JPH04111370U - ゴルフ用パタークラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 芝面に対するヘッドの振り抜きが円滑に行え
るようにすることを主要な特徴とする。 【構成】 ヘッド本体１のソール面部１ａに合成樹脂素
材からなるソール材３を添設する。 【効果】 打球時にボールの手前から芝面をダフリ等の
ように打ち込んだ際、ソール材の摩擦係数が小さいため
に、ヘッド本体のソール面部と芝面との間の摩擦抵抗を
低減させることができ、ヘッドの振り抜きを芝面に影響
されることなく円滑に行え、ボールの初速度及び方向性
の安定化を図ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ゴルフ用パタークラブに関し、ヘッド本体のソール面部に工夫を 施すことにより、パッティング時等における振り抜きを円滑に行えるようにした ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のゴルフ用パタークラブにおいては、例えば図１１に示すように 、ヘッド本体ａのソール面部ｂを芝面Ｇに対して平坦面に形成し、そのソール面 部ｂのバック面部ｃ側を途中から尻上がりにアングルをもたせて傾斜させたもの や、図１２に示すように、ソール面部ｂを円弧状に形成したラウンドソール型の もの、あるいは、図１３に示すように、トウ側からヒール側方向のほぼ中央部で あるスィートスポットに対応するソール面部ｂの一部を平坦面に形成してなる構 成を有するものがある。

【０００３】 このようなヘッド本体ａのソール面部ｂの形態は、グリーン上でのパッティン グ時、あるいはフェアウエイ上で所謂テキサスウエッジとして使用される打球時 に、芝面Ｇとの接触面積を減少させ、芝面Ｇに対する摩擦抵抗を小さくすること により、ヘッドの振り抜きが良好になるように工夫されているものである。

【０００４】 しかしながら、摩擦力Ｆの物理的な基本式は、 Ｆ＝μＭｇ （但し、μ：摩擦係数、Ｍ：質量、ｇ：重力加速度） で表され、接触面積は摩擦力に無関係であり、したがって、ヘッド本体ａのソー ル面部ｂの形態を芝面Ｇに対して接触面積が減少するように工夫を施しても無意 味であった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 このため、上記した従来構造のゴルフ用パタークラブでは、パッティング時、 あるいはフェアウエイ上での打球時に、特に、芝面Ｇとの引っ掛かり（ダフリ等 ）が生じると、ヘッドの振り抜きが悪く、思い通りのスウィングができず、これ によって、ボールの初速度に悪影響を与えるばかりでなく、安定したボールの方 向性を得にくい、という問題があった。

【０００６】 この考案の目的は、芝面に対するヘッドの振り抜きが円滑に行えるようにした ゴルフ用パタークラブを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記した課題を解決するために、この考案は、ヘッド本体のソール面部に合成 樹脂素材からなるソール材を添設してなる構成としたものである。

【０００８】 この場合、ヘッド本体のソール面部に凹部を形成し、この凹部にソール材を嵌 合するとともに、このソール材の端縁部とヘッド本体のソール面部とを面一にす ることが好ましい。

【０００９】

【作用】

すなわち、この考案は、ヘッド本体のソール面部に合成樹脂素材からなるソー ル材を添設してなるために、打球時にボールの手前から芝面をダフリ等のように 打ち込んだ際、ソール材の摩擦係数が小さいことから、ヘッド本体のソール面部 と芝面との間の摩擦抵抗が低減され、ヘッドの振り抜きが芝面に影響されること なく円滑に行える。

【００１０】 また、ヘッド本体のソール面部にソール材の端縁部が面一に嵌合される凹部を 形成してなるために、ヘッド本体のトウ側からヒール側の中央部分が軽くなり、 トウ側からヒール側方向の重量バランスが促進される。

【００１１】

【実施例】 以下、この考案の構成を図１から図１０に示す実施例を参照しながら詳細に説 明する。

【００１２】 図１から図３は、この考案に係るゴルフ用パタークラブの第１実施例を示すも ので、図中１はヘッド本体である。

【００１３】 そして、このヘッド本体１のソール面部１ａは、平面矩形状を有し、トウ１ｂ 側からヒール１ｃ側方向のほぼ中央部であるスィートスポットに対応する範囲Ｌ の一部を平坦面に形成してなるとともに、トウ１ｂ側からヒール１ｃ側のほぼ全 域には、平面矩形状の凹部２が形成され、この凹部２には、例えばポリエチレン 樹脂、フッ素系合成樹脂あるいはアモルファスシンタードベース等の摩擦係数の 小さい合成樹脂素材からなるソール材３が嵌合状態で添設固定されている。

【００１４】 また、このソール材３の端縁部３ａは、前記ヘッド本体１のソール面部１ａと 面一になるように凹部２に嵌合されている。

【００１５】 図４及び図５は、この考案に係る第２実施例を示し、ヘッド本体１のソール面 部１ａの平坦面の範囲Ｌにソール材３を配設してなる構成を有するもので、その トウ１ｂ側及びヒール１ｃ側のエッジ部には、ヘッド本体１とは別の材質からな るエッジ部材４、４が打球方向に沿って面一に添設されている。

【００１６】 図６及び図７は、この考案に係る第３実施例を示し、ヘッド本体１のソール面 部１ａの平坦面の範囲Ｌに配設されるソール材３をほぼ半円弧状の形態に形成し てなる構成を有するものである。

【００１７】 図８及び図９は、この考案に係る第４実施例を示し、ヘッド本体１のソール面 部１ａの平坦面の範囲Ｌに配設されるソール材３の下面に、打球方向に沿って複 数の突条部３１・・・を突設してなる構成を有するもので、これら突条部３１の 突起面は滑らかに形成されている。

【００１８】 ところで、前記ソール材３は、ヘッド製作時において、例えばベント芝に対す る摩擦係数の小さい材質ものをベント用として、コーライ芝に対しても同様にコ ーライ用として選択されるようになっているものである。

【００１９】 図１０は、本願考案のパタークラブＡと従来のパタークラブＢにおけるベント 芝及びコーライ芝に対するヘッドスピード（ｍ／ｓ）と動摩擦係数（μ）との関 係を比較して示すものである。

【００２０】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、この考案は、ヘッド本体のソール面部に合成 樹脂素材からなるソール材を添設してなるために、打球時にボールの手前から芝 面をダフリ等のように打ち込んだ際、、ソール材の摩擦係数が小さいことから、 ヘッド本体のソール面部と芝面との間の摩擦抵抗を低減させることができ、ヘッ ドの振り抜きを芝面に影響されることなく円滑に行うことができ、これによって 、思い通りのスウィングが容易に行え、ボールの初速度及び方向性の安定化を図 ることができる。

【００２１】 また、ヘッド本体のソール面部にソール材の端縁部が面一に嵌合される凹部を 形成してなるために、ヘッド本体のトウ側からヒール側の中央部分が軽くなり、 トウ側からヒール側方向の重量バランスを促進させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案に係るゴルフ用パタークラブの第１
実施例を示す正面図。

【図２】 図１のII−II線における断面図。

【図３】 同じく底面図。

【図４】 この考案に係るゴルフ用パタークラブの第２
実施例を示す正面図。

【図５】 同じく底面図。

【図６】 この考案に係るゴルフ用パタークラブの第３
実施例を示す正面図。

【図７】 同じく底面図。

【図８】 この考案に係るゴルフ用パタークラブの第４
実施例を示す正面図。

【図９】 同じく底面図。

【図１０】 本願考案のパタークラブと従来のパターク
ラブにおけるベント芝及びコーライ芝に対するヘッドス
ピードと動摩擦係数との関係を比較して示す説明図。

【図１１】 従来のゴルフ用パタークラブを示す側面
図。

【図１２】 同じく従来のゴルフ用パタークラブの他の
例を示す側面図。

【図１３】 同じく従来のゴルフ用パタークラブの他の
例を示す側面図。

【符号の説明】

１・・・ヘッド本体、１ａ・・・ソール面部、１ｂ・・
・トウ、１ｃ・・・ヒール、２・・・凹部、３・・・ソ
ール材、３ａ・・・端縁部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッド本体のソール面部に合成樹脂素材か
   らなるソール材を添設したことを特徴とするゴルフ用パ
   タークラブ。
2. 【請求項２】ヘッド本体のソール面部に凹部を形成し、
   この凹部にソール材を嵌合するとともに、このソール材
   の端縁部と前記ヘッド本体のソール面部とを面一にした
   ことを特徴とする請求項１記載のゴルフ用パタークラ
   ブ。