JPH0411616A - 塩化ビニル共重合体およびシート - Google Patents

塩化ビニル共重合体およびシート

Info

Publication number
JPH0411616A
JPH0411616A JP11224590A JP11224590A JPH0411616A JP H0411616 A JPH0411616 A JP H0411616A JP 11224590 A JP11224590 A JP 11224590A JP 11224590 A JP11224590 A JP 11224590A JP H0411616 A JPH0411616 A JP H0411616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
sheet
copolymer
weight
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11224590A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Ando
優 安藤
Katsuoki Kamimura
上村 勝興
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP11224590A priority Critical patent/JPH0411616A/ja
Publication of JPH0411616A publication Critical patent/JPH0411616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル共重合体およびシートに関するも
のである。さらに詳しくは、加工性が良く、硬質、耐熱
分野の使用に適し、成形品の表面が艶消し状になる上、
強度、伸び等の機械的性質を損なうことのない塩化ビニ
ル共重合体およびソートに関する。
〔従来の技術〕
塩化ビニル系樹脂のカレンダーフィルムまたはシート(
以下フィルムシートという)は、その優れた性質によっ
て種々の用途、装飾用部材、建材、家具材、自動車部品
、電気用品等に利用されており、高級な外観の表面艶消
し状で、真空成形時の加工性良好なフィルムシートの要
望が高い。現在このような表面艶消し状で、加工性良好
なフィルムシートを得る為に種々の方法が試みられてい
る。
例えば、1)表面を艶消し吠(マット状に荒らしたり、
シボ加工したりする事)ロールを用いたカレンダー法で
フィルムシートを製造する。2)フィルムシートに塩化
ビニルーアクリノ°・系樹脂等の艶消し塗料を塗布する
方法。3)組成物中に充填剤を多量に配合する方法。4
)架橋アクリル系メタリック系単量体を用いた共重合樹
脂による方法。
5)両末端にアクリル基を有する共重合性化合物と塩化
ビニルモノマーとの共重合体を使用する(特開昭59−
199743号公報、特開昭58−131032号公報
)。6)片末端アリル−片末端アクリル化合物からなる
塩化ビニル共重合体(特開平1−284512号公報、
特開昭GO−11i7550号公報)などの方法である
しかし、これらの方法は、いまだ満足できるものはない
〔発明が解決しようとする問題点〕
すなわち艶消し状ロール−1)の方法では、フィルムシ
ートに真空成形などの二次加工するために加熱(200
〜230℃を数分間)することがあるが、この時それま
でのフィルムシートに付けられた艶消し面が、この加熱
により、成形品の表面に艶が出てきて、いわゆる艶戻り
を生ずる。
艶消し塗料による方法−2)の方法では、生産工程の増
加によるコストアップや表面の不均一剥離によるムラを
生じ易い。
充填剤を多量に配合する−3)の方法では、フィルムシ
ートの機械的性質の低下が大きい上に、折り曲げ時の白
化が目立つ。
架橋共重合樹脂による−4)の方法は、艶消し効果があ
るため多数使用されている。しかし、可塑剤を多量に加
えた軟質塩化ビニルに限定された使用方法でなければな
らない。二次加工時に艶戻りがある。さらに成形加工時
の温度条件幅が狭く、艶振れがある。また、成形品の耐
熱変形性を高くするために、塩素化塩化ビニル樹脂を加
え、加工温度を高くすると艶消しのない成形品となって
しま う。
両末端にアクリルもしくはアリル基を有する共重合性化
合物と塩化ビニルモノマーとの共重合体を使用する−5
)の方法は、加工性に優れる一般的な方法であるが、共
重合性は良好であるが架橋反応が過度に進行し、成形シ
ートの外観を損ねると同時に強度、伸び等の機械的性質
をも低下させてしまい、更に進むと成形温度内でゲル化
しなくなり成形不能に陥る。このためその使用量を減ら
した共重合体を用いると、成形シートの外観は良好とな
り、艶消し効果は出なくなく。また、この共重合化合物
中にエステル結合、エーテル結合の構造を有するとその
部分から熱分解が進行しやすくなるため耐熱性、耐変色
性に乏しい成形シートとなる。
片末端アリル−片末端アクリル化合物からなる塩化ビニ
ル共重合体を使用する−6)の方法は、架橋が過ぎゲル
化性を低下させてしまう事による加工性の悪化及び機械
的性質の低下、更には、構造上に有しているエステル結
合、エーテル結合等の低エネルギー結合部位から分解が
起こる事による耐熱性の低下が起こる。また、従来この
ような共重合性化合物を使用して架橋させた塩化ビニル
樹脂を主体とした樹脂組成物を成形すると成形品の強度
、伸び等の機械的性質は低下する。などの欠点を宵する
状況にある。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたもので、耐
熱性、耐変色性が良好であり、また加工温度の高い、硬
質、半硬質の苛酷な加工条件でも、良好な表面艶消し状
で、艶戻りのないシート加工に適した塩化ビニル共重合
体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、つぎの一般式 %式% (ただし、式中、nは2〜16を表わす。)で示される
ジエン化合物を含有する塩化ビニルモノマーを重合して
得られる塩化ビニル共重合体およびシートに関するもの
である。
更に詳しく説明すると、本発明の塩化ビニル共重合体は
、特定のジエン化合物を含有する塩化ビニルモノマーを
重合して得られる。
この特定のジエン化合物とは、っぎの一般式で表される
両末端に二重結合を有するものである。
CH2=CH(CH2)n−CH=CH2(ただし、式
中、nは2〜16を表わす。)このジエン化合物の炭素
数を表わすnの数は、2〜16である。nの数が1若し
くは17以上であると、製造上得られに<<、収率も悪
くなるため、コストアップに繋がり、実用的ではない。
本発明のジエン化合物としては、1,5−へキサジエン
、1゜9−デカシュン、 1.13−テトラデカジエン
、1、17−オクタデカジエンを例示することができる
。また、これらは1種類でもよく、2種以上を併用して
も差し支えない。このジエン化合物は、シェル化学製の
ものとして容易に入手可能である。
この共重合性化合物として、二重結合が片末端のみの化
合物、もしくは二重結合が一般式で表される以外の場所
に存在するジエン化合物では、架橋が不確実であり、得
られた組成物の混練安定に欠け、高温加工時に艶戻りが
起きる。また、両末端がジアリル基を有する化合物は、
架橋反応が過度に進行し、成形シートの外観を損ねると
同時に強度、伸び等の機械的性質をも低下させ、更に進
むと成形不能に陥り、耐熱性、耐変色性に乏しい成形シ
ートとなる。
このジエン化合物の塩化ビニルモノマーに対する含有量
は、0.1〜1.5重量%が一般的であるしかしこれに
限定するものではない。ジエン化合物の量が少な過ぎて
は成形品表面の艶消し状態が明確に現れに<<、またジ
エン化合物の量が多過ぎると艶消し状態は良好であるが
、加工性が悪くなる。次にこの共重合体の重合度は、ニ
トロベンゼン可溶分が200〜2500であると好まし
く、200未満ではフィルムシートの機械的性質の低下
が起こり、2500を超えると成形温度を高くしないと
十分にゲル化、溶融させることができなくなり加工性を
悪化させる。重合度の測定は、ウッペローデ形粘度計を
用いJ I S−に−6721に準じて行い、塩化ビニ
ル共重合体200mgをニトロベンゼン40m1に浸種
させ100°Cに加熱し2時間放置させて可溶な部分を
完全に溶解させる。次に不溶分については口紙で分離し
、可溶液に更にニトロベンゼンを加え50m1にし、3
0℃に保った恒温水槽に浸す。その後ニトロベンゼン可
溶液が30″Cになるのを確かめた時点でウッペローデ
形粘度計も用いて実施したものである。
本発明の塩化ビニル共重合に用いる原料として、塩化ビ
ニルモノマー ジエン化合物以外にビニル単量体等を共
重合成分として用いることができる。
かかるビニル単量体の例として塩化ビニリデンのような
ハロゲン化ビニリデン、酢酸ビニルのようなビニルエス
テル、メチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、
エチレン、プロピレンのようなα−オレフィンなどを代
表的に挙げることかでき る。
本発明の共重合体の製造方法は特定のジエン化合物を含
存するビニルモノマーに触媒を用いて重合する方法であ
る。ここで使用される触媒は、得られる共重合体の重合
度の関係から10時間半減期温度50°C以上のものが
好ましい。具体例としては、2.2′−アゾビス〔2,
4−ジメチルバレロニトリル〕、2.2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソ
ブチレート、2.2’−アゾビス〔2−メチルブチロニ
トリル〕等のアゾ化合物およびt−ブチルパーオキシピ
バレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシアセテート等のアルキルバーオキンエステ
ルおよびジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイドなどのンアルキルパーオキサイドおよびラウ
ロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ペン
ソイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイドを
例示できる。
重合方法は、公知の塩化ビニルの重合方法である懸濁重
合、乳化重合、塊状重合、溶液重合のいずれの方法も適
用できるが、本発明の共重合体を得るためには懸濁重合
を適用することが多(、多孔性の共重合体粒子が得られ
、共重合体粒子の乾燥が良いなどの点で有利である。重
合温度は、求める共重合体の重合度により設定される。
この共重合体のニトロベンゼンに対して可溶である部分
の重合度を200〜2500にするためには、重合温度
は72〜45℃が好ましい。また重合の際、使用する分
散剤などの種類も特に制限されるものではない。
本発明のシートには、本発明の主旨を逸脱しない限り、
上記共重合体以外に下記の添加剤を加えることかできる
。熱安定剤(錫系、ca  Zn系、Ba−Zn系、p
b系等)、滑剤、可塑剤、エポキシ化合物、耐衝撃改質
剤との組合せで成るもので、例えば何機錫系安定剤とし
ては具体的にはジブチル錫マレート系化合物、ジオクチ
ル錫マレート系化合物、ジオクチル錫ラウレート系化合
物、ジーn−オクチル錫ラウレート系化合物、ジーn−
オクチル錫S、S−ビス(インオクチルメルカプトアセ
テート)などが用いられている。滑剤としてはモンタン
酸のエステル化物、グリセリンの脂肪酸エステル、飽和
脂肪酸エステル、ステアリン酸およびそのエステル、合
成パラフィン、高級アルコール類、脂肪酸アミド類、低
分子量ポリエチレンワックス、高級ケトン類等を挙げる
事ができる。エポキシ化合物としては低分子量のエポキ
シ樹脂、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などが
挙げられる。耐衝撃改質剤としてはMBS樹脂、AS樹
脂などがある。その他、顔量、各種酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤等は適宜配合することは差し支えな
い。
これらの配合物を混合する方法は、通常の混合方法、例
えばリボンブレンダー ヘンセルミキサタンブラ−など
を使用することが出来る。カレンダー加工用には通常パ
ウダーフンパウンドで供給されるが、さらに各種押し出
し機によって加熱混練しペレットコンパウンドにしても
何等差し支えない。
本発明の塩化ビニルシートは、本発明の塩化ビニル共重
合体を用い厚さ0,1〜2■のシートである。このシー
トの製造方法は、カレンダーロールを用いることが多い
が、押し出し成形によるものでもよい。カレンダー加工
に際しカレンダー温度(カレンダーボトムロール温度)
の条件は、組成物成分にはあまり影響を受けず140〜
190°Cの温度範囲条件で成形するのが好ましく、温
度が140″C未満ではフィルムの加工性が劣り、また
190″Cを超えると本発明の艶消し性を損いやすい。
本発明においては、カレンダーロールを用いる際に鏡面
のカレンダーロールを用いながらも表面艶消し杖態の塩
化ビニルシートを得ることができる。
本発明に係る効果に特別の顕著なものかある。
*従来のジアリル化合物、片末端アリル−片末端アクリ
ル化合物からなる塩化ビニル共重合体と異なり、本発明
は特定のジエン化合物からなる塩化ビニル共重合体なの
で、シートにするとき、特定のジエン化合物の濃度を上
げても、ロール成形が容易であり、ロール温度を下げて
も成形が容易であり、加工性が良く、加工幅が広い。
*さらに艶消し性が良いと強度伸びの機械的特性が悪く
、機械的特性を良好にするため架橋の程度を下げると艶
消し性が不十分となる従来の艶消し用塩化ビニル共重合
体と異なり、本発明は特定のジエン化合物からなる塩化
ビニル共重合体なので、良好な艶消し性でありながら、
同時に架橋されていない塩化ビニル重合体なみの強度、
伸びの機械的性質を保持する。
*さらに従来のジアリル化合物、片末端アリル−片末端
アクリル化合物からなる塩化ビニル共重合体と異なり、
本発明は炭素−炭素結合、炭素−水素結合のみで構成さ
れている特定のジエン化合物からなる塩化ビニル共重合
体なのcl  シートにすると、耐熱性に優れる艶消し
製品である。
本本発明の塩化ビニル共重合体を用いて得られたシート
は、真空成型時に艶戻りのない成型製品(フィルムシー
ト)が得られる。
本発明の塩化ビニル共重合体およびシートは、以上のと
おり特別の顕著な効果があり、その産業上の利用価値は
極めて大である。
(実施例) 以下、本発明を実施例にもとづいて、更に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものでない。
実施例、比較例で採用した使用共重合性化合物および試
験項目を次に示す。塩化ビニル共重合体に用いた共重合
性化合物の記号、化学式を第1表に示す。
ロール成形試験 :  組成物Aを8インチ2本ロール
テ温度150″G、160°C1170″Cにつき、5
分間混練し、厚さ1.2mmの3種類の温度条件の異な
るロールシートを得る。このシートの光沢度および機械
的性質の以下の項目について試験を実施し、成形温度が
150℃から10″Cづっ上昇するにつれての艶消し性
1機械的性質の発現性を調べた。
光沢度 二  ロール成形試験で得られたシートの艶消
し性を光沢度にて判定。得られたシートのロール接触面
と大気面の光沢度を以下の方法にて測定した。成形温度
が150℃、160°C1170′Cと変化しても各シ
ート間に光沢度の差が少ない方が成形温度における依存
性が少ない事を示し、成形温度幅を大きく持つ事ができ
る。また、光沢度の数値は低い方がより良好な艶消し状
態にあると言える。 (ASTM  D532に準拠 
判定方法・・−日本電色 ・剥製グロスター ターTC
−108DP型角度60度) 機械的性質 二  ロール成形試験で得られたシートの
引張り強度、伸び、 100%−モジュラスをJ l5
−8723に準拠し測定。機械的性質の数値が高いほど
そのシートは頑丈でよく伸びる事を現わし、低い程脆い
。この機械的性質が良好でありかつ成形温度が150°
C,1f30″C1170°Cと変化しても各シートの
機械的特性に変化が少ない程、成形温度における依存性
が少ない事を示し、成形温度幅を大きく持つ事ができ、
低温での成形も可能であるという軍規わす。
加熱後の光沢度 :ui成物Bを8インチ2本ロールで
温度160°C17分間混練し、厚さ0゜8mmのロー
ルシートを得る。そして、そのシートを220℃、1分
、2分、3分と1分刻みにギヤーオーブン中で加熱し、
その後の表面の光沢度を測定する。試験前のシートの光
沢度の数値と加熱後のシートの光沢度の数値を比べ、そ
の差が小さい程、艶戻り性が少ない事を現わし、加熱に
対して安定な艶消し製品が得られた事を意味する。
混練安定性 :  組成物Bを8インチ2本ロールで温
度160”C17分間混練し、厚さ0.8mmのロール
シートと30分間混練したロールシートの光沢度の差を
調べる。光沢度の数値が低く、7分間混線シートと30
 分間混練シートの差が小さい程、艶消し安定性に優れ
る事を現わし、各種混練成形機を用いても混練度合いに
多少差があっても表面艶消し状態の安定した製品を得ら
れる事を意味する。
熱安定性試験 :  組成物Cを8インチ2本ロールで
温度160°C,5分間混練し、厚さ1.2mmのロー
ルシートを得る。そのロールシートから40X40mm
のサンプル片を各10枚切取る。
このサンプル片を220℃に保ったギヤーオーブン中に
放置し10分毎に1枚づつ抜き取る。サンプルが熱分解
にて黒変した時間を黒化時間として記録する。この時間
が長い程、熱に対して安定である事を示す。
実施例1 撹拌機付きの内容積200リフドルの重合器の内部をチ
ッソガスで置換し、次いで水100Kg1 Li濁剤と
して鹸化度74%のポリビニルアルコール(重合度70
0)0. 12重量部(対塩化ビニルモノマー100重
量部)、 1−5へキサジエン1゜5重量%を含む塩化
ビニルモノマー100重量部(一般式■中n=2のもの
、第1表に記載)、触媒としてジイソブチルパーオキサ
イドo、oe重i部、2・2′−アゾビス[2・4ンメ
チルバレロニトリルコ0.03重量部、塩化ビニルモノ
マー77.5Kgを仕込んだ後、仕込み開始と同時に規
定重合度に昇温し重合器内圧6Kg/cm2Gに達した
時点で重合を停止し、これを脱水乾燥して塩化ビニル共
重合体(記号■)を得た。得られた重合体のニトロベン
ゼンに対して可溶である部分の平均重合度は1020で
あった。
この塩化ビニル共重合体(記号I)100重量部に対し
て、ジー2−エチルへキンルフタレート(DOP)12
0重量部、鉛系安定剤5重量部、ステアリン酸鉛1重量
部、顔量(黒)2重量部からなる組成物Aをプラネタリ
−ミキサーでブレンドした。このパウダーコンパウンド
を8インチ2本ロールテ温度150°c、ieooC,
170°cにつき、5分間混練し、厚さ1.2mmの3
種類の温度条件の異なるロールシートを得た。このシー
トの艶消し性を数値化するため光沢度、強度、伸び等の
機械的性質はJ I S−6723に準じ測定した。さ
らに3種類の成形温度から得られるシートより、これら
の項目についての温度依存性を調ベた。また、塩化ビニ
ル共重合体(記号I)100重量部に対して、ジー2−
エチルヘキシルフタv−) (DOP)80重量部、*
シー9−0.5重量部、13a−Zn系安定剤2重量部
、ステアリン酸亜鉛0.15重量部、顔量(黒)1重量
部からなる可塑剤量の少ない組成物Bをプラネタリ−ミ
キサーでブレンドした。このパウダーコンパウンドを8
インチ2本ロールで温度160℃、7分間混練し、厚さ
0.8mmのロールシートを得た。
このシートの艶戻り性としてこのシートを用い加熱後の
光沢度、混練安定性として、7分と30分間混練したロ
ールシートの光沢度の差を調べた。
この結果を第2表に示す。さらに、塩化ビニル共重合体
(記号I)100重量部に対して、ジ−2−エチルへキ
シルフタレート(DOP)120重量部、鉛系安定剤5
重量部、ステアリン酸鉛1重量部からなる顔料のない組
成物Cをプラネタリ−ミキサーでブレンドした。このパ
ウダーコンパウンドを8インチ2本ロールで温度160
″C15分間混練し、厚さ1.2mmのロールシートを
得た。
このシートの耐熱性としてこのソートを用い22o−c
のギヤーオーブン中での熱安定性試験を実施した。この
結果を第2表に示す。
実施例2 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
1−9デカジエン0. 1重量%(一般式I中n=6の
もの、第1表に記載、記号■)から得られた共重合体の
ニトロベンゼンに対して可溶である部分の平均重合度が
1750の塩化ビニル共重合体を用いた以外は実施例1
に準じ塩化ビニル系樹脂組成物を得た。さらにロールシ
ートを成形し同様に観察した。この結果を第2表に示す
実施例3 実施例2の1−9デカジエン0. 1重量%の代ワりに
1−9デカジエン0.2重量%(第1表に記載、記号■
)から得られた共重合体のニトロベンゼンに対して可溶
である部分の平均重合度が2360の塩化ビニル共重合
体を用いた以外は実施例2に準じ塩化ビニル系樹脂組成
物を得た。さらにロールシートを成形し同様に観察した
。この結果を第2表に示す。
実施例4 実施例217)1−9デカジエン0. 1重量%の代わ
りに1−9デカジエン0.3重量%(第1表番こ記載、
記号■)から得られた共重合体のニトロベンゼンに対し
て可溶である部分の平均重合度が1090の塩化ビニル
共重合体を用いた以外は実施例2に準じ塩化ビニル系樹
脂組成物を得た。さらにロールシートを成形し同様に観
察した。この結果を第2表に示す。
実施例5 実施例1の1−5へぐ、サジエン1.5重量%の代わり
に1−13テトラデカジエン0. 2重量%(一般式I
中n=10のもの、第1表に記載、記号■)から得られ
た共重合体のニトロベンゼンに対して可溶である部分の
平均重合度が1780の塩化ビニル共重合体を用いた以
外は実施例1に準し塩化ビニル系樹脂組成物を得た。さ
らにロールシートを成形し同様に観察した。この結果を
第2表に示す。
実施例6 実m例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
1−18オクタデカジエン0.2重量%(一般式I中n
=14のもの、第1表に記載、記号■)から得られた共
重合体のニトロベンゼンに対して可溶である部分の平均
重合度が1690の塩化ビニル共重合体を用いた以外は
実施例1に準し塩化ビニル系樹脂組成物を得た。さらに
ロールシートを成形し同様に観察した。この結果を第2
表に示す。
比較例1 実施例1のジエン化合物を用いた塩化ビニル共重合体ノ
代わりに、塩化ビニルモノマーのみを重合して得られた
平均重合度1300の塩化ビニル重合体(ホモポリマー
)を用いた以外は実施例1に準じ塩化ビニル系樹脂組成
物を得た。さらにロールシートを成形し同様に観察した
。この結果を第2表に示す。
比較例2 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
ポリエチレングリフールジアクリレート1゜0重量%(
第1表に記載、記号■)から得られた共重合体のニトロ
ベンゼンに対して可溶である部分の平均重合度が780
の塩化ビニル共重合体を用いた以外は実施例1に準じ塩
化ビニル系樹脂組成物を得た。さらにロールシートを成
形し同様に観察した。この結果を第2表に示す。
比較例3 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
グリセリンジアリルエーテル1.0重量%(第1表に記
載、記号■)から得られた共重合体のニトロベンゼンに
対して可溶である部分の平均重合度が60の塩化ビニル
共重合体を用いた以外は実施例1に準し塩化ビニル系樹
脂組成物を得た。
さらにロールシートを成形し同様に観察した。この結果
を第2表に示す。
比較例4 実施例1の1−5へキサジエン1. 511ij1%の
代わりにアリルメタアクリレート0.3重量%(第1表
に記載、記号■)から得られた共重合体のニトロベンゼ
ンに対して可溶である部分の平均重合度が490の塩化
ビニル共重合体を用いた以外は実施例1に準じ塩化ビニ
ル系樹脂組成物を得た。
さらにロールシートを成形し同様に観察した。この結果
を第2表に示す。
比較例5 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
1−9デカジエン0.05重量%(第1表に記載、記号
■)から得られた共重合体のニトロベンゼンに対して可
溶である部分の平均重合度が1500の塩化ビニル共重
合体を用いた以外は実施例1に準じ塩化ビニル系樹脂組
成物を得た。さらにロールシートを成形し同様に観察し
た。この結果を第2表に示す。
比較例6 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
1−5へキサジエン3. 0重量%(第1表に記載、記
号1)から得られた共重合体のニトロベンゼンに対して
可溶である部分の平均重合度が180の塩化ビニル共重
合体を用いた以外は実施例1に準じ塩化ビニル系樹脂組
成物を得た。さらにロールシートを成形し同様に観察し
た。この結果を第2表に示す。
比較例7 実施例1の1−5へキサジエン1.5重量%の代わりに
2−メチル−2,7−オクタジエン0. 2重量%(第
1表に記載、記号■)から得られた共M合体(Dニトロ
ベンゼンに対して可溶である部分の平均重合度が105
0の塩化ビニル共重合体を用いた以外は実施例1に準じ
塩化ビニル系樹脂組成物を得た。さらにロールシートを
成形し同様に観察した。この結果を第2表に示す。
この第2表からホモ塩化ビニル重合体(比較例1)は、
艶消し効果がなく混練安定性が悪い事が分る。本来、艶
消し材料には使用できる範略にない。従来、このホモ塩
化ビニル重合体に比較例2のジアクリレート化合物、比
較例3のグリセリンジアリルエーテル若しくは比較例4
のアリルメタアクリレート等を共重合させることにより
分子間架橋反応を行なわせシートを艶消し状態にさせる
それゆえ、どうしてもこれらの共重合体は、ゲル化、溶
融しにくい材料となり、低温での成形は不可能となる。
また、温度を上昇させて成形が可能となったとしても分
解温度に近付くため、シートが黄変したり、分解が起こ
ったりする。成形加工温度の条件は非常に狭い範囲にな
る。その上、成形ができたとしても充分に溶解されてい
ないため、機械的性質が発現されない脆いシートとなっ
てしまう。これに対し、本発明のジエン化合物を使用す
ると艶消し状態を呈しながらも溶融性に優れているため
ホモ塩化ビニル重合体並みの成形性と機械的性質を有す
る。さらに、比較例2〜4の共重合性化合物を使用する
と、構造上にエステル結合、エーテル結合等を宵してい
るため分解が起こり易くなり、どうしてもホモ塩化ビニ
ル重合体と比較して耐熱性が低下する。しかし、本発明
のジエン化合物を使用すると構造上、炭素−炭素結合、
炭素−水素結合の様なエネルギーの高い結合のみで構成
されている為、ホモ塩化ビニル重合体に共重合させても
耐熱性の低下は認められない。
ジアクリレート化合物からなる共重合体(比較例2)は
、艶消し効果は保持されるが、強度、伸び等の機械的性
質が弱く、艶戻りが起こり易い成形品となるため品質上
に問題がある。グリセリンジアリルエーテルからなる共
重合体(比較例3)では共重合による架橋が過ぎゲル化
、溶融が起こらず成形不能であった。アリルメタアクリ
レートから得られた共重合体(比較例4)では、艶消し
効果、混線安定性は良好であるが、機械的性質に劣り、
脆いシートとなってしまう上、熱安定性にも劣る。本発
明のジエン化合物を使用すると艶消し状態を呈しながら
も溶融性に優れているためホモ塩化ビニル重合体並みの
成形性と機械的性質、熱安定性を有する。
また、艶消し効果の良好なジエン化合物であっても(比
較例5)のように添加量が少ないと艶消し効果がなくな
り混練安定性も悪化する。反対に添加量の多い(比較例
6)では、架橋が過ぎ成形性が悪くなる。また、 (比
較例7)では、2重結合が両末端に存在しないため架橋
反応が進行せず艶消し効果が得られない成形品となる。
ジエン化合物が塩化ビニル系モノマーに対シ0゜1〜1
.5重量%含有されており、得られた塩化ビニル共重合
体がニトロベンゼンに対して可溶である部分の重合度が
、200〜2500の塩化ビニル共重合体(実施例1〜
6)のものを用いて成形したシートは、艶消し性に優れ
、なおかつホモ塩化ビニル重合体と比較し機械的性質、
熱安定性を損う事なく混線安定性に優れたものである。
更には、成形温度依存性が小さいため、低温成形が可能
であり、製造費削減に寄与する。また、成形条件の幅を
大きくとる事ができるので、成形時に多少条件がブして
も成形品への影響は非常に少ない生産安定性に優れたも
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)つぎの一般式 CH_2=CH−(CH_2)_n−CH=CH_2(
    ただし、式中、nは2〜16を表わす。)で示されるジ
    エン化合物を含有する塩化ビニルモノマーを重合して得
    られる塩化ビニル共重合体。
  2. (2)第1請求項記載の塩化ビニル共重合体を用いたシ
    ート。
JP11224590A 1990-04-28 1990-04-28 塩化ビニル共重合体およびシート Pending JPH0411616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11224590A JPH0411616A (ja) 1990-04-28 1990-04-28 塩化ビニル共重合体およびシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11224590A JPH0411616A (ja) 1990-04-28 1990-04-28 塩化ビニル共重合体およびシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0411616A true JPH0411616A (ja) 1992-01-16

Family

ID=14581876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11224590A Pending JPH0411616A (ja) 1990-04-28 1990-04-28 塩化ビニル共重合体およびシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0411616A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3373229A (en) Vinyl polymer compositions
JPS63254160A (ja) エラストマー組成物
EP0512610B1 (en) Chlorinated PVC blends
US4340530A (en) Vinyl chloride type resin composition
JPH0554872B2 (ja)
EP3830187B1 (en) Ionomers of ethylene acid copolymers with enhanced creep resistance
US3520953A (en) Vinyl chloride resin composition
JPH0411616A (ja) 塩化ビニル共重合体およびシート
US3156744A (en) High impact strength blends of vinylchloride resins with ethylene-carbon monoxide copolymers
US5614593A (en) Preparation of matte vinyl chloride polymer and composition thereof
US3435098A (en) Resin composition of a vinyl chloride polymer blended with an ethylene-vinyl chloride copolymer
EP0344657A2 (en) Porous copolymer resins
JPH0415254B2 (ja)
JPS5840312A (ja) 軟質熱可塑性樹脂の製造方法
KR910007594B1 (ko) 염화비닐계 수지조성물
JP2539545B2 (ja) 艶消し塩化ビニル系樹脂組成物
JP2008120923A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物及び塩化ビニル系樹脂成形体
KR20220089661A (ko) 데코시트 및 그 제조 방법
JPS6044339B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH0516462B2 (ja)
JPH0717691B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5939467B2 (ja) 耐火災性軟質樹脂組成物
JPS5941662B2 (ja) 塩化ビニル樹脂組成物
JPS60104149A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS6042444A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物