JPH04125505U - サイドロツク式ツールホルダ - Google Patents

サイドロツク式ツールホルダ

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JPH04125505U
JPH04125505U JP4126791U JP4126791U JPH04125505U JP H04125505 U JPH04125505 U JP H04125505U JP 4126791 U JP4126791 U JP 4126791U JP 4126791 U JP4126791 U JP 4126791U JP H04125505 U JPH04125505 U JP H04125505U
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shank
tool holder
lock
lock bolt
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JP4126791U
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Inventor
治男 後藤
卓 及部
Original Assignee
オーエスジー株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイドロック式ツールホルダにおける回転工
具の周方向の滑りを防止する。 【構成】 一対のロックボルト26,28がねじ込まれ
るねじ孔を軸心まわりにずらして設け、エンドミル12
のストレートシャンク14に形成されたフラット面1
6,18の周方向にずれた2位置にロックボルト26,
28が押圧されるようにして、エンドミル12を相対回
転不能に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は回転工具を機械の主軸に取り付けるためのツールホルダに係り、特に 、回転工具のストレートシャンクに形成されたフラット面にロックボルトを押圧 してその回転工具を相対回転不能に保持するサイドロック式ツールホルダの改良 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンドミル等の回転工具を機械の主軸に取り付けるために、その回転工具を相 対回転不能に保持するツールホルダが知られており、その一種に、回転工具のス トレートシャンクに形成されたフラット面にロックボルトを押圧して固定するサ イドロック式のものがある。かかるサイドロック式ツールホルダは一般に、回転 工具のストレートシャンクが挿入されるシャンク挿入孔が軸方向に設けられると ともに、そのシャンク挿入孔に開口するように外周面からねじ孔が設けられ、前 記ストレートシャンクが前記シャンク挿入孔内に挿入され且つそのストレートシ ャンクの外周面に形成されたフラット面が前記ねじ孔と対向する状態において、 そのねじ孔にロックボルトがねじ込まれてそのフラット面に押圧されることによ り前記回転工具を相対回転不能に保持し、主軸に取り付けられてその回転工具を 一体的に回転させるようになっている。上記ねじ孔はシャンク挿入孔の軸心と交 差するように設けられ、そのねじ孔にねじ込まれるロックボルトは回転工具のフ ラット面に略垂直に押圧されるのが普通である。図9は、ツールホルダ100に 形成されたシャンク挿入孔102内にストレートシャンク104が挿入され、そ のストレートシャンク104に設けられたフラット面106がねじ孔108に対 向させられた状態において、ロックボルト110がそのねじ孔108にねじ込ま れてフラット面106に略垂直に押圧されることにより、そのストレートシャン ク104をシャンク挿入孔102の内周面に押圧して相対回転不能に固定した状 態であり、ねじ孔108は、その軸心mがシャンク挿入孔102の軸心Oと交差 するように形成されている。
【0003】 なお、シャンク挿入孔の径寸法はストレートシャンクの径寸法と略同じかそれ よりも大きい。シャンク挿入孔の径寸法がストレートシャンクの径寸法より大き い場合には、ロックボルトによってストレートシャンクが固定された状態におい て、そのストレートシャンクの軸心がツールホルダの軸心と略一致するように、 必要に応じてシャンク挿入孔をツールホルダの軸心に対して偏心させて設けるこ ととなる。図9では、シャンク挿入孔102の径寸法はストレートシャンク10 4の径寸法と略同じであり、ツールホルダ100およびストレートシャンク10 4の軸心はシャンク挿入孔の軸心Oと略一致している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このようになサイドロック式ツールホルダにおいては、ロックボル トがシャンク挿入孔の軸心と交差するようにねじ込まれてフラット面に略垂直に 押圧される一方、ツールホルダからストレートシャンクに伝達される回転力はツ ールホルダの軸心を中心とする円の接線方向に作用するため、ロックボルトから フラット面に加えられる回転力の向きはフラット面と平行になり、フラット面と ロックボルト先端面との間の摩擦抵抗に基づいてストレートシャンクに回転力が 伝達される。前記図9に示されている力Fは、ツールホルダ100が矢印Tで示 されているように右まわりに回転駆動される際に、ロックボルト110とフラッ ト面106との接触部を介してストレートシャンク104に伝達される力である 。そして、このように力の向きが面と平行であると、切削時の振動等に起因して 周方向の滑りを生じ易いとともに、その時には軸方向の滑りを伴うことが多い。 このような滑りは、加工精度の低下を招くばかりでなく、ツールホルダとストレ ートシャンクとの接触部における摩耗や焼付き、ロックボルトの弛めトルクの増 大などを生じるのである。なお、フラット面と反対側でも、ストレートシャンク 外周面とシャンク挿入孔の内周面との間の摩擦によって回転力が伝達されるが、 ここでも力の向きは面の接線方向であり、上記周方向の滑りを防止できる程の大 きな相対回転抵抗は得られない。
【0005】 本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、 ツールホルダと回転工具との間の周方向の滑りを確実に防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本考案は、回転工具のストレートシャンクが挿 入されるシャンク挿入孔が軸方向に設けられるとともに、そのシャンク挿入孔に 開口するように外周面からねじ孔が設けられ、前記ストレートシャンクが前記シ ャンク挿入孔内に挿入され且つそのストレートシャンクの外周面に形成されたフ ラット面が前記ねじ孔と対向する状態において、そのねじ孔にロックボルトがね じ込まれてそのフラット面に押圧されることにより前記回転工具を相対回転不能 に保持し、主軸に取り付けられてその回転工具を一体的に回転させるサイドロッ ク式ツールホルダにおいて、前記ねじ孔を複数箇所に設け、そのねじ孔にねじ込 まれる複数のロックボルトが前記ストレートシャンクの軸心まわりにおいて互い に異なる複数位置で前記フラット面に押圧されるとともに、そのうちの1本の第 1ロックボルトは、前記ストレートシャンクの軸心まわりにおいて、前記フラッ ト面からその軸心に向かう直線がそのフラット面と直角になる中立位置よりも回 転方向側に変位した第1位置に押圧され、別の1本の第2ロックボルトは、前記 中立位置若しくはその中立位置を挟んで前記第1位置と反対側の第2位置に押圧 されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作用および考案の効果】
このようなサイドロック式ツールホルダにおいては、複数のねじ孔にねじ込ま れる複数のロックボルトのうち第1ロックボルトは、ストレートシャンクに形成 されたフラット面の第1位置、すなわちストレートシャンクの軸心に向かう直線 がフラット面と直角になる中立位置よりも回転方向側に変位した位置に押圧され 、第2ロックボルトは上記中立位置かそれよりも第1位置と反対側の第2位置に 押圧される。したがって、それ等複数のロックボルトによりストレートシャンク はツールホルダに対して相対回転不能に固定される一方、第1ロックボルトは中 立位置よりも回転方向側に変位した第1位置に押圧されるため、その第1ロック ボルトを介してストレートシャンクに伝達される回転力はフラット面に対して角 度を持って作用することとなり、回転工具に回転力が良好に伝達されるとともに 周方向の滑りが一層確実に防止されるようになる。これにより、加工工具の周方 向や軸方向の滑りに起因する加工精度の低下、ツールホルダとストレートシャン クとの接触部における摩耗や焼付き、ロックボルトの弛めトルクの増大などが良 好に回避される。
【0008】 ここで、上記ねじ孔は、第1ロックボルトおよび第2ロックボルトがねじ込ま れるように少なくとも2個設けられておれば良いが、3個以上のねじ孔を設けて 3個以上のロックボルトがねじ込まれるようになっていても差支えない。
【0009】 また、上記複数のねじ孔が互いに平行に設けられ、そのねじ孔にねじ込まれる 複数のロックボルトが前記フラット面に対して略垂直に押圧されて面接触させら れるようになっている場合には、フラット面との干渉によるロックボルトのねじ 先面の変形が回避されるため、振動等に起因するロックボルトの緩みが良好に防 止される。すなわち、ロックボルトが斜めに押圧されてその先端がフラット面に 干渉し変形させられる場合には、接触面積が小さくなり、回転加工時のトルク変 動などによりヘタリを生じ易く、ロックボルトが緩んでしまうのに対し、ロック ボルトがフラット面に面接触させられる場合には、その摩擦抵抗によって緩み止 めが為されるとともに、ロックボルトのねじ先面の変形が良好に回避されてロッ クボルトの緩みが防止されるのである。
【0010】 また、前記第2ロックボルトは、前記中立位置を挟んで前記第1位置と反対側 の第2位置に押圧されるものであり、その第2位置は、その中立位置から第1位 置までの寸法と同じ寸法だけ中立位置から離間した位置に定められている場合、 すなわち中立位置を挟んで対称的な2位置に第1ロックボルトおよび第2ロック ボルトが押圧される場合には、回転方向が反対の回転工具を取り付けた場合でも 滑りの発生が良好に防止される。このようなツールホルダは、例えば回転方向が 反対の一対の回転工具を用いてミラーイメージ加工、すなわち航空機のように左 右対称のものを極めて高い精度で加工する場合等に好適に採用される。なお、第 1ロックボルトおよび第2ロックボルトが中立位置を挟んで反対側の位置に押圧 されるようになっておれば、対称位置でなくても略同様な作用効果が得られる。
【0011】 また、前記第2ロックボルトが前記中立位置に押圧されるようになっている場 合には、第1ロックボルトに先立って第2ロックボルトをねじ込むことにより、 その第2ロックボルトとフラット面との係合によってフラット面がその第2ロッ クボルトと略垂直となるようにストレートシャンクの軸心まわりの姿勢が位置決 めされるため、その後に第1ロックボルトをねじ込む際にストレートシャンクが 回転する恐れがなく、ロックボルトをねじ込んでストレートシャンクを固定する 作業が容易となる。
【0012】 また、前記複数のねじ孔を、その軸心がそれぞれ前記シャンク挿入孔の軸心と 交差するように形成した場合には、それ等のねじ孔にねじ込まれるロックボルト はフラット面をストレートシャンクの軸心に向かって押圧するため、そのねじ込 み時にストレートシャンクに加えられるモーメントは略零となる。したがって、 ロックボルトのねじ込み時にストレートシャンクが軸心まわりに回転することが 良好に回避され、この場合にもロックボルトをねじ込んでストレートシャンクを 固定する作業が容易となる。この場合のロックボルトとしては、平坦面を一部に 有する球体をボルト先端に回動自在に設けたものが好適に採用される。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】 図1は、本考案の一実施例であるサイドロック式ツールホルダ10(以下、単 にツールホルダ10という)に、回転工具としてエンドミル12が保持された状 態を示す正面図であり、このツールホルダ10は図示しない機械の主軸に取り付 けられてエンドミル12を一体的に回転させるものである。エンドミル12は、 矢印T1 で示されているように右まわりに回転駆動されて切削加工を行うもので あり、このエンドミル12を保持したツールホルダ10は右まわりに回転駆動さ れる。エンドミル12は円柱形状のストレートシャンク14を一体に備えており 、そのストレートシャンク14の外周面には、図1のII−II断面を示す図2から 明らかなように軸方向に離間して一対の平坦なフラット面16および18が形成 されている。これ等のフラット面16および18は、エンドミル12の軸心まわ りにおいて同じ位置に設けられており、且つ軸心と平行な共通の平面内に位置さ せられている。
【0015】 ツールホルダ10には、上記図2から明らかなように、ストレートシャンク1 4と略同じ直径寸法のシャンク挿入孔20が下端部から軸方向に設けられ、その ストレートシャンク14が挿入され得るようになっている。シャンク挿入孔20 の軸心は、図1における III− III断面,IV−IV断面を示す図3および図4から 明らかなように、ツールホルダ10の軸心と一致させられており、そのシャンク 挿入孔20に挿入されたストレートシャンク14の軸心は、シャンク挿入孔20 およびツールホルダ10の軸心と略一致させられる。以下の説明では、特に差支 えのない限りツールホルダ10,ストレートシャンク14,およびシャンク挿入 孔20の軸心を共に軸心Oとして説明する。ツールホルダ10にはまた、上記シ ャンク挿入孔20に開口するように外周面から一対のねじ孔22および24が設 けられ、それぞれ第1ロックボルト26,第2ロックボルト28がねじ込まれる ようになっているとともに、これ等のねじ孔22および24は、前記フラット面 16および18の軸方向の離間寸法と略同じ寸法だけ軸方向に離間させられてい る。ねじ孔22,24の軸心m1 ,m2 は互いに平行であるとともに、軸心m1 は、図3から明らかなように、その軸心m1 と平行で軸心Oを通る直線よりも寸 法d1 だけ切削回転方向すなわち図3における左方向へ変位させられている一方 、軸心m2 は、図4から明らかなように、その軸心m2 と平行で軸心Oを通る直 線よりも寸法d2 だけ切削回転方向と反対側すなわち図4における右方向へ変位 させられており、軸心m1 および軸心m2 は軸心Oまわりにおいて寸法d1 +d 2 だけ離間させられている。上記寸法d1 ,d2 は互いに等しく、且つ前記フラ ッット面16,18の幅寸法の1/2より小さい。
【0016】 したがって、上記シャンク挿入孔20内にストレートシャンク14が挿入され 且つフラット面16,18がねじ孔22,24に正対、すなわち軸心m1 ,m2 に対してフラット面16,18が垂直となるように対向させられた状態において 、それ等のねじ孔22,24に第1ロックボルト26,第2ロックボルト28が ねじ込まれると、第1ロックボルト26は、前記ストレートシャンク14の軸心 Oまわりにおいて、フラット面16から軸心Oに向かう直線がフラット面16と 直角になる中立位置S1 よりも切削回転方向側に寸法d1 だけずれた第1位置P 1 に押圧され、第2ロックボルト28は、軸心Oまわりにおいてフラット面18 の中立位置S2 よりも切削回転方向と反対側に寸法d2 だけずれた第2位置P2 に押圧される。フラット面16および18は、ストレートシャンク14の軸心O まわりにおいて同じ位置に設けられているため、中立位置S1 およびS2 はその 軸心Oまわりにおいて一致させられ、第1ロックボルト26,第2ロックボルト 28がそれぞれ押圧される第1位置P1 および第2位置P2 は、軸心Oまわりに おいて中立位置S1 ,S2 を挟んで対称的な位置となる。そして、このように2 本の第1ロックボルト26,第2ロックボルト28がフラット面16,18にそ れぞれ押圧されることにより、ストレートシャンク14はそのフラット面16, 18と反対側においてシャンク挿入孔20の内周面に押圧され、相対回転不能に 保持される。第1ロックボルト26,第2ロックボルト28の先端は平坦面とさ れ、フラット面16,18にそれぞれ面接触させられるようになっている。
【0017】 このようなツールホルダ10においては、2本の第1ロックボルト26,第2 ロックボルト28がそれぞれストレートシャンク14のフラット面16,18に 押圧されることにより、エンドミル12はそのツールホルダ10に相対回転不能 に固定される。特に、第1ロックボルト26は中立位置S1 よりも切削回転方向 側にずれた第1位置P1 に押圧されるため、その第1ロックボルト26を介して ストレートシャンク14に伝達される回転力は、図5に矢印F1 で示されている ようにフラット面16に対して角度θ1 だけ傾斜して作用させられることとなり 、エンドミル12に回転力が良好に伝達されるとともに周方向の滑りが一層確実 に防止されるようになる。これにより、エンドミル12の周方向や軸方向の滑り に起因する加工精度の低下、ツールホルダ10とストレートシャンク14との接 触部における摩耗や焼付き、ロックボルト26,28の弛めトルクの増大などが 良好に回避される。
【0018】 一方、本実施例では2個のねじ孔22,24が互いに平行に設けられ、そのね じ孔22,24にねじ込まれる第1ロックボルト26,第2ロックボルト28が フラット面16,18に対して略垂直に押圧されて面接触させられるようになっ ているため、切削加工時の振動などに起因するロックボルト26,28の緩みが 良好に防止される。すなわち、ロックボルト26,28の先端が尖っていたり、 フラット面16,18に対して斜めに押圧されたりしてフラット面16,18に 局部的に接触する場合には、切削加工時のトルク変動などによりその接触面にヘ タリを生じてロックボルト26,28が緩んでしまうのに対し、ロックボルト2 6,28がフラット面16,18に面接触させられる場合には、それ等の間の摩 擦抵抗によって緩み止めが為されるとともに、ねじ先面の変形が良好に回避され てロックボルト26,28の緩みが防止されるのである。
【0019】 また、前記第2ロックボルト28は、軸心Oまわりにおいて中立位置S1 ,S 2 を挟んで第1ロックボルト26が押圧される第1位置P1 と対称的な第2位置 P2 に押圧されるようになっているため、図6に示されているように左まわりに 回転駆動される場合でも、その第2ロックボルト28を介してストレートシャン ク14に伝達される回転力は矢印F2 で示されているようにフラット面18に対 して角度θ2 だけ傾斜して作用させられることとなり、前記図5のように右まわ りに回転駆動されて切削加工を行う場合と全く同様な作用効果が得られる。この ような使用態様においては、第2ロックボルト28が第1ロックボルトに相当し 、第1ロックボルト26が第2ロックボルトに相当する。したがって、かかるツ ールホルダ10は、例えば回転方向が反対の一対の回転工具を用いてミラーイメ ージ加工を行う場合等にも好適に採用される。なお、上記傾斜角度θ2 は前記傾 斜角度θ1 と一致する。
【0020】 次に、本考案の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施 例と共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0021】 図7は、前記ねじ孔24の替わりにねじ孔32を設けたものである。このねじ 孔32は、軸心Oまわりにおいて前記ねじ孔22よりも寸法d1 だけ切削回転方 向と反対方向へ変位した位置、言い換えればねじ孔24よりも寸法d2 だけ切削 回転方向へ変位した位置に設けられており、その軸心m3 は軸心Oと交差する。 したがって、このねじ孔32に第2ロックボルト28がねじ込まれると、その第 2ロックボルト28はフラット面18の中立位置S2 に押圧されることとなり、 それ等第2ロックボルト28とフラット面18との係合によってフラット面18 がその第2ロックボルト28と略垂直となるようにストレートシャンク14の軸 心Oまわりの姿勢が位置決めされる。このため、先ず第2ロックボルト28をね じ孔32にねじ込んでストレートシャンク14を位置決めした後、第1ロックボ ルト26を前記ねじ孔22にねじ込むようにすれば、その第1ロックボルト26 のねじ込み時にストレートシャンク14が回転する恐れがなく、ロックボルト2 6,28をねじ込んでストレートシャンク14を固定する作業が容易となる。
【0022】 また、図8のツールホルダ36は、その軸心Oまわりにおいて離間した2位置 に、軸心m4 ,m5 がそれぞれ軸心Oと交差するようにねじ孔38,40を設け たもので、フラット面42を有する回転工具のストレートシャンク44がシャン ク挿入孔46内に挿入されて、一対のロックボルト48,50が上記ねじ孔38 ,40内にそれぞれねじ込まれると、それ等のロックボルト48,50は、例え ば図8のようにフラット面42の中立位置S3 を挟んで対称的な2位置にそれぞ れ斜めに押圧される。ロックボルト48,50の先端部には、それぞれ平坦面を 一部に有する球体52,54がその球中心まわりの回動自在に設けられており、 フラット面42にはその球体52,54の平坦面が面接触して押圧されるように なっている。
【0023】 このようなツールホルダ36においては、前記第1実施例と同様な作用効果が 得られるのに加えて、ロックボルト48,50は軸心Oに向かってねじ込まれる ため、そのねじ込み時にストレートシャンク44に加えられるモーメントは略零 となる。したがって、ロックボルト48,50のねじ込み時にストレートシャン ク44が軸心まわりに回転することが良好に回避され、ロックボルト48,50 をねじ込んでストレートシャンク44を固定する作業が容易となる。また、両ロ ックボルト48,50のねじ込み量を相違させて中立位置S3 から両押圧位置ま での寸法を任意に調整することが可能で、例えば一方のロックボルト48または 50が中立位置S3 に押圧されるようにすることもできる。なお、図8のように ロックボルト48,50が中立位置S3 を挟んで対称的な2位置に押圧される場 合には、第1実施例と同様に回転工具の回転方向によって第1ロックボルトおよ び第2ロックボルトが定まり、中立位置S3 よりも回転方向側にずれた位置に押 圧されるロックボルトが第1ロックボルトとなる。
【0024】 以上、本考案の幾つかの実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本考案は 他の態様で実施することもできる。
【0025】 例えば、前記第1実施例では2個のフラット面16,18が軸方向に離間して 設けられているが、1個のフラット面に一対のロックボルト26,28が共に押 圧されるようにすることもできる。図8の実施例では1個のフラット面42に一 対のロックボルト48,50が押圧されるようになっているが、軸方向に離間し た2個のフラット面に押圧されるようにすることもできる。
【0026】 また、上記2個のフラット面16,18を軸心Oまわりにずらすことも可能で 、その場合には、フラット面16,18の第1位置P1 ,第2位置P2 にロック ボルト26,28がそれぞれ押圧されるようにねじ孔22,24の位置を設定す れば良い。
【0027】 また、前記ロックボルト26,28は先端が平坦面とされて面接触させられる ようになっているが、先端に凹凸等が設けられていても良い。
【0028】 また、図8の実施例では先端に球体52,54を備えたロックボルト48,5 0が用いられているが、かかる球体52,54は必須なものではなく、例えば半 球状の突起が一体に設けられたロックボルトを採用することもできる。
【0029】 また、複数のねじ孔のツールホルダ外周面における開口位置は、必ずしもツー ルホルダの軸心まわりにおいて離間している必要はなく、ねじ孔の向きを変える ことにより、ロックボルトがストレートシャンクの軸心まわりにおいて互いに異 なる複数位置でフラット面に押圧されるようになっておれば良い。
【0030】 また、前記シャンク挿入孔20,46の径寸法をストレートシャンク14,4 4の径寸法よりも十分に大きくすることも可能で、その場合には、ロックボルト によってストレートシャンク14,44が固定された状態において、そのストレ ートシャンク14,44の軸心がツールホルダ10,36の軸心と略一致するよ うに、シャンク挿入孔20,46をツールホルダ10,36の軸心に対して偏心 させて設けることが望ましい。
【0031】 また、前記実施例では回転工具としてエンドミル12が保持された場合につい て説明したが、他の切削回転工具や研削回転工具を保持することも勿論可能であ る。
【0032】 その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基づいて種々の変更,改 良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるサイドロック式ツール
ホルダによりエンドミルが保持された状態を示す正面図
である。
【図2】図1におけるII−II断面を示す図である。
【図3】図1における III− III断面を示す図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面を示す図である。
【図5】図1のツールホルダが右まわりに回転駆動され
る際の回転力の伝わり方を説明する図である。
【図6】図1のツールホルダが左まわりに回転駆動され
る際の回転力の伝わり方を説明する図である。
【図7】本考案の他の実施例の要部を示す断面図で、図
4に対応する図である。
【図8】本考案の更に別の実施例の要部を示す断面図で
ある。
【図9】従来のサイドロック式ツールホルダの要部を示
す断面図である。
【符号の説明】
10,36:サイドロック式ツールホルダ 12:エンドミル(回転工具) 14,44:ストレートシャンク 16,18,42:フラット面 20,46:シャンク挿入孔 22,24,32,38,40:ねじ孔 26:第1ロックボルト 28:第2ロックボルト 48,50:ロックボルト O:軸心 S1 ,S2 ,S3 :中立位置 P1 :第1位置 P2 :第2位置

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転工具のストレートシャンクが挿入さ
    れるシャンク挿入孔が軸方向に設けられるとともに、該
    シャンク挿入孔に開口するように外周面からねじ孔が設
    けられ、前記ストレートシャンクが前記シャンク挿入孔
    内に挿入され且つ該ストレートシャンクの外周面に形成
    されたフラット面が前記ねじ孔と対向する状態におい
    て、該ねじ孔にロックボルトがねじ込まれて該フラット
    面に押圧されることにより前記回転工具を相対回転不能
    に保持し、主軸に取り付けられて該回転工具を一体的に
    回転させるサイドロック式ツールホルダにおいて、前記
    ねじ孔を複数箇所に設け、該ねじ孔にねじ込まれる複数
    のロックボルトが前記ストレートシャンクの軸心まわり
    において互いに異なる複数位置で前記フラット面に押圧
    されるとともに、そのうちの1本の第1ロックボルト
    は、前記ストレートシャンクの軸心まわりにおいて、前
    記フラット面から該軸心に向かう直線が該フラット面と
    直角になる中立位置よりも回転方向側に変位した第1位
    置に押圧され、別の1本の第2ロックボルトは、前記中
    立位置若しくは該中立位置を挟んで前記第1位置と反対
    側の第2位置に押圧されるようにしたことを特徴とする
    サイドロック式ツールホルダ。
  2. 【請求項2】 前記複数のねじ孔は互いに平行に設けら
    れ、該ねじ孔にねじ込まれる複数のロックボルトは前記
    フラット面に対して略垂直に押圧されて面接触させられ
    るものである請求項1に記載のサイドロック式ツールホ
    ルダ。
  3. 【請求項3】 前記第2ロックボルトは、前記中立位置
    を挟んで前記第1位置と反対側の第2位置に押圧される
    ものであり、該第2位置は該中立位置から該第1位置ま
    での寸法と同じ寸法だけ該中立位置から離間した位置に
    定められている請求項1または2に記載のサイドロック
    式ツールホルダ。
  4. 【請求項4】 前記第2ロックボルトは前記中立位置に
    押圧されるものである請求項1または2に記載のサイド
    ロック式ツールホルダ。
  5. 【請求項5】 前記複数のねじ孔は、その軸心がそれぞ
    れ前記シャンク挿入孔の軸心と交差するように形成され
    ている請求項1,3,および4の何れかに記載のサイド
    ロック式ツールホルダ。
JP4126791U 1991-05-07 1991-05-07 サイドロツク式ツールホルダ Pending JPH04125505U (ja)

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