JPH04112321U - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱調理器における発熱体を上方又は下方に
屈曲形成させるとともにこれを反転使用可能として、焼
き、揚げ、蒸し、煮る等の種々の加熱調理を可能とし、
多目的な使用及び調理法が得られる。 【構成】 調理器本体１内に発熱体３を備える加熱調理
器Ａにおいて、前記発熱体は、調理器本体の側部に取付
けられる発熱源部２への接続部１１と、発熱部１２とで
構成し、発熱部は調理器本体内において接続部に対し上
位、下位に反転使用し得るよう上方又は下方へ屈曲形成
した構成である。また、前記発熱体の発熱部を接続部に
対し上方に変位させた状態で、この発熱部より上方に位
置する調理器本体の開口部に調理物の載置体１７を支持
させる場合と、発熱体の発熱部を接続部に対し下方に変
位させた状態で、この発熱部上方に、天ぷら鍋等の内容
器１８を配設させる場合がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、調理器本体内に設ける発熱体を反転自在として焼く、揚げる、煮る 、くんせい、蒸す等の各種調理に対し多目的に使用できる加熱調理器に関するも のである。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

従来、電熱を利用した加熱調理器は、ステンレス鋼、アルミ合金等によって形 成した調理器本体に、耐熱性陶器により形成した発熱体受けを内装し、この発熱 体受けにニッケルクロム線又は鉄クロム線をらせん状に巻いた発熱体を配設する とともに、下部に反射板を設けた構成によるもので、使用に際しては発熱体に通 電しこれを発熱させて発熱体上に設けた調理物載置体に魚等を載せてこれを焼い たり、鍋により調理物を煮たりしたものであった。しかし、この種の加熱調理器 に設けた発熱体は、調理器本体より上部に露出した構成によるものであるから、 この加熱調理器に湯沸かし、両手鍋等をかけて加熱し煮沸調理した場合、発熱体 の熱が外部に逃げるため熱効率が悪くて多目的に使用することができなく、しか も天ぷら鍋等をのせた場合、容体側が弧状なため安定性も乏しくして使用上に不 便を来すとともに、構成が複雑で製作上にも手数がかかるし、発熱体は互換性が ないので断線等の故障が生じた場合、これを簡単に取り替えて再使用することの できない諸問題点があった。

【０００３】

【考案の目的】

本考案は前記の問題点を解消するためになされたもので、特に、調理器本体に 設ける発熱体を上下反転させて使用できるように上方又は下方に屈曲構成して、 焼く、揚げる、煮る、蒸す等の調理に対し多目的に使用でき、各調理に適する加 熱が得られる加熱調理器を提案することを目的とする。

【０００４】

【目的を達成するための手段】 前記目的を達成するための手段として、本考案に係る加熱調理器は、調理本体 内に発熱体を備える加熱調理器において、前記発熱体は、調理器本体の側部に取 付けられる発熱源部への接続部と、発熱部とで構成し、発熱部は調理器本体内に おいて接続部に対し上位、下位に反転使用し得るよう上方又は下方へ屈曲形成し たことを特徴とする。

【０００５】 また、本考案は、発熱体の発熱部を接続部に対し上方に変位させた状態で、こ の発熱部より上方に位置する調理器本体の開口部に調理物の載置体を支持させる 構成とし、さらに、発熱体の発熱部を接続部に対し下方に変位させた状態で、こ の発熱部上方に、天ぷら鍋等の内容器を配設した構成とする。

【０００６】

【考案の作用、効果】

前記構成のように、本考案の加熱調理器によれば、一台の加熱調理器で内装す る発熱体を上位、下位に反転使用することで、焼く、揚げる、煮る、くんせい等 に多目的に調理に使用でき、また、発熱体は前記内容器とか載置体に合わせて変 位可能な構成によるので、発熱体が常に之等へ接近して熱効率の良い調理を可能 とするので、肉や魚、野菜などの焼き物調理を行う場合は、発熱体を調理器本体 の接続部に対し上方に変位させた状態に取付け、さらに調理器本体の開口部に載 置体を支持させた後、発熱体に通電しこれの発熱部より熱を発して載置体にのせ た焼き物等の各種調理物を加熱調理できる。また、発熱体を調理本体の接続部に 対し下位に変位させた状態にして調理器本体に内容器である天ぷら鍋を収容して 揚げ物、煮物等の各種調理を行なう場合は、発熱体の発熱部が調理器本体の接続 部に対し下方に変位させた状態に取付けてから、発熱部上に前記内容器をのせて これに天ぷら油、煮物の具を入れ、さらに発熱体に通電して内容器の油等を加熱 して各種の調理物を得る。また、調理器本体内において発熱体を下方に変位させ 、これに天ぷら鍋等の各種調理用の内容器を配設するので、使用中、過って内容 器に触れこれを転倒させたり、傾斜させてしまうようなこともなく、きわめて安 全に使用できる特有の効果を発揮できる。

【０００６】 さらに、発熱体は調理器本体の接続部へ着脱自在に取付けられるので各調理器 への互換性を有するとともに、調理器本体の清掃も容易になうことができる。ま た、製作に当ってもきわめて簡単な構成であるから、安価に提供できる特有の効 果もある。

【０００７】

【実施例】

以下、図１、図２、図３、図４によって本考案に係る加熱調理器の第一実施例 について説明する。

【０００８】 図において符号Ａは本考案に係る加熱調理器を示し、この加熱調理器Ａは、調 理器本体１と、調理器本体１の側部一方の中央に設けた発熱源部２と、この発熱 源部２へ着脱自在に取付ける発熱体３とより構成され、調理器本体１は、金属、 アルミニウム、陶器等の耐熱性素材で深鍋状に形成し、下端に脚４、４が複数取 付けられ上端開口部には段状周縁部５と、この段状周縁部５より上方に向かって 設けた立上り縁６とを形成してある。また、側壁には一対の持手７、７を突設し てある。なお、調理器本体１は、底部を有しているため、調理物から噴出する液 等を受ける容体として役立つ。

【０００９】 上記発熱源部２は、調理器本体１の側壁一方に設け、且つ調理器本体１内に位 置するプラグ受け部８と、本体１外部に位置する遮電、通電の切換え部を兼ねた 発熱温度調整部９と、電源コード１０とより構成し、発熱温度調整部９はダイヤ ル式で発熱温度を各種調理に適した温度、各種調理に適した複数異温度へ段階的 に調整可能とするとともに、遮電、通電の切換え用スイッチ部を備えた構成とし てある。

【００１０】 上記発熱源部２へ着脱自在に取付ける発熱体３は、発熱源部２のプラグ受け部 ８へ着脱自在に取付ける接続部１１と、電熱を発する発熱部１２とより構成され 、接続部１１は先端に通電用のプラグ１３を備え、該プラグ１３をプラグ受け部 ８へ抜き差し自在に嵌める。また、発熱部１２は耐蝕性の高いインコロイ鋼によ り構成し、前記接続部１１よりこの接続部１１に対し上位又は下位に反転使用で きるように上方又は下方に屈曲させた曲部１４と、この曲部１４より延設した水 平部１５とよりなり、この水平部１５は対応する各種調理物・載置体１７および 内容器１８等への効率良い熱供給を可能とするために、湾曲部１６、１６を形成 してある。

【００１１】 次に符号１７は調理器本体１の開口部の段状周縁部５に支持させた調理物の載 置体又は図１の二点鎖線に示す底部上に配する載置体１７´を示し、金網又は板 体へ所定間隔に複数孔を配列した構成によるものを使用し、且つ調理器本体１に おける開口部の平面形状に合わせた形状とし、上記の場合使用に際し周端を調理 本体１の開口部における段状周縁部５を載せ、上面に肉や魚、野菜等の調理物を 載せて各種の調理を行なう。このとき発熱体３は図１に示すように接続部１１に 対して上位に変位させた状態に取付け、熱源を載置体１７に接近させた状態にて 加熱調理を可能とする。また、下方に載置体１７´を配した状態で蓋体２０を段 状周縁部５に載せて発熱体３を上方又は下方に位置させてくんせい等を調理する こともできる。

【００１２】 符号１８は調理器本体１内に配設した内容器を示し、図３に示すように所定の 深さを有する天ぷら鍋、煮物鍋等の内容器とし、これに開口部に油切り、煮液切 り等の載置体１９を対応させる。図３を図５のように内容器１８と載置体１９を 一体形成することができる。この載置体１９は一方の周端を調理器本体１の段状 周縁部５に支持させ、他方の周端を下方へ鈎形で水返し形に屈曲させてこの内容 器１８の開口部に係止させるもので、使用に際し、発熱体３を同図に示すように 接続部１１に対し下位に変位させた状態に反転使用し、この状態において発熱部 １２へ天ぷら油、煮液等を収容した内容器１８を載せて、調理器本体１内に配設 した状態で揚げ物、煮物等の各種調理を行なう。このとき発熱部１２からの熱は 、直接内容器１８に伝わって熱効率の良い加熱調理を可能とする。

【００１３】 次に符号２０は調理器本体１の開口部に冠合させる蓋体を示し、上面中央につ まみ２１を突設した構成によるもので使用に際しては、調理器本体１の段状周縁 部５へ支持させ閉鎖する。

【００１４】 以上、この実施例による加熱調理器Ａによって肉とか魚、野菜等を焼く等の各 種調理を行う場合は、発熱体３の発熱部１２を接続部１１に対し上位に位置する よう接続部１１へ取付け、さらに調理器本体１の開口部に調理物の載置体１７を 支持させて発熱体３に通電しこれを発熱させて、載置体１７上の各種調理物を得 る。また、この加熱調理器Ａにより天ぷらを揚げる等の各種調理を行う場合は、 前記発熱体３を取り外して反転させこの発熱体３を接続部１１に対し下位に位置 するように接続部１１へ取付けた後、これの発熱部１２上に天ぷら油等の液体入 りの内容器１８を載せてから、調理器本体１と内容器１８との間に油切り、煮液 切りなどの載置体１９を配設して発熱体３に通電し、内容器１８の油、煮液等を 高温化させて天ぷら等の各種調理を行なう。本考案の加熱調理器Ａは、前記焼き 物、揚げ物、煮物、くんせい物等の調理加熱の外に、各調理部の保温などに使用 することもできる。

【００１５】 次に本考案の第二実施例を図５、図６に基づいて説明すると、この実施例によ る加熱調理器Ａ´は、調理器本体１´の平面形状を楕円形としたもので、この加 熱調理器Ａ´は、前記実施例と同様、調理器本体１´と、調理器本体１´の側部 に設けた発熱源部２´と、この発熱源部２´へ着脱自在に取付ける発熱体３´と より構成され、調理器本体１´は、耐熱性素材で深鍋状に形成し、下端に脚４´ 、４´が取付けられ上端開口部には段状周縁部５´と、この段状周縁部５´より 上方に向かって設けた立上り縁６´とを形成してある。

【００１６】 また、調理器本体１´の側壁には一対の持手７´、７´を突設してある。さら に、調理器本体１´の開口部には蓋体２０´を嵌脱自在に嵌める。

【００１７】 上記発熱源部２´は、調理器本体１´の側壁一方に設け、且つ調理器本体１´ 内に位置するプラグ受け部８´と、本体１´外部に位置する遮電、通電の切換え 部を兼ねた発熱温度調整部９´と、電源コード１０´とより構成し、発熱温度調 整部９´はダイヤル式で発熱温度を各種調理に適した温度、各種調理に適した複 数異温度へ段階的に調整可能とするとともに、遮電、通電の切換え用スイッチ部 を備えた構成としてある。

【００１８】 上記発熱源部２´へ着脱自在に取付ける発熱体３´は、発熱源部２´のプラグ 受け部８´へ着脱自在に取付ける接続部１１´と、電熱を発する発熱部１２´と より構成され、接続部１１´は先端に通電用のプラグ１３´を備え、該プラグ１ ３´をプラグ受け部８´へ抜き差し自在に嵌める。また、発熱部１２´は耐蝕性 の高いインコロイ鋼により構成し、前記接続部１１´よりこの接続部１１´に対 し上位又は下位に反転使用できるように上方又は下方に屈曲させた曲部１４´と 、この曲部１４´より延設した水平部１５´とよりなり、この水平部１５´は対 応する天ぷら鍋等の内容器への効率良い熱供給を可能とするために、楕円形とし てある。

【００１９】 符号１８´は調理器本体１´内に配設した内容器を示し、図５に示すように所 定の深さを有する断面略ひの字形の天ぷら鍋、煮物鍋等とし、これの開口部にス リット、孔等を配した油切り、煮液切り等の載置体１９´を対応させる。この載 置体１９´は一方の周端を調理器本体１´の段状周縁部５´に支持させ、内方の 周端を鈎形に屈曲させてこの内容器１８´を一体形成されて係止させるもので、 使用に際しは、発熱体３´を同図に示すように接続部１１´に対し下位に変位さ せた状態に反転使用し、この状態において発熱部１２´内へ内容器１８´を配置 させ、さらに通電して調理器本体１´内に配設した状態で揚げ物、煮物等の各種 調理を行なう。このとき発熱部１２´からの熱は、直接内容器１８´に伝わって 熱効率の良い加熱調理を可能とする。また、内容器１８´を調理器本体１´から 取り除いて一点鎖線に示すように発熱体３´を接続部１１´に対し上位に反転変 位させて、調理器本体１´における開口部の段状周縁部５´ヘ支持させた載置体 （図示省略）に肉、魚、野菜等を載せて加熱調理することもある。

【００２０】 次に符号２０´は調理器本体１´の開口部に冠合させる蓋体を示し、上面中央 につまみ２１´を突設した構成によるもので使用に際しては、調理器本体１´の 段状周縁部５´へ支持させ閉鎖する。

【００２１】 以上、この実施例による加熱調理器Ａ´によって肉とか魚、野菜等を焼く場合 は、発熱体３´の発熱部１２´を接続部１１´に対し上位に位置するよう接続部 １１´へ取付け、さらに調理器本体１´の開口部に調理物の載置体を支持させて 発熱体３´に通電しこれを発熱させて、載置体上の調理物を焼く。また、この加 熱調理器Ａ´により天ぷらなどの揚げとか煮物調理などの各種調理を行う場合は 、前記発熱体３´を取り外して反転させこの発熱体３´を接続部１１´に対し下 位に位置するように接続部１１´へ取付けた後、これの発熱部１２´上に天ぷら 油、煮液等を入れた内容器１８´を載せてから、調理器本体１´と内容器１８´ との間に油切り、油切りなどの載置体１９´を配設した後、発熱体３´に通電し 、内容器１８´の調理物を高温化させて天ぷら等の各種調理を行なう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る加熱調理器の第一実施例を示すも
ので、発熱体の位置を反転させた状態の断面図である。

【図２】図１における平面図である。

【図３】前記実施例において、発熱体を反転させ且つ内
容器、載置体、蓋体を備えた状態の断面図である。

【図４】図３における平面図である。

【図５】本考案の第二実施例を示すもので、発熱体を反
転させ内容器、蓋体を備えた状態の一部を縦断した正面
図である。

【図６】図５における平面図である。

【符号の説明】

Ａ 加熱調理器 １ 調理器本体 ２ 発熱源部 ３ 発熱体 １１ 接続部 １２ 発熱部 １７ 載置体 １８ 内容器

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理本体内に発熱体を備える加熱調理器
   において、前記発熱体は、調理器本体の側部に取付けら
   れる発熱源部への接続部と、発熱部とで構成し、発熱部
   は調理器本体内において接続部に対し上位、下位に反転
   使用し得るよう上方又は下方へ屈曲形成したことを特徴
   とする加熱調理器。
2. 【請求項２】 発熱体の発熱部を接続部に対し上方に変
   位させた状態で、この発熱部より上方に位置する調理器
   本体の開口部に調理物の載置体を支持させることを特徴
   とする請求項１記載の加熱調理器。
3. 【請求項３】 発熱体の発熱部を接続部に対し下方に変
   位させた状態で、この発熱部上方に、天ぷら鍋等の内容
   器を配設することを特徴とする請求項１記載の加熱調理
   器。