JPH0411746Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はゴルフ練習場における、埋設型の自動
テイーアツプ装置の改良に関するものである。

（従来の技術） ゴルフ練習場における自動ゴルフボール配球装
置は、従来種々の考案が存在するが、その中でも
埋設されたテイーアツプ装置によりテイー上にセ
ツトされたゴルフボールが、昇降装置により突出
してくる方式の装置が、打球の際の障害となるよ
うな機構が露出しておらず、優れた装置であると
いえる。

（本考案が解決しようとする問題点） この種のテイーアツプ装置はテイーの上にボー
ルを載せたまま昇降するため、その昇降機構が震
動を発生するもの、あるいは動きが円滑でないも
のにおいては、ゴルフボールがテイーから落下
し、さらにはテイーを昇降させる垂直筒内におい
て、ボール詰りが生ずるなどの欠点を有してい
た。

またこの種の装置においては、テイーが突出す
る高さが一定であることが必要であるが、この高
さを適正に調整するための微調整装置を備えたも
のは従来無かつた。

またこの種の装置は埋設型であるため、これを
屋外、野外に設置するような場合、基箱内に雨水
が溜るなどにより、装置内の電気機器が故障する
という欠点を有していた。

本考案は叙上のような難点を解決せんとするも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記目的達成のため、周面に雄ねじ部
１が形成された回転軸２及びガイド杆５を平行に
立設し、回転軸２には先端にテイー３を装着した
テイーアーム４及びガイド杆５への連接アーム６
を有する昇降管７を螺合し、昇降管７の連接アー
ム６をガイド杆５に係合させることにより昇降管
７の回転を阻止し、回転軸２の回転により昇降管
７が上下移動するテイーアツプ装置において、回
転軸２に回転羽根８を固着し、該回転羽根８の通
過位置に回転数感知スイツチ９を設け、回転軸２
の回転数によりテイー３の高さを無段階に調整す
ることを特徴とする自動テイーアツプ装置を提供
せんとするものである。

（作用） 回転軸２が回転すると、これと螺合している昇
降管７は回転が阻止されているため、回転数に応
じたピツチ分、回転方向により上昇又は下降す
る。

この際、回転軸２には回転羽根８が固着されて
いるため、該回転羽根８も同様に回転する。

この時回転羽根８の通過位置には、回転数感知
スイツチ９があるため、回転羽根８の枚数に回転
数を乗じた数を感知する。

従つて、適正位置又は基準位置までの回転数を
一度計測しておくことにより、その後はそれと同
等の回転数を回転軸２に与えることにより、テイ
ー３の位置は適正位置に静止することになる。

（実施例） 以下、図示の実施例に従い説明する。

第１図は本考案に係る自動テイーアツプ装置の
正面断面図であり、第２図は平面図、第３図は側
面図である。

図中１０は打席下の地中に埋設される基箱であ
り、基箱１０上面にはテイー３の昇降穴１１が穿
設され、回転軸２の回転力を与えるモータ１２が
吊下げられている。

尚、モータ１２と回転軸２はプーリー及びベル
トにより連動するよう連接されている。

回転軸２は周面に雄ねじ部１が形成され、回転
自在に装着されており、該雄ねじ部１には内周に
これと合致する雌ねじ部を形成した昇降管７が螺
合し、下端には回転羽根８が固着されている。

回転羽根８は図示の実施例によれば、反対方
向、すなわち180度の角度をもつて二枚取付けら
れている。但し、回転羽根８は二枚である必要は
なく、間隔（角度）の等しい等分であれば、それ
以上の枚数をもつていてよいこと勿論である。

この回転羽根８の旋回円周上の通過位置には回
転数感知スイツチ９が設置されており、回転羽根
８の先端が通過するたびに、その回数をカウント
する。実施例のように回転羽根８が二枚である場
合、１／２回転で１カウントする。

昇降管７は、内周面に回転軸２の雄ねじ部１と
合致する雌ねじ部が形成され、外周面には先端に
テイー３を装置したテイーアーム４及びガイド杆
５への連接アーム６が形成されている。

この連接アーム６とガイド杆５の関係は、第２
図の平面図に現われる。ガイド杆５は回転軸２と
平行に垂設されており、連接アーム６先端の当接
部１３がガイド杆５を挾み、上下摺動自在に連接
されている。

尚図示されていないが、テイーアーム４のテイ
ー３直下にはテイー３上のボールＢの存否を感知
するためのボール感知スイツチが内蔵されてい
る。

次に、図中１４はテイー３へのボール供給路で
あり、ボール供給路１４端部にはボール供給装置
が設けられている。

図中２１，２２は、テイー３の高さを感知する
ための高さ感知スイツチであり、２３は昇降管７
に連結された高さ指定アームであり、昇降管７の
上下動により、高さ感知スイツチ２１，２２に当
接するよう構成され、高さ指定アーム２３が高さ
感知スイツチ２１，２２と当接した信号をモータ
１２の制御装置へと送るものである。

高さ感知スイツチ２１は、基準点（０点）を感
知するものである。基準点はテイー３の先端が、
昇降穴１１の上端に位置した地点で設定され、テ
イー３が基準点に達した瞬間より、制御装置にあ
らかじめ設定された回転数をもつて静止する。

このように、回転数の範囲を限定することによ
り、精度の高い制御を可能にしている。

なお、もう一方の高さ感知スイツチ２２は、テ
イー３の下限を感知するためのもので、この信号
によりモータ１２は停止し、テイー３の下降は終
了する。

また、図示されてはいないが、上限を設定し、
上限感知スイツチを設けることにより、回転数に
よる制御に加えて二重の制御となるため、本装置
の適正な稼動に貢献する。

（本考案の効果） 本考案は叙上のように構成され、作用するもの
であるため、次のような効果を発揮する。

第１に、テイー３の昇降が、回転軸２を回転さ
せることにより、ガイド杆５にそつて回転軸２に
螺合している昇降管７が昇降する手段によつてい
るため、振動がなく、円滑に行なうことができ、
ゴルフボールＢのテイー３からの落下を確実に防
止することが可能となつた。

第２に、回転羽根８と回転数感知スイツチ９に
より、回転軸２の回転数を検知し、該回転数によ
りテイー３の昇降距離を調節することが可能とな
り、回転軸２のピツチ及び、回転羽根８の枚数に
より精度の高い微調整も行ない得るようになつ
た。

第３に、実施例の効果ではあるが、モータ１２
を、基箱１０の上部に吊設したものであるため、
基箱１０内に雨水等の浸入によつて、モータ１２
が水浸しになるようなことはなく、水による短
絡、漏電、故障の害を防ぐことが可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る自動テイーアツプ装置
の正面断面図、第２図は平面図、第３図は右側面
図である。 １……雄ねじ部、２……回転軸、３……テイ
ー、４……テイーアーム、５……ガイド杆、７…
…昇降管、８……回転羽根、９……回転数感知ス
イツチ、１１……昇降穴、１２……モータ、Ｂ…
…ゴルフボール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周面に雄ねじ部が形成された回転軸及びガイド
   杆を平行に立設し、回転軸には先端にテイーを装
   着したテイーアーム及びガイド杆への連接アーム
   を有する昇降管を螺合し、昇降管の連接アームを
   ガイド杆に係合させることにより昇降管の回転を
   阻止し、回転軸の回転により昇降管が上下移動す
   るテイーアツプ装置において、回転軸に回転羽根
   を固着し、該回転羽根の通過位置に回転数感知ス
   イツチを設け、回転軸の回転数によりテイーの高
   さを無段階に調整することを特徴とする自動テイ
   ーアツプ装置。