JPH04125190U - 穀物乾燥貯蔵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 穀物を温風または低温風で乾燥するととも
に、乾燥前の高水分穀物の一時貯蔵または乾燥後の穀物
の低湿冷風貯蔵を同時に行うことができる穀物乾燥貯蔵
装置を提供する。 【構成】 加温装置４を備えた温風室１と、冷却除湿装
置７を備えた冷風室２とを設ける。温風室１と冷風室２
は開度調節自在のダンパー１２を設けた接続口３を介し
て連通する。温風室１には温風のみを送風する温風送風
口５と温風と冷風の混合風を送風する低温風送風口６を
設ける。温風送風口５と低温風送風口６に互換可能に穀
物乾燥機１９を接続する。冷風室２に冷風送風口８を設
ける。冷風送風口８に穀物貯蔵庫２０を接続する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、穀物を温風または低温風で乾燥するとともに、乾燥前の高水分穀物 の一時貯蔵または乾燥後の穀物の貯蔵を同時に行うことができる穀物乾燥貯蔵装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、高水分穀物を温風により乾燥する穀物乾燥装置、および乾燥前の高 水分穀物を低湿冷風を通風して一時貯蔵したり、乾燥後の穀物を低湿冷風を通風 して貯蔵する装置は、ここに例示するまでもなく、本出願前公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の穀物乾燥装置および穀物貯蔵装置は、それぞれ個別に機 能するものであるから、それらを備えた穀物乾燥および貯蔵施設などにあっては 、設備が膨大になってしまい、特に小規模の施設を構成するうえで妨げとなって いた。 そして、穀物乾燥装置と穀物貯蔵装置をそれぞれ個別に設けた従来のものでは 、温風や冷風の送風系統などに重複した構成が多く、その構成が複雑である許り か、両者の機能の連係動作が円滑に行われないなどの問題があった。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、穀物乾燥装置と穀物貯蔵装置との送風系統の一体化 を図って、温風または低温風による穀物乾燥を適宜選択することができるととも に、乾燥前の高水分穀物または乾燥後の穀物の低湿冷風貯蔵を前記乾燥と同時に 並行して行うことができる穀物乾燥貯蔵装置を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る穀物乾燥貯蔵装置は、加温装置を備 えた温風室と、冷却除湿装置を備えた冷風室とを設け、温風室と冷風室とを開度 調節自在の接続口を介して連通するとともに、上記温風室には温風のみを送風す る温風送風口と温風と冷風の混合風を送風する低温風送風口を設けて、温風送風 口と低温風送風口に互換可能に穀物乾燥機を接続し、冷風室には冷風送風口を設 けて、冷風送風口に穀物貯蔵庫を接続してなるものである。

【０００６】 そして、本考案に係る穀物乾燥貯蔵装置は、上記構成において、加温装置を備 えた温風室内を、加温装置側が温風送風口に連通する第１室と冷風室との接続口 側が低温風口に連通する第２室とに開度調節自在のダンパーで区画し、温風送風 口、低温風送風口および冷風送風口には、それぞれ開度自在のダンパーを設けて なるものである。

【０００７】

【作用】

本考案に係る穀物乾燥貯蔵装置によれば、温風室と冷風室との接続口を閉じて 、加温装置で起成された温風のみを温風室の温風送風口から送風させたり、また 、温風室と冷風室とを連通する接続口の開度を適度に調節して、温風室に冷風を 流入させ、温風室で温風と冷風の混合風を起成して低温風送風口から低温風を送 風させることができる。 そして、冷風装置で起成された低湿冷風は冷風室の冷風口から送風される。

【０００８】 そこで、温風送風口に穀物乾燥機を接続するとともに、冷風送風口に穀物貯蔵 庫を接続して、温風送風口から温風のみが送風され、かつ冷風送風口から低湿冷 風が送風されると、温風による穀物の乾燥が行われ、それと同時に並行して穀物 の低湿冷風貯蔵が行われる。

【０００９】 また、外気温が高くかつ湿度高いときには、温風送風室の温風送風口に接続し ていた穀物乾燥機を低温送風口に接続すれば、穀物の低湿低温乾燥が行われ、こ の場合にも、冷風送風口に接続した穀物貯蔵庫で穀物の低湿冷風貯蔵が同時に並 行して行われる。

【００１０】 特に、加温装置を備えた温風室内を、加温装置側が温風送風口に連通する第１ 室と冷風室との接続口側が低温風口に連通する第２室とに開度調節自在のダンパ ーで区画し、温風送風口、低温風送風口および冷風送風口には、それぞれ開度自 在のダンパーを設けてなるものでは、温風室を区画するダンパーの開閉およびそ の開度の調節、接続口のダンパーの開閉およびその開度調節により、温風送風口 からの温風を、低温風送風口から低温風を同時に送風することができ、穀物の温 風による乾燥と併せて、低温風による高品質乾燥をも並行して行うことができる 。

【００１１】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１において、１は、温風室、２は、冷風室であって、温風室１と冷風室２と は接続口３を介して連通されている。上記温風室１にはその一側に加温装置（コ ンデンサ）４が備えられており、温風室１の上面には温風のみを送風する温風送 風口５が、その他側には温風と冷風の混合風を送風する低温風送風口６が開口さ れている。また、冷風室２の一側には冷却除湿装置７が備えられており、その他 側には冷風を送風する冷風送風口８が開口されている。 そして、上記温風室１内は、加温装置４側が温風送風口５に連通する第１室９ と冷風室２との接続口３側に連通する第２室１０とに開度調節自在のダンパー１ １で区画されており、接続口３、温風送風口５、低温風送風口６および冷風送風 口８には、それぞれ開度自在のダンパー１２、１３、１４、１５が備えられてい る。なお、ダンパー１２、１３、１４、１５は開度が０％の閉止状態から開度が １００％の全開状態まで開度を手動または自動調節できるものである。１６、１ ７、１８は送風ファンである。 図２にブロック図で示すように、温風送風口５と低温風送風口６には、穀物乾 燥機１９が互換可能に接続され、冷風送風口８には、穀物貯蔵庫２０が接続され る。

【００１２】 以上のように構成された実施例の穀物乾燥貯蔵装置において、温風室１内のダ ンパー１１を閉じ、温風送風口５のダンパー１３を開いた状態にすれば、加温装 置４から第１室９を経て温風送風口５から温風のみが送風される。また、冷風送 風口８のダンパー１５を開いた状態にすれば、冷風送風口８から冷風が送風され る。 そこで、温風送風口５に穀物乾燥機１９を接続すれば、温風による穀物の乾燥 が行われると同時に、冷風送風口８に接続された穀物貯蔵庫２０において乾燥前 の高水分穀物または乾燥後の穀物を、冷却装置７から送風される低湿冷風により 低湿冷風貯蔵することができる。

【００１３】 一方、ダンパー１３を閉じてダンパー１４を開き、温風室１を区画するダンパ ー１１の開度および接続口３のダンパー１２の開度を調節すれば、温風室１の第 ２室１０内で温風と冷風が混合した低温風が起成され、その低温風は低温風送風 口６から送風される。 そこで、低温風送風口６に穀物乾燥機１９接続すれば、穀物を低温風で高品質 に乾燥することができる。なお、この状態においても、冷風送風口８に接続され た穀物貯蔵庫２０で穀物の低温冷風貯蔵が同時に並行して行われる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおりに構成されているので、次に記載する効果を奏する。 穀物乾燥および穀物貯蔵の送風系統の一体化を図って、温風または低温風によ る穀物乾燥を適宜選択することができるとともに、乾燥前の高水分穀物または乾 燥後の穀物の低温冷風貯蔵を前記乾燥と同時に並行して行うことができ、穀物の 乾燥および貯蔵施設の簡素化を図り、穀物の乾燥および貯蔵の調製作業を効率よ く行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る穀物乾燥貯蔵装置を示す概略縦断
正面図である。

【図２】本考案に係る穀物乾燥貯蔵装置の構成を示すブ
ロック図である。

【符号の説明】

１ 温風室 ２ 冷風室 ３ 接続口 ４ 加温装置 ５ 温風送風口 ６ 低温風送風口 ７ 冷却除湿装置 ８ 冷風送風口 ９ 第１室 １０ 第２室 １１、１２、１３、１４、１５ ダンパー １６、１７、１８ 送風ファン １９ 穀物乾燥機 ２０ 穀物貯蔵庫

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 加温装置を備えた温風室と、冷却除湿装
   置を備えた冷風室とを設け、温風室と冷風室とを開度調
   節自在の接続口を介して連通するとともに、上記温風室
   には温風のみを送風する温風送風口と温風と冷風の混合
   風を送風する低温風送風口を設けて、温風送風口と低温
   風送風口に互換可能に穀物乾燥機を接続し、冷風室には
   冷風送風口を設けて、冷風送風口に穀物貯蔵庫を接続し
   てなることを特徴とする穀物乾燥貯蔵装置。
2. 【請求項２】 加温装置を備えた温風室内を、加温装置
   側が温風送風口に連通する第１室と冷風室との接続口側
   が低温風口に連通する第２室とに開度調節自在のダンパ
   ーで区画し、温風送風口、低温風送風口および冷風送風
   口には、それぞれ開度自在のダンパーを設けたことを特
   徴とする請求項１記載の穀物乾燥貯蔵装置。