JPH041112B2 - - Google Patents

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JPH041112B2
JPH041112B2 JP26365286A JP26365286A JPH041112B2 JP H041112 B2 JPH041112 B2 JP H041112B2 JP 26365286 A JP26365286 A JP 26365286A JP 26365286 A JP26365286 A JP 26365286A JP H041112 B2 JPH041112 B2 JP H041112B2
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JP
Japan
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fibers
crystalline
fiber
amorphous
inorganic
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JP26365286A
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JPS63120168A (ja
Inventor
Taketami Yamamura
Toshihiro Ishikawa
Masaki Shibuya
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US07/048,038 priority patent/US4778722A/en
Priority to CA000537051A priority patent/CA1302176C/en
Priority to DE8787304305T priority patent/DE3762411D1/de
Priority to EP87304305A priority patent/EP0246104B1/en
Publication of JPS63120168A publication Critical patent/JPS63120168A/ja
Publication of JPH041112B2 publication Critical patent/JPH041112B2/ja
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内部層と表面とからなり色調の豊か
な強化用繊維及びそれで強化された複合体に関す
る。
(従来の技術及びその問題点) 従来、各種複合体の強化用繊維として、炭素繊
維及び炭化珪素繊維が用いられてきた。
これらの繊維はマトリツクスとの濡れ性が乏し
く、マトリツクスと繊維との間の結合強化が充分
でなく、これら繊維で強化された複合体の機械的
強度は充分なものではなかつた。
また、これらの繊維はいずれも色調が黒色であ
り、このためこれら繊維で強化された複合体も黒
色ないし灰黒色を呈し、複合体の表面を塗布する
か、あるいはこの複合体に他の樹脂を積層するか
しない限り、種々の色調を有する美麗な外観の複
合体を得ることができなかつた。
繊維で強化された金属又はプラスチツクは、強
度と軽量性とを要求される製品、例えば、テニス
ラケツト、釣竿、スキーストツク、スキーエツ
ジ、レーシングカー、パイプ等から航空機、自動
車に亘る広範囲の製品として使用される。これら
の用途には、機械的強度は勿論のこと外観の美し
さ、フアツシヨン性も重要な因子として同時に要
求される。従来知られていた強化用無機繊維では
充分な機械的強度及び美麗な外観の二つの要求を
同時に満足させることができない。
また、繊維で強化されたセラミツクは各種機械
部品、構造材料として使用されている。これらの
分野においても用途に応じて外観の美しい複合体
が要求されている。公知の繊維強化セラミツクは
この要求を満足させるものではない。
さらに、公知の無機繊維を使用して得られる複
合体は、その製造過程で強化用繊維がかたよりや
すく、複合体中で繊維の分布が粗な部分と密な部
分とが生ずる。そのため、複合体中の繊維体積率
の制御が困難であり、特に繊維体積率が小さい場
合には、強化用繊維が均一に複合体中に分散せ
ず、目的とする高い機械特性を有する複合体が得
られない。
無機繊維のみで強化した複合体では強度の異方
性が大きく、繊維の長さ方向の強度は大きく、そ
れと直角方向の強度は極めて小さくなる。短繊維
のみを使用した複合体ほ等方性ではあるが、その
強度は一般に小さい。
複合体に使用する強化用繊維として連続繊維又
は長繊維と短繊維又はウイスカとを組み合わせて
使用する方法も提案されている。例えば、複合体
部材の内側には長繊維を使用し、外側には短繊維
を使用する方法がある。この方法においても、長
繊維と短繊維とを部材の内側で使い分ける方法は
製造工程が煩雑となり、さらに得られる複合体の
強度も充分ではない。また、プリプレグ製造時に
長繊維と短繊維とを混在させる方法は、長繊維束
中の表面に刷毛等により短繊維を付着させること
はできるものの、内部の長繊維の一本一本の表面
に均一に付着させることが困難であり、繊維体の
品質が不均一になる。
(発明の目的) 本発明の目的は、美麗な色調を有し、かつマト
リツクスとなる金属、セラミツクまたはプラスチ
ツクとの濡れ性を改善し、複合体中に連続繊維を
均一に分散させて繊維体積率を制御でき、互いに
特性の異なる連続繊維をくみあわせることによ
り、複合体の機械的特性を向上させることができ
る強化用無機繊維をを提供することにある。
本発明の別の目的は、上記強化用無機繊維で強
化された優れた機械特性及び美しい外観を有する
複合体を提供することにある。
(発明の要旨) 本発明によれば、連続無機繊維と該連続無機繊
維との間に介在する耐熱性物質の短繊維、ウイス
カ又は粉末とからなる強化用繊維であつて、該連
続無機繊維が () Si、M、C及びOからなる非晶質物質、又
は () β−SiC、MC、並びにβ−SiCとMCの固
溶体及び/又はMC1-xからなる粒径が500Å以
下の各結晶質超微粒子と、非晶質SiO2及び非
晶質MO2とからなる集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
晶質超微粒子との混合系 からなる珪素、チタン又はジルコニウム、炭素及
び酸素を含有する無機質物質からなる内部層と、 () Si、M及びOからなる非晶質物質、又は () 結晶質SiO2及び結晶質MO2からなる結晶質
集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
晶質集合体との混合系(但し、上式中のMは
Ti又はZrを示し、xは0より大きく1未満の数
である。) からなる珪素、チタン又はジルコニウム及び酸素
を含有する無機質物質からなる表面層とからなる
ことを特徴とする強化用無機繊維が提供される。
また、本発明によれば、金属、セラミツク、プ
ラスチツク等のマトリツクスが上記強化用無機繊
維で強化された複合体が提供される。
(発明の具体的説明) 本発明における連続無機繊維の大部分を占める
内部層は、 () Si、M、C及びOからなる非晶質物質、又
は () β−SiC、MC、並びにβ−SiCとMCの固
溶体及び/又はMC1-xからなる粒径が500Å以
下の各結晶質超微粒子と、非晶質SiO2及び非
晶質MO2とからなる集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
晶質超微粒子との混合系(M:Ti又はZr、0
<x<1)、 からなる珪素、チタン又はジルコニウム、炭素及
び酸素を含有する無機質物質からなつている。
また、本発明における連続無機繊維の表面層
は、 () Si、M及びOからなる非晶質物質、又は () 結晶質SiO2及び結晶質MO2からなる結晶質
集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
晶質集合体との混合系(M:Ti又はZr) からなる珪素、チタン又はジルコニウム及び酸素
を含有する無機質物質からなつている。
内部層及び表面層を構成する上記成分()〜
()は不可避不純物を含有していてもよい。ま
た、表面層は珪素、チタン又はジルコニウム及び
酸素に加えて、5重量%以下の炭素を含有するこ
とができる。
上記の連続無機繊維は、例えば、まず内部層と
同一の組成を有する無機繊維を調製した後、この
繊維を酸化性雰囲気中で加熱して表面層を形成さ
せることによつて得ることができる。
内部層と同一の組成を有する無機繊維は、例え
ば、米国特許第4347347号明細書、同第4359559号
明細書に記載の方法に従い調製することができ
る。その一調製例を以下に示す。
主として式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル基又
はフエニル基を示す。) で表わされる主鎖骨格を有する数平均分子量が
200〜10000のポリカルボシラン、及び 式 MX4 (但し、式中のMはTi又はZrを示し、Xは炭素
数1〜20個を有するアルコキシ基、フエノキシ基
又はアセチルアセトキシ基を示す。) で表わされる有機金属化合物を、前記ポリカルボ
シランの(−Si−CH2−)の構造単位の全数体前記有
機金属化合物の(−M−O−)の構造単位の全数の比
率が2:1〜200:1の範囲内となる量比に加え、
反応に対して不活性な雰囲気中において加熱反応
して、前記ポリカルボシランの珪素原子の少なく
とも一部を、前記有機金属化合物の金属原子と酸
素原子を介して結合させて、数平均分子量が約
700〜100000の有機金属重合体を生成させる第1
工程、上記有機金属重合体の紡糸原液を造り紡糸
する第2工程、紡糸繊維を張力あるいは無張力下
で不融化する第3工程、不融化した紡糸繊維を真
空中又は不活性ガス雰囲気中で800〜1800℃の範
囲の温度で焼成する第4工程により、実質的に珪
素、チタン又はジルコニウム、炭素及び酸素から
なる無機繊維を製造することができる。
無機繊維中の各元素の割合は、通常 Si:30〜60重量%、 Ti又はZr:0.5〜35重量%、好ましくは1〜10重
量%、 C:25〜40重量%、 O:0.01〜30重量% である。
こうして得られる無機繊維を通常500〜1600℃
の範囲の温度で酸化性雰囲気下に加熱することに
よつて、表面層が形成され、本発明における連続
無機繊維が得られる。酸化性雰囲気としては、空
気、純酸素、オゾン、水蒸気、炭酸ガス等の雰囲
気が挙げられる。
この処理により、無機繊維に種々の色調、例え
ば、赤、紫、青、緑、橙、茶、桃等の色調が付与
される。無機繊維の色調は、酸化性雰囲気での加
熱条件を変化させて表面層の厚さ及び構造を調整
することによつて任意に変えることができる。一
例をあげると、酸化条件が穏やかであると赤色な
いし紫色になり、順次酸化条件を厳しくするに従
つて、青色、緑色になる。色調の調整は上記教示
に従つて当業者が容易に行うことができる。
こうして得られる連続無機繊維の内部層の各元
素の割合の実質的に上記と変わらず、表面層の各
元素の割合は、通常 Si:20〜65重量%、 O:30〜55重量%、 Ti又はZr:0.3〜40重量%、好ましくは1〜15重
量%、 C:0〜5重量% である。
本発明における連続無機繊維の内部層の直径は
通常2〜20μmであり、表面層の厚さは通常0.01
〜5μmである。
この連続無機繊維は繊維そのものを単軸方向、
多軸方向に配向させる方法、あるいは平織、朱子
織、模様織、綾織、からみ織、らせん織物、三次
元織物等の各模織物にして使用する方法、又はチ
ヨツプドストランドフアイバーとして使用する方
法等がある。
連続無機繊維の繊維間隙に介在させる短繊維、
ウイスカ又は粉末を構成する耐熱性物質として
は、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、シリカ、シ
リカ−アルミナ、ジルコニア、ベリリア、炭化硼
素、炭化チタンのようなセラミツク、金属、金属
間化合物が挙げられる。耐熱性物質の短繊維、ウ
イスカ又は粉末の割合は、連続無機繊維に対して
0.5〜500容量%であることが好ましい。
本発明におけるマトリツクスとしては、金属、
プラスチツク又はセラミツムをあげることができ
る。
金属マトリツクスの例としては、アルミニウ
ム、マグネシウム、チタン、又はこれらの合金が
挙げられる。
プラスチツクマトリツクスの例としては、エポ
キシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂、フエノール樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、シリコン樹脂、フエノキシ樹脂、ポリフエニ
レンサルフアイド樹脂、フツ素樹脂、炭化水素樹
脂、含ハロゲン樹脂、アルキル酸系樹脂、ABS
樹脂、超高分子量ポリエチレン、変性ポリフエニ
レンオキサイド、ポリスチレン等が挙げられる。
セラミツクマトリツクスの例としては、炭化珪
素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ニオ
ブ、炭化タンタル、炭化ホウ素、炭化クロム、炭
化タングステン、炭化モリブデン等の炭化物セラ
ミツク;窒化珪素、窒化チタン、窒化ジルコニウ
ム、窒化バナジウム、窒化ニオブ、窒化タンタ
ル、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ハフニ
ウム等の窒化物セラミツク;アルミナ、シリカ、
マグネシア、ムライト、コージライト等の酸化物
セラミツク;ホウ珪酸ガラス、リチウムシリケー
ト系ガラス等のガラスが挙げられる。これらの中
でも、複合体の色調の面から酸化物セラミツク及
びガラスが好ましく使用される。
本発明の強化用無機繊維の製法については特に
制限はなく、例えば電着法、流動床を用いる方
法、吹きつけ法、懸濁浸漬法等を採用することが
できる。簡便さ及び適用範囲の広さ等の観点から
懸濁浸漬法が好適に採用されうる。
懸濁浸漬法の一例としては、ボビン等に巻きつ
けた連続無機繊維又は適当数の連続無機繊維を束
ねた連続無機繊維束を巻戻して、あるいは連続無
機繊維の織物を、短繊維、ウイスカ又は粉末の少
なくとも1種を懸濁した液体中に浸漬し、連続無
機繊維又は織物の繊維の各々の表面に短繊維、ウ
イスカ又は粉末を付着させる方法が挙げられる。
繊維数の多い連続無機繊維束又は織物を浸漬す
る場合には、超音波により振動を与えて、短繊
維、ウイスカ又は粉末を各繊維に均一に付着させ
ることが好ましい。超音波の振動数は10〜2000K
Hz程度が便利である。
懸濁液は水でもよいが、有機溶剤、例えばエタ
ノール、メタノール、アセトンが好ましく使用さ
れる。
これら連続無機繊維は必要に応じてサイジング
処理することができる。サイジング剤としては、
無機繊維のサイジング剤として公知のものをすべ
て使用することができ、その例としては、ポリエ
チレンオキサイド、ポリスチレンオキサイド、ポ
リメチレン、ポリビニルアルコール、エポキシ樹
脂等が挙げられる。サイジング剤の割合は連続無
機繊維と次に述べる耐熱性物質の短繊維、ウイス
カ又は粉末との合計に対して0.5〜50容量%であ
ることが好ましい。連続無機繊維のサイジング処
理は、耐熱性物質の短繊維、ウイスカ又は粉末を
介在させるに先立つて行つてもよく、耐熱性物質
の短繊維、ウイスカ又は粉末の介在と同時に行つ
てもよい。
懸濁液中の短繊維、ウイスカ又は粉末の濃度は
特に制限されないが、過度に小さいと連続無機繊
維に均一に付着せず、過度に多いと付着量が多く
なりすぎるため、0.5〜30g/であることが好
ましい。
こうして得られた強化用無機繊維から、それ自
体公知の方法に従つて本発明の各種複合体が製造
される。
金属複合体は、金属複合材料の製法として公知
の方法、例えば、拡散結合法、液体浸透法、溶射
法、電析法、押出し及びホツトロール法、化学気
相析出法又は焼結法に従つて製造することができ
る。
プラスチツク複合体の製法としてはそれ自体公
知の方法、例えば、ハンドレイアツプ法、マツチ
ドメタルダイ法、ブレークアウエイ法、フイラメ
ントワインデイング法、ホツトプレス法、オート
クレープ法、連続引抜き法等が挙げられる。
また、セラミツク複合体は、セラミツク粉状母
材とあるいはこれと公知のセラミツク結合剤との
混合物に強化用繊維を埋没させる方法、セラミツ
ク粉状母材と強化用繊維あるいは上記混合物とを
交互に配設する方法、又は予め強化用繊維を配置
しておきその間隙にセラミツク粉状母材あるいは
上記混合物を充填する方法等により、セラミツク
粉状母材と強化用繊維との集合体を作成し、この
集合体をラバープレス、金型プレス等により加圧
成形した後に焼結する方法、あるいは上記集合体
をホツトプレスする方法等によつて、製造するこ
とができる。必要に応じて、得られるセラミツク
複合体を減圧下で有機珪素化合物又は有機珪素重
合体の溶融液、あるいは必要により上記物質の有
機溶剤溶液に浸漬して、該溶融液又は溶液を焼結
体の粒界及び気孔に含浸させ、この後焼結体を加
熱することにより、より高密度のセラミツク複合
体を得ることができる。この処理は不活性ガス雰
囲気下に通常800〜2500℃の温度で行われる。上
記処理は2回以上行うこともできる。
本発明の各種強化複合体中の強化用繊維の割合
は、複合体に対して10〜70体積%であることが好
ましい。強化用繊維の割合を過度に高くしても、
相対的にマトリツクスの量が少なくなり、強化用
繊維を間隙を充分にマトリツクスで充填すること
ができなくなつて、複合則に従つた強度が発揮さ
れなくなる。また、強化用繊維の割合が過度に低
いと、機械的特性の良好な複合体が得られにくく
なる。
(実施例) 以下に実施例に示す。
実施例 1 ジメチルジクロロシランを金属ナトリウムで脱
塩素縮合して合成されるポリジメチルシラン100
重量部に対しポリボロシロキサン3重量部を添加
し、窒素中、350℃で熱縮合して得られる、式(−
Si−CH2−)のカルボシラン単位から主としてなる
主鎖骨格を有し、該カルボシラン単位の珪素原子
に水素原子及びメチル基を有しているポリカルボ
シランに、チタンアルコキシドを加えて、窒素
中、340℃で架橋重合することにより、カルボシ
ラン単位100部と式(−Ti−O−)のチタノキサン10
部とからなるポリチタノカルボシランを得た。こ
のポリマーを溶融紡糸し、空気中190℃で不融化
処理し、さらに引き続いて窒素中1300℃で焼成し
て、繊維径13μm、引張強度310Kg/mm2、引張弾
性率16t/mm2の主として珪素、チタン、炭素及び
酸素からなるチタン元素含量3重量%の無機繊維
を得た。この繊維はSi、Ti、C及びOからなる
非晶質物質と、β−SiCとTiCの固溶体及び
TiC1-x(0<x<1)の粒径が50Åの各結晶質超
微粒子及び非晶質のSiO2とTiO2からなる集合体
との混合系からなつていた。
上記無機繊維を900℃の空気中で1時間加熱処
理することにより、鮮やかな青色の反射光を発す
る連続無機繊維[]を得た。この連続無機繊維
[]は、繊維径13.2μm、引張強度300Kg/mm2
引張弾性率15.3t/mm2の機械的特性を有しており、
繊維表面に0.3μmの非晶質のガラス層を有してい
た。
炭化珪素ウイスカ(平均直径0.2μm、平均長さ
100μm)5gをエタノール1の入つた処理槽
に投入した後、超音波振動を与えて懸濁させ、懸
濁液を調製した。
無機繊維[]の繊維束(800本糸)をボビン
から巻戻し、浸漬時間が約15秒となるように可動
ロールによつて調節し、上記懸濁液中に浸漬し、
ついで加圧ロールにより押圧した後、ボビンに巻
取り、室温、大気中で乾燥した。得られた強化用
無機繊維[A]は、無機繊維[]の繊維間及び
繊維束間にウイスカが介在しており、ウイスカの
付着量は無機繊維束10m当たり0.03gであつた。
実施例 2 無機繊維を空気中で1100℃で30分間加熱処理し
た以外は実施例1におけると同様にして、緑色の
反射光を発する連続無機繊維[]を得た。この
無機繊維[]は、繊維径13.3μm、引張強度298
Kg/mm2、引張弾性率15.1t/mm2の機械的特性を有
しており、繊維表面に0.4μmmの非晶質のガラス層
を有していた。
連続無機繊維[]を実施例1におけると同様
にして炭化珪素ウイスカの懸濁液で処理すること
により、無機繊維[]の繊維束間及び繊維間に
ウイスカが介在した強化用繊維[B]を得た。ウ
イスカの付着量は無機繊維束10m当たり0.03gで
あつた。
実施例 3 実施例1におけると同様にして得られたポリカ
ルボシラン80gにテトラキスアセチルセトナトジ
ルコニウム加えて、窒素中350℃で架橋重合する
ことにより、カルボシラン100部と、式(−Zr−O
−)のジルコノシロキサン30部とからなるポリジル
コノカルボシランを得た。このポリマーをベンゼ
ンに溶解して乾式紡糸し、空気中で170℃で不融
化処理し、引き続いて窒素中1200℃で焼成して、
繊維径10μ、引張強度350Kg/mm2、弾性率18t/mm2
の主として珪素ジルコニウム、炭素及び酸素から
なるジルコニウム元素含量4.5重量%の非晶質の
連続無機繊維を得た。
上記無機繊維を800℃の空気中で1時間加熱処
理することによつて、青紫色の反射光を発する連
続無機繊維[]を得た。この連続無機繊維
[]は、繊維径10.2μm、引張強度337Kg/mm2
引張弾性率17.2t/mm2の機械的特性を有しており、
繊維表面に0.4μmの非晶質のガラス層を有してい
た。
連続無機繊維[]を実施例1におけると同様
にして炭素珪素ウイスカの懸濁液で処理すること
により、無機繊維[]の繊維束間及び繊維間に
ウイスカが介在した強化用繊維[C]を得た。ウ
イスカの付着量は無機繊維束10m当たり0.03gで
あつた。
実施例 4 炭化珪素ウイスカに代えて炭化珪素粒子(平均
直径0.28μm)50gを使用した懸濁液を用いて連
続無機繊維[]を処理した以外は実施例1と同
様の方法を繰り返して、無機繊維[]の繊維束
間及び繊維間に炭化珪素粒子が介在した強化用繊
維[D]を得た。炭化珪素の付着量は無機繊維束
10m当たり0.03gであつた。
実施例 5 強化用繊維[A]の繊維束(800本糸)を長さ
150mmに切断して50本束ね、鋼製パイプ中に挿入
した。上記パイプを窒素ガス雰囲気中で760℃に
予熱し、ついで鋳造型に配置して、760℃に加熱
した純アルミニウムの溶湯を注入し、パンチを用
いて500Kg/cm2で60秒加圧して、繊維強化複合体
を得た。
得られた複合体の連続繊維の繊維軸線に対して
直角方向の断面を走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、炭化珪素ウイスカが連続繊維間隙に多数介
在し、またマトリツクスである母材金属中に均一
に分散して、無機繊維は複合体中で互いに接する
ことなく分散していることが認められた。
さらに、上記複合体の表面は、強化用繊維から
発せられる鮮やかな青色の反射光とマトリツクス
である金属の自然な光沢とが融和して、美麗な色
調を示した。
実施例 6 強化用繊維[B]を一軸方向に引き揃え、これ
に市販のビスフエノールA型エポキシ樹脂を含浸
させ、予備硬化させて、厚さ0.15mmのプリプレグ
を得た。これを積層した後、170℃、7Kg/cm2
4時間ホツトプレスして、厚さ2mmの複合体を得
た。
この複合体の断面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、炭化珪素ウイスカが無機繊維界面に一
部付着し、またマトリツクスである樹脂中に均一
に分散して、無機繊維は複合体中で互に接するこ
となく分散していることが認められた。この複合
体の繊維含有量は55容量%であつた。複合体の引
張強度は185Kg/mm2、層間剪断強度は15Kg/mm2
あつた。
複合体の表面は強化用繊維自体の表面反射光を
反映して、美麗な緑色の色調を示した。
実施例 7 平均粒径44μmのコーニングガラス製のホウ珪
酸ガラス(7740)粉末に45容量%の強化用繊維
[C]を10mmの長さに切断したチヨツプドフアイ
バーを添加し、イソプロパノール中でよく分散さ
せ混合したスラリーと、強化用繊維[C]を一方
向に均一に配列させたものとを、交互に積層させ
て、乾燥した後、ホツトプレス装置により1300
℃、750Kg/cm2で約10分間アルゴン雰囲気下に処
理して、無機繊維強化複合体を得た。
この複合体の断面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、マトリツクスのホウ珪酸ガラス中に強
化用繊維が互い接することなく分散していること
が認められた。複合体の室温抗折強度は20.5Kg/
mm2であつた。
複合体の表面は繊維自体の反射光を反映して、
美麗な青紫色を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 連続無機繊維と該連続無機繊維との間に介在
    する耐熱性物質の短繊維、ウイスカ又は粉末とか
    らなる強化用繊維であつて、該連続無機繊維が () Si、M、C及びOからなる非晶質物質、又
    は () β−SiC、MC、並びにβ−SiCとMCの固
    溶体及び/又はMC1-xからなる粒径が500Å以
    下の各結晶質超微粒子と、非晶質SiO2及び非
    晶質MO2とからなる集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
    晶質超微粒子との混合系 からなる珪素、チタン又はジルコニウム、炭素及
    び酸素を含有する無機質物質からなる内部層と、 () Si、M及びOからなる非晶質物質、又は () 結晶質SiO2及び結晶質MO2からなる結晶質
    集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
    晶質集合体との混合系(但し、上式中のMは
    Ti又はZrを示し、xは0より大きく1未満の
    数である。) からなる珪素、チタン又はジルコニウム及び酸素
    を含有する無機質物質からなる表面層とからなる
    ことを特徴とする強化用無機繊維。 2 連続無機繊維に対する耐熱性物質の短繊維、
    ウイスカ又は粉末の体積率が0.5〜500%であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の強
    化用無機繊維。 3 連続無機繊維と該連続無機繊維との間に介在
    する耐熱性物質の短繊維、ウイスカ又は粉末とか
    らなる強化用繊維でマトリツクスが強化されてい
    る複合体であつて、該連続無機繊維が () Si、M、C及びOからなる非晶質物質、又
    は () β−SiC、MC、並びにβ−SiCとMCの固
    溶体及び/又はMC1-xからなる粒径が500Å以
    下の各結晶質超微粒子と、非晶質SiO及び非晶
    質MO2とからなる集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
    晶質超微粒子との混合系 からなる珪素、チタン又はジルコニウム、炭素及
    び酸素を含有する無機質物質からなる内部層と、 () Si、M及びOからなる非晶質物質、又は () 結晶質SiO2及び結晶質MO2からなる結晶質
    集合体、又は () 上記()の非晶質物質と上記()の結
    晶質集合体との混合系(但し、上式中のMは
    Ti又はZrを示し、xは0より大きく1未満の
    数である。) からなる珪素、チタン又はジルコニウム及び酸素
    を含有する無機質物質からなる表面層とからなる
    ことを特徴とする繊維強化複合体。 4 マトリツクスが金属であることを特徴とする
    特許請求の範囲第3項に記載の繊維強化複合体。 5 マトリツクスがプラスチツクであることを特
    徴とする特許請求の範囲第3項に記載の繊維強化
    複合体。 6 マトリツクスがセラミツクであることを特徴
    とする特許請求の範囲第3項に記載の繊維強化複
    合体。
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