JPH04122481A - 可燃性溶剤を用いた洗浄方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は可燃性溶剤を用いた被洗浄物の洗浄方法および
装置に係るものであって、機械部品、プリント基板等の
被洗浄物の洗浄を、可燃性溶剤を用いて安全に行おうと
するものである。

従来の技術 従来、機械部品、プリント基板等の被洗浄物の洗浄を行
うには、不燃性で引火の危険がないこと、洗浄力に優れ
ていること等から、−船釣にフロン系溶剤が用いられて
いた。しかし、地球環境の破壊を伴うことから使用が規
制されるものとなった。

このフロン系溶剤に代わる溶剤としては、洗浄力が優れ
ていることから、オレンジから抽出した曲を主剤とする
テルペン溶剤、テルペン溶剤とテルペン乳化界面活性剤
の混合物から成る組成物、アルコール、シリコン系溶剤
、ケロシン等の溶剤が考慮される。しかしながらこれら
は、いずれも可燃性溶剤であるから、引火に対する安全
性を確保する必要があった。この引火に対する安全性を
確保しつつ被洗浄物の洗浄を行うための方法としては、
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不燃性ガス雰囲気内で、
洗浄作業を行うことも考えられる。しかしながら、これ
らの気体は空気よりも比重が軽いから、被洗浄物の出入
の際等に外部に漏出したり、外気を導入し易く、また冷
却凝縮ができず回収が不能であるため、経済効率が悪い
欠点を有している。

発明が解決しようとする課題 本発明は上述のごとき課題を解決しようとするものであ
って、洗浄力に優れ、地球環境の破壊を伴うことのない
可燃性溶剤を用いながら、被洗浄物の洗浄作業に伴う引
火の危険を防止し、安全な洗浄を効率良く行おうとする
ものである。

課題を解決するための手段 本発明は上述のごとき課題を解決するため、完全フッ素
化液体中に被洗浄物を浸漬し、この浸漬状態の被洗浄物
に可燃性溶剤を噴射する事により、被洗浄物の洗浄を行
うことを特徴とするものである。

また、被洗浄物に吹き付けた可燃性溶剤は、完全フッ素
化液体との比重の差を利用し、完全フッ素化液体の上面
から回収して、被洗浄物への噴射洗浄に、循環使用する
ものであってもよい。

また、完全フッ素化液体を充填する洗浄槽の内面に、可
燃性溶剤の噴射ノズルを、完全フッ素化液体内に位置し
得るよう形成し、この噴射ノズルに可燃性溶剤槽と連通
した噴射ポンプを接続するとともに洗浄槽の液面部分に
、可燃性溶剤槽と連通ずるオーバーフロー口を形成して
成るものである。

また、洗浄槽は一個設けたものであっても良いし、複数
個設けたものであってもよい。

作　　用 本発明は上述のごとく構成したものであるから、被洗浄
物の洗浄を行うには、完全フッ素化液体中に被洗浄物を
浸漬した後、被洗浄物に臨ませて完全フッ素化液体中に
位置する噴射ノズルから、可燃性溶剤を被洗浄物に噴射
する。この噴射により可燃性溶剤は、完全フッ素化液体
とともに被洗浄物に接触し、被洗浄物の洗浄を行う。

この可燃性溶剤による洗浄は、不活性な完全フッ素化液
体の中で行うから、引火の危険は極めて少ないものとな
る。

また、完全フッ素化液体中に混入した可燃性溶剤は、こ
の可燃性溶剤が完全フッ素化液体よりも比重が軽いため
、可燃性溶剤が完全フッ素化液体の上層に位置するもの
となる。この上層に位置する可燃性溶剤を、オーバーフ
ロー口から回収し、噴射ポンプで噴射ノズルに供給すれ
ば、可燃性溶剤を循環して使用する事ができ、効率的な
洗浄を可能とする。また、完全フッ素化液体を消費する
ことが無く、常に回収が可能であるから、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム等の冷却凝縮不能で、回収がてきない気体
の雰囲気中で洗浄作業をする場合よりも経済効率が良い
ものとなる。

また、可燃性溶剤は、テルペン溶剤であっても良いし、
テルペン溶剤とテルペン乳化界面活性剤との混合物であ
っても良いし、アルコール系溶剤であっても良いし、炭
化水素系溶剤てあっても良いし、シリコン系溶剤であっ
ても良いし、油性またはシリコン系の水置換剤であって
も良く、洗浄目的に応じて、任意の可燃性溶剤を用いる
ことができる。

実施例 以下本発明の第一実施例を第１図に於いて説明すれば、
（１）は洗浄槽であって、」１端開口（２）を蓋体（３
）で閉止するとともに、完全フッ素化液体（４）を充填
している。また、この洗浄槽（１）の内面には、完全フ
ッ素化液体（４）を充填した状態で、完全フッ素化液体
（４）内に位置するよう、可燃性溶剤（５）の噴射ノズ
ル（６）を形成している。この可燃性溶剤（５）は、洗
浄槽（１）に隣接した可燃性溶剤槽（７）に収納し、そ
の種類は洗浄目的に合致したものであれば特に限定され
るものではない。

例えばプリント基板のフラックス残渣を洗浄するには、
テルペン溶剤とか、テルペン溶剤とテルペン乳化界面活
性剤とからなる組成物が望ましい。

また可燃性溶剤（５）は、洗浄目的に応じて他の溶剤で
あっても良く、アルコール系溶剤、炭化水素系溶剤、ソ
リコン系溶剤等の任意の可燃性溶剤（５）を用いること
ができる。また更に油性若しくはシリコン系の水置換剤
であっても良い。

また、噴射ノズル（６）には、可燃性溶剤槽（７）と連
通した噴射ポンプ（８）を接続し、この噴射ポンプ（８
）で、高圧の可燃性溶剤（７）を噴射ノズル（６）に供
給噴射して、被洗浄物（１０）の洗浄を可能としている
。

また、洗浄槽（」）の液面に対応する部分に、オバーフ
ローロ（１１）を設け、このオーバーフロロ（１１）を
、連通路（１２）を介して可燃性溶剤槽（７）と連通し
ている。

」二連のごとく構成したものに於いて、被洗浄物（１０
）の洗浄を行うには、完全フッ素化液体（４）中に被洗
浄物（１０）を浸漬した後、被洗浄物（１０）に臨ませ
て完全フッ素化液体（４）中に位置する噴射ノズル（６
）から、可燃性溶剤（５）を高圧で被洗浄物（１０）に
噴射する。この噴射により、可燃性溶剤（５）は、完全
フッ素化液体（４）とともに被洗浄物（１０）に接触し
、被洗浄物（１０）の洗浄を行う。

この洗浄は、不燃性の完全フッ素化液体（４）の中でで
行うから、引火の危険は極めて少ないものとなる。

また、完全フッ素化液体（４）中に混入した可燃性溶剤
（５）は、完全フッ素化液体（５）が可燃性溶剤（５）
よりも比重が重いため、洗浄槽（１）中で沈降し、可燃
性溶剤（５）が」二層に位置するものとなる。この、上
層に位置する可燃性溶剤（５）を、オーバーフロー口（
１１）から可燃性溶剤槽（７）に回収し、噴射ポンプ（
８）で噴射ノズル（６）に供給すれば、可燃性溶剤（５
）を循環して使用する事ができ効率的な洗浄を可能とす
る。また完全フッ素化液体（４）を消費することが無い
から、窒素、アルボン、ヘリウム等の冷却凝縮不能な気
体の雰囲気中で洗浄作業をする場合よりも経済効率が良
いものとなる。

また、上記実施例では洗浄槽（１）を１個のみ設けたが
、異なる実施例ては第２図に示すごとく、洗浄槽（１）
は、分離壁（１４）により前洗浄槽（１５）、アルコー
ル洗浄槽（１６）、蒸気乾燥槽（１７）とに分離し、こ
れらを横方向に隣接している。そして前洗浄槽（］５）
では、可燃性溶剤（５）として、油性若しくはシリコン
系の水置換剤を用い、前の洗浄工程で水洗を行った場合
に、被洗浄物（１０）に水置換剤を噴射して、付着して
いる水を除去するものである。また、被洗浄物（１０）
の水洗等を行わない場合には、前述のごとく、テルペン
溶剤等の可燃性溶剤（５）を噴射するものであっても良
い。

また、アルコール洗浄槽（１６）では、可燃性溶剤（５
）をアルコールとし、このアルコールを充填した第２の
可燃性溶剤槽（１８）と連通した噴射ポンプ（２０）に
より、噴射ノズル（６）からアルコールを噴射し、被洗
浄物（１０）に付着している、水置換剤、テルペン溶剤
等の油性の可燃性溶剤（５）を、アルコールによって被
洗浄物（１０）から除去するものである。

また、蒸気乾燥槽（１７）には、完全フン素化液体（４
）を充填するとともにこの完全フッ素化液体（４）を加
熱し、蒸気を発生するための、ヒーター等の加熱源（２
１）を設けている。この加熱源（２１）により加熱され
て発生する蒸気雰囲気（２２）を、液面の上部に形成す
るとともに蒸気乾燥槽（１７）の上端内面には、凝縮パ
イプ（２３）を形成している。

そして、アルコール洗浄槽（１６）で洗浄した被洗浄物
（１０）を、蒸気乾燥槽（１７）に挿入して被洗浄物（
１０）に付着した、完全フッ素化液体（４）およびアル
コールを加熱除去する。揮発し蒸気化したアルコールは
、通常の状態では、極めて引火の危険性の高いものであ
るが、蒸気乾燥槽（］７）内に、蒸気化した完全フッ素
化液体（４）を充満して、蒸気乾燥槽（１７）内を無酸
素若しくは酸素の極めて少ない状態に保つことができる
から、引火の危険は極めて少ないものとなる。そして、
蒸気化した完全フッ素化液体（４）とアルコールとを凝
縮パイプ（２３）で凝縮する。

そして、この凝縮パイプ（２３）にて凝縮した凝縮液を
、分離器（図示せず）に導入し、完全フッ素化液体（４
）とアルコールとに分離し、アルコールのみを、還流パ
イプ（３０）で第２の可燃性溶剤槽（１８）に還流する
。

また、洗浄槽（１）の」１端開口（２）側の内周面には
、冷却水を流通した冷却コイル（２４）を巻き回して、
蒸気凝縮用の凝縮部としている。

また、」１記実施例では、被洗浄物（１０）を洗浄籠等
に収納して洗浄槽（１）中で個々に洗浄を行ない、洗浄
の完了した被洗浄物（１０）を洗浄槽（１）から取り出
し、新たな被洗浄物（１０）を洗浄槽（１）に収納して
行っている。しかし、他の異なる実施例では、第３図に
示すごとく、チェーンコンベアー（２５）を、洗浄槽（
１）内を介して洗浄槽（１）の外周に無端状に循環させ
、このチェーンコンベア（２５）に、ステンレス製のメ
ツシュを張設し、このメツシュの上面に、被洗浄物（１
０）を載置して被洗浄物（１０）の洗浄を連続的に行う
ことができる。またチェーンコンベアー（２５）に、小
型の被洗浄物（１０）を収納する洗浄籠を一定間隔て吊
り下げて、連続的に被洗浄物（］０）の洗浄を行うこと
もてきる。

また、洗浄槽（１）は、分離壁（１４）により前洗浄槽
（１５）と、アルコール洗浄槽（１６）とに分割し、こ
れらを横方向に隣接するとともにこの前洗浄槽（１５）
と、アルコール洗浄槽（１６）とに跨がって断面１−Ｉ
型の被覆体（２６）を位置し、この被覆体（２６）の下
端を、前洗浄槽（１５）と、アルコール洗浄槽（１６）
とに挿入している。この挿入により区画されたアルコー
ル洗浄槽（１６）の」一部に、蒸気乾燥槽（１７）を設
けている。そして、この蒸気乾燥槽（１７）には被洗浄
物（１０）の導出口（２７）を設け、前洗浄槽（１５）
には被洗浄物（１０）の導入口（２８）を設けている。

そして、前洗浄槽（１５）、アルコール洗浄槽（１６）
、蒸気乾燥槽（１７）等における溶剤の使用は、前記実
施例と同様、洗浄目的に応じて任意に選択出来るが、噴
射ノズル（６）はチェーンコンベアー（２５）の」１下
両面に臨ませて位置している。

発明の効果 本発明は上述のごとく構成したものであるから、洗浄力
に優れ、地球環境の破壊を伴うことのない可燃性溶剤を
用いながら、被洗浄物の洗浄作業に伴う引火の危険を防
止し、安全な洗浄を効率良く行うことができる。

また、完全フッ素化液体中に混入した可燃性溶剤は、完
全フッ素化液体中での比重の差により、上層に分離位置
するから、この可燃性溶剤をオバーフローロから回収し
、噴射ポンプで噴射ノズルに供給でき、可燃性溶剤の循
環使用による効率的な洗浄を可能とする。

また完全フッ素化液体を消費することが無いから、窒素
、アルゴン、ヘリウム等の冷却凝縮不能な気体の雰囲気
中で洗浄作業をする場合よりも経済効率が良いものとな
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであって、第１図は第
１実施例の断面図、第２図は複数の洗浄槽を設けた第２
実施例の断面図、第３図はベル１−チェーンコンベアー
を用い連続洗浄を可能とした第３実施例の断面図である
。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）完全フッ素化液体中に被洗浄物を浸漬し、この浸
   漬状態の被洗浄物に可燃性溶剤を噴射する、事により、
   被洗浄物の洗浄を行うことを特徴とする可燃性溶剤を用
   いた洗浄方法。
2. （２）被洗浄物に噴射した可燃性溶剤は、完全フッ素化
   液体との比重の差を利用し、完全フッ素化液体の上面か
   ら回収して、被洗浄物への噴射洗浄に、循環使用するも
   のであることを特徴とする請求項１記載の可燃性溶剤を
   用いた洗浄方法。
3. （３）完全フッ素化液体を充填する洗浄槽の内面に、可
   燃性溶剤の噴射ノズルを、完全フッ素化液体内に位置し
   得るよう形成し、この噴射ノズルに可燃性溶剤槽と連通
   した噴射ポンプを接続するとともに洗浄槽の液面部分に
   、可燃性溶剤槽と連通するオーバーフロー口を形成した
   ことを特徴とする可燃性溶剤を用いた洗浄装置。
4. （４）洗浄槽は、一個設けたものであることを特徴とす
   る請求項３記載の可燃性溶剤を用いた洗浄装置。
5. （５）洗浄槽は複数個設けたものであることを特徴とす
   る請求項３記載の可燃性溶剤を用いた洗浄装置。