JPH04121120A - 塩水栽培用浮苗床 - Google Patents

塩水栽培用浮苗床

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JPH04121120A
JPH04121120A JP2237848A JP23784890A JPH04121120A JP H04121120 A JPH04121120 A JP H04121120A JP 2237848 A JP2237848 A JP 2237848A JP 23784890 A JP23784890 A JP 23784890A JP H04121120 A JPH04121120 A JP H04121120A
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JP
Japan
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water
soil layer
housing
salt
floating
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JP2237848A
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Isao Minami
勲 南
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MIRAI NOGYO KOKUSAI KENKYU ZAIDAN
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MIRAI NOGYO KOKUSAI KENKYU ZAIDAN
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    • Y02P60/216

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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Hydroponics (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、塩分を含んだ水を利用して作物栽培を行うの
に適した浮苗床に関するものである。
従来の技術 現状では、半乾燥地および砂漠等は、淡水水資源の不足
から農作物生産には適さず不毛地として放置されている
。加えて、世界的な砂漠化の進行に伴い、このような地
域が年々増大しつつあり、作物生産量が人口増加に十分
対応できず、今後深刻な問題となってくるものと考えら
れている。
ところで、食料に適した作物の中には、必ずしも淡水で
なくても生育可能なものがあり、第1表は、食料に適し
た作物が生育可能な土壌塩分濃度の国際的な基準を示し
たものであるが、この基準によれば、第1類〜第4類の
塩水が作物栽培に利用できる。なお、この基準において
、第1類の塩水とは、通常の淡水に相当するものである
ことに注意されたい。したがって、以下、特にことわら
ない限り、「塩水」という言葉には、淡水も含まれるも
のとする。
一方、淡水水資源の乏しい乾燥地等においても、第2類
〜第4類に相当する塩水が、莫大な量存在していること
が知られている。したがって、このような塩水を利用し
た作物栽培が当然考えられる。
第1表 発明が解決しようとする課題 しかしながら、かかる塩水を利用して畑地状態で通常の
農耕を行った場合、潅概された塩水は、一部は作物を通
じて蒸散され、他の大部分は土壌水となる。そして、土
壌面から純水のみが蒸発し、その結果、塩分が残留して
耕上表層数cmの範囲において塩類集積が生じ、短期間
のうちに土壌表層が数万〜数十万μwho/cmの塩分
濃度となり、作物の根からの水分吸収が妨げられ、作物
が枯死するに至る。
このため、従来の淡水を利用した作物栽培法とは異なっ
た発想による塩水を利用した作物栽培法を開発すること
は極めて重要な問題であり、これまでに多くの研究がな
されてきている。これらの研究によれば、塩水を利用し
た栽培法の原理は、生育のために必要な最少水分量を作
物に与えつつ土壌表面からの水分の蒸発を抑制し、塩類
集積の発生するまでの期間ができる限り長くなるように
することである。そして、塩類集積の生じた時点で、除
塩用水を用いて一時的に土壌中の塩分濃度が低下するま
で希釈する。その後は、上記操作を繰り返して栽培を行
う。
しかし、この原理を通常の耕地栽培に適用しようとして
も実用的な栽培法を可能とするには至らず、いずれの方
法も一般農民が実際に実行することは困難であり、結果
的には塩害地として放置されるに至る。例えば、かって
TVAとして世界的に知られたアメリカ合衆国の開発計
画においても、この種の土壌中の塩類集積によって、広
大な農地が耕作不可能な地域として放置されているのが
現状である。
このように、土壌中に塩類集積が生しるのを回避するこ
とができる実用的な塩水栽培法はこれまでに存在しなか
った。
したがって、本発明の課題は、乾燥地等においても多量
に存在するにもかかわらず、これまで土壌中に塩類集積
が生じるために、作物栽培には有効利用されていなかっ
た第2類〜第4IIの(250〜5000μsho/c
mの電気伝導度を有する)塩水を、塩類集積を生じさせ
ることなく利用可能な作物栽培技術を提供することであ
る。
さらに本発明の課題は、簡単な構造を有し、製作が容易
で安価に提供できると共に、取扱いが容易な塩水栽培用
浮苗床を提供することである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、本発明は、頂面が開口され、
底壁および周側壁を有すると共に、前記底壁には複数の
貫通通水孔が形成されたハウジングと、前記ハウジング
の内側底壁面および内側周側壁面によって形成された収
容空間内に堆積形成された作物栽培用土壌層とからなり
、前記土壌層上面は人間が乗って農作業可能な大きさを
有し、前記土壌層を有するハウジングが、それ自体予め
定められた濃度の塩分を含有する塩水溜の表面に浮遊可
能であると共に、その浮遊状態において前記土壌層上面
に少なくとも1人の人間が乗っても水没しない浮力を有
しており、前記通水孔の大きさおよび前記土壌層の厚さ
が、前記塩水溜の塩分濃度と前記土壌層において栽培さ
れる作物の耐塩性との関係から、前記栽培される作物に
対し生育に必要な最少水分量が供給されるように決定さ
れていることを特徴とする塩水栽培用浮苗床を構成した
ものである。
前記ハウジングは、軽量で適当な浮力を有し、加工が容
易でかつ安価に提供され得る材料から形成されることが
好ましく、木材・竹材等の自然材料を使用してもよいが
、発泡スチロール樹脂を使用するのが最も好ましい。
また、前記ハウジングの底壁および周側壁における内部
及び壁面のいずれか一方または双方に固着され、前記ハ
ウジングと一体化構造をなす補強用金属筋線を有してい
ることが好ましい。
また、前記ハウジングに着脱自在に取付けられる、前記
頂面開口を全面的にまたは部分的に被覆可能な上蓋を備
えていることが好ましい。
作用 以上の構成において、本発明による塩水栽培用浮苗床の
使用時には、浮苗床を浮遊させることが可能な適当な面
積および深さを有する塩水溜が準備される。そして、塩
水溜の水の塩分濃度が測定され、またこの浮苗床によっ
て栽培される作物の耐塩性が考慮され、これらの関係か
ら作物に対して生育に必要な最少の水分量が供給される
ように、浮苗床の土壌層の厚さおよび通水孔の大きさが
決定される。こうして所定の土壌層の厚さおよび通水孔
の大きさを有する浮苗床が塩水溜の表面に浮遊状態に配
置され、作物栽培が行われる。
このとき、通水孔から土壌層への適当な水分量の供給に
よって土壌層表面からの余分な水分の蒸発が抑制され、
土壌層中において塩類集積の生じる速度が極めて遅くな
る。
植物の葉にしおれの傾向が現れれば、土壌層に塩類集積
が生じ始めたことを示しているから、除塩用水を土壌層
表面に散水し、あるいは浮苗床を一旦水没させる等して
土壌層に吸水させ、土壌層中の塩分濃度を低下させる。
さらに、本発明による塩水栽培用浮苗床では、栽培され
る作物の根が、土壌層中の第1の根群と、通水孔を通じ
て、塩類集積が発生するおそれが全くなくしかも溶存酸
素の十分ある水中にのびる第2の根群に分化する。した
がって、もし不注意によって土壌層中に塩類集積が生じ
てしまっても、水中の第2の根群によって必要な水分の
吸収が行われるため、作物は枯死することがなく、容易
に作物を元の生育状態に回復させることができる。
また、ハウジングを発泡スチロール樹脂製とした場合に
は、ハウジングの製作が容易であると共に、浮力を得や
すくハウジングが浸水するおそれもほとんどない。
また、本発明による塩水栽培用浮苗床においては、水面
への浮遊状態でその土壌層上面に人間が乗って農作業が
行われるため、ハウジングの構成材料並びに大きさ等に
よっては、偏心荷重によってハウジングの撓みを生じる
場合がある。このとき、ハウジングの底壁および周側壁
の内部および壁面のいずれか一方または双方に補強用金
属筋線を固着する構成とすれば、ハウジングの構造が補
強される。
また、ハウジングに着脱自在に取付けられる、前記頂面
開口を全面的にまたは部分的に被覆可能な上蓋を備えて
いる構成とした場合には、土壌層表面からの余分な水分
の蒸発が効果的に防止されるため、塩類集積の生じる速
度を抑制することができ、特に塩分濃度の高い水を利用
する場合に有効である。
実施例 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明
する。
本発明による塩水栽培用浮苗床は、第2図に示すように
、長さ1701、幅100 am、厚さ20am、比重
0.02の矩形の発泡スチロール樹脂板からなる底壁(
2)と、この底壁(2)上面の周縁に立設された、高さ
101、幅5amの発泡スチロール樹脂板からなる周側
壁(3)とから形成されるハウジング(1)を有してい
る。ハウジング(1)の頂面開口、すなわち内側底壁面
の大きさは、人間が乗って農作業可能で、かつ取扱いに
便利な大きさとされる。
ハウジング(1)を形成する材料は、軽量で適当な浮力
が得られ、加工が容易でしかも安価に提供され得るもの
が好ましく、木材・竹材等の自然材料を使用することも
考えられるが、総合的に判断して発泡スチロール樹脂を
用いるのが最も好ましい。
ハウジング(1)の内側底壁面は、第3図に示すように
、多数の栽培ユニット(5)に区画され、各栽培ユニッ
ト(5)毎に円筒形の貫通通水孔(4)が形成される。
この実施例においては、各栽培ユニ7)(5)は、2Q
caX2Qcmの大きさを有しており、通水孔(4)の
直径は、栽培に利用する水の塩分濃度および栽培される
作物の耐塩性から決定されるものであり、第1類の塩水
(通常の淡水に相当する)を利用する場合には5am、
第2類の水の場合には4.51、第3類の水の場合には
4.0 am、第4類の水の場合には3.51とする。
さらに、ハウジング(1)の構造を補強するため、補強
用金属筋線(10)が、底壁(2)内部の通水孔(4)
を除いた領域に、水平な基盤の目状に上下2段にわたっ
て埋設され、また、周側壁(3)の内部に、周側壁(3
)の中心部を貫通する水平なループ状に上下2段にわた
って埋設されている。この補強用金属筋線(10)によ
る補強は、必要に応して行えばよい。
また、これら通水孔(4)の下端開口には、細目の金@
(6)が取付けられている。
ハウジング(1)の底壁(2)上面および周側壁(3)
内周面からなる収容空間に、作物栽培用土壌層(7)が
堆積形成される。このとき、土壌層(7)は通水孔(4
)の内部まで達しており、もちろん、土壌粒子は金網(
6)からハウジング(1)外部へ流出しないような適当
な大きさを有している。
ハウジング(1)は、土壌層(7)を有する状態でそれ
自体、予め定められた塩分濃度を有する塩水溜の表面に
浮遊可能であると共に、その浮遊状態において、土壌層
(7)の上面に少なくとも1人の人間が乗っても水没す
ることがない浮力を有している。
本発明による塩水栽培用浮苗床の使用に際しては、まず
、第1図に示すようなため池(8)が準備される。前述
したように、第21!〜第4類までの範囲の塩水を有す
るため池は、乾燥地でも場所により比較的容易に得るこ
とができるものである。
また、河川と海との移行領域においても得ることができ
る。
そして、このため池(8)の塩分濃度が予め測定され、
また浮苗床で栽培される作物の耐塩性が考慮され、これ
らの関係から、栽培される作物に対し生育に必要な最少
水分量が供給されるように、浮苗床の土壌層の厚さおよ
び通水孔の大きさが決定される。
この点に関して、以下に若干の理論的説明をする。
第6図は通常の畑地耕土層を、本発明による塩水栽培用
浮苗床の栽培ユニット(5)に対応する地表面積分だけ
取り出し、その縦断面を示したものである。
通常、耕作を行う圃場は1m前後の土壌層(20)があ
り、地下水面(21)は地表面から数+1前後下方にあ
る場合に、土壌層(20)における作物(22)の根群
(23)が存在する地点での土壌水分量が最適となるこ
とが知られている。
また、通常の耕作法では、土壌表面からの水分蒸発およ
び作物(22)からの蒸散作用によって、1日に数鶴の
水柱に相当する水分が失われ、その水分は、地下水面(
21)から土壌層に常時供給される。
今、h=地下水面上における土壌層の高さ、g−重力加
速度、 L=待時間 k−透水係数、 T=水の表面張力、 A=土の空隙率、 ρ=水の密度、 d=土粒直径 とすれば、この関係は、毛管水面の微分方程式、で表す
ことができる。
ここで、 ρd λ とすれば、土壌層中における水の上昇速度■。
は、 dt      Z閣り となる。
第5図は、本発明による塩水栽培用浮苗床の1つの栽培
ユニットを取り出して、縦断面を示したものである。こ
の浮苗床においては、土壌層は通常10C11前後と自
然耕土と比べてその数分の1と浅くなり、通水孔(4)
から土壌層(7)に常時水分が供給される。しかし、通
水孔(4)の大きさを適当に調節しなければ、土壌層(
7)は過大な水供給のため過湿状態となり、その結果土
壌表面からの水分蒸発が活発となって塩類集積が極めて
短期間のうちに生じてしまう。したがって、作物に与え
られる水分量を、一般圃場の最適水分量、塩水を利用す
る場合には生育に必要な最少水分量に制御するため、通
水孔(4)の大きさが決定されなければならない。
今、土壌層(7)の厚さをHt、通水孔(4)の深さを
1(t、栽培ユニット(5)の面積をA、通水孔(7)
の断面積をa、土壌層(7)内における水の上昇速度を
V3、通水孔内水上昇速度をVlとする。
本発明による塩水栽培用浮苗床における水上昇速度を通
常の耕地の場合と等しくするためには、通水孔の断面積
を次の流量連続の関係が満足されるような大きさとしな
ければならない。
V、 XA”VllXa           f41
普通、畑で1日毎に濯瀧水を与えるとすれば、土壌層内
における水上昇速度の平均値をt=日/2= 4320
0秒として求めることができる。すなわち、2m Ht となる。
一方、通水孔(4)における水上昇速度は通水孔(4)
を通過する水量によって決まるから、大気圧をPo、作
物に対して最適水分量が供給される時の土壌毛管負圧を
Pl、飽和土壌の浸透係数をに、。、ハウジングの底壁
の厚さをHlとすれば、■、はまた、 (p、−p、) V、  =に、。×(6) Ht と近似的に表すことができる。したがって、(4)式%
式% を得る。これによって、水面上に浮苗床を浮かべた場合
の通水孔(4)の最適断面積を求めることができる。
こうして所定の土壌層厚および通水孔断面積を有する塩
水栽培用浮苗床が、ため池(8)の水面(9)上に浮遊
状態に配置される。このとき、浮苗床は、ローブ(13
)によって、ため池の土手に係留されるようにするのが
好ましい。
そして、土壌層(7)に播種がなされる。作物が発芽し
て幼苗に至るまでの間は、ハウジングの頂面開口は、第
4図に示すように、長さ170 cm、幅100 aI
I、厚さ1a1の発泡スチロール樹脂の薄板からなる上
蓋(12)によって全面的に被覆される。この上蓋(1
2)によって、土壌層(7)表面からの余分な水分の蒸
発が防止され、土壌層(7)中の塩類集積の発生が抑制
されると共に、上蓋(12)を発泡スチロール樹脂製と
したことにより、土壌層(7)に対する適当な断熱効果
が得られる。なおこの場合に、土壌表面を油膜によって
被覆することも考えられるが、かかる方法によれば、日
射の強い場所では土壌が非常に高温度に熱せられてしま
うから、作物栽培に適していない、またこの場合、第1
類の塩水を利用する際には、上蓋(12)は必要に応じ
て使用される。
作物(11)がある程度生育した時点で、栽培に利用す
る塩水が第1類または第2Mの場合には、通常この上蓋
(12)は取り外される。一方、栽培に利用する塩水が
第31!または第4類の場合には、上蓋(12)に、作
物(11)の茎部分が貫通する開口を形成し、それ以外
の領域を被覆するようにして八うジンク(1)の頂面開
口に取付けられる。すなわち、通常、塩分濃度の高い水
を利用する場合には、上蓋(12)を使用することによ
って土壌表面からの余分な水分の蒸発を防止し、塩類集
積の発生を抑制することが好ましい。
もし、植物の葉にしおれの傾向が現れれば、浮苗床の土
壌層(7)の塩分濃度が上昇し、塩類集積が生し始めて
いることを示すものであるから、土壌層(7)表面に除
塩用水を散水し、あるいは浮苗床を一旦水没させる等し
て、土壌層(7)中の塩分濃度を低下させることができ
る。この除塩作業に関し、例えば、第2類の塩水を用い
て、上蓋(12)を取り外して栽培を行った場合には、
5日に1回程度除塩作業をする必要がある。これは、従
来の場合と比較すると、塩類集積に至るまでの速度が極
めて遅くなっていることを示しており、一般農民が容易
に実行可能な作業頻度である。ただし、この回数は状況
に応して変更され得るものである。
さらに、本発明による塩水栽培用浮苗床では、作物の根
が、土壌層(7)中にのびる第1の根群(14)と、通
水孔(4)を通じて、塩類集積が発生するおそれが全く
なくかつ溶存酸素の十分ある水中(8)にのびる第2の
根群(I5)に分化する。したがって、万一不注意によ
って土壌層(7)中に塩類集積が生じてしまっても、水
中の第2の根群(15)によって必要な水分の吸収が行
われるため、作物(11)は枯死することがなく、容易
に作物(11)を元の生育状態に回復させることができ
る。
このように、本発明による塩水栽培用浮苗床によれば、
土壌中に塩類集積を生じさせることなく、塩分を含んだ
水を利用して作物の栽培を極めて容易に行うことができ
る。このため、従来の淡水を利用する栽培技術では作物
栽培が不可能であった地域における農作物生産が可能と
なる。もちろん、本発明による塩水栽培用浮苗床は、淡
水を利用して作物栽培を行うに際しても、同様の効果を
奏することは言うまでもない。
さらに、本発明による塩水栽培用浮苗床は構造が簡単で
あるため、製作が容易で安価に提供され得る。
したがって、本発明は、日本国内はもちろんのこと、特
に開発途上国における農作物生産技術に著しい貢献をす
るものである。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、塩水面上に、浮苗床を
浮遊させ、浮苗床の土壌層に供給される水量を通水孔の
大きさによって調節するようにしたので、生育に必要な
最少水分量を作物に与えることが容易となり、土壌面に
塩類集積を生じさせることなく、塩分を含んだ水を利用
して作物栽培を行うことができる。
このため、従来の淡水を利用する栽培技術では作物栽培
が不可能であった地域において、農作物生産が可能とな
る。
さらに、本発明による塩水栽培用浮苗床は構造が簡単で
安価に製作でき、しかも、取扱いが極めて容易で、簡単
な農作業によって作物栽培を行うことができる。
したがって、本発明によれば、日本国内はもちろんのこ
と、特に開発途上国における農作物生産技術に著しい貢
献をするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による塩水栽培用浮苗床の使用状態を
示す縦断面、 第2図は、第1図に示した塩水栽培用浮苗床のハウジン
グを示す斜視図、 第3図は、同ハウジングの上面図、 第4図は、第1図に示した塩水栽培用浮苗床に上蓋を取
付けた状態を示す縦断面図、 第5図は、第3図に示した栽培ユニットの1つを示す縦
断面図、 第6図は、第5図に示した栽培ユニットに対応する地表
面積分だけ取り出された通常の耕地土壌層の縦断面図で
ある。 ハウジング 底壁 周側壁 遣水孔 栽培ユニット 金網 (7)  ・・・・ (8)  ・・・・ (9)  ・・・・ (10)・・・・ (11)・・・・ (12)・・・・ 土壌層 ため池 水面 補強用金属筋線 作物 上蓋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)頂面が開口され、底壁および周側壁を有すると共
    に、前記底壁には複数の貫通通水孔が形成されたハウジ
    ングと、 前記ハウジングの内側底壁面および内側周側壁面によっ
    て形成された収容空間内に堆積形成された作物栽培用土
    壌層とからなり、 前記土壌層上面は人間が乗って農作業可能な大きさを有
    し、前記土壌層を有するハウジングが、それ自体予め定
    められた濃度の塩分を含有する塩水溜の表面に浮遊可能
    であると共に、その浮遊状態において前記土壌層上面に
    少なくとも1人の人間が乗っても水没しない浮力を有し
    ており、前記通水孔の大きさおよび前記土壌層の厚さが
    、前記塩水溜の塩分濃度と前記土壌層において栽培され
    る作物の耐塩性との関係から、前記栽培される作物に対
    し生育に必要な最少水分量が供給されるように決定され
    ていることを特徴とする塩水栽培用浮苗床。
  2. (2)前記ハウジングが発泡スチロール樹脂からなって
    いることを特徴とする第1請求項に記載の塩水栽培用浮
    苗床。
  3. (3)前記ハウジングの底壁および周側壁における内部
    及び壁面のいずれか一方または双方に固着され、前記ハ
    ウジングと一体化構造をなす補強用金属筋線を有してい
    ることを特徴とする第1請求項または第2請求項に記載
    の塩水栽培用浮苗床。
  4. (4)前記ハウジングに着脱自在に取付けられる、前記
    頂面開口を全面的にまたは部分的に被覆可能な上蓋を備
    えていることを特徴とする第1請求項〜第3請求項のい
    ずれか1項に記載の塩水栽培用浮苗床。
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