JPH04120379A - 重力復元式動吸振器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は建築構造物１橋梁、タワー等の割振に使用され
る重力復元式動１振器に関する。

〔従来の技術〕

建築物の高層化及びインテリジェント化が進んでいる現
在、地震や風に対する振動防止が、建築物の強度及びそ
の装備機器の性能向上のために、さらにはより良い居住
環境を提供するために従来にも増して重要視されている
。特に、高層ビルの制振では、長周期振動が対象となり
、従来の技術としてしは、振り予成の動吸振器が知られ
ている。

振り子式動吸振器は、第７図縦断面図に示すように、高
層建築物に採用されて受動的制振を行うもので、振り子
を駆動する駆動装置を必要としないのに対して、第８図
に示すように上記振り予成をアクティブ制振として利用
したものは振り子の往復運動をアクチュエーターを使用
して発生させ、その慣性反力を割振力として建物に伝え
て割振を行う。

〔発明が解決しようとする課題〕

振り子を動吸振器として用いる原理は、建物が地震や風
から受ける外カニふルギを振り子の運動工矛ルギとして
吸収することで建物自体の振動を抑制するものであり、
建物の固有周期と振り子の固有周期を一致させることで
実現する。

しかしながら高層ビルとなると、その固有周期は長く、
振り子長さも長くする必要があり、装置としての高さが
高くなり、かつ大きさも大きくなるという問題がある。

また、アクチュエーターを用いるアクティブ方式の場合
も振り予成を利用している点で、上記の問題点を有する
。

更に、ハ第−マス系動吸振器の場合大変位低剛性のバネ
を採用する必要があり、現実的には実現に難しい面があ
ると同時に、実際の建築物の固有周期に動吸振器の固有
周期を一致させるためのチューニング（調整）作業とし
てハネ定数もしくはマスの質量を調整する必要が生しこ
れもまた現実的には実現が難しい面がある。

本発明はこのような事情に鑑みて提案されたもので、コ
ンパクトな構造でチューニングを容易に行い長周期かつ
大きな制振力を発揮する重力復元式動吸振器を提供する
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕 そのために本発明は、構造物の床上に固着され両端がそ
れぞれ高く央部が低い上方に凹曲する円弧状ガイド面を
有するガイドレール部材と、上記ガイドレール部材のガ
イド′面に沿って転動自在に載置された可動回転重錘と
を具えた重力復元式動吸振器において、上記可動回転重
錘の慣性モーメントを連続的に可変に構成したことを特
徴とする。

〔作用〕

このような構成によれば、円弧状ガイドレール上で可動
重錘を往復的に転動させる方式故、振り子のように吊下
支持部を必要とせず、装置高さを低く、コンパクトにす
ることができる。

従来の振り予成の場合、重錘の運動エネルギは並進運動
エネルギのみであるが、本発明の場合、同一重量の重錘
を用いても回転時の回転エネルギが並進運動エネルギに
加わるので、従来の振り子方式に比べ、動吸振器として
の工矛ルギ吸収能力が大きく向上し、しかもマスの移動
により可動回転重錘の慣性モーメントを変えることでチ
ューニングを容易にする。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面について説明すると、第１図は
原理を示す側面図、第２図は第１図の■−■断面図、第
３図は第１図の回転体が回転振動状態ムこある場合を示
す同しく側面図、第４図は第３図の回転体の部分拡大図
、第５図、第６図はそれぞれ第３図の回転体において慣
性モーメントをそれぞれ最小にした状態、最大にした状
態を示す同じく側面図である。

まず、第１〜３図において、重量がＷで、その回転軸　
　まわりの慣性モーメントがＩなる上方へ凹曲した平行
円弧状ガイドレールｌ上に置　く　。

いま、可転重錘２はガイドレール１に対して滑りがない
とすると、第３図に示すように、可転重錘２の重心１９
の補動角度をθとすると、運動エネルギの最大値Ｔ　ｗ
ａｘはｆｌＪ式により表わされる。

ｇ ルギであり、ｇは重力加速度を示す。

固有周期Ｔｎは（２）弐で表わされ、 ここで（１）式の右辺の第１項は可転重錘２の並進運動
エネルギ、第２項は可転重錘２の回転エネルギであり、
ｇは重力加速度を示す。

また、（２）弐から判るように、慣性モーメント■を大
きくすることで長周期化が図れ、慣性モーメントＩを可
変とすることで可転重錘２の重量Ｗを変えることなく固
有周期を調整できる。

次に、第４〜６図において、可転重錘２は軸径「なる軸
頚３を有し、この軸頚３に等間隔で放射線状に８本のネ
ジ棒３Ｉを配設し他端をすング状部材３０に固定してい
る。ネジ棒３１にはメネジを切った付加重錘３２が螺合
され付加重錘３２の半径方向の位置決め固定を行うロッ
クナツト３３が付加重錘３２の前後に設けられている。

そこで付加重錘３２の前後に設けられているロックナツ
ト３３を緩め、付加重錘３２を内向半径方向に回転移動
すると慣性モーメントＩは減少し、逆に付加重錘３２を
外向半径方向に移動すると慣性モーメン）Ｉは増加する
ので、所望の慣性モーメントが得られる位置でこれをロ
ックナツト３３によりロックする。

第５図、第６図はそれぞれ最小、最大の慣性モーメント
■を発揮する状態を示し、このようにして、可転重錘の
重量Ｗを変えることなくとのチューニングを容易に行う
ことができる。

なお、上記実施例では可転重錘２には滑りがないことと
したが、これは可転重錘２の軸頚３と円弧状ガイドレー
ル１とをピニオンとラックの関係のように、歯切りをし
ておくことで実現できる。

〔発明の効果〕

（１）　　円弧状ガイドレール１上で可転重錘を転動及
び往復運動させる方式故、振り子のような吊下支持部を
必要とせず、装置がコンパクトになる。

（２）　　可転重錘の運動エネルギとして並進運動エネ
ルギに回転エネルギが加わるので、振り予成と比べた場
合、重錘重量当たりのエネルギ吸収能力が増し、ひいて
は制振装置としての重量を軽減できる。

（３）　　可転重錘の慣用モーメントＩを大きくするこ
とで、動吸振器としての長周期振動に対する制振能力が
向上する。

（４）　　可転重錘の慣性モーメントを連続的に変える
ことができるので、動吸振器としての建築物の有する固
有周期へのチューニングが容易となる。

要するに本発明によれば、構造物の床上に固着され両端
がそれぞれ高く央部が低い上方に凹曲する円弧状ガイド
面を有するガイドレール部材と、上記ガイドレール部材
のガイド面に沿って転動自在に載置された可動回転重錘
とを具えた重力復元式動吸振器において、上記可動回転
重錘の慣性モーメントを連続的に可変に構成したことに
よりコンパクトな構造でチューニングを容易に行い長周
期かつ大きな制振力を発揮する重力復元式動吸振器を得
るから、本発明は産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の制振装置の原理を示す側面図、第２図
は第１図のｍ−ｎ断面図、第３図は第１図の回転体が回
転振動状態にある場合を示す同しく側面図、第４図は第
３図の回転体の部分拡大図、第５図、第６図はそれぞれ
第３図の回転体において慣性モーメントをそれぞれ最小
にした状態、最大にした状態を示す同じく側面図である
。 第７図は公知の振り子式動吸振器を装備した建物を示す
縦断面図、第８図は第７図の振り子をアクティブ制振と
した場合を示す同しく側面図である。 １・・・円弧状のガイドレール、２・・・短円柱状重錘
（可転重錘）　　３・・・軸頚、５・・・可転重錘の補
動角度θ、６・・・可転重錘２の重心１９まわりの回転
速度（Ｒ−ｒ）θ／ｒ、７・・・可転重錘２の重心１９
の速度（Ｒ−ｒ）θ、８・・・可転重錘２の重量Ｗベク
トル、１３・・・建築物、１４・・・地盤、１５・・・
架構、１６・・・吊索、１７・・・振り子重錘、１８・
・・回転軸、１９・・・可転重錘の重心、２０・・・吊
下支持部、２１・・・固定支持部、２２・・・ハネ、２
３・・・マス、２４・・・支承、３０・・・リング状部
材、３１・・・ヱジ棒、３２・・・付加重錘、３３・・
・ロックナフト、 代理人　弁理士　塚　本　正　文 第 図 第 図 第４図 第 図 第 因 第 □７７カ 第 図 γ７７” 二一一７

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 構造物の床上に固着され両端がそれぞれ高く央部が低い
   上方に凹曲する円弧状ガイド面を有するガイドレール部
   材と、上記ガイドレール部材のガイド面に沿って転動自
   在に載置された可動回転重錘とを具えた重力復元式動吸
   振器において、上記可動回転重錘の慣性モーメントを連
   続的に可変に構成したことを特徴とする重力復元式動吸
   振器。