JPH04118477U - ダブルツイスターのロータリーデイスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さいバルーンを形成してもバルーンが給糸
カバーに接触しないようにする。 【構成】パッケージ１の糸を解舒してスピンドル２の上
方から内部を通し、パッケージ１の下方で回転するロー
タリーディスク１０に接触させてバルーン１２を形成す
るとともに、バルーン１２とパッケージ１間に給糸カバ
ー１３を備えたダブルツイスターのロータリーディスク
１０において、ロータリーディスク１０の外周端に給糸
カバー１３の外周囲まで延びる立ち上がり部１５を形成
することによりロータリーディスク１０を構成したもの
であり、それによりバルーン高さを小さくしてもバルー
ンが給糸カバーに接触しないようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ダブルツイスターにおいて適正なバルーンフォームを形成するため のチーズカバー下方において回転するロータリーディスクに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ダブルツイスターにおいては、スピンドルの軸にパッケージを嵌挿して固定し 、パッケージの糸をフライヤーでガイドしつつ解舒し、テンサートップからスピ ンドル内に糸を導く。スピンドル内において下方に向かう糸は、テンサーで所定 の張力を付与されつつ撚糸され、パッケージの下方において回転しているストレ ージディスクの開口から外方に出る。この糸はストレージディスクに適宜巻き付 いた後、ストレージディスクの上方で回転する皿型のロータリーディスクに接触 して回転されることにより、上方のガイドワイヤ間でパルーンを形成して再び撚 糸されて巻き取られる。

【０００４】 糸が解舒されるパッケージの外周には給糸カバーを固定しており、バルーンが 、フライヤーやパッケージ及びパッケージから解舒されている糸に接触しないよ うにし、糸の品質低下や糸切れを防いでいる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装置において、ロータリーディスクとガイドワイヤ間で形成されて いるバルーンは、特に細番手の糸においてバルーンが拡がりにくく、バルーンの 下方が崩れて給糸カバー外周に接触し、毛羽や糸切れを生ずることが多かった。 一方、バルーンが給糸カバー外周に接触しないようにバルーン上端のガイドワイ ヤの位置を上昇させると、バルーンを形成する糸に大きな空気抵抗を生じて二重 バルーンを形成し易く、テンションも大となって毛羽や糸切れを生ずる原因とも なる。

【０００６】 したがって本考案は、小さいバルーンを形成してもバルーンが給糸カバーに接 触しないようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来のものの欠点を解消するため、パッケージの糸を解舒してス ピンドルの上方から内部を通し、パッケージの下方で回転するロータリーディス クに接触させてバルーンフォームを形成するとともに、バルーンとパッケージ間 に給糸カバーを備えたダブルツイスターのロータリーディスクにおいて、ロータ リーディスクの外周端に給糸カバーの外周囲まで延びる立ち上がり部を形成する ことによりロータリーディスクを構成したものであり、それによりバルーン高さ を小さくしてもバルーンが給糸カバーに接触しないようにしたものである。

【０００８】

【作用】

本考案は上記のように構成したので、パッケージから解除された糸は、スピン ドルの上方から内部に入り、パッケージの下方で回転するロータリーディスクに 接触することにより、上方のガイドワイヤ間でバルーンを形成する。ロータリー ディスクに接触する糸は、給糸カバー外周囲まで立ち上げ延在しているロータリ ーディスクの外周端にガイドされ、その上方からバルーンを形成し、バルーンが 給糸カバー外周囲に接触するのを防止する作用をなす。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を図面に沿って説明する。パッケージ１はスピンドル２に嵌挿 され固定されており、自由回転するフライヤー３にガイドされつつ巻かれた糸を 解舒し、スピンドル２の上端部に設けたテンサートップ４の上端開口５からスピ ンドル内に入る。スピンドル２内では所定の張力のもとで撚糸され、パッケージ １の下部で回転しているストレージディスク６の孔８から外部に出る。この糸は ストレージディスク６に適宜巻かれた後、ロータリーディスク１０に接触しつつ 上方に設けたガイドワイヤ１１との間でバルーン１２を形成しつつ再び撚糸され る。パッケージ１とバルーンとの間には給糸カバー１３を設けている。

【００１０】 ロータリーディスク１０は、その外周端部を給糸カバーと間隔をもって上方に 延在させている。その高さは糸の種類等に応じて任意に設定する。したがってロ ータリーディスクと接触する糸は、ロータリーディスクに引きずられつつ上昇し 、その上端縁１４で離れ、上方のガイドワイヤ１１との間でバルーン１２を形成 する。

【００１１】 なお、ロータリーディスク５の外周部における立ち上がり部１５の下部内面は 、パッケージの形状に適合させて斜面にしても良い。またパッケージとその外周 の給糸カバー１３とが回転を防ぐために給糸カバーの内周面に設ける磁石は、給 糸カバー１３がロータリーディスク５の立ち上がり部１５で覆われている部分よ りも上方に固定し、この磁石に対抗してロータリーディスクよりも外方に設けた 磁石との相互吸引により回転しないように保持する。 更に本考案は糸巻き密度が高く糸量が大のつばつきボビンにも対応可能である 。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、上記のように構成し作用するので、ロータリーディスクと接触する 糸は、上方に延在する立ち上がり部から離れた部分からバルーンが形成されるた め、バルーンが乱れても給糸カバーに接触することがなくなり、糸の品質低下や 糸切れを生じることがなくなる。そのためバルーンと給糸カバーとの接触防止の ために、バルーンフォームを高くする必要がなくなり、バルーンフォームを高く することによる糸の空気抵抗増大によって糸切れを生じることもなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の側面図である。

【符号の説明】

１ パッケージ ２ スピンドル ３ フライヤー ４ テンサートップ ６ ストレージディスク １０ ロータリーディスク １２ バルーン １３ 給糸カバー １５ 立ち上がり部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パッケージの糸を解舒してスピンドルの
   上方から内部を通し、パッケージの下方で回転するロー
   タリーディスクに接触させてバルーンフォームを形成す
   るとともに、バルーンとパッケージ間に給糸カバーを備
   えたダブルツイスターのロータリーディスクにおいて、
   ロータリーディスクの外周端に給糸カバーの外周囲まで
   延びる立ち上がり部を形成したことを特徴とするダブル
   ツイスターのロータリーディスク。