JP6592541B2 - 簡易急須 - Google Patents

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Description

本発明は、茶葉に湯を注いでその成分を湯に出すこと、いわゆるお茶を入れること、に使われる道具としての急須に係り、しかも紙コップを用いた簡易急須に関する。
多くの国では茶が栽培され、加工した茶葉に湯を注いで茶を入れて嗜む習慣がある。日本でも古くから緑茶が愛飲されている。最近では、自動販売機が普及し、ペットボトル入りの緑茶飲料が販売され健康志向もあって愛飲されているが、緑茶本来の味を楽しみたい者としては、自身の手で湯を沸かし茶葉に湯を注いで、お茶の香りを楽しみつつその風味を味わいたいものである。
日本国内でも多くの茶処があり、それぞれの産地で味や香りに特徴がある。静岡県西部でも川根茶(登録地域団体商標)や掛川茶(登録地域団体商標)が産出され、また本発明者が居住する浜松市天竜区にあっても天竜川沿いにていわゆる天竜茶を産出する。この天竜茶は前述の川根や掛川とはまた異なり、その茶の香りと共に甘みと渋み双方が程よくミックスしたさわやかな風味となっており、本発明者もその香りと風味を楽しみたいと思う一人である。
お茶を入れるに際しては、昔より、注ぎ口、開口部とその蓋、取手等が陶器や磁器等で作られ、全体として丸い形状のいわゆる急須が多く使われており、急須の開口部より茶葉を入れ、湯を注いで若干蒸し、注ぎ口から抽出湯を茶碗に注ぎ入れる手順を採る。ところが、この茶を入れる手順だけならば、茶を飲むまでの手間であってさほど面倒とは思わないのであるが、味や香りが薄くなったいわゆる出涸らしの茶葉を捨てるときは、急須内部の湾曲した凹凸のある形状や注ぎ口の漉し網や漉し孔(以後漉し部という)の存在に起因して、しかも水気を含み広がった茶葉が急須内壁や漉し部に付着して取りにくいことに起因して、茶葉の廃棄や急須の洗浄を、面倒に感じる人も多い。前述のようにお茶を健康飲料として嗜む人も多いのであるが、急須では出涸らしの茶葉を捨てる面倒さや急須の洗浄の面倒さを考えると、急須でお茶を入れることをせず、携帯に便利なペットボトル等が簡便に入手できることもあって、急須を使わない自動販売機の茶飲料を飲むという最近の傾向のようである。
しかし、やはり急須で入れたお茶は風味も香りも自動販売機の茶飲料とは違っており、このため、簡便にお茶を入れるための方策として、あるいは出涸らし茶葉を捨てやすくする方策として、最近種々の提案がなされている。例として、急須の蓋自体に茶漉し網を設けるもの(特開2015−208668公報)、漏斗状フィルタからなる茶漉しを備えるもの(特開2015−198691公報)、容器に茶漉しを被せたもの(特開2008−246187公報)、容器開口部に一体に茶漉し孔を設けるもの(特開2001−292883公報)、使い捨て急須(特開2000−237021公報)などの提案がある。
ところが、前述の出涸らし茶葉の廃棄や手間を掛けず急須を洗浄したいという要望に対して、上記の先行技術文献等をはじめとして発明者が知る限り、要望を充分に満たす構造のものとなっていない。すなわち、従来の技術は、構造上一長一短があって上述の茶葉を捨てるときの面倒さを緩和し、急須の洗浄に手間を掛けない、という要望を同時に充分満たす構造となっていない。
特開2015−208668公報 特開2015−198691公報 特開2008−246187公報 特開2001−292883公報 特開2000−237021公報
本発明は、上述の問題点に鑑み発明されたもので、今まで茶葉を捨てる際の茶葉の廃棄の面倒さや急須の洗浄作業の面倒さの双方を軽減した紙コップを用いた簡易急須を提供する。
上記目的を達成する本発明の構成は、紙コップCの円周開口端C3に沿うように湾曲して形成しかつこの円周開口端C3に外周に突出して形成された飲み口鍔部C4を係止する段差部E1を有する係止部Eと、紙コップCを傾ける方向の係止部Eの少なくとも一部に形成されて茶葉を漉し取る漉し部Fと、漉し部Fと一体で漉し部Fからの抽出液を外部に注ぐ注ぎ口Gと、を有する紙コップ装着体Dを備えた簡易急須であることを特徴とする。
簡単に入手できる紙コップを利用して、紙コップの係止部、茶葉の漉し部、注ぎ口を備えた紙コップ装着体を形成して、紙コップに湯と茶葉をいれ、抽出湯を注ぎ口より注げば、簡易急須となる。そして、茶葉の廃棄や洗浄は、漉し部に水をかければ茶葉が取れ、あるいは凹凸のない円形の紙コップ内部形状に起因して紙コップをすすげば茶葉を廃棄でき、また水気を取って茶葉を入れたまま紙コップを廃棄することもできる。
本発明の簡易急須に用いる紙コップの構成図。 本発明の簡易急須の一例の構成図。 紙コップを傾けて水を流した場合の水流幅と深さの程度を示す説明図。 本発明の把持部等を省いた他の例の構成図。 本発明の全面に漉し部を形成した更に他の例の構成図。 図5の係止部として係止片を用いた変形例の構成図。 図4の切り欠きを閉塞する回動部分を備えた変形例の構成図。 本発明の漉し網を備えた別の例の構成図。 図8の漉し網の代わりに漉し孔を備えた変形例の構成図。
以下、本発明の簡易急須の実施の形態を述べる。まず、本発明の元となる紙コップについて図1にて述べる。紙コップCは、図1(a)に示すような紙製のコップで市販されて入手しやすく、その構造は逆円錐台形状の容器胴部C1、この容器胴部C1のすぼまった下側にて圧着された底部C2、容器胴部C1の上側の円周開口端C3にあって図1(b)に示すような外周に突出して丸め込まれた飲み口鍔部C4からなり、円周開口端C3の径は底部C2の径よりも大きく、飲み口鍔部C4は円周開口端C3の周縁全体にわたって形成され円周開口端C3の外側に突出した形状となっている。そして、この紙コップCは紙製であるが故に指の力で簡単にいわゆる塑性変形してひしゃげることができ、また紙の繊維の性質上及び円周開口端C3の丸め込まれた飲み口鍔部C4の構造上、ある程度の指の力ではいわゆる弾性変形して元の形に戻ることができるものである。
本発明は、この紙コップCの弾力性と円周開口端C3及び飲み口鍔部C4の構造に着眼し、外周に突出する飲み口鍔部C4を備えた紙コップCを利用して新規な急須を得るものである。
紙コップCは紙コップ装着体に装着される。図2は紙コップ装着体の一例である。図2(a)の例において、この紙コップ装着体Dは、紙コップCを装着し係止させるための係止部E,茶葉と抽出湯とを分離する漉し部F,抽出湯の注ぎ口G、紙コップ装着体Dの把持部Hからなり、これらは合成樹脂の一体成形にて形成される。また、紙コップ装着体D自体をテーブルなど平らな場所に置くとき、この紙コップ装着体Dが一部分のみにて平らな場所に接触して置かれるよう、図2(a)の2B−2B線から見た図2(b)の構成図に示すように端に下部凸部が形成され、ここでは係止部Eの端と把持部Hの端にて下部凸部I1、I2が設けられている。
ここで、係止部Eは、紙コップCの円周開口端C3と同じ径を有し一部切り欠きを有する湾曲した形状で、紙コップCを嵌合した状態で紙コップCの飲み口鍔部C4を係止する段差部E1を有する。係止部Eに設けられた切り欠きE2は、段差部E1への紙コップC嵌め込み時に紙コップCの飲み口鍔部C4を弾性変形させて漉し部Fや係止部Eの抑え突起(後述する)と段差部E1との間に飲み口鍔部C4を滑らせて挿入し、嵌め合わせるためのものである。
また、段差部E1は図2(a)に示す2Cから把持部Hを見て、合成樹脂の一体成形のために図2(c)に示すように段差部E1が途切れた構造すなわち空洞E3となっている。この空洞E3や上述の切り欠きE2は、樹脂成形にあたり合成樹脂の空き部分となり、合成樹脂の充填部を少なくして更なる軽量化に寄与する。
また、漉し部Fと対向する側にあって係止部Eの上部には、図2(d)にも示すように紙コップCの飲み口鍔部C4を抑えるための抑え突起E4が漉し部Fに向かって突出するように形成される。この抑え突起E4は、漉し部Fと共に係止部Eの段差部E1に嵌め込まれた紙コップCの飲み口鍔部C4を係止するためのもので、殊に茶を入れるときに紙コップCと共に紙コップ装着体Dを傾けた状態で紙コップCのずれや抜け落ちを防止するためのものである。図2(a)、(d)では、係止部Eの一部分に抑え突起E4を設けているが、飲み口鍔部C4の係止を安定させるためには、図示省略するも、係止部Eの上部のある程度の長さの湾曲部分に、あるいは複数個所に、あるいは切り欠きE2から把持部Hまでの長い湾曲部分にわたって抑え突起E4を設けるようにしてもよい。
係止部Eの上部に設けられて前述の抑え突起E4と対向する側には、漉し部Fが形成される。この漉し部Fは、注ぎ口Gの元部分に位置し抽出湯と茶葉を分離するためのもので、茶葉を漉し取るためのものである。漉し部Fは、紙コップCの円周開口端C3を塞ぐように平らに形成されると共に、抑え突起E4と同様に係止部Eの上部に一体成形され、図2(a)の例では櫛歯形状に形成される。この櫛歯形状は、図2(e)に示すように係止部Eに嵌め込まれた紙コップCの円周開口端C3の一部分を覆うように、注ぎ口Gに対応する係止部Eから抑え突起E4に向かって突出する構造となっている。この櫛歯形状は、紙コップCを抑える係止機能を有し、また、茶を入れるとき抽出湯を通しかつ茶葉を漉し取る機能を有するので、茶葉を通しにくい間隔を有し、注ぎ口Gから抽出湯を注ぐに際して湯が溢れないような長さが必要である。
ここで漉し部Fの櫛歯形状に関して、実験した結果を述べる。
まず、半径36mmの飲み口開口を有する市販の紙コップを用意し円周開口端に沿って色がつく紙を貼付し、紙コップの80%の深さに着色水を入れる。この状態で紙コップを傾け、排出する水が円周開口端を着色する程度、言い換えれば円周開口端にどの程度着色水が占めることになるかの程度すなわち着色流水の深さを測定した。このとき着色水の流出は層流状態で排出させ、図3に示す円周開口端C3の縁のどの位置まで着色流水が位置するかを円周開口端C3縁の着色状態にて計測した。着色水の排出測定結果は、図3の着色位置A,Bに基づき、繰り返し実験の結果、最大値としてはAB間の長さXが64.4mm、着色流水の深さYが19.9mmであり、最小値としてはAB間の長さXが61.7mm、着色流水の深さYが17.4mmであった。着色流水の深さYは平均を取ると約19mm程度となった。茶を入れる場合、80%の湯を入れることはあまりないであろうが、また、櫛歯や茶葉によって抽出湯の堰き止めが起こるであろうが、櫛歯や茶葉の堰き止めを考慮せず着色水だけの実験からしても、19.9(最大値)/36(半径)≒0.55となり、櫛歯の最長部分の長さは概ね円周開口端C3からなる飲み口開口の半径の半分を超える長さ以上は最低でも必要となることが判明する。
また、市販の紙コップCの円周開口端C3からなる飲み口開口の一部を覆う櫛歯を合成樹脂にて試作し、櫛歯の間隔を計測した。櫛歯の間隔の計測は櫛歯の幅(太さ)とも関係するのでこの幅を経験上数種類(0.64mm、1.03mm、1.69mm)と選定し、櫛歯の間隔を0.84mm、0,87mm、0.93mm、1.36mm、1.9mmに選定し、水通りの良し悪し、櫛歯を通り抜けて抽出液に含まれる残留茶葉片の量を観測した。結果として、櫛歯の間隔が0.93mm以下の間隔では、抽出液の水通りが悪く、1.9mmの間隔では抽出液と一緒に注ぎ出る茶葉片が多くなり、1.36の間隔では注ぎ出る茶葉片がややあるも少量であった。実験の結果良い値として、櫛歯の間隔は、1.36mm付近又はそれ以下(もちろん0.93mmを超える値であるが)の間隔が良く、水通りが良好で抽出液と共に注ぎ出る茶葉が少ないことが推定された。一方、櫛歯の幅は、実験上上述の三種(0.64mm、1.03mm、1.69mm)の幅の例では1.69mm幅の櫛歯が良好であり、この三種の櫛歯幅の例においては最も太くて丈夫な櫛歯となっている。櫛歯の間隔を上述の良好な値を採用したとしても、櫛歯の幅が1.69mmを超えてあまりに大きい場合には、茶葉を堰きとめやすくなって水の通りが悪くなってしまう。そしてこの場合には、上述の櫛歯の最長部分も飲み口開口の半径近くまで伸ばすことが必要となってしまうと推定される。したがって、櫛歯の幅は、1,69mm付近の寸法が良好と考えられる。
以上の実験の結果、漉し部Fの櫛歯は、その幅を1.69mm付近、その間隔を1.36mm付近、最長部分の長さを溢れないように安全を考えて円周開口端である飲み口開口の直径の1/3〜2/5の寸法が漉し部の形状として良好であると推定される。
紙コップ装着体Dの注ぎ口Gは、上から見て図2(a)に示すように先端方向に形がすぼまり、先端は側面から見て湾曲した溝となっている。この注ぎ口Gの形状によって抽出湯が集められ、茶碗(図示省略)に注ぎ込まれることになる。注ぎ口Gの形状は、図2(a)、(b)に示すように側面から見て先をすぼめた湾曲した溝、先をすぼめた筒状のもの、三角板形状の両脇に水案内を設けるようにして先に向かってすぼめたもの等があり、また別の観点からすれば漉し部Fの元から先端までの流路の長短によって水流が層流のようであったり、水流がよじれたり、等変化する。すなわち、この注ぎ口Gの形状は湯の流れに影響を与える。湯の流れに与える影響は、流れ出る湯の量(太さ)、湯の勢いや湯の飛散程度、等の現象として発生する。このため、注ぎ口Gの形状によっても櫛歯の最長部分の長さも更に変化する。したがって、頻繁に使う湯の量、櫛歯の長さ、紙コップCの円周開口端C3の径によって、適切な注ぎ口の形状が決定され得る。
把持部Hは、抽出湯を茶碗(図示省略)に注ぐに当たり手に持って紙コップCを嵌めた紙コップ装着体Dを持ち上げ、傾けて抽出液を茶碗に注ぎ込み易くするためのものである。把持部Hは、湯の入った紙コップCを持ち上げられる強度は当然必要であると共に、その上軽量化して持ちやすくするために筒を半裁した側面から見て湾曲した形状を有し、長さ方向の途中に切り欠きH1を有する。この切り欠きH1は、この紙コップ装着体Dを釘(図示省略)などの突起に係止させて吊り下げ、水切りができるように配慮したものである。しかも、切り欠きH1の分だけ軽量化にも寄与する。この把持部Hの上記筒を半裁した湾曲した形状や切り欠きH1および図2(c)に示す空洞E3は、合成樹脂の材質とも相俟って軽量化を促し、紙コップCを段差部E1に嵌め込み、紙コップCに湯や茶葉を入れない空の状態でも、言い換えれば図2(e)に示すように把持部Hの重さで紙コップCを倒すような偏った力が働いても、紙コップCは立ったままで紙コップCが紙コップ装着体Dを支えるように軽量化できるのが好ましい。このことは、紙コップCを嵌めた紙コップ装着体Dにあって、後から紙コップCに茶葉をいれ湯をいれる作業において紙コップCが倒れなければ、両手を使えることができるためである。紙コップ装着体Dの材質としては、例えばポリプロピレンが挙げられる。
以上説明したように、紙コップ装着体Dの段差部E1に切り欠きE2から入れた紙コップCの飲み口鍔部C4を係止させ、紙コップCに茶葉と湯を入れ、把持部Hを持って茶葉と湯の入った紙コップCを傾けることにより、紙コップC内に入れた茶葉を漉しつつ抽出液のみを注ぎ口Gより茶碗(図示省略)に注ぎいれることができる。そして、注ぎ終わった後は、紙コップ装着体Dから紙コップCを外し、紙コップCを逆さにすれば紙コップCの容器胴部C1内部が凹凸のない湾曲形状であるので出涸らし茶葉のみを簡単に捨てることができ、あるいは出涸らし茶葉をいれたまま紙コップCをひしゃげて廃棄することもできる。また、紙コップ装着体Dの付着茶葉は、漉し部Fに水を通すようにかけることによって簡単に除去できる。
図4は、紙コップ装着体Dの他の例を示す。
この図4の例では、図2に示す例での把持部Hや係止部Eの抑え突起E4を設けることなく、段差部E1と切り欠きE2を設けた湾曲した係止部E、図2と同様係止部E上の一部分に設けた櫛歯形状の漉し部F及び漉し部Fからの湯の流れを導く注ぎ口Gを有している。そして、図4(a)に示す例では、切り欠きE2は漉し部Fと対向する位置に設けられる。かかる構造にあって、図4(b)に示すように切り欠きE2から段差部E1に紙コップCの飲み口鍔部C4を嵌め合わせ、切り欠きE2の端を例えば母指と示指にて押さえつつ茶葉と湯の入った紙コップCを傾けることにより、抽出液を注ぎ口Gから注ぐことができる。この場合、図4(b)には図示省略するも紙コップCと係止部Eとの上下方向の嵌め合わせを安定化するために、切り欠きE2近くの係止部E上に図2(d)に示すような抑え突起E4を設けるようにしても良い。また、切り欠きE2を狭く(短く)して係止部Eを湾曲させつつ伸ばせば、紙コップCの円周開口端C3と係止部Eとの係止がより確実になり、紙コップCを傾けたとき紙コップ装着体Dが紙コップCの円周開口端C3に沿って注ぎ口方向にずれにくくなり、紙コップCと係止部Eとが水平方向にずれにくく嵌め合わせの安定化が増す。この例においても、漉し部Fの形状寸法、注ぎ口Gについては、図2の例が適用され得る。
図5は、紙コップ装着体Dの更に他の例を示す。
この図5の構造は、図4の例と同様、図2に示す例での把持部Hや係止部Eの抑え突起E4を設けることなく、段差部E1と切り欠きE2を設けた湾曲した係止部Eを有し、ここでは図5(a)及び図5(a)の5B−5Bから見た図5(b)に示すように、係止部Eの上部に紙コップCの円周開口端C3である飲み口開口の全面を覆う形状の円形枠Jが形成され、この円形枠J内全面に櫛歯形状の漉し部Fが設けられている。そして、円形枠Jの一部はせり出して注ぎ口Gを形成し、この注ぎ口Gの周方向の両脇には水案内G1を有する。更に、円形枠Jの注ぎ口Gと対向する位置には吊り下げ部Kが形成され、釘(図示省略)などの突起に係止させて吊り下げ、水切りができるようになっている。かかる構造にあって、図5(c)に示すように切り欠きE2から段差部E1に紙コップCの飲み口鍔部C4を挿入し、切り欠きE2にあたる円形枠Jを指で押さえつつ茶葉と湯の入った紙コップCを傾けることにより、抽出液を注ぎ口Gから注ぐことができる。この図5に示す例でも、漉し部Fの寸法や注ぎ口Gの形状は図2の例のものが適用でき、切り欠きE2の長さについても図4の例が適用できる。
図6の例は、図5の変形例であり、図5の例を裏返しに図示している変形例である。図5も含めこれまで説明した係止部Eは一部に切り欠きE2を有する湾曲した形状を採っている。しかし、この図6(a)及び図6(a)の6B−6Bから見た図6(b)、さらに拡大した図6(c)の例では、係止部Eとして円形枠Jの裏側に紙コップCの飲み口鍔部C4と部分的に係止する係止片E5が形成されている。この係止片E5は、紙コップCの飲み口鍔部C4の数箇所(図では3箇所)を係止するように円形枠Jの周りに相互に離間して設けられる。係止片E5は、図6(c)のように爪E51が形成され、紙コップCの飲み口鍔部C4に係止できる形状となっている。この係止片E5の爪E51は、図2、図4、図5の例で示す係止部Eの段差部E1に相当するもので、紙コップCを紙コップ装着体Dに係止させるものである。紙コップ装着体Dにおける図5の段差部E1にあたる図6の係止片E5以外の部分は、図5の例を適用する。
図7は、図4の更なる変形例である。図7では、図4の係止部Eの切り欠きE2を塞ぐような長さを有する係止湾曲片E6を回動可能に備えたものである。この係止湾曲片E6にも係止部Eと同様に段差部E61が形成されて、紙コップCの飲み口鍔部C4に係止され得る。係止湾曲片E6の一端には図7(a)及びこの図7(a)の7C−7C側面である図7(c)に示すように湾曲外側に突出した係止突出片E62が形成され、更にこの係止突出片E62には、突出方向と直角方向に嵌合突起E63が形成される。一方、係止湾曲片E6の係止突出片E62に対応して係止部Eの切り欠きE2となる端には、図7(a)及び図7(a)の7B−7Bから係止湾曲片E6を除いて見た図7(b)に示すように、湾曲外側に基部突出片E7が形成され、突出方向と直角方向に嵌合突起E63と嵌り合う受け孔E71が形成されている。この結果、図7(d)にてわかりやすく図示するように係止部Eの基部突出片E7に設けられた受け孔E71に係止湾曲片E6の係止突出片E62に設けられた嵌合突起E63を嵌め合わせれば、この受け孔E71を中心に係止湾曲部E6が回動することになり、図7(e)に示すように係止部Eの切り欠きE2をこの係止湾曲片E6にて塞ぐことができ、紙コップCを紙コップ装着体Dに一層確実に装着することができる。なお、この図7の例でも、図2に示す把持部Hや注ぎ口Gあるいは抑え突起E4の形状・寸法、図5の全面漉し部Fや吊り下げ部Kの形状・寸法を適用することができる。
図8、図9は、本発明の更なる実施形態を示す。
これまでの説明は、漉し部Fが紙コップCの円周開口端C3を覆うように平らに櫛歯形状に形成される例を示した。この櫛歯形状は、図2(e)に示すように係止部Eに嵌め込まれた紙コップCの円周開口端C3の一部分を覆うように、また図5、図6に示すように係止部Eに嵌め込まれた紙コップCの円周開口端C3の全面を覆うように形成されて、紙コップCを動きにくく抑えると共に、茶葉を漉し取る構造となっている。この図8、図9に示す例では、漉し部Fを櫛歯形状ではなく漉し網や漉し孔を設けた構造となっている。
図8(a)及び図8(a)の8Bから見た図8(b)に示す構造は、漉し部Fに漉し網を用いたものである。この例では、係止部Eは切り欠きを有さない閉じた円形を有し、円形の係止部Eの段差部E1は、紙コップCの飲み口鍔部C4と係合し得る。一方、注ぎ口Gに繋がる漉し部Fは係止部Eと一体形成され、係止部Eと同様に紙コップCの円周開口端C3に沿って湾曲しているが、係止部Eに対して垂直に近い上方に植立した形状で、しかも湾曲方向内側に若干斜めに植立している。漉し部Fは、植立して注ぎ口Gと一体に形成され、注ぎ口Gに対応して開口が形成され、その開口に例えば金属からなる漉し網を貼着して形成している。また、係止部Eの漉し部Fと対向する位置には、図2(a)に示す構造と同じく抑え突起E4が形成されている。漉し部Fでの合成樹脂を湾曲方向内側に若干斜めに植立したのは、段差部E1に嵌め込んだ紙コップCの飲み口鍔部C4が段差部E1と漉し部Fの基部との間に挟まれ、そして抑え突起E4と共に紙コップCを段差部E1ひいては紙コップ装着体Dに確実に装着するためである。
また、係止部Eには、漉し部Fや係止部Eと一体で、しかも係止部Eに対して垂直に近い下方に立下がった形状であって、湾曲方向内側に若干斜めに立下がっている形状の舌片Lを有する。この舌片Lは、紙コップ装着体Dに紙コップCを装着し、この紙コップCに茶葉や湯を入れて抽出湯を注ぐために紙コップCを傾けたとき、この湯の重さが紙コップCの容器胴部C1や飲み口鍔部C4に加わることになり、重さによっては紙コップCが係止部Eから抜け落ちることを配慮して、紙コップCの抜け落ち防止の支えとして舌片Lを設けたものである。したがって、舌片Lの長さは、頻繁に使用する紙コップCの深さに応じて設定することが好ましい。把持部Hはここでは図2と同様に構成され、係止部Eと一体に形成されている。この例では図2(a)に示すような切り欠きH1は設けていないが、形成してもよい。
図9は、図8の変形例である。図8では漉し部Fとして漉し網を備えたものであるが、図9(a)、図9の9Bから見た図9(b)の例では一体成形された合成樹脂の注ぎ口Gに対応して漉し部Fの植立部分に漉し孔を設けたものである。また、この例では舌片Lを設けることなく、係止部Eに突出させて吊り下げ部Kを設け、更に、漉し部Fの立上げ部分両脇には係止部E上に紙コップCを保持しやすいように抑え突起E4が形成されている。この例では、把持部Hや係止部Eの下部には、下部凸部I1、I2、I3が形成されている。この例にて舌片Lを設けることもできる。ちなみに、図2、図4〜図7までの例でも舌片を設けることができる。また、図2、図4〜図7の例では漉し部Fとして櫛歯形状を挙げたが、櫛歯形状の代わりに図8の漉し網や図9の漉し孔を係止部Eや円形枠Jに張った構造とすることもできる。
以上種々の紙コップ装着体Dを述べてきたが、この紙コップ装着体Dに紙コップCを装着し、紙コップCに茶葉と湯を入れた紙コップCを傾けることで、漉し部Fで茶葉を漉し取り、注ぎ口Gより抽出液を注ぐことができ、出涸らし茶葉の廃棄に当たっては、紙コップCの容器胴部C1の内部形状によりあるいは茶葉を残した紙コップのまま、また洗浄に当たっては、紙コップ装着体Dの漉し部Fの水通しにて、廃棄や洗浄が簡単に行える簡易急須を得ることができる。
C 紙コップ
C3 円周開口端
C4 飲み口鍔部
E 係止部
E1、E61 段差部
E2、H1 切り欠き
E4 抑え突起
E5 係止片
E6 係止湾曲片
E62 係止突出片
E63 嵌合突起
E7 基部突出片
E71 受け孔
F 漉し部
G 注ぎ口
G1 水案内
H 把持部
I1、I2、I3 下部凸部
J 円形枠
K 吊り下げ部

Claims (1)


  1. 紙コップCの飲み口開口を形成する円周開口端C3に沿うように湾曲して形成し、かつこの円周開口端C3の外周に突出して形成された飲み口鍔部C4を係止する段差部E1を有し、この段差部E1に紙コップCの上記飲み口鍔部C4を弾性変形させたこの飲み口鍔部C4を挿入する切り欠きE2を有する係止部Eと、紙コップCを傾ける側の係止部Eから対向する側の係止部Eに向かって突出して形成された櫛歯形状からなり、この櫛歯形状の最長の長さが上記飲み口開口の半径の半分を超える長さに形成された茶葉を漉し取る漉し部Fと、茶葉を漉しとった漉し部Fからの抽出液を外部に注ぐ注ぎ口Gとを、合成樹脂の一体成形にて形成した紙コップ装着体Dを備えた簡易急須。
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