JPH041259A - レゾール型フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

レゾール型フェノール樹脂成形材料

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JPH041259A
JPH041259A JP10040690A JP10040690A JPH041259A JP H041259 A JPH041259 A JP H041259A JP 10040690 A JP10040690 A JP 10040690A JP 10040690 A JP10040690 A JP 10040690A JP H041259 A JPH041259 A JP H041259A
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Japan
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carboxylic acid
phenolic resin
molding material
acid group
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JP10040690A
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Hiroshi Miyashita
弘 宮下
Teruo Miyaji
宮地 照男
Takehiro Hirano
平野 武広
Hisamitsu Inoue
尚光 井上
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
Hiroshi Aiba
博 相庭
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Sumitomo Durez Co Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノ
ール樹脂をベースとする改良された増粘性、成形時の型
内流動性及び長期の保存安定性を有するレゾール型フェ
ノール樹脂成形材料に関するものである。
〔従来の技術〕
フェノール樹脂に充填剤を混合して得られるフェノール
樹脂成形材料は加熱により硬化し、成形品となり得るが
、従来種々の特許が開示されている。特許第13570
99号には液状レゾール型フェノール樹脂、酸化マグネ
シウム及び/又は水酸化マグネシウム、充填剤、離型剤
、及び必要により配合される硬化剤からなるシート成形
材料が開示されている。
特開昭62−96556号では、(a)レゾール型フェ
ノール樹脂、(b)アルカリ土類金属の水酸化物又は酸
化物又はシラン化合物、及び(c)粘土及びタルク充填
剤の混合物、又は微小球を含むフェノール樹脂成形材料
が開示されている。
特開昭63−29194号では前記特許に更にラクトン
類を使用する低収縮性フェノール樹脂成形材料が開示さ
れている。
また、特願昭63−323410号及び特願昭63−3
23411号ではレゾール型フェノール樹脂に硬化性調
整剤と種々の充填剤を配合するフェノール樹脂成形材料
が開示されており、更に特願平1−86977号及び特
願平1−86978号ではレゾール型フェノール樹脂に
硬化性調整剤として特に酸化亜鉛又は水酸化亜鉛を使用
することが開示されいてる。
〔発明が解決しようとする課題〕
市販の成形材料にはポリエステル、フェノールホムルア
ルデヒド樹脂、その他の樹脂にかかわらず、典型的な処
方があり、比較的低価格であるフィラーを大量に添加て
きるように、プレミックス混合中できる限り低粘度とす
ることが特に望ましい。
また、熟成時間を最小にするために、混合後の増粘が比
較的速いことも重要である。
また、成形時の金型内における流動性か良く、かつ長期
の貯蔵安定性が優れることも非常に重要な点である。
しかしながら、従来のいずれの技術を使用しても、満足
のい(成形材料が得られなかった。
それ故に、本発明の目的とするところは、カルボン酸基
含有成分を含むレゾール型フェノール樹脂を使用するこ
とにより、プレミックス混合時の初期粘度か低く、増粘
性か適正で、成形時の金型内における流動性が良く、か
つ保存安定性か長いレゾール型フェノール樹脂成形材料
を提供することにある。
また、一般のフェノール樹脂成形材料は硬化剤として酸
性物質を配合するので、成形時に金型を腐食するという
大きな欠点を有していたが、本発明の成形材料てはレゾ
ール型フェノール樹脂と硬化性調整剤を選択することに
より、酸性硬化剤を使用せず中性乃至アルカリ性で硬化
する。すなわち、金型を腐食することのないレゾール型
フェノール樹脂成形材料を提供することか本発明の第二
の目的である。
〔課題を解決するだめの手段〕
本発明者らは前記の目的のために、鋭意研究した結果、
成形材料として、 (a)  カルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェ
ノール樹脂、 (b)  アルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物から
なる硬化性調製剤、 (c)  及び必要により、繊維補強材、充填剤からな
るカルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノール樹
脂成形材料を使用することにより、本発明を完成するに
至ったものである。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)のカルボン酸基含有成分が、芳香族環を有してもよ
いし、脂肪族類であってもよい。芳香族環を有するカル
ボン酸基含有成分としては、そのカルボン酸基か直接芳
香族環と結合したものと、アルキル基、エステル基又は
エーテル基を介して、間接に芳香族環と結合したものが
いずれも使用される。
カルボン酸基が直接芳香族環と結合したものとしては安
息香酸、p−アセトキシ安息香酸、〇−トルイル酸、■
−ナフトエ酸、0−ベンゾイル安息香酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、ジフェン酸、ヘット酸等か
使用される。また芳香族環がフェノール類であるサリチ
ル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、没食子酸、β−オキシ−3−ナフトエ酸、β−オキ
シ6−ナフトエ酸等やさらにクレゾール、ブチルフェノ
ール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシ
ルフェノール、クミルフェノール等の置換フェノール類
や、メチレンジフェノール、イソプロピリデンジフェノ
ール、シクロへキシリデンジフェノール、ビスフェノー
ルスルホン、ビフェノール等のジフェノール類、および
それらとアルデヒド類との付加縮合物をカルボキシル化
することによって得られるヒドロキシ安息香酸誘導体も
使用される。
カルボン酸基か芳香族環と間接に結合した場合では、カ
ルボン酸基かアルキル基を介して芳香族環と結合したも
のとしては、ビスヒドロキソフェニル酢酸、ビスヒドロ
キシフェニルブタン酸、ジフェノール酸や、これらをア
ルデヒド類との付加縮合物か使用される。
また、エステル基を介して芳香族環と結合したものとし
ては、フェノール類とポリカルボン酸から得られるモノ
エステル化物や、芳香族カルボン酸類とカルボン酸基含
有アルコール類から得られるエステル化物が使用される
。すなわち、フェノール、レゾルシン、カテコール、ハ
イドロキノン、フロログルシン、クレゾール、ブチルフ
ェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ク
ミルフェノール等のフェノールモノマー類や、メチレン
ジフェノール、イソプロピリデンジフェノール、シクロ
へキシリデンジフェノール、ビスフェノールスルホン、
ビフェノール等のジフェノール類およびそれらとアルデ
ヒド類との付加縮合物等のフェノール類と、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、グルタコン酸等のポリカルボン酸類
とから得られるモノエステル化物や、安息香酸、p−ア
セトキシ安息香酸、0−トルイル酸、l−ナフトエ酸、
0−ベンゾイル安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ジフェン酸、ヘット酸等の芳香族カルボン
酸類とグリコール酸、没食子酸等のカルボン酸基含有ア
ルコール類とから得られるエステル化物が使用される。
更にエーテル基を介して芳香族環と結合したものとして
は、ハロフェノールのヒドロアクリル酸から得られるエ
ーテル化物が使用される。
レゾール型フェノール樹脂(a)のカルボン酸基含有成
分が脂肪族類であるものとしては、プロピオン酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、タルトロン
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が使用される。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
alは、 ■前記カルボン酸基含有モノマー成分とレゾール型フェ
ノール樹脂との混合物及び/又は共縮合レゾール型フェ
ノール樹脂、 ■前記カルボン酸基含有成分のうちフェノール成分を含
むものとアルデヒド類との付加縮合レゾール型フェノー
ル樹脂、又は、 ■前記■の付加縮合レゾール型フェノール樹脂とレゾー
ル型フェノール樹脂との混合物及び/又は共縮合レゾー
ル型フェノール樹脂である。
更に、 ■カルボン酸基含有成分は、成形材料を製造する際に従
来のレゾール型フェノール樹脂に混合して使用すること
もできる。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂組
成物におけるカルボン酸基含有率か0.5乃至30重量
%の範囲にあり、好ましくは、2乃至15重量%である
。0.5重量%未満の場合、レジンプレミックスの適正
な増粘性と成形時の金型内における流動性か低下する。
また30重量%を超えるとレジンプレミックスの増粘が
速く、均一な成形材料が得られ難い。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)はフェノール類とアルデヒド類とを前者1モルに対
して後者1〜2.5モルの比率でアルカリ性触媒の存在
下で反応させた後、酸でpHを調整し、脱水して得られ
るもので、末端にメチロール基を有し、数平均分子量か
135〜400の範囲にあるオリゴマーである。フェノ
ール類としてはフェノール、クレゾール、キシレノール
、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等
が使用できる。またアルデヒド類としてはホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、フル
フラール等が使用される。
アルカリ性触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム等のアリカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物
、及びアミン類か使用される。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)の前記■、■及び■の共縮合レゾール型フェノール
樹脂は、前記した種々のカルボン酸基含有成分とレゾー
ル型フェノール樹脂とを共存させ、この技術分野におけ
る公知の方法により得られる。
本発明の成形材料において使用される硬化性調整剤(b
)はアルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物である。好
ましいアルカリ土類金属はマグネシウム、カルシウム及
び亜鉛であり、これらの単独又は2種以上の混合物が使
用される。この硬化性調整剤はプレミックスの適正な増
粘性、成形時の金型内における流動性に対して特に重要
であり、成形材料に対して0.1乃至15重量%で使用
される。
本発明の成形材料において使用される充填剤(c1は炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ク
レー、タルク及び微小球の単独又は2種以上の混合物で
ある。またシリケート、カーバイト、炭素、カーボネー
ト、雲母、珪灰石等も使用することができる。その充填
剤の成形材料への配合比率は約5乃至60重量%である
本発明において、混合されたレジンプレミックスの粘度
を低下させる必要がある場合、粘度調整剤を使用するこ
とができる。粘度調整剤はメタノール、エタノール、ア
セトン、メチルエチルケトンの溶剤が使用できる。
フェノール樹脂成形材料に通常使用される離型剤が本発
明の配合物において使用される。これらの中には、ステ
アリン酸、及びその金属塩、たとえばステアリン酸の亜
鉛、カルシウム及びマグネシウム塩がある。グリセロー
ルモノステアレートのような有機化合物も使用しつる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂成形材料には、強度
特性及び繊維補強効果を改善するために、成形材料に対
して約0.Ol乃至10重量%のシランカップリング剤
を含んていてもよい。この目的のための適当なカップリ
ング剤はこの技術分野において公知であり、例えばテト
ラエチルオキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン及びγ−アミノプロピルトリメトキシシランの
ようなアミノアルキルシラン類が含まれる。
なお、このシランカップリング剤は、予めレゾール型フ
ェノール樹脂に含有させてお(こともできる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂は、とりわけ高強度
製品を製造しつる故に、ガラス長繊維と共に用いるのに
特に適している。ガラス長繊維の長さは一般的に約3乃
至50闘である。その他の無機及び有機繊維には、炭素
、グラファイト、セラミックス、ポリエステル、アラミ
ド及びポリアクリロニトリルの繊維が含まれる。繊維補
強材は好ましくは成形材料に対して約5〜85重量%の
範囲で使用される。
本発明の成形材料は当業者の公知の方法で製造すること
かてきる。例えばSMCの場合、次のような方法が挙げ
られる。すなわち、原材料として前記レゾール型フェノ
ール樹脂、充填剤、離型剤、硬化性調整剤及び各種添加
剤等を混合し、レジンプレミックスを調製する。次にこ
のレジンプレミックスを一定量キャリアフイルム上に塗
布し、そのフィルム上に一定長にカットされたガラス繊
維を散布し、もう一方で塗布されたキャリアフィルムで
ガラスを挟み込み、ロールで加圧含浸させ、そのシート
を巻き取り、シート状の成形材料(SMC)を得る。こ
れを調温熟成室に貯えて所定の粘度まで増粘させる。
得られた成形材料を金型内で加熱加圧することにより硬
化し、容易に成形品か得られる。
BMC,TMCなとの成形材料も本発明の方法で製造す
ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって説明する。しかし、本発
明はこれら実施例によって限定されるものではない。ま
た、ここに記載されている「部J、「%」は、特にこと
わらない限り、すべて「重量部」、「重量%」を示す。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−1〕攪拌機
及び冷却器付き反応釜に、テレフタル酸166部、レゾ
ール型フェノール樹脂(住人デュレズ製PR−5367
4)1000部を混合溶解後、25%水酸化ナトリウム
160部を添加してpHを8.0に調整し、カルボン酸
基含有率6.8%のレゾール型フェノール樹脂1326
部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−2〕攪拌機
及び冷却器付き反応釜に、p−ヒドロキシ安息香酸27
6部、フェノール1000部、及び37%ホルマリン1
294部を仕込み、ついて50%水酸化ナトリウム20
0部を添加後、徐々に昇温し、80°Cに達してから2
時間反応させた後、36%塩酸25部を添加し中和した
後、真空脱水を行ない、カルボン酸基含有率5.0%の
レゾール型フェノール樹脂1790部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−3〕攪拌機
付きの耐圧釜に、THF溶剤1000部、ビスフェノー
ルA228部を仕込み溶解し、公知の方法でC02ガス
を吹込み、ビスフェノールAのカルボン酸化物272部
を得た。冷却後、これを攪拌機及び冷却器付き反応釜に
移送し、更にフェノール1000部、37%ホルマリン
1450部を仕込み、水酸化カリウム148部を添加後
、徐々に昇温し、70°Cにて反応させた後、真空脱水
を行ない、カルボン酸基含有率2.1%の共縮合レゾー
ル型フェノール樹脂2130部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−4〕攪拌機
及び冷却器付き反応釜に、ジフェノール酸1000部、
37%ホルマリン794部を仕込み、ついで50%水酸
化ナトリウム280部を添加後、徐々に昇温し、70℃
にて3時間反応させた後、18%塩酸70部を添加し中
和した後、真空脱水を行ない、カルボン酸化物1520
部を得た。
冷却後、更にレゾール型フェノール樹脂(PR5367
4)1000部を仕込み、水酸化カルシウム40部を添
加後、再び加熱し、70°Cにて1時間反応させてカル
ボン酸基含有率3.5%の共縮合レゾール型フェノール
樹脂2560部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−5〕攪拌機
及び冷却器付き反応釜に、グリオキシル酸185部にフ
ェノール376部を仕込み、18%塩酸7.5部を添加
して+00°Cて3時間反応した。ついて25%水酸化
ナトリウム200部と37%ホルマリン227部を加え
70°Cて3時間反応させ、真空脱水を行ないカルボン
酸基含有率16.4%のレゾール型フェノール樹脂68
5部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造実施例−6〕攪拌機
及び冷却器付き反応釜に、アジピン酸292部、レゾー
ル型フェノール樹脂(PR−53674)1000部を
混合し、25%水酸化ナトリウム320部を添加、溶解
して、カルボン酸基含有率11.2%のレゾール型フェ
ノール樹脂を得た。
〔レゾール型樹脂の製造比較例−1〕 特許第1357099号公報実施例−■の記載に基づき
、レゾール型フェノール樹脂を得た。
〔成形材料の製造例−1〜8〕 以下のようにして、各々のシート成形材料を調製した。
まず、炭酸カルシウム(日東粉化工業型)、水酸化アル
ミニウム(昭和電工製)、タルク(松材産業製)、カオ
リン(枯化成製)、ステアリン酸亜鉛、水酸化カルシウ
ム又は酸化マグネシウムを第1表に示す割合にて、V型
ミキサーで約30分間混合して、充填剤の混合物を得た
次いで、前記実施例により得られたレゾール型フェノー
ル樹脂にシランカップリング剤A−1102(日本ユニ
カー製)を混合後、充填剤の混合物を添加しながら約8
乃至10分間均一に混合し、レジンプレミックスを得た
。混合直後及び35°Cで10時間熟成した後のレジン
プレミックスの粘度を測定したところ、第1表に示した
ような値であった。
前記のレジンプレミックス70部を小型SMC含浸機に
より25Mガラス繊維30部と含浸させ、2枚のポリエ
チレンフィルムの間てサンドイッチ型のシート状に成形
した。
上記フィルムを剥かずことのできるようになるまで、約
45°Cて2〜3日間養成した。このときのシート成形
材料のシェア硬度は約45であった。
得られた成形材料の流動性をスパイラルフローで評価す
るべく、この成形材料を適当な大きさに裁断し、金型温
度140°C1圧力IQQkg/Crlにおいて3分間
加圧硬化させた。得られたらせん板について、その流動
長さをスケールにて測定し、流動距離とした。評価はn
=3の平均値とした。
次いて、この成形材料を適当な大きさに裁断し、金型温
度150°C1圧力IQQkg/carにおいて、3分
間加圧硬化させ、30国角、厚さ31、比重的1.8の
成形平板を得た。
得られた成形平板について、金型の冷時寸法に対する収
縮率を測定し、この成形平板を切削加工してJIS  
K−6911に従って曲げ強さを測定した。
また、成形平板の表面平滑性と成形後の金型の腐食性を
目視にて評価した。これらの結果を第1表に示した。
〔成形材料の製造比較例〕
レゾール型フェノール樹脂として、製造比較例等で得ら
れたカルボン酸基を含有しないレゾール型フェノール樹
脂を使用した点を除いては製造実施例と同様に行なった
プレミックスの特性結果を第1表に示した。
〔発明の作用及び効果〕
本発明に従うと、レジンプレミックスの初期粘度が比較
的低く、改良された増粘性、成形時の型内流動性、及び
長期の保存安定性を有する成形材料が得られる。従来の
フェノール樹脂成形材料が、熟成増粘工程で分子量が必
要以上に増大し、この結果、成形時の金型内における流
動性が著しく低下し、かつ貯蔵安定性に問題があったが
、本発明では、レゾール型フェノール樹脂中のカルボン
酸基がアルカリ土類金属とキレート化反応を生成するこ
とにより、前記の欠点か改良されたものである。
また、成形時において金型を腐食することもなく成形後
の曲げ強さの大きな低収縮性のレゾール型フェノール樹
脂成形材料が得られる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂成形材料はSMC,
BMC,TMCなどとして用いられ、例えば運輸及び建
築分野で使用される構造用パネルのような製品を効率よ
く生産することができる。
手続補正書帽発) 1、事件の表示 平成2年特許願第100406号 2、発明の名称 レゾール型フェノール樹脂成形材料 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 住 所  東京都千代田区内幸町1丁目2番2号明 細 書 1、 発明の名称 レゾール型フェノール樹脂成形材料 2、特許請求の範囲 ]、 (a)カルボン酸基含有成分を含むレゾール型フ
ェノール樹脂、 (b)アルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物からなる
硬化性調整剤、及び (c)繊維強化材、充填剤 を含有することを特徴とするカルボン酸基含有成分を含
むレゾール型フェノール樹脂成形材料。
2、 前記成分(a)のカルボン酸基含有成分が、芳香
族環を有するものである請求項1記載のレゾール型フェ
ノール樹脂成形材料。
3、 前記成分(a)のカルボン酸基含有成分が、その
カルボン酸基か直接芳香族環に結合したものである請求
項2記載のしゾール型フェノール樹脂成形材料。
4、 前記成分(alのカルボン酸基含有成分が、その
カルボン酸基かアルキレン基、エステル基、エーテル基
を介して芳香族環に結合したものである請求項2記載の
レゾール型フェノール樹脂成形材料。
5、 前記成分(a)のカルボン酸基含有成分の芳香族
環かフェノール類である請求項2.3又は4記載のレゾ
ール型フェノール樹脂成形材料。
6、 前記成分(atのカルボン酸基含有成分か脂肪族
類である請求1記載のレゾール型フェノール樹脂成形材
料。
7、 前記成分(a)のカルボン酸基含有率か05乃至
30重量%である請求項1記載のレゾール型フェノール
樹脂成形材料。
8、 前記成分(b)かマグネシウム及び/又はカルシ
ウムの水酸化物又は酸化物である請求項!記載のレゾー
ル型フェノール樹脂成形材料。
3、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明はカルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノ
ール樹脂をベースとする改良された増粘性、成形時の型
内流動性及び長期の保存安定性を有するレゾール型フェ
ノール樹脂成形材料に関するものである。
〔従来の技術〕
フェノール樹脂に充填剤を混合して得られるフェノール
樹脂成形材料は加熱により硬化し、成形品となり得るが
、従来種々の特許が開示されている。特公昭61−15
887号には液状レゾール型フェノール樹脂、酸化マグ
ネシウム及び/又は水酸化マグネシウム、充填剤、離型
剤、及び必要により配合される硬化剤からなるシート成
形材料か開示されている。
特開昭62−96556号では、(a)レゾール型フェ
ノール樹脂、(blアルカリ土類金属の水酸化物又は酸
化物又はンラン化合物、及び(c1粘土及びタルク充填
剤の混合物、又は微小球を含むフェノール樹脂成形材料
か開示されている。
特開昭63−29194号では前記特許に更にラクトン
類を使用する低収縮性フェノール樹脂成形材料か開示さ
れている。
また、特願昭63−323410号及び特願昭6:13
23411号ではレゾール型フェノール樹脂に硬化性調
整剤と種々の充填剤を配合するフェノール樹脂成形材料
か開示されており、更に特願平1−86977号及び特
願平1−86978号ではレゾール型フェノール樹脂に
硬化性調整剤として特に酸化亜鉛又は水酸化亜鉛を使用
することか開示されている。
〔発明か解決しようとする課題〕
市販の成形材料にはポリエステル、フェノールホルムア
ルデヒド樹脂、その他の樹脂にかかわらず、典型的な処
方かあり、比較的低価格であるフィラーを大量に添加て
きるように、プレミックス混合中できる限り低粘度とす
ることか特に望ましい。
また、熟成時間を最小にするために、混合後の増粘が比
較的速いことも重要である。
また、成形時の金型内における流動性か良く、かつ長期
の貯蔵安定性か優れることも非常に重要な点である。
しかしなから、従来のいずれの技術を使用しても、満足
のいく成形材料か得られなかった。
それ故に、本発明の目的とするところは、カルボン酸基
含有成分を含むレゾール型フェノール樹脂を使用するこ
とにより、プレミックス混合時の初期粘度か低く、増粘
性か適正で、成形時の金型内における流動性か良く、か
つ保存安定性か長いレゾール型フェノール樹脂成形材料
を提供することにある。
また、一般のフェノール樹脂成形材料は硬化剤として酸
性物質を配合するので、成形時に金型を腐食するという
大きな欠点を有していたが、本発明の成形材料ではレゾ
ール型フェノール樹脂と硬化性調整剤を選択することに
より、酸性硬化剤を使用せず中性乃至アルカリ性で硬化
する。すなわち、金型を腐食することのないレゾール型
フェノール樹脂成形材料を提供することか本発明の第二
の目的である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記の目的のために、鋭意研究した結果、
成形材料として、 (a)カルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノー
ル樹脂、 (b)アルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物からなる
硬化性調整剤、及び (c)繊維補強材、充填剤 を含有することを特徴とするカルボン酸基含有成分を含
むレゾール型フェノール樹脂成形材料を使用することに
より、本発明を完成するに至ったものである。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)のカルボン酸基含有成分が、芳香族環を有してもよ
いし、脂肪族類であってもよい。芳香族環を有するカル
ボン酸基含有成分としては、そのカルボン酸基が直接芳
香族環と結合したものと、アルキル基、エステル基又は
エーテル基を介して、間接に芳香族環と結合したものが
いずれも使用される。
カルボン酸基か直接芳香族環と結合したものとしては安
息香酸、p−アセトキシ安息香酸、0トルイル酸、!−
ナフトエ酸、0−ヘンジイル安息香酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、ジフェン酸、ヘット酸等が使
用される。また芳香族環かフェノール類であるサリチル
酸、m−ヒドロキン安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸
、没食子酸、β−オキシ−3−ナフトエ酸、β−オキシ
−6−ナフトエ酸等やさらにクレゾール、ブチルフェノ
ール、オクチルフェノール、ノニルフェノル、ドデシル
フェノール、クミルフェノール等の置換フェノール類や
、メチレンジフェノール、イソプロピリデンジフェノー
ル、シクロへキシリデンジフェノール、ビスフェノール
スルホン、ビフェノール等のジフェノール類、およびそ
れらとアルデヒド類との付加縮合物をカルボキシル化す
ることによって得られるヒドロキシ安息香酸誘導体も使
用される。
カルボン酸基か芳香族環と間接に結合した場合では、カ
ルボン酸基かアルキル基を介して芳香族環と結合したも
のとしては、ビスヒドロキシフェニル酢酸、ビスヒドロ
キシフェニルブタン酸、ジフェノール酸や、これらとア
ルデヒド類との付加縮合物か使用される。
また、エステル基を介して芳香族環と結合したものとし
ては、フェノール類とポリカルボン酸から得られるモノ
エステル化物や、芳香族カルボン酸類とカルボン酸基含
有アルコール類から得られるエステル化物か使用される
。すなわち、フェノール、レゾルシン、カテコール、ハ
イドロキノン、フロログルシン、クレゾール、ブチルフ
ェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ク
ミルフェノール等のフェノールモノマー類や、メチレン
ジフェノール、イソプロピリデンジフェノール、シクロ
へキシリデンジフェノール、ビスフェノールスルホン、
ビフェノール等のジフェノール類およびそれらとアルデ
ヒド類との付加縮合物等のフェノール類と、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、グルタコン酸等のポリカルボン酸類
とから得られるモノエステル化物や、安息香酸、p−ア
セトキシ安息香酸、0−トルイル酸、1−ナフトエ酸、
0−ベンゾイル安息香酸、フタル酸、イノフタル酸、テ
レフタル酸、ジフェン酸、ヘット酸等の芳香族カルボン
酸類とグリコール酸、没食子酸等のカルボン酸基含有ア
ルコール類とから得られるエステル化物か使用される。
更にエーテル基を介して芳香族環と結合したものとして
は、ハロフェノールのヒドロアクリル酸から得られるエ
ーテル化物が使用される。
レゾール型フェノール樹脂(a)のカルボン酸基含有成
分が脂肪族類であるものとしては、プロピオン酸、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、タルトロン
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が使用される。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)は、 ■前記カルボン酸基含有モノマー成分とレゾール型フェ
ノール樹脂との混合物及び/又は共縮合レゾール型フェ
ノール樹脂、 ■前記カルボン酸基含有成分のうちフェノール成分を含
むものとアルデヒド類との付加縮合レゾール型フェノー
ル樹脂、又は、 ■前記■の付加縮合レゾール型フェノール樹脂とレゾー
ル型フェノール樹脂との混合物及び/又は共縮合レゾー
ル型フェノール樹脂である。
更に、■カルボン酸基含有成分は、成形材料を製造する
際に従来のレゾール型フェノール樹脂に混合して使用す
ることもてきる。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂組
成物におけるカルボン酸基含有率か0.5乃至30重量
%の範囲にあり、好ましくは、2乃至15重量%である
。0.5重量%未満の場合、レジンプレミックスの適正
な増粘性と成形時の金型内における流動性か低下する。
また30重量%を超えるとレジンプレミックスの増粘か
速く、均一な成形材料が得られ難い。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)はフェノール類とアルデヒド類とを前者1モルに対
して後者1〜2.5モルの比率てアルカリ性触媒の存在
下で反応させた後、酸てpHを調整し、脱水して得られ
るもので、末端にメチロール基を有し、数平均分子量か
135〜400の範囲にあるオリゴマーである。フェノ
ール類としてはフェノール、クレゾール、キシレノール
、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等
か使用できる。またアルデヒド類としてはホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ブワピオンアルデヒト、フル
フラール等が使用される。
アルカリ性触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム等のアリカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物
、及びアミン類か使用される。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(
a)の前記■、■及び■の共縮合レゾール型フェノール
樹脂は、前記した種々のカルボン酸基含有成分とレゾー
ル型フェノール樹脂とを共存させ、この技術分野におけ
る公知の方法により得られる。
本発明の成形材料において使用される硬化性調整剤(b
lはアルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物である。好
ましいアルカリ土類金属はマグネシウム、カルシウム及
び亜鉛であり、これらの単独又は2種以上の混合物か使
用される。この硬化性調整剤はプレミックスの適正な増
粘性、成形時の金型内における流動性に対して特に重要
であり、成形材料に対してO,l乃至15重量96の範
囲で使用される。
本発明の成形材料において使用される充填剤(c)は炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ク
レー、タルク及び微小球の単独又は2種以上の混合物で
ある。またシリケート、カーバイト、炭素、カーボネー
ト、雲母、珪灰石等も使用することができる。その充填
剤の成形材料への配合比率は約5乃至60重量%である
本発明において、混合されたレジンプレミックスの粘度
を低下させる必要かある場合、粘度調整剤を使用するこ
とができる。粘度調整剤はメタノール、エタノール、ア
セトン、メチルエチルケトンの溶剤か使用できる。
フェノール樹脂成形材料に通常使用される離型剤か本発
明の配合物において使用される。これらの中には、ステ
アリン酸、及びその金属塩、たとえばステアリン酸の亜
鉛、カルシウム及びマグネシウム塩かある。グリセロー
ルモノステアレートのような有機化合物も使用しうる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂成形材料には、強度
特性及び繊維補強効果を改善するために、成形材料に対
して約0.01乃至10重量%のシランカップリング剤
を含んていてもよい。この目的のための適当なカップリ
ング剤はこの技術分野において公知であり、例えばテト
ラエチルオキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン及びγ−アミノプロピルトリメトキシンランの
ようなアミノアルキルシラン類が含まれる。
なお、このシランカップリング剤は、予めレゾール型フ
ェノール樹脂に含有させておくこともてきる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂は、とりわけ高強度
製品を製造しうる故に、繊維強化材(c)、なかでもガ
ラス長繊維と共に用いるのに特に適している。ガラス長
繊維の長さは一般的に約3乃至50mmである。その他
の無機及び有機繊維には、炭素、グラファイト、セラミ
ックス、ポリエステル、アラミド及びポリアクリロニト
リルの繊維か含まれる。繊維強化材は好ましくは成形材
料に対して約5〜85重量%の範囲で使用される。
本発明の成形材料は当業者の公知の方法で製造すること
ができる。例えばシート状成形材料(SMC)の場合、
次のような方法か挙げられる。すなわち、原材料として
前記レゾール型フェノール樹脂、充填剤、離型剤、硬化
性調整剤及び各種添加剤等を混合し、レジンプレミック
スを調製する。
次にこのレジンプレミックスを一定量キャリアフィルム
上に塗布し、そのフィルム上に一定長にカットされたガ
ラス繊維を散布し、もう一方で塗布されたキャリアフィ
ルムでガラスを挟み込み、ロールて加圧含浸させ、その
シートを巻き取り、SMCを得る。これを調温熟成室に
貯えて所定の粘度まで増粘させる。
得られた成形材料を金型内で加熱加圧することにより硬
化し、容易に成形品か得られる。
バルク状成形材料(B M C) 、Th1ck Mo
ldingCompound  (T M C)などの
成形材料も本発明の方法で製造することかできる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって説明する。しかし、本発
明はこれら実施例によって限定されるものではない。ま
た、ここに記載されているr部J、「%」は、特にこと
わらない限り、すへてrx=部」、「重量%」を示す。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−1〕攪拌機及び
冷却器付き反応釜に、テレフタル酸166部、レゾール
型フェノール樹脂(住人デュレズ製PR−53674)
1000部を混合溶解後、2596水酸化ナトリウム4
8部を添加して、カルボン酸基含有率7.4%のレゾー
ル型フェノール樹脂1214部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−2〕攪拌機及び
冷却器付き反応釜に、p−ヒドロキシ安息香酸276部
、フェノール1000部、及び37%ホルマリン129
4部を仕込み、ついで50%水酸化ナトリウム200部
を添加後、徐々に昇温し、80℃に達してから2時間反
応させた後、36%塩酸25部を添加し中和した後、真
空脱水を行ない、カルボン酸基含有率5.0%のレゾー
ル型フェノール樹脂1790部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−3〕攪拌機付き
の耐圧釜に、テトラヒドロフラン溶剤1000部、ヒス
フェノールA228部を仕込み溶解し、公知の方法でC
O2ガスを吹込み、ビスフェノールへのカルボン酸化物
272部を得た。
冷却後、これを攪拌機及び冷却器付き反応釜に移送し、
更にフェノール1000部、37%ホルマリン1450
部を仕込み、水酸化カリウム148部を添加後、徐々に
昇温し、70℃にて反応させた後、真空脱水を行ない、
カルボン酸基含有率21%の共縮合レゾール型フェノー
ル樹脂2130部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−4〕攪拌機及び
冷却器付き反応釜に、ジフェノール酸1000部、37
%ホルマリン794部を仕込み、ついて50%水酸化ナ
トリウム280部を添加後、徐々に昇温し、70°Cに
て3時間反応させた後、18%塩酸70部を添加し中和
した後、真空脱水を行ない、カルボン酸化物1520部
を得た。
冷却後、更にレゾール型フェノール樹脂(PR−536
74)1000部を仕込み、水酸化カルシウム40部を
添加後、再び加熱し、70°Cにて1時間反応させてカ
ルボン酸基含有率3.5%の共縮合レゾール型フェノー
ル樹脂2560部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−5〕攪拌機及び
冷却器付き反応釜に、グリオキシル酸185部、フェノ
ール376部を仕込み、18%塩酸7.5部を添加して
100°Cて3時間反応した。ついで25%水酸化ナト
リウム200部と37%ホルマリン227部を加え70
℃で3時間反応させ、真空脱水を行ないカルボン酸基含
有率16.4%のレゾール型フェノール樹脂685部を
得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−6〕攪拌機及び
冷却器付き反応釜に、アジピン酸292部、レゾール型
フェノール樹脂(PR−53674)1000部を混合
し、25%水酸化ナトリウム320部を添加、溶解して
、カルボン酸基含有率13.6%のレゾール型フェノー
ル樹脂1324部を得た。
〔レゾール型フェノール樹脂の製造例−7〕特公昭61
−15887号公報実施例−1の記載に基づき、レゾー
ル型フェノール樹脂を得た。
〔実施例−1〜8〕 以下のようにして、各々のシート成形材料を調製した。
まず、炭酸カルシウム(日東粉化工業膜)、水酸化アル
ミニウム(昭和電工製)、タルク(松材産業製)、カオ
リン(枯化成製)、ステアリン酸亜鉛、水酸化カルシウ
ム又は酸化マグネシウムを第1表に示す割合にて、V型
ミキサーで約30分間混合して、充填剤の混合物を得た
次いて、前記実施例により得られたレゾール型フェノー
ル樹脂にシランカップリング剤A−1102(日本ユニ
カー製)を混合後、充填剤の混合物を添加しながら約8
乃至10分間均一に混合し、レジンプレミックスを得た
。混合直後及び35°Cで10時間熟成した後のレジン
プレミックスの粘度を測定したところ、第1表に示した
ような値であった。
前記のレジンプレミックス70部を小型SMC含浸機に
より25mガラス繊維30部と含浸させ、2枚のポリエ
チレンフィルムの間でサンドイッチ型のシート状に成形
した。
上記フィルムを剥がすことのできるようになるまで、約
45℃で2〜3日間養成した。このときのシート成形材
料のショア硬度は約45であった。
得られた成形材料の流動性をスパイラルフローで評価す
るべ(、この成形材料を適当な大きさに裁断し、金型温
度140℃、圧力100kg/cofにおいて3分間加
圧硬化させた。得られたらせん板について、その流動長
さをスケールにて測定し、流動距離とした。評価はn=
3の平均値とした。
次いて、この成形材料を適当な大きさに裁断し、金型温
度150°C1圧力100 kg/c%において、3分
間加圧硬化させ、30cm角、厚さ3 mm、比重約1
.8の成形平板を得た。
得られた成形平板について、金型の冷時寸法に対する収
縮率を測定し、この成形平板を切削加工してJIS  
K−6911に従って曲げ強さを測定した。
また、成形平板の表面平滑性と成形後の金型の腐食性を
目視にて評価した。これらの結果を第1表に示した。
〔比較例−1〜3〕 レゾール型フェノール樹脂として、製造例7等で得られ
たカルボン酸基を含有しないレゾール型フェノール樹脂
を使用した点を除いては実施例と同様に行なった。
プレミックスの特性結果を第1表に示した。
〔発明の作用及び効果〕
本発明に従うと、レジンプレミックスの初期粘度か比較
的低く、改良された増粘性、成形時の型内流動性、及び
長期の保存安定性を有する成形材料か得られる。従来の
フェノール樹脂成形材料が、熟成増粘工程で分子量か必
要以上に増大し、この結果、成形時の金型内における流
動性か著しく低下し、かつ貯蔵安定性に問題かあったが
、本発明ては、レゾール型フェノール樹脂中のカルボン
酸基かアルカリ土類金属とキレート化反応を生成するこ
とにより、前記の欠点か改良されたものである。
また、成形時において金型を腐食することもなく成形後
の曲げ強さの大きな低収縮性のレゾール型フェノール樹
脂成形材料か得られる。
本発明のレゾール型フェノール樹脂成形材料はSMC,
BMC,TMCなととして用いられ、例えば運輸及び建
築分野で使用される構造用パネルのような製品を効率よ
く生産することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)カルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェ
    ノール樹脂、 (b)アルカリ土類金属の水酸化物又は酸化物からなる
    硬化性調製剤、及び必要により、(c)繊維強化材、充
    填剤 からなることを特徴とするカルボン酸基含有成分を含む
    レゾール型フェノール樹脂成形材料。 2、前記成分(a)のカルボン酸基含有成分が、芳香族
    環を有するものであることを特徴とする請求項1記載の
    カルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノール樹脂
    成形材料。3、前記成分(a)のカルボン酸基含有成分
    が、そのカルボン酸基が直接芳香族環に結合したもので
    あることを特徴とする請求項2記載のカルボン酸基含有
    成分を含むレゾール型フェノール樹脂成形材料。 4、前記成分(a)のカルボン酸基含有成分が、そのカ
    ルボン酸基がアルキレン基、エステル基、エーテル基を
    介して芳香族環に結合したものであることを特徴とする
    請求項2記載のカルボン酸基含有成分を含むレゾール型
    フェノール樹脂成形材料。 5、前記成分(a)のカルボン酸基含有成分の芳香族環
    がフェノール類であることを特徴とする請求項2、3又
    は4記載のカルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェ
    ノール樹脂成形材料。 6、前記成分(a)のカルボン酸基含有成分が脂肪族類
    であることを特徴とする請求1記載のカルボン酸基含有
    成分を含むレゾール型フェノール樹脂成形材料。 7、前記成分(a)のカルボン酸基含有率が0.5乃至
    30重量%であることを特徴とする請求項1記載のカル
    ボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノール樹脂成形
    材料。 8、前記成分(b)がマグネシウム及び/又はカルシウ
    ムの水酸化物又は酸化物であることを特徴とする請求項
    1記載のカルボン酸基含有成分を含むレゾール型フェノ
    ール樹脂成形材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05105801A (ja) * 1991-10-18 1993-04-27 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd フエノール樹脂成形材料の製造法
WO2009115544A1 (en) * 2008-03-18 2009-09-24 Dsm Ip Assets B.V. Composition comprising a blend of resins
WO2009115545A1 (en) * 2008-03-18 2009-09-24 Dsm Ip Assets B.V. Composition comprising polyols

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