JPH04115574U - アダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、インパクトドライバ等のスピンドル
軸の六角穴に取り付ける先端工具に関するものであり、
その目的とするところはプラスドライバビット等、直接
ビス、ボルトの締め付けをするビットを工具と連結する
アダプタであって、工具の高出力、高トルクに耐え、か
つ、確実にビットを保持できることを可能にすることで
ある。 【構成】六角穴２の二面幅寸法ａより大きい六角シャン
ク１（寸法ｂ）を具備し、前記六角穴２、口元外周部に
はフランジ形状のツバ１２を設け、該ツバ１２にビット
４を確実に着脱できるガイドスリーブ７を突き当て、該
ガイドスリーブ７をツバ１２側に付勢させるスプリング
８を配設したアダプタ３。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はインパクトドライバ等のスピンドル軸の六角穴に取り付ける先端工具 の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術として図２のように、六角シャンク１と六角穴２を具備したアダプ タ３はあった。しかし、このアダプタ３は、六角シャンク１の二面幅寸法ｂと六 角穴２の二面幅寸法ａが同一であり、ビット４を長くしたい時の中間ロッドの役 目が主である、およびビット４を取付ける方式がスチールボール５を円還リング ６のバネ力で付勢している構造であり、安価である反面、締めつけられたネジ（ 図示せず）にビット４が噛み込みアダプタ３から外れるという現象があった。 図２に示すアダプタ３は上記したようにビット４を長くさせることが主目的であ り、かつ安価とするためビット４の取り付ける方式は、バネ材の円還リング６を 採用している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記アダプタ３のビット４外れという不具合は、図５に示すようにガイドスリ ーブ７、スプリング８を使用し、ガイドスリーブ７の移動でスチールボール５を 介してビット４の固定、開放を行なう方式を採用すると解決できると考える。

【０００４】 一方、市場において工具は高出力、高トルク化の方向に移行しており、それに 伴い、先端工具の強度向上が必要となってきている。

【０００５】 従来のアダプタ３及び上記ガイドスリーブ方式のアダプタ３は高出力、高トル クの工具に取付けた場合、六角シャンク及び六角穴の口元９の２ヶ所から折損、 破損する不具合がある。

【０００６】 本考案は工具の高出力、高トルク化に対応した強度を有し、確実にビットを保 持するアダプタを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案のアダプタにおいては、六角シャンクの二面 幅寸法を、六角穴二面幅寸法より大きくする。

【０００８】 これに伴い、工具のスピンドルの六角穴も上記六角シャンクが入る二面幅寸法 とする。かつ、前記アダプタの六角穴の口元の外周部にフランジ形状のツバを設 ける。

【０００９】 さらに、前記ツバを突き当てとし、スチールボールを介してビットの固定、開 放を確実に行うガイドスリーブ、該ガイドスリーブを前記ツバに付勢させるスプ リングを配設する。

【００１０】

【作用】

上記のように構成されたアダプタは六角シャンクの二面幅寸法を工具の高出力 、高トルクに耐えるよう大きくしたので従来技術のような折損は回避できる。

【００１１】 また、アダプタの六角穴は従来、口元を起点として破損していたが、口元の外 周部にフランジ形状のツバを設けたので、口元部に働く応力は激減させることが でき、破損することがなくなる。

【００１２】 ビット保持機構はガイドスリーブを移動させることでスチールボールを介し、 ヒットを確実に固定及び開放できる方式とする。但し、従来ガイドスリーブはア ダプタの六角穴から挿入し、トメワで突き当てしていたものを、本考案ではアダ プタの六角シャンクから挿入し、ツバで突き当てする構造としたので、ガイドス リーブ方式の機能を損うことなく、アダプタの六角穴の強度向上が図れる。

【００１３】

【実施例】

以下実施例図面を参照して本考案を説明する。

【００１４】 図１、図６にて、本考案のアダプタの構成を説明する。

【００１５】 先端に六角穴２を有し、六角穴の口元９外周部にフランジ形状のツバ１２を設 け、六角穴２二面幅寸法より大きい六角シャンク１を後方に設けたアダプタ３本 体、ツバ１２を突き当てとし、六角穴２外周部の軸方向に移動可能に配設したガ イドスリーブ７、ガイドスリーブ７の移動で径方向に固定、開放されるスチール ボール５、ガイドスリーブ７をツバ１２に付勢するスプリング８の突き当てのス リーブ１０、アダプタ３本体に設けた溝１３にセットされ、スリーブ１０の突き 当てを行うトメワ１１から構成される。

【００１６】 上記構成のアダプタ３の役目は工具１４の回転力あるいは打撃力をビット４に 伝達することにある。

【００１７】 工具１４のスピンドル１５に設けた六角穴２にアダプタ３の六角シャンク１を 挿入し、六角シャンク１に設けたボール溝１６へスピンドル１５内のスチールボ ール５が入ること、アダプタ３は工具１４に固定される。

【００１８】 一方、アダプタ３に配設したガイドスリーブ７を工具１４側へ移動させ保持し 、スチールボール５をフリーにしてから、ビット４をアダプタ３の六角穴２へ挿 入する。ガイドスリーブ７の保持を解除するとスプリング８のバネ力でガイドス リーブ７は、ツバ１２に突き当たり、スチールボール５がガイドスリーブ７内壁 １７でビット４のボール溝１６へ落ち込み、径方向に固定され、ビット４はアダ プタ３に固定される。

【００１９】 上記のような機構では工具１４の出力はアダプタ３を介してビット４へ伝達さ れる。従来技術でのアダプタ３でも同様に工具１４の回転力は、打撃力をビット ４に伝達することはできる。しかし、工具１４の回転力、打撃力が大きくなると 従来技術では六角シャンク１の折れ、六角穴２の破損、ビット４の外れという不 具合があったが、本考案によるアダプタ形状とすることで回避できた。

【００２０】

【考案の効果】

以上、説明したように本考案によれば、六角シャンクの二面幅寸法を六角穴二 面幅寸法より大とし、工具の高出力、高トルクに耐えるようにしたので、六角シ ャンクから折損することがなくなった。

【００２１】 また、六角穴の口元、外周部にフランジ形状のツバを設けたので、口元部に働 く応力は激減させることができ、六角穴の口元から破損することがなくなった。

【００２２】 さらに、従来ガイドスリーブをアダプタの六角穴から挿入し、トメワで突き当 てしていたものを本考案ではアダプタの六角シャンクから挿入し、前記のツバで 突き当てする構造としたので、ガイドスリーブ方式の機能を損うことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案によるアダプタの一実施例を示す要部
断面側面図である。

【図２】 従来技術のアダプタの要部断面側面図であ
る。

【図３】 図２のＭから見た端面図である。

【図４】 図２のＮから見た端面図である。

【図５】 従来技術によるアダプタの一部断面図であ
る。

【図６】 本考案によるアダプタの一実施例を示す要部
断面組立側面図である。

【符号の説明】

１ 六角シャンク ２ 六角穴 ３ アダプタ ４ ビット ５ スチールボール ６ 円還リング ７ ガイドスリーブ ８ スプリング ９ 六角穴の口元 １０ スリーブ １１ トメワ １２ ツバ １３ 溝 １４ 工具 １５ スピンドル １６ ボール溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 六角穴を有するインパクトドライバ等の
   スピンドルに保持されるための六角シャンクを有し、六
   角シャンクの先端にビットを保持するための六角穴を有
   するインパクトドライバ等の先端工具取付用アダプタに
   おいて、六角シャンクの二面幅寸法を六角穴の二面幅寸
   法より大きくしたことを特徴とする先端工具取付用アダ
   プタ。
2. 【請求項２】 前記六角穴の口元の外周部にフランジ形
   状のツバを設けたことを特徴とする請求項１記載の先端
   工具取付用アダプタ。
3. 【請求項３】 前記ツバを突き当てとし、スチールボー
   ルを介してビットの固定、開放を行なうガイドスリー
   ブ、該ガイドスリーブをツバに付勢させるスプリングを
   配設したことを特徴とする請求項１、２記載の先端工具
   取付用アダプタ。