JPH0411617Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、茶漉を急須等の茶器における開口
部口径の大小に対応させて使用できると共に深さ
にも対応でき、しかも確実に掛止装着できる茶漉
に関するものである。

［従来技術］ 出願人は実願昭59−187443号により急須等の茶
器の上方開口部に開口部径の大小に対応して装着
でき、而も着脱が容易である茶漉を提案した。こ
の茶漉は茶器開口部に支承される環部と、該環部
に付設される漉網部とよりなる茶漉であつて、環
部が可撓弾発性を有する素材よりなり、且つ一部
が割欠されていると共に割欠部における漉網上端
が内側方に撓められた抓み部とされたものであ
る。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記の茶漉は環部の上部を外方
へ突出させた鍔部により急須等の開口部のヤエン
上面に支承させて環部の可撓弾発性によりヤエン
の内周端面に圧接のみにて係止するものであり、
茶殼を捨てる場合に急須を逆様にすると茶漉が脱
落する危険性があつて、その都度取外して捨てな
ければならなず非常に面倒であり、又茶漉の深さ
が急須の深さよりも大であるときは漉網部底部を
急須底面に圧接して漉網部を圧縮又は屈撓させて
急須内に装着しても漉網部の弾発力により環部が
押上げられてヤエン上面より浮上し、蓋を持上げ
るため蓋の装着が不可能となり、急須の深さに合
つたものか或はそれよりも浅いものでなければ使
用できないと云う課題があり、更に環部の断面形
状がＬ字状であるため湯の熱その他により変形し
て波打現象を起し、急須のヤエン上面から浮上す
る等の課題があつた。

［課題を解決するための手段］ この考案は茶漉が急須の口径に適応して確実に
掛止されるものとして上記の問題を一掃するため
に提案されたものであつて、急須、ポツト等の茶
器の開口部に支承される環部２と、該環部２に付
設される漉網部３とよりなる茶漉１であつて、環
部２は可撓弾発性を有する素材よりなり、その上
部と下部はそれぞれ外方へ向けて突出してなる鍔
部４と全周又は少なく共その一部が突出してなる
顎部５とされ、該鍔部４と顎部５間は急須のヤエ
ンへの係止用溝６とされていると共に、該環部２
は一部が割欠されており、漉網部３は撓み変形可
能な容器状とされている茶漉を提供するものであ
る。

［作用］ このように構成された茶漉１は第３図の如く環
部２をその割欠部２ａの両端部が接近するように
内方へ押圧すれば茶漉１の径は縮小されるので、
この状態において急須Ａ内に挿入し、環部２を急
須のヤエンａ位置で押圧を解くことにより環部は
弾発力により拡径し、ヤエンａが溝６内に係入し
茶漉１は急須内に確実に装着される。従つて第４
図の如く茶漉１の深さが急須Ａの深さより大であ
つても漉網部３が屈撓して装着され、環部２が持
上げられて急須Ａのヤエンａから外れることがな
い。

［実施例］ 第１図はこの考案の典型的な一実施例を示す茶
漉１であつて、有底円筒状の漉網部３の上端開口
部に合成樹脂等の可撓弾発性を有する素材よりな
る環部２が接着、融着等により設けられている。
漉網部３は可撓弾発性の合成樹脂の網或はステン
レスの網等により容器状に構成されている。

環部２には上部を外方に突出させた鍔部４と下
部を外方に突出させた顎部５が設けられ、鍔部４
と顎部５間は急須Ａの開口部におけるヤエンａへ
の係止用溝６となつており、又環部２は一部が割
欠された割欠部２ａを有し、該割欠部２ａの両端
部間の漉網部３は外方に撓められた内径調整部７
とされ、その上端部７ａは合成樹脂を融着させて
補強している。又、内径調整部７は内方に撓めら
れてもよいがこの場合急須Ａの蓋下縁ｂに接しな
いように内径調整部７の上端部７ａと蓋下縁ｂの
関係位置が設定される必要がある。

第５図は別の実施例であつて環部２の顎部５を
複数個所に分設したものである。

［効果］ この考案にかかる茶漉は前記のように構成され
環部がその係止用溝によつて急須等の茶器におけ
る開口部のヤエンに係入し、鍔部と顎部によつて
ヤエンを挾持するようにして係止すると共に、そ
の弾発性によつてヤエンに押付けられるので茶漉
の装着が確実であり、茶器を逆様にしても脱落せ
ず茶殼捨てが茶漉を装着したまゝできるので便利
である。

又、環部に鍔部と顎部が設けられているため補
強された状態となり環部に波打ちが起らない。

又、漉網の深さが茶器の深さより大であつても
圧入して環部をヤエンに係止させることにより網
が屈撓又は圧縮されて装着されるので茶器の深さ
の大小にも対応することができる。特に網が合成
樹脂製の場合は柔軟であるため更にその対応範囲
が広くなる。

更に、環部は割欠部を有する可撓弾発性の素材
よりなるので茶器の開口部の口径の大小にも対応
することができる非常に便利な茶漉である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる茶漉の一実施例を示
す斜視図、第２図は同実施例の急須への装着状態
を示す断面図、第３図は同実施例の平面図、第４
図は浅い急須に装着した状態を一部断面で示す側
面図、第５図は他の実施例の斜視図、第６図、第
７図、第８図は更に他の実施例の断面図、側面
図、平面図である。 １……茶漉、２……環部、２ａ……割欠部、３
……漉網部、４……鍔部、５……顎部、６……
溝、７……内径調整部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 急須、ポツト等の茶器の開口部に支承される環
   部と、該環部に付設される漉網部とよりなる茶漉
   において、 前記環部は、可撓弾発性を有する素材よりな
   り、その上部と下部はそれぞれ外方へ向けて突出
   してなる鍔部と全周又は少なく共その一部が突出
   してなる顎部とされ、該鍔部と顎部間は急須のヤ
   エンへの係止用溝が形成されていると共に該環部
   は一部が割欠されており、 前記漉網部は撓み変形可能な容器状とされてい
   ることを特徴とする茶漉。