JP3069231U - 焼き物器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品を加熱調理するための所定の深さを有す
るアルミ又はアルミ合金製の鍋２と、その下方に配設さ
れ前記鍋２を加熱するシーズヒーター３と、前記鍋２及
びシーズヒーター３が配設される枠台１０とからなる焼
き物器１において、鍋２の洗浄作業及びヒーター３の保
守が容易に行えること。 【解決手段】 前記枠台１０の上面には、前記鍋２及び
シーズヒーター３を収容させると共にその側壁１２０が
前記鍋２及びシーズヒーター３を包囲する箱状の鍋収容
部１００が設けられており、前記シーズヒーター３は、
前記鍋収容部１００において上面が露出状態に設けら
れ、前記鍋２は、前記シーズヒーター３の上面に載置さ
れると共に前記側壁１２０に非接触状態に収容される、
焼き物器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、 焼き物器に関する。特に、食品を加熱調理させる鍋と、その下方に 配設され前記鍋を加熱するシーズヒーターと、前記鍋及びシーズヒーターが配設 される枠台とからなる焼き物器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

主に業務用に用いられる調理器の一つとして、一度に多くの餃子を加熱調理さ せることができる偏平な鍋と、調理に応じて前記鍋の温度や加熱時間等を自動又 は手動によって制御できる制御機能とを備えた自動餃子焼き器がある。この餃子 焼き器を用いれば、熟練した調理技術を有しない者にも均一で見栄えのよい仕上 がりに餃子を焼くことができ、また、連続的に大量の餃子を焼きあげることがで きるため、飲食店や量販店等において広く用いられている。

【０００３】 この餃子焼き器のような食品の焼き物器において、前記鍋とこれが配設される 金属製の枠台とは通常しっかりと固着されており、前記鍋を枠台から取り外すこ とが困難であるため、調理後の洗浄は前記鍋が焼き物器に配設された状態のまま 行われており、洗浄作業が面倒であると共に前記鍋をきれいに洗浄させるがこと 難しい。

【０００４】 また、鍋の加熱効率を高めるために、前記鍋の底面部にヒーターを内蔵させた 構成の鍋も多く、このような鍋が用いられる場合には、前記の洗浄時の問題に加 えてヒーターの保守や修理が困難であるという問題もある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、『食品を加熱調理するための所定の深さを有するアルミ又はアルミ 合金製の鍋と、その下方に配設され前記鍋を加熱するシーズヒーターと、前記鍋 及びシーズヒーターが配設される枠台とからなる焼き物器』において、鍋の洗浄 作業及びヒーターの保守が容易に行えることを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

＊１項 上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、『前記枠台の上面には、前 記鍋及びシーズヒーターを収容させると共にその側壁が前記鍋及びシーズヒータ ーを包囲する箱状の鍋収容部が設けられており、前記シーズヒーターは、上面が 露出状態に前記鍋収容部に設けられ、前記鍋は、前記シーズヒーターの上面に載 置されると共に前記側壁に非接触状態に収容される』ことである。

【０００７】 上記技術的手段は次のように作用する。 上記手段によれば、シーズヒーターは枠台上面の鍋収容部に露出状態に設けら れ、その上面に鍋が載置状態に配設されるため、前記鍋の枠台への取付け取外し が容易である。また、前記シーズヒーターの保守や修理も簡単に行うことができ る。

【０００８】 前記鍋は、側壁に非接触であるから鍋の自重のすべてがシーズヒーターへの押 圧力となるため、前記鍋のシーズヒーターからの浮上がりが防止され密着性が高 くなる。また、前記鍋と鍋収容部とが非接触状態であり両者間に間隙が生じてい るため、加熱された前記鍋から鍋収容部及び枠台へ熱が伝導されにくいと共に、 前記間隙が鍋収容部内に発生した過剰な熱のにがしとしても機能するため、前記 枠台表面の過熱が防止される。

【０００９】 ［その他］ ＊２項 １項において、『前記シーズヒーターは、前記鍋の底面に沿って蛇行状に配設 されており、前記鍋の底面には、前記蛇行状のシーズヒーターに一致すると共に 、前記シーズヒーターの断面の少なくとも頂部が嵌入される凹溝が形成されてい る』ことにより、前記シーズヒーターから前記鍋への熱伝導が高くなるため、鍋 の加熱効率が上昇される。また、前記凹溝とシーズヒーターとの凹凸嵌合により 前記鍋は前記シーズヒーター上面に安定的に且つ位置決め状態に載置される。

【００１０】 ＊３項 １項又は２項において、『前記シーズヒーターは、前記鍋収容部の底板から直 立する複数の保持板の頂部に架橋状に支持されている』ことにより、シーズヒー ターと鍋収容部の底板との間には保持板の高さに相当する間隔が空くため、前記 シーズヒーターから発生された熱が前記鍋収容部に伝導されにくく、前記鍋収容 部及びこれに連設される枠台表面の過熱が防止されるため、前記枠台の下方に設 けられた制御計器類の故障等の心配がない。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。 枠台への鍋の取付け取外しが容易であるため、調理毎に前記鍋を枠台から取り 外して容易に洗浄することができ、前記鍋の下方に設けられたシーズヒーターの 保守や修理も簡単である。また、前記鍋とシーズヒーターとの密着性が高いため 、ヒーターから鍋への熱伝導率が向上する。さらに、前記枠台表面の高温化が防 止されるため、前記枠台への接触による火傷等の心配がなく安全である。

【００１２】 上記の効果に加えて、２項の場合には、加熱効率が高くなると共に前記鍋が安 定的に且つ位置決め状態に載置される。従って、前記鍋の一部が不用意に前記側 壁に接触して過熱状態となる不都合が防止できる。３項の場合には、火傷及び制 御計器類の故障等の心配がない。

【００１３】

【考案の実施の形態】

次に、上記した本考案の実施例を図面に従って詳述する。 本考案の実施の形態の一例として、主に業務用として使用される自動餃子焼き 器を示している。

【００１４】 図１及び図２に示すように、この餃子焼き器１は、餃子６，６を加熱調理させ る餃子鍋２と、前記餃子鍋２の下方に設けられ前記餃子鍋２を加熱するシーズヒ ーター３と、これらを収容させる鍋収容部１００が上面に設けられた枠台１０と 、この枠台１０上面に設けられ前記餃子鍋２を開閉自在に覆う蓋部５とからなっ ている。

【００１５】 前記餃子鍋２は、前記鍋収容部１００の底板に取付けられた支持板４，４の頂 部に架橋状に支持されているシーズヒーター３の上面に載置されると共に前記鍋 収容部１００に非接触状態に収容されている。 ＊枠台１０ 枠台１０は、図１及び図２に示すように、その上面に配設される餃子鍋２にお いて調理を行うのに適した高さに設定される金属製の直方体であり、前記上面の 略全域にわたって前記餃子鍋２とシーズヒーター３とを収容させる上方に開放す る矩形状の鍋収容部１００が設けられている。また、前記上面の後方側には、前 記餃子鍋２の上部開放端を開閉自在に覆う蓋部５が配設されており、図２の破線 で示されるように開閉される。

【００１６】 前記鍋収容部１００は、これに収容される餃子鍋２及びシーズヒーター３を側 壁１２０によって非接触状態に包囲し得る大きさに設定されており、この鍋収容 部１００に餃子鍋２を収容させるとき、図５に示すように、前記餃子鍋２と側壁 １２０との間には全周にわたって隙間Ｇ２が形成される。また、前記側壁１２０ とこれに添接される枠台１０の端縁の高さは、その上端と餃子鍋２の端縁２３と の間に隙間Ｇ１が形成されるように設定されている。

【００１７】 前記枠台１０の鍋収容部１００の下方には、前記シーズヒーター３の温度調節 や加熱時間等の調節する制御機構部が収容されており、前記枠台１０の前面には 運転ランプ及び電源スイッチ７０が配設された制御盤７が設けられている。 ＊シーズヒーター３ シーズヒーター３は、図３に示されるように、その上面に載置される餃子鍋２ の底面２０に沿う蛇行状に形成されており、その上面が露出され、その下面が前 記収容部１００の底板１１０に取付けられたＬ字状の支持板４，４の頂部を架橋 する状態で前記鍋収容部１００に収容されている。

【００１８】 前記シーズヒーター３は、図１に示されるように、上面部が直線状の断面半月 形であり、その下面部が前記支持板４，４の頂部に欠成された半円形のヒーター 受４０，４０に凹凸嵌合状態に支持されているため、前記鍋収容部１００の底板 １１０から前記支持板４，４の高さに相当する間隔Ｈだけ上方に配設されている 。 ＊餃子鍋２ 餃子鍋２は、図４に示すように、断面逆台形のアルミ合金製の偏平鍋であり、 その端縁部２３は、図５に示すように、外側向けて階段状に曲折されており前記 蓋部５を受ける蓋受２５が形成されている。

【００１９】 餃子鍋２の底面２０には、前記シーズヒーター３の蛇行形状に一致しその上面 部を嵌入し得る凹溝２００が設けられており、これを前記シーズヒーター３の上 面に載置するとき、図５に示すように、前記凹溝２００とシーズヒーター３の上 面部とが当接されると共に底面２０と前記支持板４の頂部とが当接され、前記シ ーズヒーター３はヒーター受４０と前記凹溝２００により包囲された状態に配設 される。

【００２０】 また、底面２０の周縁部には、前記シーズヒーター３の配設部分を包囲する脚 板２４が全周にわたって設けられている。 ＊調理の実際 この餃子焼き器１において、実際に餃子を加熱調理させる場合について以下に 説明する。

【００２１】 電源スイッチ７０をＯＮにして調理を開始すると、シーズヒーター３に通電さ れて発熱しその上面に載置された餃子鍋２へ熱が伝導される。前記餃子鍋２の温 度は、前記シーズヒーターと同様に支持板４の頂部に架橋状態に配設されたサー モセンサー３０によって検知されるようになっており、調理可能な温度まで加熱 された後は、加熱調理に適した温度に保つように制御されている。

【００２２】 調理開始可能な温度まで上昇された後、餃子鍋２の調理面２１に十分な油をひ いて餃子６，６を表面に並べて所定の時間焼き表面に焦げ目をつける。次に、調 理板板２１に所定の量の水を注入させ、蓋部５を閉めて餃子６，６を蒸し焼きに する。所定の時間経過後、前記蓋部５を開けて餃子６，６を取出す。

【００２３】 上記の加熱調理を行うとき、前記シーズヒーターの下面及び加熱された餃子鍋 ２から放熱された熱によって加熱された前記鍋収容部１００内の空気は、前記餃 子鍋２と前記鍋収容部１００との間隙Ｇ１，Ｇ２を通って外部へ排出される。ま た、シーズヒーター３及び餃子鍋２と前記鍋収容部１００とは非接触であるため 、前記鍋収容部１００及びこれに連設される枠台１０へ熱は伝導されにくい。

【００２４】 加熱調理後は、前記餃子鍋２は底部２０に設けられた凹溝２００とシーズヒー ター３の上面との凹凸嵌合によって係止されており、上方に持ち上げるだけで鍋 収容部１００から取り外せるため、調理によって汚れた調理面２１を簡単に洗浄 することができる。洗浄後は、前記シーズヒーター３の上面に前記凹凸嵌合が形 成されるように載置させて配設させる。また、前記餃子鍋２を取り外すことによ り下方に配設されたシーズヒーター３が露出状態となるため、保守や修理も容易 に行うことができる。 ＊その他 この例において、餃子鍋２の底面２０にはシーズヒーター３の形状に一致しこ れを嵌入する凹溝２００が形成されているが、前記底面２０は平面であってもよ い。また、前記餃子鍋２を安定配置させる手段は、前記凹溝２００とシーズヒー ター３の凹凸嵌合だけでなく、別途に係止片等を配設させて前記餃子鍋２を前記 シーズヒーター３の上面に安定的に載置させるものであってもよい。

【００２５】 また、図５に示すように、鍋収容部１００の底部近傍への外気の流入を図る空 気流入孔を前記鍋収容部１００の底部周縁に設けると、前記鍋収容部１００の過 熱がより確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施の形態の餃子焼き器の正面部分断面
図

【図２】図１の側面部分断面図

【図３】餃子焼き器の枠台の平面図

【図４】餃子焼き器に用いられる鍋の断面図

【図５】鍋の枠台への取付け状態を示した拡大断面図

【符号の説明】

(1)・・・餃子焼き器、(10)・・・枠台、(100)・・・鍋収容部、
(2)・・・餃子鍋、(20)・・・底面、(21)・・・調理面、(200)・・・
凹溝、(3)・・・シーズヒーター、(4)・・・支持板、(5)・・・蓋
部、(6)・・・餃子

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【手続補正書】

【提出日】平成１２年１月１９日（２０００．１．１
９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 食品を加熱調理するための所定の深さを
   有するアルミ又はアルミ合金製の鍋と、その下方に配設
   され前記鍋を加熱するシーズヒーターと、前記鍋及びシ
   ーズヒーターが配設される枠台とからなる焼き物器にお
   いて、前記枠台の上面には、前記鍋及びシーズヒーター
   を収容させると共にその側壁が前記鍋及びシーズヒータ
   ーを包囲する箱状の鍋収容部が設けられており、前記シ
   ーズヒーターは、前記鍋収容部において上面が露出状態
   に設けられ、前記鍋は、前記シーズヒーターの上面に載
   置されると共に前記側壁に非接触状態に収容される、焼
   き物器。
2. 【請求項２】 請求項２において、前記シーズヒーター
   は、前記鍋の底面に沿って蛇行状に配設されており、前
   記鍋の底面には、前記蛇行状のシーズヒーターに一致す
   ると共に、前記シーズヒーターの断面の少なくとも頂部
   が嵌入される凹溝が形成されている、焼き物器。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、前記シーズヒ
   ーターは、前記鍋収容部の底板から直立する複数の保持
   板の頂部に架橋状に支持されている、焼き物器。