設けられた流し１２の排水口１４内に嵌合する筒 体部１６と、この筒体部１６の下端に連設され多数の水切孔１８が開孔された半 球殻状の底板部２０とを備えている。 前記筒体部１６は、排水口１４に嵌合する円筒体２２より成り、この円筒体２ ２の胴側部には多数の水切孔１８が開孔され、更に前記円筒体２２の上端には排 水口１４の上端縁部に係着するフランジ２４が突設され、このフランジ２４の対 向位置に把手２６の両下端が枢着されている。 この把手２６を把持しながら前記排水口１４内への筒体部１６の挿入と、引き 外しを容易に行える。 前記筒体部１６は円筒体に限らず、その他四角筒体、或は多角筒体でもよく、 前記排水口１４内に嵌合出来る形状であればよい。 また、前記水切孔１８は、通常は孔径が３ｍｍ程度以下に形成されているが、 残渣類の捕捉の実効が図れる程度の適宜の孔径に設定して良く、また、円形、多 角形、菱型等の任意の形状に形成してもよい。

【０００８】 前記底板部２０は、前記円筒体２２と同一径で同円筒体２２の下端に連設され た半球殻体２８より成り、この半球殻体２８にも前記円筒体２２と同一の水切孔 １８が多数開孔されている。 流し１２内の汚水は、屑受け１０内に流入して筒体部１６や底板部２０の各水 切孔１８を通過して排水口１４へと流下し、汚水と共に屑受け１０内に流入した 残渣類２９や調理屑類は底板部２０や筒体部１６内に順次捕捉される。汚水の流 出後においては、残渣類２９や調理屑類に含まれた水分は、底板部２０の内面よ り各水切孔１８を経由して底板部２０の下面へと浸潤し、湾曲した球面に沿って 下方へと流下しながら集合し、底板部２０の下面の略中心位置において順次水滴 となって滴下しながら排除される。

【０００９】 本考案の屑受け１０は、図３に示す様に流し台の上面に凹設して設けられた流 し１２の排水口１４の上端部に把手２６を把持しながら挿入してフランジ２６を 排水口１４の上端縁部に係着させおくものである。そして、流し１２内で鍋、釜 、食器類を洗浄した時に付着していた残渣類２９、或は根菜類や魚肉類等を調理 した時の小さな調理屑類が汚水に混入して排水口１４へと流下する時に屑受け１ ０内に前記残渣類２９や調理屑類を捕捉して汚水のみを水切孔１８より排水口１ ４内へと流下させて排水管や排水ホースなどに前記屑類による閉塞が発生するの を防止する。 前記屑受け１０内に捕捉された残渣類２９や調理屑類が堆積するに従って之等 の屑類に含まれた水分は、筒体部１６や底板部２８の内部から半球殻体２８内の 下部中心部２８ａへと浸潤し、更に各水切孔１８を経由して半球殻体２８の下面 へ容易に流下、集合して順次水滴となって滴下しながら排除され、短時間で残渣 類２９や調理屑類内の水分を除去できる。 これにより、残渣類２９や調理屑類をバケットや処理袋内に収容した時に残留 水分による腐敗、異臭の発生が少なく、ゴミ収集車による屑類の収集においても 作業がし易く、また焼却処理した場合に水分の含有量が少ないために焼却費を節 約できることとなる。 また、円筒体２２と半球殻体２８とは同一径で形成されて段部などがないため 、之等の内面の洗浄も容易で汚物が付着することもない。 次に、前記底板部２０は、図５に示す様に前記半球殻体２８の下面の略中心位 置に突起３０を突設させてもよい。これにより半球殻体２８の水切孔１８より下 面へと浸潤した水分は突起３０へと集合し、水滴となって滴下する度合いが早ま り、屑受け１０内の残渣類２９や調理屑類に含まれた水分の除去をより早く短縮 できることとなる。 なお、前記底板部２０の半球殻体２８の替わりに、半球体状の網籠を用いても よく、この場合においても屑類の水切りが向上される。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に係る流しの排水口用屑受けによれば、流し内 の排水口に着脱嵌合させて排水と共に流下する屑類を捕捉する流しの排水口用屑 受けであって、この排水口用屑受けは、流しの排水口に嵌合する筒体部と、この 筒体部の下端に連設され多数の水切孔が開孔された半球殻状の底板部とを備えた ことにより、汚水内より捕捉した屑類に含まれた水分を短時間で除去できる。 また、捕捉した屑類をバケットや処理袋内へと移替え処理した時に屑類内の水 分が少ないために腐敗や異臭が発生し難く、収集して集合焼却処理する際の焼却 費も節約できる。 更に、筒体部と底板部との連設部内面の洗浄も容易で衛生的に保持できる。 請求項２によれば、前記底板部は、その下面に、前記水切孔より底板部下面へ 浸潤する水分を集合、滴下させるための突起を突設させたことにより捕捉した屑 類に含まれた水分の集合滴下が早く、水分の除去を更に短縮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る流し排水口用屑受けの斜視図であ
る。

【図２】流し排水口用屑受けの拡大断面図である。

【図３】流しの排水口に流し排水口用屑受けを装着させ
た状態の説明図である。

【図４】従来の流し排水口用屑受けの正面図である。

【図５】下面に突起を突設した状態を示した底板部の一
部拡大断面図である。

【符号の説明】

１０ 流し排水口用屑受け １２ 流し １４ 排水口 １６ 筒体部 １８ 水切孔 ２０ 底板部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 流し内の排水口に着脱嵌合させて排水と
   共に流下する屑類を捕捉する流しの排水口用屑受けであ
   って、この排水口用屑受けは、流しの排水口に嵌合する
   筒体部と、この筒体部の下端に連設され多数の水切孔が
   開孔された半球殻状の底板部と、を備えて成る流しの排
   水口用屑受け。
2. 【請求項２】 前記底板部は、その下面に、前記水切孔
   より底板部下面へ浸潤する水分を集合、滴下させるため
   の突起を突設させて成る請求項１記載の流しの排水口用
   屑受け。