JPH0411503B2 - - Google Patents
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- JPH0411503B2 JPH0411503B2 JP59176928A JP17692884A JPH0411503B2 JP H0411503 B2 JPH0411503 B2 JP H0411503B2 JP 59176928 A JP59176928 A JP 59176928A JP 17692884 A JP17692884 A JP 17692884A JP H0411503 B2 JPH0411503 B2 JP H0411503B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は高密度で靭性の大きいセラミツク材料
の製造法に関するものであり、特に切削工具用材
料として有用なAl2O3−TiC系の高靭性セラミツ
クの製造法に関するものである。 [従来の技術] 工具材料のうち、特に刃先部に苛酷な力や熱を
受ける切削工具では、次のような材料特性が要求
される。 1 高温硬度が大きいこと。 2 靭性、特に高温での靭性を有すること。 3 化学的に安定で、刃先において被切削材と反
応しないこと。 切削工具材料としてのアルミナ系工具では、こ
れらの要求特性のうちの1と3とについては申し
分ないが、2については問題がある。この限界を
乗り超えるべく開発されたのが、Al2O3−TiC系
のセラミツクである。この系のセラミツクは、
Al2O3基材料の改良としては画期的なもので、複
合化セラミツクの典型的な成功例である。ところ
が酸化物と炭化物との複合化であるため、単純に
熱を加えるだけの製法では緻密化することが困難
である。そこでAl2O3粒子と分散粒子(TiC)と
の間のガス発生を極力抑制する工夫が必要になる
が、工業的な製造技術としては、熱とともに機械
的な力を加えるホツトプレスの適用、更には全周
囲方向から均等で大きな力を加えることのできる
熱間静水圧プレス(以後HIPと略す)の適用が、
安定して高性能な製品構造に使われている。この
ようなAl2O3−TiC系のセラミツクは、耐摩耗性
が優れ、鉄との親和性が低いという特徴をもつた
めに、鋳鉄の精密仕上げや高速切削において広く
使用されている。 [発明が解決しようとする問題点] 種々の業界例えば、自動車や航空機産業などで
は生産性向上のために、切削速度が極度に速くな
りつつあり、一方ではこうした高速切削に耐えう
る工作機械の発展もある。 又、生産現場の無人化が進みにしたがつて切削
工具特にセラミツク工具の信頼性を高めることが
必要となつてきた。 高速切削および切削工具の信頼性を向上させる
ためには、現在のAl2O3−TiO系セラミツクの性
能、特に靭性面を更に向上させることが必要であ
る。 この靭性の改善の一手段としてTiC粒同士、
Al2O3粒同士あるいはTiC粒とAl2O3粒間の界面
の強化が考えられ、過去にTiO2(特公昭51−569)
やTi(特公昭50−20963及び特公昭50−39445)の
添加により試みられたことがあるが十分な成果は
得られていない。 本発明は、上記問題点を解決するためになされ
たものでより靭性の大きいAl2O3−TiC系セラミ
ツクの製造法を提供することを目的とする。 [発明の構成] 一般式TiCx(ただしxは0.65〜0.93)で表わさ
れる炭化チタン20〜50重量%と、 Dy2O3,Y2O3,Tb4O7,Ho2O3,Er2O3及び
Gd2O3から運ばれる1種又は2種以上の希土類酸
化物0.05〜3.0重量%と、Al2O347〜79.95重量%
と、からなる配合物を成形後、不活性ガス中で一
次焼結を行ない、対理論密度を95〜99%とし、次
いで熱間静水圧プレス法により焼結し対理論密度
を99.5%以上とすることを特徴とする高靭性セラ
ミツクの製造法を要旨とする。 本発明においてTiCx(ただしxは0.65〜0.93)
が20〜50重量%用いられることが必要である。 上記のTiCxはTiが過剰の非化学量論的炭化チ
タンであり、TiCで表わされる化学量論的炭化チ
タンに比べて、結晶構造が不完全かつ不安定であ
る。そのため固相反応等の焼結反応が容易とな
り、Al2O3粒とTiCx粒及びTiCx粒同士の界面が
Al2O3粒とTiC粒及びTiC粒同士の界面に比較し
て強化される。又、TiCxの原子間の結合形態は
共有結合に金属結合的性質を帯びたものとなり靭
性が向上する。 TiCxにおけるxが0.65より小さい場合には、
焼結体の性能特に耐摩耗性が低下し、又xが0.93
より大きくなるとTiCxにおける非化学量論的効
果が弱くなり、十分な靭性が得られなくなる。 上記TiCxは20〜50重量%用いられることが必
要であるがTiCxが20重量%未満の場合は、TiCx
を用いた効果が十分に表われず、50重量%を超え
る場合は焼結性が悪くなり、十分な靭性が得られ
なくなる。 更に、Dy2O3,Y2O3,Tb4O7,Ho2O3,Er2O3
及びGd2O3から選ばれる1種又は2種以上の希土
類酸化物を0.05〜3.0重量%用いることが必要で
ある。 希土類酸化物は1次焼結において比較的低い温
度例えば1750℃以下で配合物の対理論密度を後述
のHIP処理に必要な90%以上とするために用い
る。 希土類酸化物が0.05重量%未満の場合には、1
次焼結において比較的高い温度で焼結しないと対
理論密度が95%以上とならない。この場合には
Al2O3が粒成長を起こし焼結体の強度が低くなり
好ましくない。 逆に希土類酸化物が3重量%を超える場合に
は、焼結体は得られるが靭性に劣り工具としての
特性に欠ける。 希土類酸化物の中でもDy2O3、Y2O3、Tb4O7、
Ho2O3、Er2O3およびGd2O3は特に上記の1次焼
結における比較的低温で所定の耐理論密度を与え
る効果が大きい。 さらに、MgO、CaO、SiO2、ZrO2およびNiO
等の通常Al2O3系、Al2O3−TiC系、Al2O3−ZrO2
系などのAl2O3主体のセラミツクの焼結に用いら
れる焼結助剤から選ばれた1種又は2種以上を全
配合物に対して2重量%以下添加してもよい。こ
の場合には、焼結時の粒成長抑制の効果が更に大
きく、より強度のセラミツクとなつて好ましい。 本発明は、上記配合物を成形助剤を用いるプレ
ス成形等の通常用いられる成形方法によつて所望
の形状に成形した後、TiCxの酸化を防ぐため不
活性ガス中で対理論密度が95〜99%となるまで1
次焼結を行なう。 1次焼結後の対理論密度が95%より小さいと
HIP処理において緻密化せず、又対理論密度が99
%より大きいとAl2O3が粒成長を起こし、どちら
の場合も焼結体の強度が低下する。 HIP処理は、1400〜1580℃、200気圧以上の条
件等の通常用いられる条件下で行なわれ、HIP処
理後の耐理論密度は99.5%以上とされる。 以上のような本発明方法によつて得られるセラ
ミツク工具は耐摩耗性及び靭性に優れたものとな
る。その理由はAl2O3とTiCxの接着強度が高く、
かつAl2O3の結晶粒子が微細なためである。 [実施例] 本発明の一実施例について述べる。 純度99.9%平均粒径0.4μmのα−Al2O3、第1
表の内容に調整されたTiCx、希土類酸化物、及
び場合によつて焼結助剤を第2表のように各種配
合し、ボールミルにて40hr湿式混合を行つた後乾
燥し、混合粉を得た。この混合粉にパラフイン4
重量%を加えて1.0ton/cm2の圧力で焼結後の寸法
が13×13×5mmになるようプレス成型し、その後
不活性ガス雰囲気で対理論密度が95〜99%になる
よう1次焼結した。焼結後HIP炉を用いて1450℃
で1hr、1500Kg/cm2の圧力で焼結した。ガスはア
ルゴンを用いた。得られた焼結体はダイヤモンド
砥石を用いてSNGN432の形状(JIS)に仕上げ
た。チヤンフアーは0.1mm×25°とした。このもの
について次の、の条件にて切削テストを行つ
たところ第2表のような結果が得られた。 切削テストの条件 被削材:FC20(HB200〜220) 切削条件:切削速度(V)=900m/min、 切り込み(t)=0.5mm、 送り速度(f)=0.25mm/rev、 寿命判定:120mmφ×15mmlの外周部を100回
切削した後の摩耗幅VB(mm)を測定 被削材:SKD11(HRC60) 切削条件:切削速度(V)=120m/min、 切り込み(t)=0.5mm、 送り速度(f)=0.1mm/rev 寿命判定:120φmmの棒材を20分間切削した
後の摩耗幅VB(mm)を測定
の製造法に関するものであり、特に切削工具用材
料として有用なAl2O3−TiC系の高靭性セラミツ
クの製造法に関するものである。 [従来の技術] 工具材料のうち、特に刃先部に苛酷な力や熱を
受ける切削工具では、次のような材料特性が要求
される。 1 高温硬度が大きいこと。 2 靭性、特に高温での靭性を有すること。 3 化学的に安定で、刃先において被切削材と反
応しないこと。 切削工具材料としてのアルミナ系工具では、こ
れらの要求特性のうちの1と3とについては申し
分ないが、2については問題がある。この限界を
乗り超えるべく開発されたのが、Al2O3−TiC系
のセラミツクである。この系のセラミツクは、
Al2O3基材料の改良としては画期的なもので、複
合化セラミツクの典型的な成功例である。ところ
が酸化物と炭化物との複合化であるため、単純に
熱を加えるだけの製法では緻密化することが困難
である。そこでAl2O3粒子と分散粒子(TiC)と
の間のガス発生を極力抑制する工夫が必要になる
が、工業的な製造技術としては、熱とともに機械
的な力を加えるホツトプレスの適用、更には全周
囲方向から均等で大きな力を加えることのできる
熱間静水圧プレス(以後HIPと略す)の適用が、
安定して高性能な製品構造に使われている。この
ようなAl2O3−TiC系のセラミツクは、耐摩耗性
が優れ、鉄との親和性が低いという特徴をもつた
めに、鋳鉄の精密仕上げや高速切削において広く
使用されている。 [発明が解決しようとする問題点] 種々の業界例えば、自動車や航空機産業などで
は生産性向上のために、切削速度が極度に速くな
りつつあり、一方ではこうした高速切削に耐えう
る工作機械の発展もある。 又、生産現場の無人化が進みにしたがつて切削
工具特にセラミツク工具の信頼性を高めることが
必要となつてきた。 高速切削および切削工具の信頼性を向上させる
ためには、現在のAl2O3−TiO系セラミツクの性
能、特に靭性面を更に向上させることが必要であ
る。 この靭性の改善の一手段としてTiC粒同士、
Al2O3粒同士あるいはTiC粒とAl2O3粒間の界面
の強化が考えられ、過去にTiO2(特公昭51−569)
やTi(特公昭50−20963及び特公昭50−39445)の
添加により試みられたことがあるが十分な成果は
得られていない。 本発明は、上記問題点を解決するためになされ
たものでより靭性の大きいAl2O3−TiC系セラミ
ツクの製造法を提供することを目的とする。 [発明の構成] 一般式TiCx(ただしxは0.65〜0.93)で表わさ
れる炭化チタン20〜50重量%と、 Dy2O3,Y2O3,Tb4O7,Ho2O3,Er2O3及び
Gd2O3から運ばれる1種又は2種以上の希土類酸
化物0.05〜3.0重量%と、Al2O347〜79.95重量%
と、からなる配合物を成形後、不活性ガス中で一
次焼結を行ない、対理論密度を95〜99%とし、次
いで熱間静水圧プレス法により焼結し対理論密度
を99.5%以上とすることを特徴とする高靭性セラ
ミツクの製造法を要旨とする。 本発明においてTiCx(ただしxは0.65〜0.93)
が20〜50重量%用いられることが必要である。 上記のTiCxはTiが過剰の非化学量論的炭化チ
タンであり、TiCで表わされる化学量論的炭化チ
タンに比べて、結晶構造が不完全かつ不安定であ
る。そのため固相反応等の焼結反応が容易とな
り、Al2O3粒とTiCx粒及びTiCx粒同士の界面が
Al2O3粒とTiC粒及びTiC粒同士の界面に比較し
て強化される。又、TiCxの原子間の結合形態は
共有結合に金属結合的性質を帯びたものとなり靭
性が向上する。 TiCxにおけるxが0.65より小さい場合には、
焼結体の性能特に耐摩耗性が低下し、又xが0.93
より大きくなるとTiCxにおける非化学量論的効
果が弱くなり、十分な靭性が得られなくなる。 上記TiCxは20〜50重量%用いられることが必
要であるがTiCxが20重量%未満の場合は、TiCx
を用いた効果が十分に表われず、50重量%を超え
る場合は焼結性が悪くなり、十分な靭性が得られ
なくなる。 更に、Dy2O3,Y2O3,Tb4O7,Ho2O3,Er2O3
及びGd2O3から選ばれる1種又は2種以上の希土
類酸化物を0.05〜3.0重量%用いることが必要で
ある。 希土類酸化物は1次焼結において比較的低い温
度例えば1750℃以下で配合物の対理論密度を後述
のHIP処理に必要な90%以上とするために用い
る。 希土類酸化物が0.05重量%未満の場合には、1
次焼結において比較的高い温度で焼結しないと対
理論密度が95%以上とならない。この場合には
Al2O3が粒成長を起こし焼結体の強度が低くなり
好ましくない。 逆に希土類酸化物が3重量%を超える場合に
は、焼結体は得られるが靭性に劣り工具としての
特性に欠ける。 希土類酸化物の中でもDy2O3、Y2O3、Tb4O7、
Ho2O3、Er2O3およびGd2O3は特に上記の1次焼
結における比較的低温で所定の耐理論密度を与え
る効果が大きい。 さらに、MgO、CaO、SiO2、ZrO2およびNiO
等の通常Al2O3系、Al2O3−TiC系、Al2O3−ZrO2
系などのAl2O3主体のセラミツクの焼結に用いら
れる焼結助剤から選ばれた1種又は2種以上を全
配合物に対して2重量%以下添加してもよい。こ
の場合には、焼結時の粒成長抑制の効果が更に大
きく、より強度のセラミツクとなつて好ましい。 本発明は、上記配合物を成形助剤を用いるプレ
ス成形等の通常用いられる成形方法によつて所望
の形状に成形した後、TiCxの酸化を防ぐため不
活性ガス中で対理論密度が95〜99%となるまで1
次焼結を行なう。 1次焼結後の対理論密度が95%より小さいと
HIP処理において緻密化せず、又対理論密度が99
%より大きいとAl2O3が粒成長を起こし、どちら
の場合も焼結体の強度が低下する。 HIP処理は、1400〜1580℃、200気圧以上の条
件等の通常用いられる条件下で行なわれ、HIP処
理後の耐理論密度は99.5%以上とされる。 以上のような本発明方法によつて得られるセラ
ミツク工具は耐摩耗性及び靭性に優れたものとな
る。その理由はAl2O3とTiCxの接着強度が高く、
かつAl2O3の結晶粒子が微細なためである。 [実施例] 本発明の一実施例について述べる。 純度99.9%平均粒径0.4μmのα−Al2O3、第1
表の内容に調整されたTiCx、希土類酸化物、及
び場合によつて焼結助剤を第2表のように各種配
合し、ボールミルにて40hr湿式混合を行つた後乾
燥し、混合粉を得た。この混合粉にパラフイン4
重量%を加えて1.0ton/cm2の圧力で焼結後の寸法
が13×13×5mmになるようプレス成型し、その後
不活性ガス雰囲気で対理論密度が95〜99%になる
よう1次焼結した。焼結後HIP炉を用いて1450℃
で1hr、1500Kg/cm2の圧力で焼結した。ガスはア
ルゴンを用いた。得られた焼結体はダイヤモンド
砥石を用いてSNGN432の形状(JIS)に仕上げ
た。チヤンフアーは0.1mm×25°とした。このもの
について次の、の条件にて切削テストを行つ
たところ第2表のような結果が得られた。 切削テストの条件 被削材:FC20(HB200〜220) 切削条件:切削速度(V)=900m/min、 切り込み(t)=0.5mm、 送り速度(f)=0.25mm/rev、 寿命判定:120mmφ×15mmlの外周部を100回
切削した後の摩耗幅VB(mm)を測定 被削材:SKD11(HRC60) 切削条件:切削速度(V)=120m/min、 切り込み(t)=0.5mm、 送り速度(f)=0.1mm/rev 寿命判定:120φmmの棒材を20分間切削した
後の摩耗幅VB(mm)を測定
【表】
【表】
【表】
第2表の結果により次の(1)〜(8)の場合には、セ
ラミツクの摩耗幅が大きくなり、場合によつては
欠損することが判つた。 (1) No.19のようにTiCxが50重量%よりも多く配
合された場合。 (2) No.20のようにTiCxが20重量%よりも少なく
配合された場合。 (3) No.21のようにTiCxにおけるXの値が0.93を
超える場合。 (4) No.22のようにTiCxにおけるXの値が0.65よ
りも小さい場合。 (5) No.23のように1種又は2種以上からなる希土
類酸化物が0.05重量%よりも少ない場合。 (6) No.24のように1種又は2種以上からなる希土
類酸化物が3重量%よりも多い場合。 (7) No.25のように1次焼結後の対理論密度が95%
未満の場合。 (8) No.26のように1次焼結後の対理論密度が99%
を超える場合。 これらより高靭性セラミツクを得るには、本発
明のようにTiCxにおけるXの値、TiCxの配合
量、1種又は2種以上からなる希土類酸化物の配
合量を所定にすることがどうしても必要であるこ
とがわかつた。 又No.1〜No.15より配合物にMgO、CaO、SiO2、
ZrO2およびNiO等の通常Al2O3主体のセラミツク
の焼結に用いられる焼結助剤を添加すると耐摩耗
性が更に向上することが判つた。 [発明の効果] 本発明のセラミツクの製造法を用いることによ
つて靭性の大きいAl2O3−TiC系セラミツクを製
造することができ製造されたセラミツクは鋳鉄、
鋼、高ニツケル、アルミニウム、チタン等や、非
金属の切削工具として、又振動が激しくかかるあ
るいは高熱のかかる機械部品等に有用である。
ラミツクの摩耗幅が大きくなり、場合によつては
欠損することが判つた。 (1) No.19のようにTiCxが50重量%よりも多く配
合された場合。 (2) No.20のようにTiCxが20重量%よりも少なく
配合された場合。 (3) No.21のようにTiCxにおけるXの値が0.93を
超える場合。 (4) No.22のようにTiCxにおけるXの値が0.65よ
りも小さい場合。 (5) No.23のように1種又は2種以上からなる希土
類酸化物が0.05重量%よりも少ない場合。 (6) No.24のように1種又は2種以上からなる希土
類酸化物が3重量%よりも多い場合。 (7) No.25のように1次焼結後の対理論密度が95%
未満の場合。 (8) No.26のように1次焼結後の対理論密度が99%
を超える場合。 これらより高靭性セラミツクを得るには、本発
明のようにTiCxにおけるXの値、TiCxの配合
量、1種又は2種以上からなる希土類酸化物の配
合量を所定にすることがどうしても必要であるこ
とがわかつた。 又No.1〜No.15より配合物にMgO、CaO、SiO2、
ZrO2およびNiO等の通常Al2O3主体のセラミツク
の焼結に用いられる焼結助剤を添加すると耐摩耗
性が更に向上することが判つた。 [発明の効果] 本発明のセラミツクの製造法を用いることによ
つて靭性の大きいAl2O3−TiC系セラミツクを製
造することができ製造されたセラミツクは鋳鉄、
鋼、高ニツケル、アルミニウム、チタン等や、非
金属の切削工具として、又振動が激しくかかるあ
るいは高熱のかかる機械部品等に有用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式TiCx(ただしxは0.65〜0.93)で表さ
れる炭化チタン20〜50重量%と、 Dy2O3,Y2O3,Tb4O7,Ho2O3,Er2O3及び
Gd2O3から選ばれる1種又は2種以上の希土類酸
化物0.05〜3.0重量%と、 Al2O347〜79.95重量%と、 からなる配合物を成形後、不活性ガス中で一次焼
結を行ない、対理論密度を95〜99%とし、次いで
熱間静水圧プレス法により焼結し対理論密度を
99.5%以上とすることを特徴とする高靭性セラミ
ツクの製造法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59176928A JPS6153155A (ja) | 1984-08-22 | 1984-08-22 | 高靭性セラミツクの製造法 |
DE19853529265 DE3529265A1 (de) | 1984-08-22 | 1985-08-16 | Keramik mit sehr hoher zaehigkeit und verfahren zur herstellung derselben |
US07/742,737 US5106788A (en) | 1984-08-22 | 1991-08-06 | Process for producing highly tough ceramics |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59176928A JPS6153155A (ja) | 1984-08-22 | 1984-08-22 | 高靭性セラミツクの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6153155A JPS6153155A (ja) | 1986-03-17 |
JPH0411503B2 true JPH0411503B2 (ja) | 1992-02-28 |
Family
ID=16022196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59176928A Granted JPS6153155A (ja) | 1984-08-22 | 1984-08-22 | 高靭性セラミツクの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6153155A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1710216B8 (de) * | 2005-04-07 | 2016-03-02 | Oerlikon Metco AG, Wohlen | Kompressor mit einer oberflächenschicht eines keramischen werkstoffs und das verfahren seiner herstellung |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59102865A (ja) * | 1982-12-03 | 1984-06-14 | 日本特殊陶業株式会社 | 切削用セラミツク工具の製造方法 |
-
1984
- 1984-08-22 JP JP59176928A patent/JPS6153155A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS59102865A (ja) * | 1982-12-03 | 1984-06-14 | 日本特殊陶業株式会社 | 切削用セラミツク工具の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS6153155A (ja) | 1986-03-17 |
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